300) 宮之浦岳 1,936m :2003年5月31日〜6月2日、登山日6月1日、 日本三百名山、三百名山  日本三百名山に戻る

 宮之浦岳は、鹿児島県の屋久島中央部の山である。標高1,936 mで、屋久島の最高峰であり、九州地方の最高峰でもある。山域は、ユネスコの世界遺産「屋久島」として登録されている。日本百名山、一等三角点百名山の一つでもあり、西日本では、四国の愛媛県・石鎚山 (1,982 m)、徳島県・剣山 (1,955 m) に次いで、第3の高峰である。山名の由来は、益救神社の建つ湊の集落が宮之浦と呼ばれるようになり、宮之浦集落の山岳信仰(岳参り)の山として登られたことから。鹿児島県熊毛郡屋久島町内にあり、永田岳 (1,886 m)、黒味岳 (1,831 m) とで、屋久島三岳と呼ばれる。
 1,000万年以上前に地殻変動によって隆起したといわれており、主に花崗岩で形成されている。屋久島では、モッチョム岳・愛子岳など麓より見える山を「前岳」、麓より見えない山を「奥岳」と呼んでおり、宮之浦岳は奥岳の一峰で屋久島最高峰である。永田岳を除き、奥岳は海岸沿いの人里からはその姿を望むことができず、山の上か海上からしか見ることができない。地質は花崗岩からなり、山上では侵食された奇岩が多く見られる。植生は山頂部は風衝草原で、その下に屋久杉の多い樹林帯が広がる。登山コースは、縄文杉ルートと淀川(ヨドゴウ)ルートである。淀川ルートは健脚者なら日帰りも無理ではないが、その他のコースは山中の山小屋に泊まることになる。(ウイキペディアより)
 今回は、4人での遠征で、観光を兼ね滞在した。この時期は、ヤクシマシャクナゲの咲く時期であり、こちらも花を楽しむことができた。台風の接近で飛行機が心配されたが1便のみ屋久島に下りることができ非常にラッキーだった。(当時は大阪からの直行便はなく、鹿児島空港からの乗り継ぎで、しかもプロペラ機、少しの風で欠航となった)

平内宿出発(05:30)−淀川登山口(06:25、6:32出発)−小花之江河(06:45)−花之江河(07:40)−投石平/湿原(9:36)−宮之浦岳(10:28〜11:18、昼食)−永田岳(11:55〜12:17)−宮之浦岳(12:57)−栗生岳(13:07〜13:12)−花之江河(14:48〜15:08)−淀川小屋(15:55)−淀川登山口(16:45)
                  所要時間8時間16分(休憩含まず)

平内にある宿から標高1,360mの淀川登山口まで、車で55分かかる。ここから山頂まで576mの高度差である。登山口には、トイレ、水場がある。登山道は木道が続く。亜熱帯の樹林の中を歩く。花崗岩が風化し、砂状の表土は根っこが露出している。緩やかな登り下りを繰り返し淀川小屋に着く。ちっぱな小屋で、出発準備の泊り客がいた。淀川にかかる鉄橋を渡り、すぐに急登になる。根っこに手を添え登って行く。しばらくで稜線歩きに変わる。樹間からは展望が得られる。苔むした巨木が現れる。展望台を過ぎ、ピークを過ぎると先に黒味岳が現れ、高層湿原の小花之江河に着く。登山口から1時間10分だ。杉の古存木、苔が印象的だ。更に1時間程度で花之江河に到着する。湿原は木道があり、庭園を思わせる雰囲気が漂っている。黒味岳分岐を分け、東すそ野を巻いたかたちで進み、投石湿原のなかを進み、投石平に着く。先には、宮ノ浦岳とその先の永田岳が見えるようになる。ヤマザサが現れ、安房岳、翁岳と右手に眺めながら登って行く。鞍部につき、ヤクシマシャクナゲの中を一頑張り登れば宮之浦岳山頂である。視界は360度のパノラマ、これから行く永田岳がごつごつとした鋭角の山容を見せる。青空に映え、素晴らしい展望だ。展望は島とは思えないほど雄大な眺めで、島内の山々だけでなく、 遠くに九州本土の佐多岬や開聞岳、隣の口永良部島、種子島も見ることができる。登山口から4時間、お昼にする。話が弾み、あっという間に50分が経った。元気も回復し、岩場を、焼野三叉路まで下り、永田岳へ向かう。山頂辺りは岩また岩の様子で、何人でも座れる岩の上で休む。こちらからは永田港が見下ろせる。緑濃い山々の連続も素晴らしい。この後、宮之浦岳に戻り、帰りに栗生岳に立ち寄り、同じ道を戻った。
 帰り道、車で紀元杉に寄った。巨木の苔むした樹幹には、ヤクシマシャクナゲや他の数種の木々が根を下ろしていた。
     
 花之江河  投石平/湿原 宮之浦岳と左手に永田岳 
     
 ヤクシマシャクナゲ  永田岳  山頂でのスナップ
     
 永田岳から宮之浦岳    
前日の白水雲水峡、ヤクスギランド
     
 千尋の滝  巨大な屋久杉の前で  大川の滝にて

行程マップ
(国土地理院の地図を引用)
6月1日の宮之浦岳登山の前日は、白水雲水峡、ヤクスギランドで遊び、最後の日には、有名な滝見物を加えながら全島を1周して観光を終えた。宿は、平内の望海苑、豪華な食事に大満足した。この後、屋久島には2度訪れたが、ここが定宿になった。
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作成日: 2015年7月28日