34)八幡平 1,613m : 1998年8月22日、 日本三百名山に戻る
八幡平(はちまんたい)は、奥羽山脈北部の山群である。標高1,614 m。岩手県、秋田県にほぼ等面積で広がる。広い高原上のあちこちに様々な形の火山起源の小さなピークがそびえ、その間に無数の沼や湿原が点在する。山域は1956年に十和田八幡平国立公園に指定されている。およそ100万年前に噴出したいくつかの火山でできている。山頂部のなだらかな様子から楯状火山とされていたが、現在では山頂が台地状になった成層火山だといわれている。頂上部には9千〜5千年前に発生した水蒸気爆発により多くの火口ができている。その火口に水がたまり、八幡沼やガマ沼、メガネ沼などの沢山の火口沼が形成された。国立公園八幡平地域は40,489haの広さがあり、ほとんどが国有林である。八幡平一帯は地形がゆるやかで、残雪が豊富なことから沼や湿原が多い。湿原にはさまざまな高山植物や湿原植物の群落が発達し、アオモリトドマツやブナの原生林、針葉樹林帯が形成されている。 ている。八幡平山頂には二等三角点がある。あまりに平らで山頂らしくないということで、1962年に岩手県によって土盛りが行われた。それが崩れてきたので、1986年に国立公園指定30周年を記念して現在の展望台が作られた。コースは基本コースと、八幡沼展望台から分岐する2つのサブコースがある。

八幡平頂上見返峠駐車場(09:00)−八幡平山頂(09:15)−八幡平見返峠駐車場(9:25)−車道歩きで畚岳登山口へ−畚岳登山口(裏岩手連峰縦走コース入口)(9:33)−畚岳分岐(9:45)−畚岳(9:50)−畚岳分岐(9:55)−諸桧岳(10:20)−前諸桧−嶮岨森(11:20)−大深山荘(12:00)−大深岳(12:20)−小畚山(12:40)−三ツ石山(13:40)−三ツ石山荘(14:00)−大松倉山(14:30)−犬倉分岐(15:30)−網張温泉(17:00)
             コースタイム、   歩行距離:およそ24q、歩行時間:8時間程度

鹿角花輪駅前からバスで八幡平頂上見返り峠のバス停で下車、立派な遊歩道を山頂に向かう。アオモリトドマツに囲まれた何の変哲もない見晴らし台と山頂表示の頂上に着く。元来た道を引き返し、車道を畚岳登山口に向かう。車道歩きは、北八幡平〜秋田鹿角に広がる樹海が見渡せる。北にうっすらと昨日の岩木山が見える。西側には森吉山〜曲崎山、秋田駒、奥に鳥海山のシルエットがある。南は縦走ラインから岩手山への稜線が見渡せる。アオモリトドマツが多く、歩きやすい道を行く。すぐに畚岳に着く。畚岳山頂からは360度の大パノラマが展開する。諸桧岳へは緩やかな下りと登りを繰り返す。諸桧岳の山頂は緩い勾配の屋根上のピークとなっている。ここから前諸桧へ向かう。アオモリトドマツの樹林帯と湿原、所々に岩が露出道だが、高低差がなく、速度も稼げる。前諸桧の先の細尾根からは、八幡平温泉郷が見渡せ、樹海ラインが森の中を通っている。嶮岨森のピークを目指して進む。岩稜が印象的で、山頂前の断崖は少しばかりスリルを感じることができる。嶮岨森で写真を撮り、鏡沼を見ながら、大深岳に向かう。前に広がる大展望を見ながらの歩きだ。ジグザグの急坂、平坦な見晴らしの良い道、緩やかな登り、ザレ場と続く。岩場を登りきると、小畚岳の山頂である。小畚岳から三ツ石山は、快適な稜線歩きになる。同じような道の連続であるが、この間の距離は少々長い。山頂に着き、展望を楽しんだ後は、岩場の多い下りになる。三ツ石山荘は小奇麗で、ホッとする。大松倉山へ向かう。緩やかな登りで稜線に出る。大松倉沢の谷が見下ろせる。山山頂から長いアップダウンを行くと、やっとのことで犬倉分岐に出る。犬倉分岐から岩手山へのコースがあるが、活動があり、ガスが出て、ここからのコースは閉鎖中であった。リフトもあるが、最後の踏ん張りで、網張温泉へ向かう。下りであり、時間はかかるが楽なコースである。網張温泉では、休暇村網張温泉に宿泊した。長かった縦走ではあったが、ホッとして温泉で体を休めた。
     
 嶮岨森  畚岳  
行程MAP

網張温泉で宿泊した翌日は小岩井農場を見学して、盛岡駅に戻った。網張温泉は、この1週間後、一帯で地震があり、シャンゼリゼが落ち宿泊客がけがをした。道路が被害を受け、数日間不通となってしまった。タイミングが悪ければどうなっていたことか。

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作成日: 2015年5月2日