53)飯豊連峰2,128m:2001年8月14日〜8月17日        日本三百名山に戻る
 磐梯朝日国立公園内に位置し、可憐に咲く高山植物が有名で、日本百名山のひとつに数えられている。飯豊連峰の最高峰は、標高2,128 mの大日岳である。飯豊山は、山形県西置賜郡小国町と新潟県東蒲原郡阿賀町の県境にあるが、南東麓の福島県側から山頂を経て御西岳に至る登山道付近のみが福島県喜多方市になっており、山頂付近は喜多方市である。理由は、明治期に廃藩置県後飯豊山付近が新潟県に編入されたが、飯豊山神社宮とする福島県側の猛烈な反対運動により、参道にあたる登山道および山頂を再び福島県にすることで決着した結果である。そのため、福島県の県境がいびつな結果になっている。
 652年(白雉3年)、知同和尚と役小角が開山したとされる古い山岳信仰の場である。飯豊山大権現を祀る修験の場として栄え、江戸時代初期までには修験道の修験者が多く訪れた。元禄期以降は修験色は弱まり、稲作信仰、成人儀礼、死者供養などを中心とする庶民信仰の形態に移行した。また、明治初年の神仏分離によって飯豊山神社となり、地域住民から崇敬された。
登山道は、四方から登山道が整備されているが、飯豊山地は朝日山地と並び東北アルプスの異名を持ち、山容が非常に大きく万年雪も残るため、充分な装備が必要である。今回は最も一般的な、小国駅から飯豊山荘にバスで入り、梶川尾根を登り、門内小屋で1泊、飯豊本山小屋で2泊目、川入に下山するコースとした。道中は素晴らしい眺望を満喫した。(ウイキペディアより)

前日〜1日目
京都駅(20:51)−JR−新津(4:20、6:14発)−坂町(7:11、7:20)−小国駅(8:01、8:10バス)−飯豊山荘(9:02、9:10出発)−湯沢峰(11:34)−五郎清水()−(梶川尾根)〜梶川峰(15:05〜15:18)−扇の地神(16:08)−門内小屋(16:31、泊)
               歩行時間:7時間25分(含む休憩時間)
 京都駅から寝台列車日本海に乗車し、新津駅で乗り換え、坂町で乗りつぎ小国駅に出る。バスで登山口のある飯豊山荘まで行く。石転び沢の雪渓歩きを避け、梶川尾根を登ることにした。利用者は少なく、結果、門内小屋ではゆっくりとすることができた。歩き始めは天気の回復予想がやや遅れ、時折、小雨模様だったが、昼過ぎにはすっかり回復した。山荘を出て、川を渡るといきなりの急坂になる。見通しのきかない急坂をゆっくりと登る。湯沢峰まで2回の休憩を入れ、2時間半で着いた。更に樹林帯を2時間で、五郎清水に着く。つらい登りだった。梶川峰の前から、熊笹の茂る気持ちの良いコースが続くようになる。道端はマツムシソウでいっぱいである。さらに歩き、扇の地神では、ニッコウキスゲやリンドウが咲いていてホッとさせられる。ニッコウキスゲの群落の奥に門内小屋と門内岳が、その左手にら大きな北股岳がそびえている。天気はすっかり回復、門内小屋では夕日の中に、佐渡島が見えた。町の灯火も見え、明日の尾根歩きが期待される。小屋は比較的すいており、持参の食事で夕食とした。7時間の歩きはさすがにきつく、あっという間に眠ってしまった。

2日目
門内小屋(5:40)−北股岳(6:50〜7:00)−梅花皮小屋(7:15)−梅花皮岳(7:38)ー烏帽子岳(7:55〜8:02)−御手洗いの池(8:41)−御西小屋(9:38〜9:53)−大日岳(10:43〜10:57)−御西小屋(11:41)−大日岳(12:00〜12:15)−御西小屋(12:30〜12:48、友人待ち)−飯豊本山(14:38〜14:53)−本山小屋(15:17、泊)                歩行時間:9時間37分(休憩時間を含む)
 朝目を覚ますと、素晴らしい日の出が待っていた。天気は上々、早々に食事を済ませ出発する。目の前の門内岳はすぐで、ここからは北股岳がぐっとそびえたっている。左手には石転び沢の雪渓がすごい迫力で見える。前方には緑の登山道が続く。アップダウンを繰り返し、1時間10分で北股岳に立つ。足元には梅花皮小屋が見下ろされ、その奥に縦走路が続く素晴らしい景観だ。最奥は、飯豊本山で気持ちが昂る。結構な坂を慎重に下り、すぐに梅花皮小屋に着く。ほとんどの登山者は石転び沢の雪渓を登り、この小屋で泊まって行くのだが、時間は7時を過ぎ、ほとんどが出発していた。このあたりも花があるところだ。梅花皮岳の登りで振り返れば堂々たる姿の北股岳が望める。烏帽子岳へもすぐで、目の前に、大日岳、御西岳、飯豊本山と素晴らしい山容が展開する。残った花の道を下り、鞍部の池を通過すれば起伏も少なくなって気持ちの良い歩きとなる。山腹には残雪が残り、時々は踏み越える。天狗岳を回り込んで少し登れば御西小屋だ。私が先行しており、大日岳を往復する。天気は最高、歩いてきた山々が一望できる。ここまで結構な歩きだ。十分に景色を満喫し、元来た道を御西小屋まで戻る。しばらく友人を待ち、合流後、飯豊本山に向かう。花の最盛期には素晴らしい道になるところだが、今の時期は、種類も限られる。花崗岩塊の中を、駒形山を越えれば山頂に着く。ガスがかかり一部視界が遮られるが、次の日の再挑戦を決め、小屋に入る。出発してから10時間弱、長い1日だった。

3日目
本山小屋(5:15)−飯豊本山(5:22〜5:32)−本山小屋(5:40)−切合小屋(7:05)−種時山(7:40)−三国小屋(9:03〜9:30)−横峰小屋跡(11:35)−御沢小屋(12:35)−川入(13:00)‐飯豊鉱泉(食事) 町営バス−山部駅−喜多方−帰阪     歩行時間:7時間45分(休憩期間を含む)
 翌朝、改めて山頂に行く。小屋でバッグをつけ、御前坂を慎重に下る。岩場、登りかえしで切合小屋に着く。小休止し、種時山までのゆるい登りを行く。三国岳が最後の眺望で、小屋で大休止を取る。まだまだ先は長い。細い岩稜の剣ヶ峰を過ぎ、地蔵山の手前のブナ林を横峰へ下る。ここからは長い下りが続く。御沢小屋跡まで1時間、更に川入まで30分弱歩き、飯豊鉱泉で食事とする。後は町営バス、JRを乗り継ぎ帰阪した。天気に恵まれ素晴らしい山行となった。

梶川尾根のマツムシソウ ニッコウキスゲ越しに門内小屋 門内小屋からのご来光
飯豊本山へ続く縦走路(手前北股岳) 石転び沢雪渓と雲海  烏帽子岳、大日岳、御西岳、飯豊本山
 
雪渓から縦走路を振り返る  飯豊本山にて  飯豊本山(小屋から)

行程MAP(国土地理院の地図を引用) 
1)飯豊山荘〜梶川尾根〜門内小屋(泊)〜北股岳

2)北股岳〜御西小屋(大日岳往復)〜飯豊本山小屋〜切合小屋


3)切合小屋〜地蔵山〜川入登山口

 
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作成日: 2015年7月11日