57)安達太良山 1,700m 百名山: 2000年11月3日、 日本三百名山に戻る 安達太良山(あだたらやま)は福島県中部にある活火山である。日本百名山、新日本百名山、花の百名山およびうつくしま百名山に選定されている。山頂には二等三角点「大関平」1699.6m が設置されている。別名は、岳山(だけやま)、安達太郎山。玄武岩-安山岩質の成層火山群で数万年前までは、マグマ噴出を繰り返す活動が活発な火山であったが徐々に沈静化。約2400年前の噴火の際のマグマ噴出以降は、時折、マグマ水蒸気爆発を繰り返す程度となる。沼ノ平周辺の荒涼とした火山の景観がみどころ。また、ガンコウラン(岩高蘭)、クロマメノキ(黒豆の木)などの高山植物を始めとし、ヤエハクサンシャクナゲ(八重白山石楠花)、サラサドウダン、レンゲツツジなどが咲き誇り、田中澄江著『花の百名山』の一座にも選ばれている。この火口を中心とする優れた景観と、そこに生息する高山植物を保護するため、磐梯朝日国立公園に指定されている。また周辺には、岳温泉、奥岳温泉、塩沢温泉、野地温泉、横向温泉、沼尻温泉など、多くの温泉場がある。冬期には、あだたら高原、塩沢、箕輪の各スキー場が運営される。緩やかな山体から山スキーのメッカとしても名高い。全体として緩やかな山体で、夏期でも奥岳から薬師岳にスキー場のゴンドラリフトが運行されており、標高1300メートル付近までは難なく上れるため、初心者でも比較的登りやすい。主な登山口は、奥岳(二本松市)、塩沢温泉(二本松市)、野地温泉(福島市)、沼尻(猪苗代町)、石筵(郡山市)である。稜線付近は森林限界を超えているために樹木がほとんど無く、雷雲がやってきた際は非常に危険である。加えて、悪天候時は稜線付近に強風が吹き荒れるため、立ち入りは避けた方がよい。1997年に沼ノ平火口で登山者4名が有毒火山ガスのため死亡した。この事故以来沼ノ平コースとくろがね小屋〜鉄山コースは通行禁止となった。2014年現在も沼ノ平火口の周辺は火山ガスを噴出し続けている。 二本松(8:10バス)-奥岳バス停(8:58)-勢至平分岐(9:50)-くろがね小屋(10:10~10:15)-峰の辻(10:35)-安達太良山(11:05~11:15)-鉄山(11:50~12:00)-鉄山避難小屋(12:10)-笹平分岐-箕輪山(12:35~12:45)-鬼面山(13:50~14:00)-旧土湯峠-土湯峠(14:43、15:15バス、ドライブイン休憩)-小野川湖入口~宿泊 郡山に前日宿泊し、二本松駅8:10のバスで登山口の奥岳温泉に入り、出発する。あだたら高原スキー場の下部に位置し、ホテルやレストハウスなどがあり、夏は高原のリゾートとなる。時期が良ければ、あだたら山ロープウェイに乗り、標高1,350mの山頂駅へ行くことができるが、本来の登山道を進む。樹林の中を進むが、溶岩台地である勢至平には1時間弱かかる。ここからは、安達太良山~鉄山~箕輪山と続く稜線を一望できる。6月中旬であればレンゲツツジの大群落であたりは朱紅色の絨毯になる。登山道は結構広く、くろがね小屋に向かう。勢至平からは灌木のトンネルが続く樹林帯で、ブナ林といったところだ。安達太良山への分岐が出るが、くろがね小屋を目指す。少しで水場(銀明水)がある。”自然を大切に”と書かれた木片が置かれている。冷たくて美味しい清水である。 銀明水から3分ほどでくろがね小屋に着く。通年営業の山小屋で、 食事付きの宿泊のほか温泉だけの利用も可能である。飲み物やお土産品も販売している。 くろがね小屋から峰の辻まで20分、ガレ場が続く。更に山頂まで30分を要する。山頂に近ずくにつれ、砂礫の荒々しいガレ場である。山頂直下に山頂の標識があるが、山頂の岩峰(乳首)は梯子や鎖をたよりに登る。山頂には紀元二千六百年記念(昭和十五年八月)と書かれた八紘一宇の大きな石碑が建っている。その基部に祠や二等三角点の標石、展望指示盤がある。山頂からは360度の大眺望があり、磐梯山、吾妻連峰、阿武隈の山々も見渡せるが、今日は残念ながらガスがかかり遠望はきかない。山頂付近一帯は名物の強風が吹き荒れることが多いそうだ。しばらく休んだ後、鉄山に向かう。砂礫の道を注意深く、牛ノ背と馬ノ背を進む。右手は矢筈森である。左手は、「沼の平」と呼ばれる火山特有の荒涼とした景色を見下ろせる。 進入禁止である。砂礫を登ったところが鉄山山頂であるが、少しトラバースしてから南へ戻るような格好である。鉄山山頂には三角点とケルンがある。山頂からの眺望も雄大なのだが相変わらずのガスである。標高は1709mで安達太良山より9m高く、新しい火山である。鉄山の西側をトラバース気味に進み、なだらかなガレ場を下ると鉄山避難小屋に出る。小屋は立派であるが、水場に難がある。鉄山避難小屋から箕輪山方面へ向かう。鉄山避難小屋から先は歩く人も少なく、灌木が登山道を覆い、足元もぬかるんでいる。標高差100メートルほど下ると笹平でここは僧悟台への分岐点となる。ササで覆われている。ここから歩きにくい道を100メートル強登り返すと安達太良最高峰の
(国土地理院の地図を引用) 日本三百名山に戻る 作成日: 2015年8月20日 |
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