79)至仏山 2,228m 百名山 : 2003年9月20日、 日本三百名山に戻る
 至仏山(しぶつさん、しふつさん)は、群馬県の北東部、みなかみ町と片品村との境界に位置する標高2,228.1mの山である。二等三角点「至仏山」が設置されている。日本百名山の1つに数えられており、尾瀬国立公園に属する。山体は太平洋側と日本海側の分水嶺ではあるが、県境ではなく群馬県内に位置する。至仏山は、オゼソウ・ホソバヒナウスユキソウ・タカネバラ等の高山植物が有名で、尾瀬一帯を眼下に見下ろすことができる。山体が蛇紋岩でできているため、特殊な蛇紋岩植物と呼ばれる植物群が生育することで植物ファンに名高い。同様に蛇紋岩植物が多い花の山として、北海道のアポイ岳や岩手県の早池峰山などがある。山域は、平ヶ岳と同様、利根川と只見川の源流付近に位置する分水嶺であり、元々アプローチの困難な山であったが、坤六峠や鳩待峠への車道開通により、容易に登れる山の一つになった。但し、山自身日本海側と太平洋側との風の通り道となっているため、しばしば天候が悪化し、安易な登山に因る遭難が後を絶たない。また、尾瀬ヶ原から直接登る道は、急坂の上に滑りやすく、道も荒れていることから、事故が多数発生している。蛇紋岩は崩壊しやすく、風化が早いため、大量の観光客が訪れる登山道沿いの浸食が激しくなり、一時期入山が禁止されていた。入山が解禁された現在でも、5月から6月にかけては植生の保護を目的とした入山規制が行われており、登山が可能になるのは7月1日前後の山開き以降となる。尾瀬ヶ原から直接登る登山道(東面登山道)は、現在でも浸食が激しい。下りの方が植生荒廃・土壌流出の影響が大きく、また滑りやすい蛇紋岩のために下りは危険ということで、2008年より東面登山道の森林限界〜山頂間は登り専用となった(山ノ鼻〜森林限界までは往復可能)。山頂からは、北東に尾瀬ヶ原、燧ヶ岳、会津駒ヶ岳、北に平ヶ岳、越後駒ヶ岳、中ノ岳、八海山、南西に谷川岳、浅間山、南に武尊山、赤城山、南東に日光白根山、男体山が、条件が良ければ武尊山越しに富士山が望める。(ウイキペディアより)

京都(21:10)夜行バス-前橋南口(5:25、6:24発)-新前橋(6:27、6:32)-沼田(7:07、7:11バス)-戸倉連絡口(8:45、9:00)-鳩待峠(9:20、9:25出発)-オヤマ沢(10:22~10:32)-小至仏山(10:55)-至仏山山頂(11:30~12:00、昼食)-高天ヶ原-山ノ鼻(13:30~13:40)-尾瀬沼-竜宮(14:48)-下田代(見晴)第二長蔵小屋(15:10着)

 京都から夜行バス、JRの2線を乗り換え、更にバス2回で鳩待峠に着く。歩き始め、尾瀬口(山ノ鼻)への道を分け、至仏山へ向かう。ここ数年以上、至仏山山頂から山ノ鼻へは通行禁止で、このコースは現在は逆にする人がほとんどである(あるいは往復する)。広葉樹林帯、足元にはササがある歩きやすい道を進む。緩やかな登りで行く。ブナが多くなってくる。次第に針葉樹林帯になり、足元はササが多くなってくる木道が続く。峠から2.9㎞、約1時間でササで覆われたオヤマ沢(1980m地点)に着く。まわりは針葉樹林帯だが、うっそうとするほどではない。ここからしばらくで木道になり、やがて樹林帯を抜けると、木道の両側に湿原が現れる。オヤマ沢・田代分岐は3.4㎞、花の時期であれば湿原のワタスゲやチングルマ、イワイチョウなどが目を楽しませてくれるだろう。ここを過ぎると、いよいよ本格的な岩の登山道が出てくる。至仏山は蛇紋岩の山ゆえ、足元には十分な地位が必要だ。ここまで所々で燧ヶ岳が見え隠れする。さらに前方には、至仏山が稜線の奥に見える。岩の登山道を登りきると小至仏山である。岩の上に山頂表示がある。ここから尾根筋の先に至仏山の山容が見える。岩に道が続き、一旦下り、さらに登りかえす。更に35分で至仏山山頂に着く。やや曇り空ではあったが、眺望は問題がない。尾瀬ヶ原に雲海があり、その上に燧ケ岳、平ヶ岳、会津駒ヶ岳、越後の山々が見える。山頂は360度のパノラマを見ることができる。山頂で昼食をとり、下山を開始する。少し先の高天原(標高2,145m)でベンチに腰掛ける。広い広場になっている。ここは、お花畑で知られている。固有種も含め随一の名所である。小さな案内板が設置され、眺望も素晴らしい。花に時期ならば、ホソバヒナウスユキソウ、シブツアサギリ、ジョウシュウアズマギク、タカネバラ、ムシトリスミレ、オゼソウといったところであろうか。先に進む。木道の階段があり、一歩一歩下ってゆく。やがて、1500mくらいになると大きなごつごつとした岩を進むようになる。蛇紋岩、勿論滑りやすい。岩肌がむき出しでこの山一番の気をつけるところだ。ロープの張られたところもあって結構な坂である。前方には尾瀬ヶ原とその先に明日予定の燧ヶ岳が見える。滑りやすい蛇紋岩がまだ続く。急な道もあり、風化も進み、最近の下山禁止につながった。やがて、低木だった様子も、コメツガなど樹林帯の中に入るようになる。樹林帯の中の木の階段が続く。やがて、それもなくなり草原となる 最後に尾瀬研究見本園の入り口を出て、山ノ鼻(尾瀬ヶ原口)に出る。
山ノ鼻には、至仏山荘、山の鼻小屋、尾瀬ロッジの3軒の山小屋とビジターセンター、トイレ、休憩所、ベンチが広場に立ち並んでいる。振り返れば、森林限界と至仏山山肌が確認できる。山ノ鼻で少し休憩を取り、尾瀬ヶ原を歩く。花の時期ではないが、草紅葉を少しばかり味わうことができる。前方に燧ヶ岳、後方に至仏山、何度も振り返りながら黙々と歩く。山ノ鼻から。竜宮を経て、1時間30分の歩きで下田代(見晴)の第二長蔵小屋に到着した。
明日は、燧ヶ岳である。

至仏山が稜線の先に(小至仏山から) 山頂 高天が原のベンチ
高天が原から尾瀬沼と燧ヶ岳 尾瀬沼から振り返って至仏山を見る 尾瀬沼を次の燧ヶ岳へ向かう
行程マップ
(国土地理院の地図を引用)

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更新日:2015年8月29日