89)荒船山 1423m: 2004年10月23日   日本三百名山に戻る
 荒船山(あらふねやま)は群馬県甘楽郡下仁田町と長野県佐久市に跨る標高1,423mの山である。妙義荒船佐久高原国定公園に属している。日本二百名山のひとつ。南北約2km、東西約400mの安山岩でできた台地で、平坦な頂上部と切り立った崖のある山容が、荒波を割って進む船を思わせることから、その名が付けられたといわれている。荒船山は妙義山とともに第三紀にできた本宿カルデラの一部である。地学用語でいうところの溶岩台地ではなく、浸食によって固い部分が残ったもので、こうした差別浸食でできた地形のことをメサという。一般的な登山ルートは、内山峠から艫岩(ともいわ)を目指すコース。荒船山の北端にある艫岩は荒船山を船に見立てたとき船尾にあたり、高さ200mの岩壁が垂直に切れ落ちる。頂上部は笹原が続き、緩やかな道が最高地点の経塚山(1,422m)へ続いている。
 伝承と信仰:@南総里見八犬伝:曲亭馬琴の伝奇小説である南総里見八犬伝に荒芽山という山が登場するが、地理的描写から荒船山に比定される。作中、この荒芽山には音音の庵があり、巨田助友が襲撃を仕掛け、五犬士(犬塚、犬川、犬飼、犬田、犬山)の会同と離散の舞台となった。そして彼らは再会までに長い年月をかけることになる。A荒船信仰:群馬県、長野県には、荒船山の名を冠した社寺等がいくつもある。中でも「荒船山出世不動尊」は特に有名だ。川中島合戦のとき武田信玄が、戦場にあった空海作と言われる不動尊を信州側の荒船山麓に遷した。これが「荒船山出世不動尊」であり、長野、群馬、埼玉の人々が中心となり、広く信仰し、「荒船講」を結成し、荒船山や関係社寺など信仰をしている。 (ウイキペディアより)

上信電鉄富岡駅(7:56)−下仁田(8:21、8:30バス)−三ツ瀬(8:53)−相沢登山口(9:20)−艫(トモ)岩(10:25〜10:30)−京塚山荒船山最高峰(10:56〜11:05)−分岐−艫(トモ)岩(11:36〜12:00、昼食)−分岐−相沢(12:46〜12:50)−三ツ瀬、荒船の湯(13:25〜14:49)−バス(14:53)−下仁田(15:18、15:25)〜富岡駅(15:52)               歩行時間:3時間50分 休憩時間:45分程度含まず

富岡駅から終点の下仁田でおりる。バスに23分ほど乗って、三ツ瀬で下車する。相沢までは車道、相沢から道は細くなるが、すぐに杉林の中を行く登山口に出る。歩きやすい道をたどる。途中、「中の宮」、大岩が出てくる。最後は急な坂になり、階段になる。この急な階段を過ぎれば平坦な頂稜域に出る。内山峠への分岐が出てくる。ここを艫(トモ)岩へ向かう。一旦は離れることになる。艫岩は、船の船尾にあたり、格好の展望台になっている。200mもの断崖絶壁で、見下ろすと、国道254号が見え、北方向にある浅間山や妙義山などの山、北アルプスの眺望も望める。下には紅葉が素晴らしい景観を見せてくれる。岩展望台前の広場は、登山者の絶好の休憩所である。 写真を撮り、十分に楽しんだ後、元の分岐に戻り、山頂を目指す。艫岩からは少しばかりのアップダウンを繰り返すが、ブナ林の中を歩く。草原と森の静かな雰囲気を味わえる。紅葉もあって目を楽しませてくれる。 鞍部に出ると、星尾峠への分岐が現れる。ここからは急登になるがしばらくで京塚山に達する。山頂はツツジもあって、季節なら目を楽しませてくれる。勿論今は葉は落ちている。見通しが良くないが何とかローソク岩が望める。八ヶ岳方面も見える。この京塚山、地形図にはなく、道標にも、京塚山、経塚山、行塚山の3通りがある。見晴らしも今一つ、写真を撮ってすぐに元の鞍部に戻る。同じ道を引き返すが、見通しのよくなかった山頂ゆえ、帰りにもう一度トモ岩に行く。その後は、来た道を淡々と歩いた。時間もあり、三ッ瀬で「荒船の湯」を楽しんだ。富岡まで戻り、明日は妙義山になる。この夕刻、中越地震に遭遇した。

登山道から荒船山の特徴的な山容が見える 足元の紅葉 艫岩の展望台、後方は浅間山 
 
 妙義山が見える 山頂  

行程MAP

(国土地理院の地図を引用)
 
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作成日: 2016年1月11日