95)大岳山 1267m: 2001年4月14日   日本三百名山に戻る
 
大岳山(おおだけさん、おおたけさん)は、東京都西多摩郡檜原村、奥多摩町の境界、奥多摩山域にある標高1,266.5mの山。標高はさして高くないが、個性的な山容を備えた奥多摩の名峰である。日本二百名山及び花の百名山の一つに数えられる。多様な登山コースがあり、初心者から経験者まで幅広く楽しめる山である。古くから農業の神として、また火災や盗難の守護神として山岳信仰の対象であった。山頂付近の大岳神社(大嶽神社)は徳川幕府の江戸城守護の祈願が行われていたという。多摩川の南岸にある大岳山、御前山、三頭山を奥多摩三山と呼ぶ。山頂付近の特徴的な山容により、同定しやすいことから古くは江戸湾の漁民からも目印にされ、鍋の蓋を伏せたように見えることから「鍋割山」「鍋冠山」と呼ばれた。また、東京都多摩地域、埼玉県所沢市、神奈川県相模原市付近でも、地域での通称がつけられていることがある(キューピー山、茶魔山(漫画「おぼっちゃまくんの主人公:御坊茶魔より)など) 田中澄江は花の百名山として、代表する花のイワウチワを紹介した。かつては、山頂付近に、大岳山荘があったが、2008年1月21日から土曜日、日曜日、祭日、年末年始のみ営業となり、2008年3月末に閉鎖。2010年4月現在は荒廃し、展望の良かったテラスは崩落の危険があり閉鎖されている。
 主な登山コースは以下知られている。、
 ①JR青梅線御嶽駅から西東京バス「ケーブル下行き」にて終点下車(10分)。御岳登山鉄道(ケーブルカー)にて御岳山駅下車(6分)。そして、御岳山 (標高929m・山頂に武蔵御嶽神社がある)・鍋割山を経て大岳山に至るコース。御岳山から大岳山まで登り2時間・下り1時間55分。コースの途中の御 岳山には東京都設置の御岳ビジターセンターや売店があり、大岳山頂付近にはトイレがあり、良く歩かれているコースである。
 ②JR五日市線武蔵五日市駅から西東京バス「藤倉行き」にて「白倉」バス停下車(28分)、登り2時間45分・下り1時間50分。近くの払沢の滝入口付近  からの複数の尾根のコースもある。
 ③JR武蔵五日市駅から西東京バス「瀬音の湯経由 上養沢行き」にて「大岳鍾乳洞入口」バス停下車(35分)、林道大岳線の大岳鍾乳洞経由にて登り 2時間45分・下り1時間50分。もしくは、サルギ尾根にて登り3時間15分・下り2時間35分。
 ④JR武蔵五日市駅から西東京バス「瀬音の湯経由 上養沢行き」にて「軍道」バス停下車(22分)、馬頭刈(まずかり)尾根にて登り4時間30分・下り3時 間40分。
 ➄JR青梅線奥多摩駅から鋸尾根にて鋸山経由のコース、登り4時間・下り3時間。途中、ハシゴがある危険箇所あり。このコースは御前山方面からの 縦走コースと鋸山で合流する。
 ⑥JR青梅線鳩ノ巣駅又は奥多摩駅から、大岳山北面の海沢渓谷(三ツ釜の滝、ナジレ滝、大滝)・大楢峠・御岳山を経由するコース。鳩ノ巣駅から海 沢園地までは、登り2時間10分・下り1時間50分。海沢園地にトイレあり。海沢園地から大滝経由で大岳山頂に向かう海沢探勝路は、現場の標識では「 悪路」、山と高原地図では難路(所要時間不明)、東京都公園協会が発行する登山地図には登山コースとしては明記されておらず、しかるべき装備と 準備が必要。奥多摩ビジターセンターの登山道状況によると2012年9月25日に新しい木橋を設置。 (ウイキペディアより)
 今回は翌日の三頭山と組み合わせて登ることにした。天気に恵まれ、富士山を楽しみながらの登山になった。

鳩ノ巣の民宿雲仙屋(7:25)-大楢峠(8:25~8:30)-御岳山(神社)(9:33~9:40)-奥の院(10:07)-鍋割山(10:20)-芥場峠(10:38)-大岳山荘(10:53)-大岳山(11:05~11:45)-大岳山荘展望台(12:00)-白倉分岐(12:25)-富士見台(12:40~12:50)-つづら岩(13:10)~馬頭刈尾根~鶴脚山(13:50)-馬頭刈山(14:05~14:20)-高明山(14:30)-分岐(14:50)-荷田子バス停(15:30、16:07発)~仲の平バス停 檜原数馬温泉高見荘(泊)
               歩行時間:6時間45分  休憩時間:1時間17分

前日泊まった鳩ノ巣の宿、雲仙屋を出発し、大楢峠も目指す。御岳山には幾つものハイキングコースがあるが、鳩ノ巣から御岳山に登るコースは裏参道と呼ばれ、ケーブルカー利用で御岳山を訪れるハイカーの下山道としても利用されている。まず青梅街道を少し戻ると雲仙橋への分岐がある。橋を渡り、坂下集落の車道を行くと登山口がある。 登山口から数分登ると休憩所があり、坂下集落や鳩の巣大橋などが見える。広い道を10分ほど行くとキャンプ場入口があり、ここにも休憩所がある。いよいよ山道となり、しばらくで広葉樹林とスギ林の境に供養塔出てくる。大楢峠まで緩やかな登りが続く。道は杉林で、見通しの良いところでは、鳩ノ巣の集落と本仁田山の景色が広がる。途中、ちょっとした岩場もある。スギ林の中の木の階段を登ればやがて大楢峠に着く。大楢峠から左前方の御岳山への道をとる。大楢峠には海沢からの道と上坂から奥多摩駅への道も交差する大きなナラの木がポイントである。岩場や小さな沢を越え、左手が崖になった道を進む。緩やかな道になればしばらくで御岳山になる。道は舗装道に変わり、参道に突きあたる。御岳神社へ右折し、 山荘が並ぶ急坂を登る。日の出山への分岐を過ぎ、樹齢1000年という神代ケヤキを見ながら急坂を進むと神社の下にでる。石段を登り、隋身門をくぐり、更に進み御岳神社へ向かう。この神社が山頂にあたる。写真を撮り、少しばかり風景を楽しむ。日の出山の方が見える程度で展望はあまりよくない。御岳神社下から広い道を下り、長尾平分岐に出る。表示に従い、右へ下り奥の院から大岳山への道を進む。すぐ奥の院への登り口(鳥居)がある。 脇には、樹齢350年と言われる「天狗の腰掛け杉」がある。鳥居をくぐり、スギ林の急坂を進む。急坂を登っていくと鎖場で、その先が奥の院になる。足元にわずかであるがカタクリがひっそりと咲いている。石段を登り、男具那社を過ぎると奥の院(山頂)に着く。奥の院から鍋割山を経由し、芥場峠へ向かう。岩の露出した急坂を下ると巻き道が合流し、しばらくで分岐にでる。表示に従い、 右の鍋割山に進む。鍋割山はすぐである。広葉樹林帯で新芽はまだ、明るい雰囲気である。標高は1084m、樹木で囲まれている。展望は望めない。鍋割山から下ると巻き道が合流し、緩やかな道を芥場峠に向かう。樹間から大岳山が見える。広葉樹林の穏やかな道では、カタクリの群生地がある。鍋割山から芥場峠まで18分、峠はスギ林の中である。峠には高岩山の分岐がある。作業小屋を過ぎ、滑落注意と書かれた岩場の道で、鎖も張ってある。先には大岳山荘が見える。岩場を登り下りし、峠から15分で大岳山荘(休業中)の裏にでる。山荘の表にはトイレと展望台がある。山荘前広場からは前方にこれからたどる馬頭刈尾根が一望できる、もちろん富士山も見える。山荘の横から大岳神社の前を通って、大岳山の山頂を往復する。鳥居をくぐり、石段を上がると大岳神社である。更に急な登りで、岩場を過ぎれば大岳山山頂に着く。標高1267mで、南側には富士山と丹沢方面の展望が開ける。11:05、早目のお昼にする。40分と長めの休みで疲れを回復する。山頂から大岳山荘に戻り、もう一度眺望を楽しむ。まだまだ先は長い。南方向の道に入り、西からの巻道を合わせて進む。白倉への下りを右に、さらに大岳沢方向への下りを左に見送り、少し登り返すと富上見台に出る。振返ると大岳山の特徴ある山容が望める。ここで景色を満喫しながら休憩を取る。この富士見台から下っていく。梯子も現われ、その先がロッククライミングのゲレンデにもなっているつづら岩を左に見ながら回り込むように進む。足場に十分注意しながら、アッブダウンを繰返して鶴脚山を通過、その先もアップダウンが続いて馬頭刈山にでる。葉のまだついていない木で囲まれた広場といった雰囲気だ。山頂には展望スペースがあり、南側の眺めが良い。ここでも長めの休憩で、お腹にエネルギー補給をする。広葉樹林の道道である。いったん下って登り返すと神社跡のある高明山、ここを過ぎると植林帯の急な下りとなる。しばらくで軍道に続く道と分かれて寺岡への尾根道を下る。この分岐から山道を下り、道なりに行くと養沢川沿いに出る。更に車道をたどって、荷田子バス停まで歩く。30分のバス待ちで、更に上流の仲の平バス停 檜原数馬温泉高見荘に向かった。その夜は、数馬の湯にゆっくりと浸かった。明日は三頭山が待っている。
 
御岳山(神社) カタクリの群生地(鍋割山~芥場峠の道) 大岳山
馬頭刈尾根が一望 馬頭刈山  

御岳山:東京都青梅市にある標高929mの山である。武蔵御岳山とも呼ばれる。古くから山岳信仰の対象となっており、山上には武蔵御嶽神社が建立されている。御嶽山駅から武蔵御嶽神社へ続く参道、門前町の集落には、天然記念物「神代ケヤキ」、二十数件の宿坊、御岳ビジターセンターがある。奥に奥の院、その奥に大岳山があり、さらに奥に鋸山がある。元旦には初日の出を見に多くの参拝客が訪れる。8月には、5万株といわれるレンゲショウマの花が咲く。ムササビがよく観察され、土産物屋の商品にもモチーフとして用いられている。

行程MAP



(国土地理院の地図を引用)
 

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作成日: 2016年11月10日