97)大山 1252m: 2004年5月8日 日本三百名山に戻る 大山(おおやま)は、神奈川県伊勢原市・秦野市・厚木市境にある標高1,252mの山である。丹沢山などの丹沢の山々とともに丹沢大山国定公園に属し、古代から国を護る神の山のとして、また、海上からは羅針盤の役割を担う海洋の守り神として崇められてきた。加えて、大山は「雨降山」とも呼ばれているのだが、それは山頂に年中水のしたっている霊木があるからだと言われていた。神奈川県有数の観光地のひとつである。日本三百名山や関東百名山のひとつでもある。 大山は、丹沢表尾根の東端にあり、富士山のような三角形の美しい山容から、古くから庶民の山岳信仰の対象とされた(大山信仰)。「大山」の名称は、山頂に大山祇神を祀ったためとされるが、大山祇神はかつては「石尊大権現」と呼ばれていた。大山の山頂には巨大な岩石を御神体(磐座)として祀った阿夫利神社の本社(上社)があり、中腹に阿夫利神社下社、大山寺が建っている。また、大山は別名を「阿夫利(あふり)山」、「雨降(あふ)り山」ともいい、大山および阿夫利神社は雨乞いの神ともされ、農民の信仰を集めた。江戸時代の中ごろ(18世紀後半)から、大山御師(明治以降は先導師)の布教活動により「大山講」が組織化され、庶民は盛んに「大山参り」を行った。各地から大山に通じる大山道や大山道標が開かれ、大山の麓には宿坊等を擁する門前町が栄えることとなった。大山では、天狗信仰も盛んであり、阿夫利神社には大天狗、小天狗の祠がある。そして大山には日本の八天狗に数えられた大山伯耆坊が伝わっている。元々は伯耆大山の天狗であり、相模大山の相模坊が崇徳上皇の霊を慰めるために四国の白峯に行ってしまったために、相模大山に移り、富士講の人々に信仰されたという。現在でも阿夫利神社の下社の近くに伯耆坊の石碑があり、大山寺の側には伯耆坊を祀った祠がある。 山麓のケーブル駅までは、小田急小田原線伊勢原駅からバスを利用する。市街地を抜けてからケーブル駅までは細い一本道のため、初詣、紅葉シーズンは渋滞が激しくなる。ケーブルカーは大山寺最寄りの大山寺駅を通って阿夫利神社の下社最寄りの阿夫利神社駅まで通じている。下社から山頂までは徒歩1時間半ほど。大山寺縁起絵巻、大山不動霊験記(ウイキペディアより) 伊勢原駅(8:05バス)−大山ケーブル駅バス停(8:30、8:35出発)−大山ケーブル駅(8:45)〜女坂〜大山寺本堂(8:55)−ケーブル山頂駅(9:10)−見晴台(9:30〜9:34)−分岐(10:13)−山頂(10:25〜10:36)−ヤビソ峠分岐(10:43)−下社(11:13)〜男坂〜大山ケーブル駅バス停(11:37、11:42バス)〜伊勢原(12:03、12:09乗り換え)〜小田原(12:43、13:05新幹線)〜守山駅(17:26) 歩行時間:2時間50分 伊勢原駅からバスでケーブル駅バス停に到着する。すぐに出発する。ここでも伊勢原駅同様、手荷物を預かってくれるところはない。仕方なく荷物を持っての歩きとなる。旅館や土産屋が両脇に連なり、人出も多い。「こま参道」である。この参道、階段は400段程度ある、荷物を手に持ってのことなのでゆっくりペースで進む。追分につき、ケーブル駅を横手に女坂を進む。ケーブル駅まで15分、更に大山不動尊まで10分である。結構急な石の階段で、石像が左右にずらりと並ぶ。行きつく先が本尊に「不動明王像」を掲げる「雨降山大山」である。大山寺は成田と高幡とともに関東三大不動のひとつされており、「大山のお不動さん」と親しみを込めて呼ばれている。本堂で写真を撮り、更に石の階段を進めば男坂と合流し、ケーブル山頂駅に着く。バス停から40分程度である。まずは山頂ということで、茶屋の先の階段を上ると、阿夫利神社(下社)が現れる。今から約2,200年より前の人皇第十代崇神天皇の代に創建されたと伝えられている。境内には富士山の岩を用いて復興された五頭からなる獅子や、下社拝殿の地下から湧き出る御神水などもある。寄り道してよることにする。下社からの見晴らしは、江ノ島や三浦半島などを一望できることもある。道中、石柱があり、番地が記されている。下社で1丁目、夫婦杉があるところで8丁目、ぼたん岩があるところで14丁目、天狗の鼻突き岩があるところで15丁目、富士山を望める富士見台があるところで20丁目、本社に続く鳥居があるところで27丁目、そして、山頂の本社で28丁目となる。道には休憩ができるベンチが設けられている。こんなことで、道中は、「夫婦杉」「ぼたん岩」「天狗の鼻突き岩」などの名所を目で楽しみながら歩くことができる。見晴まで20分、休憩を少し入れる。大山の山容を見ることができる。信仰の山ゆえ、山道、山頂への道、いずれも樹林帯の道である。40分で不動尻方面への分岐が現れ、左手を進む。ここから12分で山頂になる。樹林も切れる。山頂では、「阿夫利神社本社」とかかれた石柱が目に入る。奥の院でお参りする。山頂には茶屋がある。トイレも設置され、結構広く、所々にベンチが設けられている。天気が良ければ、、「関八州見晴し台」]われる広大な展望が広がり、丹沢や箱根の山々、相模湾に続く街並や三浦牛島・犬島などの遠望が楽しめるはずであるが、あいにく花曇り、遠くは見通せない。山頂で10分強の休みを取り、イタツミ尾根をヤビツ峠方向に下る。鳥居を抜け、樹林帯やスズタケに囲まれた尾根道を下って行くと7分ほどで左手に参道への下る道が分かれる。ここから下社まで30分、樹林帯を下る。この先は、女坂・男坂の分岐から男坂に入り、追分に出る。バス停まで24分、5分の待ちでバスに乗ることができた。伊勢原に戻り、小田原に出て、新幹線で戻った。
行程MAP (国土地理院の地図を引用) 日本三百名山に戻る 作成日: 2016年11月11日 |