本誌・フルーツバスケットの感想
2003年17号
「リンは俺を望まない?一緒にいたくない?」
ダラダラダラダラダラダラ・・・・・・と。
生活リズムが乱れると、文まで乱れてくるんでしょうかねぇ。(溜め息)
裏Talk、更新出来ないままで済みません。
反応鈍くて済みません。
やる気が出ないのを暑さの所為にしていてはいけないと思いつつも、
もう少し涼しかったなら・・・と思わずにはいられない今日この頃。
現状を打破しようともがいてはみるものの、絡まるだけで。
一向に先に進まないまま、時は流れるばかりで御座います。
と、何だか訳が解らない愚痴が続いておりますが、
いい加減に切り上げて、以下、フルバの感想です。
<フィルターありの邪な感想>
かつて表紙だけで、これほど萌えたことはない(!)というくらい
ドキドキしてしまった綾瀬です。
書店で「花ゆめ」を購入する時、顔がにやけていなかったか
ちょっと不安。
いや、別に表紙ではとりと紫呉が抱き合ってたとか、
ベロチューしてたとか、そんな理由ではないですよ。(←それはそれで
問題だっつーの/苦笑)
私が表紙を見て、心を躍らせた理由・・・・・・
それは、今月号から始まる応募者全員サービス!!!
ただのフルバの缶バッジなんですが、驚くこと莫れ!!
なんとそこには、ぐれさんとはーさんの缶バッジまであったのです。
二つ揃えて、Tシャツや鞄に付けるもよし。
二つ並べて、満足するもよし。
二つ重ねて、妄想するもよし。
何時でも何処でも彼らと一緒vv
これぞ正に、(違う意味での)大人の玩具!!!
ただ一つ、惜しむらくは紫呉の表情でしょうか。
ブラックなんですよ、とっても。
卓上ポストカレンダーの絵がバッジになっているので、
仕方がないと云えば仕方がないのですが。
個人的には可愛い紫呉を、はとりとセットにしたかったです。
私があと十歳若ければ、堂々と購入出来るのになぁ。(無念)
ところで、本誌。
彼らがメインになるまで、あとどれだけ待てばいいんでしょう。(滝涙)
前回、紫呉が最後に登場してくれた時、ほんのちょっとだけ、
期待していたのですがねぇ・・・・・・
次回、リンを診るためにはとりが登場してくれることを、
密かに祈りつつ、フィルターなしの感想です。
<フィルターなしの普通の感想>
■扉■
頁数がギリギリだったのでしょうか。
漫画と一体化した扉絵からは、高屋先生の
意気込みが、伝わってくるような気がしました。
眠るリンの扉絵が、今回の話の内容を全て集約していると云っても
過言ではないでしょう。
きっともう、ずっと前から描きたかった話なんでしょうねぇ。
練りに練られたプロットと云い、コマ割りと云い、
こんなにスラスラと漫画を読んだのは久し振りでした。
改めてリンの純な魅力を再実感。
■リンの幼年時代■
今もまだ、紫呉宅で眠り続けるリン。
今回の話は、そんなリンの幼年期の回想からスタートしました。
両親の顔色を窺いながら生活を続け。
殴られないように。少しでも愛されるように。
どんなに親に邪険にされようとも、倒れるまで頑張ってしまう
小さなリンの姿が痛々しかったです。
「あ・・・よかった。意識あった」
たった一人で立ち上がれないまま路に倒れているリンを発見したのは、
幼い頃の春でした。
此処で漸く、以前春が云っていた「リンはまだあの日のまま
立ち上がれないでいるのか?」(コミックス12巻・141頁参照)の
謎が明らかになります。
それにしても、春の髪って柔らかかったんですね。(驚)
もっと硬くてごわごわしているのかと思ってました。
倒れたリンが意識を失う寸前に思い出す、キョトンとした
春の顔が可愛くて仕方なかったです。
「やぁ・・・依鈴。気分はどうだい?ここは病院だよ」
目覚めた幼いリンは、此処で初めて藉真を知ります。
病院!?何故、はとりは登場しないんじゃー!!!と
思わず私が突っ込んだのは云うまでもありませんが。
年齢を逆算していくと、この頃はとりはまだ学生(?)だったということで
渋々諦め。(苦笑)
どちらにしろ、はとりの手に負えないほどリンの衰弱は進んでいました。
若しかするとリンの背中の傷は、慊人でなく、
母親が付けたものなのかもしれません。
ギリギリまで自分を責め続けたリンを見ていると、
胸が締め付けられそうな思いがします。
「どこか目の届かない処へ行って・・・もうわからないから。
どうやって愛したらいいのかわからないから」
取り返しがつかなくなる前に家へ帰らなくては・・・と
病床で焦るリン。
しかし、そんなリンの必死の願いは遂に届かず、病院へ呼ばれた
母親はもう帰ってこなくていいと、あっさりリンを捨ててしまいます。
ズタズタに引き裂かれたリンの心。見えない悲鳴。
この時のリンの表情は、忘れようと思っても忘れられませんね。
夾の親にしても、リンの親にしても、如何して子供の心の痛みに
気付いてあげられない親が多いんでしょうかねぇ。(溜め息)
勿論、余裕がないということもあるんでしょうけれど。
それだけ、自分本位な世の中ということでしょうか。
「なんでそういうコトをそんなサラッと言うんだよ・・・(中略)・・・
八つ当たりで、なぐられたり笑われたりないがしろにされたら、
おまえらとおんなじように子どもだって傷つくんだって、
なんでそんな簡単なコトもわかんねぇんだよ!!」
誰かが云わなければならなかった言葉。
それを云ったのは、大人ではなく子供でした。
このあまりにも残酷すぎる仕打ちに我慢出来なくなった春は、
リンの代わりに怒ります。
恐らく、大半の人が気付いているかと思いますが、
「リンにあやまれ!!」と叫ぶ春の目に、涙が浮かんでるんですよ。
こういう春の優しさっていうのは、胸に沁みますね。
如何して十二支は、(約一名微妙な人もいますが)みんな
優しい子ばかりなのでしょう。
「・・・・・・あり・・・がと・・・・・・」
怒りや哀しさや悔しさや申し訳なさ、そして春への感謝の気持ち。
そういうものが一杯詰まったリンの透明な涙。
この時のリンの泣き顔が、切なくて切なくて。
小さな身体で抱えているものが重過ぎるんだろうなぁと
哀しくなってしまいます。
■恋路の始まり■
「春の理屈は面白いよ」
なんだ、リンも可愛く笑えるんじゃんと、そう思ったワンシーン。
居場所のなくなったリンの一番安らげる瞬間というのが、
春といる時だったんでしょうねぇ。
それにしても、春のリンへの告白の仕方がラシイというか。
思わず笑ってしまいました。あまりにもストレート過ぎ。(笑)
普通、好きだからキスしようでしょう。
突然「キスしよっか」で、順序が逆なところが
如何にも彼らしいというか、何というか。
二人のラブイチャを読むと、此方まで恥ずかしくなってしまいます。
そのくらい、リンが可愛いんですよ。
(春が好き。春がいなきゃ駄目なの。春がいないと不安で自分を
保てないの。春じゃなきゃ駄目なの・・・中略・・・こんな『好き』じゃ
春をいつか押し潰してしまいそう)
此処でも、かつて春が云っていた「あんなに泣いてたのにな・・・」
(コミックス12巻・142頁参照)の謎が明らかに。
自分の想いがいつか春を押し潰してしまうのではないかという不安と、
それが原因でやがて春も(両親のように)自分から離れていって
しまうのではないかという不安。
それが、溢れる涙の理由だったのでしょう。
勿論、それと同時にリンの中で、春が自分を好きになってくれて
嬉しいという思いもあったのでしょうが。
「俺はリンを望む。リンは俺を望まない?一緒にいたくない?」
この口説き文句、最高と思ったのは私だけ?
リンのような子には、逆にこういう直球の方が心に響くのかも
しれませんね。
その辺りは、流石春。心得てます。
倖せそうな二人。ちらつく慊人の影。
この辺りから、何処かで見たような光景だなぁとは思っていたのですが。
そう。春とリンの場合は、あのはとりと佳菜の
逆バージョンだったんですよ。
■夢の終わり■
「だから女は嫌なんだ。狡賢くて。その黒くてズルズル長い髪も
・・・気持ち悪い。それで・・・?どっちが先に唆したの?」
裁判長、慊人登場。
十二支の誰かと誰かが恋に陥ると、必ずこの人の耳に入るんだよなぁ。
不思議なことに。
しかも裁かれるのは、何故か女性。
ただ私、リンはもっと慊人にハッキリものを云うタイプかと
思っていたのですが、どうもそうでなかったようで。
やっぱり、十二支は慊人に逆らえないように出来ているんでしょうねぇ。
「僕さ、怒ると周りがよくわかんなくなるんだぁ。
はとりの左目は災難だったよね」
本当に周りがよくわからなくなる人は、こんなこと云わないでしょう、普通。
知っててそう云う、この辺りが慊人の狡猾なところか、と。
この慊人の誘導尋問に引っ掛かって、リンは思わず、
「アタシが唆したに決まってるだろ!」と叫んで慊人の不興を買いますが、
此処で慊人は間違いなく、読者の不興を買いましたね。(苦笑)
「やっぱり女は嫌だな。お前・・・図々しいよ。
どうして僕のモノに手を出すんだよ」
"女は嫌だ"本日二度目のセリフです。
絶対、キーワードだと思うんですがねぇ。慊人が女を嫌う理由。
しかし、ショックなのは慊人が十二支を"モノ"としてしか認識して
いなかったところでしょうか。何となく覚悟はしてましたけど。
愛情を知らない神様の玩具。
愛情を知らない子供たち。
リンは慊人に殴られることで、母親からの虐待を思い出し、
二重に傷つくことになります。
「お前のドス暗さは撥春を食い潰すよ。自分の価値の低さを思い知れよ。
おまえなんか、ただの数合わせなんだって、もっともっと思い知れよ。
・・・おまえ、いらない」
十二支が、慊人にとって気に入らない行動を取るのなら、
自分の持っている相手の弱みを利用して脅しをかける。
反抗すれば、容赦なく叩く。
それでも相手が従わない場合には、その弱みを容赦なく衝いて
相手を破滅させる。
これが慊人の常套手段なのでしょう。
(でも春はアタシを望んでくれた。いらないって言われてきたアタシを
望んでくれる人がいた。嬉しい・・・なんて倖せなコトだろう・・・中略・・・
もういいよ春。今度は春が倖せにならなくちゃ・・・中略・・・春のホントの
"倖せ"は、ねぇ、もっと広い世界にあるんだよ。捜そう。見つけだそう。
アタシの手には何も残らないまま終わっていいから)
前回、リンが燈路に云っていた"あの場"。
燈路はリンが慊人に窓から突き落とされる瞬間を見てしまったんですね。
このリンが落ちていくシーン、静と動の描き分けがすごく絶妙で・・・
感動しました。脱帽です。
そして肝心のリンなのですが。
やっぱり彼女は、はとりと同質の優しさを持った子でした。
きっと透に対する忠告も、はとりが最初、透に云ったことと
同じような意味で、善意から発したものでしょう。
今回、明らかになった彼女の過去によって、
リンの株はグッと上がりました。
後は彼女が此処から、どう立ち上がっていくかですね。
今回、透が登場したのは、最後の眠るリンを見守るシーンだけでしたが、
高屋先生は脇役を、主役と同じくらい大切にして下さるので、
とても嬉しかったり。
それでは、今回も粗筋ばかりの感想で申し訳ありませんが、
次回、透が如何動くかを私も静かに見守らせていただきます〜!!
突然、次回予想!!
次のフルバは18号!!そんなわけで(?)それまでに、勝手に予想を
立ててしまおうという無謀な計画パート24。
如何して何時も何時も、こんなにギリギリなんだ!?(あと3分)
と自分の計画性のなさを呪いつつ、今回も当たらない予想を展開。
希望予想
中々目覚めないリンを待つ透。そこへ紫呉が呼んだ春とはとりが
本家からやって来て・・・・・・
次回、リンの本音とは・・・!?
最悪予想
目覚めた瞬間、リンは透に八つ当たり。
そこへ紫呉が飛んで来て・・・・・・
次回、リンが紫呉の悪事を透にバラす!?
・・・・・・さて、果たして結果は・・・・・・?(←いい加減、真面目にやれや)
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2003年16号
「力も無く 器も小さく くだらない 最低な男だよ」
生きてるのか死んでるのか、起きてるのか寝てるのかすら判らない
自堕落的日々を送っております綾瀬です。
またまた、ご無沙汰してしまって申し訳ない。
H/K...前回の感想頁でぼやいていた通り、今回からフレームを
使用することにしました。
フレームはあまり好きでないので、使わずに済むのならそれに越した
ことはないんですが。
如何せん、あのままでは効率が悪いというわけで、使用することに。
最初は違和感があるかもしれませんが、その内、慣れると思いますので
悪しからずご了承いただけると幸いだったり。
また万が一、この変更に伴い、閲覧に不具合が生じた場合は
お手数ですが、その旨をご一報いただけると助かります。
それにしても、今年に入ってから真面に更新してるのって、
このフルバの感想だけだよなぁ。(溜め息)
そろそろ、真面目にやらないと拙いかも。(色々な意味で)
カメ以下の更新速度で申し訳ありませんが、
一週間以上遅れて、漸く本誌の感想・・・・・・
妄想炸裂で頑張ります。
<フィルターありの邪な感想>
それでこそ、私が見込んだ紫呉さん!!
久し振りに漢の中の漢(?)紫呉を見れて、のっけからハイテンションで
飛ばしております。
狂喜乱舞で御座います。
思い起こせば、一年前、私が惚れた紫呉が、この紫呉だったんだよなぁと
一人感慨に耽ってみたり。
仮令、回想シーンとは云え、もう一度この頃の紫呉に出会えるのは
嬉しいですね。個人的に。
ブラック全開、色気全開の紫呉に、腰砕け。
全てを悟ったような伏し目に、切り込むような流し目が
堪りません。
最高です!!あぁ・・・押し倒したい・・・・・・(←変態か、お前)
今号のイチオシは30頁の「言っただろ。最低だって」の紫呉に決定!
私は以前から、ブラックでない紫呉は炭酸の抜けたコーラだ、と
云っておりますが、その思いは未だ健在だったり。
此処にいるのが、リンでなくてはとりだったら
どんなに良かったことか。(切実)
だって、一見ブラックですけど、紫呉さんの心って、すごく脆そうですもん。
ある日、突然壊れそう。
こんな紫呉を見て、はとりが放って置くとは如何しても思えません。
紫呉:「僕をあげる。一生好きに使っていいよ。だって僕は・・・
全部、はーさんのものだから」(ちょっと上目遣い)
はとり:「お前なんかいらん」(即答)
これぞ大人の恋愛!!(←何かが違う)
こういう二人がツボなんですよ。
無邪気に迫る紫呉に、素っ気無いはとり。
私的には、何時もの如くお説教した後、お仕置き希望☆
何だか、私自身、テンション上がり過ぎて違う意味で壊れて
おりますが。(汗)
でも真面目な話、私、クライマックスで紫呉の暴走を止める
最後の砦が、はとりだと信じて疑ってませんから。
今後の展開に期待しても宜しいでしょうか?(←誰に向かって訊いている)
そして・・・
SSを如何しようか迷ったのですが、このシーンの件については
以前、「秘め事」で触れているので、敢えて省略。
その代わり・・・と云うのもなんですが、近日中に裏Talkを
何とかしますので、それで勘弁してやって下さい。
ただし、ブラックではなく、ホワイトで。(苦笑)
いずれ、ブラック紫呉も書かなきゃならないんですが、
奴をブラックにした後、"受"にもっていくのは至難の業なんですよ。
データー吹っ飛んで一から書き直しですが、出来るところまで
頑張ってみます。
期待しないで気長にお待ち下さいませ。(願)
<フィルターなしの普通の感想>
■扉■
透&杞紗の巻頭カラーです。 しかし、高屋先生も一回休む度にカラーじゃ大変だなぁ。
レースのリボンに、フリルのたくさんついた服が似合うのは、
この二人だからでしょう。
柔らかくてふわふわした質感が、画面から伝わってくるような
心地さえ致します。
あぁ・・・可愛い。激プリ。
これが高精度複製原画になってるんですか・・・・・・
くぅ〜!!7月20・21日の「東京キャラクターショー」に行きたかったです。
綾女&はとりのテレカ(舞衣装姿)が欲しかった。(無念)
■リン、燈路を突き放す■
全然如何でもいいことで申し訳ないんですが。
五月さん。(燈路の母親)
最近出番、多くありません?
いや別に、貴女が一度、はとりの彼女として扱われたこととか、
紅野編で、はとりでなく貴女が登場したことを恨んでいるわけでは
ないんですがね。(←バリバリ根に持ってるやんけ)
とまぁ、私情を挟むのはこのくらいにしておきまして。
仲良く並んで学校から帰る途中、燈路と杞紗は、偶然、"五月さん"に
出会います。
赤ん坊がいるのに、ドジばかりする母親を心配して怒る燈路は
息子ではなく、まるで父親のよう。
生まれてくる赤ん坊が女の子か、それとも男の子なのか、
それを気にする杞紗に、燈路の母親はこう答えます。
「どちらでも構わないもの。どちらでも愛している事に変わりはないもの」
おっとした態度。慈愛に満ちた笑顔。溢れるほどの愛情。
まるで理想の母親のような言葉を、高校帰りのリンは偶然
耳にすることになるんですが。
それは遠い過去、愛情という名の幻想に裏切られた彼女にとって、
無神経で残酷な響きにしか、聞こえなかったのでしょう。
だからこそ、リンは自分を心配して追ってきた燈路を、
敢えて冷たい言葉で突き放します。
「どうしていつまでもアタシに構う・・・?あの場に居合わせた事を
気にしてるとかなんだったら忘れろ。優しいママに、パパに愛されて
平穏に生きてろ」
此処で解らないのが、リンのトラウマの原因となった"あの場"。
このリンの言葉は、恐らく、以前春が云っていた
「リンはまだ、あの日のまま立ち上がれないでいるのか?一人で」
(注:コミックス12巻・141頁参照)
という言葉に、相通ずるところがあると思うのですが・・・・・・
その真相は如何なんでしょう。
リンが親に捨てられた瞬間を、春と燈路は見たのでしょうか。
それとも、リンが立ち上げれない原因は、もっと呪いと深い関係が
あるんでしょうか。
それはリンの怪我の原因にも、関わって来るんでしょうか。
謎だらけのセリフですが、そこには「理想の家庭」というものに対する
ある種の羨望さえ感じられます。
■倉の中で一人、史実を探しながら・・・■
「一人でそんな・・・がんばったって。紫呉だって、知らなかったんだろ?
・・・・・・無いんだろ?やっぱり。呪いを解く方法なんて」
燈路の悲痛な叫びを切っ掛けに、蘇る過去の記憶。
慊人の"お気に入り"である紫呉ならば、呪いを解く方法について
何か知っているに違いないと、生易しくないのを承知の上で
リンは冷笑する紫呉に、自分を売ります。
「・・・もしそうなら、慊人さんを困らせるような事を教えたりするかなぁ。
見返りはあるの?」
「アタシはアタシしか持ってない。アタシをあげる。
一生好きに使っていい」
私、リンって凄く聡明な子だと思うんですよ。
でも、今回のこの行為にだけは納得がいきません。
或る意味、自殺行為だと思います。
あんな男に自分を売らなければならないほど切羽詰って
いたのかと思うと悲しくなりますね、本当に。
悪魔に魂を売り渡すには、まだちょっと早過ぎように
思えてなりません。
「・・・・・・必死だね。撥春のために」
勿論、リンの「アタシをあげる」は紫呉にとっても強烈な一撃だったと
思いますが。
それでも奴の凄いところは、そこで顔色一つ変えないところですね。
しかもリンが誰のために動いているのか、そこまで見切っているから
只者ではありません。
何やらとっても嬉しそうですし。完全にこの状況を、楽しんでます。
彼にとって"呪いを解く"というということは、ゲームのようなもの
かもしれませんね。
若しも此処で紫呉が「YES」と答えていたら、それこそ私が殴っていた
かもしれませんが、彼はリンの期待をアッサリ裏切ってくれました。
「残念。実は僕も知らないんだ。呪いを解く方法なんて」
これは、紫呉がリンを利用価値のない人間と判断したのか、
それとも、リンを利用することに気が引けたのか、
はたまた、呪いの解き方を本当に知らなかったのかは解りませんが。
でも、私としましては、これが紫呉流の優しさだと思いたいです。
「いい機会だから言っておこうか。僕という人間をあまり買い被らない
事だ。(中略)力も無く、器も小さく、くだらない。最低な男だよ」
本音・・・なんでしょうね、恐らく。
十二支の中で一番呪われた男は、自分を蔑むことで"呪い"という
恐怖を誤魔化そうとしているのかもしれません。
「ぐれ兄は呪われたままで構わない?」
「構う奴がどうにかすればいい。(中略)僕はその上前をはねるから」
自分の目的と利得のために、他人を利用するのが紫呉のやり方。
でも、それに関しては、紫呉だけを責めるわけにはいかないでしょう。
もがく若者を利用した人は、紫呉以外にもいますよ。
大人はみんな汚いんです。(と一概に云うことも出来ませんが/汗)
本誌では如何も"紫呉の黒さ"ばかり取沙汰されがちですが、
紫呉と同じ二つの貌を持つ男が、もう一人いるではありませんか。
彼の場合はもう透を利用済みですが、この件については語りだすと
長いので、また何時かということで。(苦笑)
■そして悪夢へと■
(アタシは春の心臓に生まれたかった・・・中略・・・春が死んだら
あたしも一緒に死ねるもの)
春&リンのベッドシーン。
恐らくフルバでこういうシーンが出てくるのは、初めてですよね。
可愛いこというなぁと、本気でそう思ってしまいましたよ。
マジでリンに惹かれそうです。まずいです。
こういう女の子、すっごく好きなんですよ。
リンを見る春もカッコイイですし・・・(カメラ目線に思わずドキドキ)
なんだ彼、一見ボケてそうで、やるときゃやるんじゃん(!)
なんて失礼なことを思ったのは、以前のキスシーンも含めて
今回で二回目です。御免なさい(苦笑)
で、こんな幸せな思い出を、一瞬で打ち崩すように、「うるさいおまえ
いらないんだよ」とリンの父親(?)が夢の中に登場し。
夢から目覚め、本家を出て行く途中、リンは慊人(ですよね!?)と
春のツーショットを目撃。ダブルパンチを喰らいます。
■明かされたリンの過去■
早くこの悪夢を終わらせたい一心で、紫呉の宅に向かうリン。
しかし、記憶が錯綜しているため、リンは吐いているところを母親に
目撃されたと勘違いし、透を見てパニックを起こします。
「おこらないでママ・・・パパ。おこらないで・・・っ」
倖せな家庭。何時だって楽しかった幼少時代。
でも、それはほんの束の間の夢で。
リンはやがて両親の芝居のような演技に気付きます。
「どうしてパパとママはいつも楽しそうなの?ホントに楽しい?
悲しいコトとかはないの?」
此処でリンの母親がぶち切れて、溜まっていたものを
吐き出すかのようにリンにあたるんですが。
この話の展開を、やや無理があるように思ってしまうのは
私だけなんでしょうか。
家族の絆って、こんな簡単に切れるものなんでしょうかねぇ。
・・・とまぁ、それはさておき。
一変してしまった家庭の空気は、もう元に戻りませんでした。
「ごめんなさい・・・」と必死で謝る幼いリンを見ていると、
切なくて切なくて。
きっと自分が両親に負担をかけて、"倖せな家庭"を壊してしまったことを、
悔やんでいたんでしょうねぇ。
リンは優しい子ですから。
両親を責めるより先に、自分を責めたのでしょう。
幼児虐待(?)など、リンの過去にはまだ何かありそうですが、
次号、透が傷付いた彼女の心を如何癒すか必見です。
・・・ということで。(←何が?)
今回、勢いに任せてちょっと落書きなどを描いてみました。
仮令見えなくても、本人はリンを書いたつもりです。
み・見難・・・っっ!!!(滝涙)
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突然、次回予想!!
次のフルバは17号!!そんなわけで(?)それまでに、勝手に予想を
立ててしまおうという無謀な計画パート23。
予想はし易いのかもしれませんが、こうなってくると逆に難しい。
そして・・・頼む!!まだ終わらないでくれ、フルバ!!!(切実)
個人的にはあと半年くらい続いてくれると嬉しいです。
希望予想
明かされたリンの過去に衝撃を受けた透。
頑なリンに透がしたこととは!?
次回、リンが透と紫呉の力で失われた愛情を取り戻す時・・・・・・
最悪予想
紫呉、遂に透の前で本性をあらわす!!!
リンに冷たく接する紫呉を間近に見てしまった透はショックを受けて・・・
次回、うおちゃん・はなちゃんの嫌な予感が的中す!?
・・・・・・さて、果たして結果は・・・・・・?(←いい加減、あたってくれ)
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