2002.9〜13号までの感想
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2002.19〜20号までの感想

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2003.6〜9号までの感想



本誌・フルーツバスケットの感想




2003年14号


「きっと・・・ちゃんと ほんのり・・・光るように」


感想の前に再び残念な(?)お報せを一つ。
管理人不在のため、16号の更新が遅れます。
此処最近、ちゃんと発売時に更新することが出来ず、申し訳ない!!
以後このようなことがないよう気を付けますので、
どうか次回だけはご容赦下さい〜!!
・・・て、その前に誰も待ってないか。(苦笑)

それでは、花ゆめが発売されてからもう一週間以上経っておりますが、
みなさんが忘れかけた頃に、14号の感想です〜!!

この感想頁もそろそろフレームにしなきゃ、拙いかなぁ。(独り言)

<フィルターなしの普通の感想>
■扉■

「少しだけ変わり始めた君がいる・・・・・・」

前回の表紙が夾だったので、若しかしたらという予感はあったのですが。
案の定、表紙は由希でした。
今回の由希、いい表情してますよ、絶対に。
服のセンスも良いですし。
何と云いますか・・・ビバ・王子様☆という感じでしょうか。
どこかの童話に出てきそうなくらい、雰囲気が◎。
此処のところ、主役格キャラが出張っておりますが、
脇役スキーな自分としましては、ちょっぴり淋しい。

■お土産に 思い出つめて 贈ります■
さて、話は前回の修学旅行の続き。
由希が目覚めるシーンから始まるのですが、
寝惚けて粗相をする由希を起こす翔の言葉に大爆笑。

「しょーがねぇなゆんゆん・・・"お嬢さん"育ちなんだろーなぁ・・・」

何せ周りの心配の仕方も、異常ですから。
男なら顔に傷の一つや二つ残っても如何ってことないような気もする
のですが、やっぱり由希だから駄目なんだろうかと思ってしまう。
男だから、女だからという云い方は良くないかもしれませんが、
由希が女顔ということもあって、みんな放って置けないんでしょうねぇ。
何にしろ、仲が良いクラスメートなことで。
また、この後自由行動で由希が鹿と戯れるシーンがあるのですが。
そこで翔のことを心配する透に、「いいんだよ。あいつには気を使うだけ
ムダなんだ」と云い切る由希の顔が個人的には好きだったり。
むす、っていうあの表情。
由希にとって翔は、何時の間にか気の置けない友人に
なっていたのかもしれません。(微笑)

そして。お土産。
修学旅行でお土産というのは、結構重要なポイントを
占めていると思うのですが。
由希にとってのお土産っていうのは、(透との)思い出を
残すことだったようですね。
でも無理かもという笑いを浮かべる由希に、ちゃんとフォローをしてあげる
透が、とっても可愛くて。
透ラシイ言葉と云いますか。
彼女が云うから、説得力もあるんだろうなぁ、と。

「あります。きっと・・・ちゃんと。ほんのり・・・光るように。
思い出は由希君の中で、そっと」

(ありがとう。もうなんとなくわかっているのかもしれないけど。
覚悟とか狡さとか。気づいているのかもしれないけど。
静かにほほ笑んでくれる君を、大切に想う。今も)

この由希の心の中の言葉。
さらりと流れてしまうような声なんですけど、気になってしまいました。
覚悟とか狡さとか。
よくは解らないんですけど、覚悟って云うのは、
透が夾を選ぶということなんでしょうか。
それについての覚悟は、もう出来ていると。
で、狡さっていうのが、夾が自分には絶対に勝てないように出来ている・・・つまり、夾の運命(幽閉)を知っているということなんでしょうかねぇ。
日本語になっていない日本語で申し訳ない。(滝汗)
これについては、また何時かのんびりと考えさせていただきます、はい。

■透と翔の関係とは■
さて、話は何時の間にか次の日。
お土産を宅配便で送ろうとする翔に偶然、出くわした由希ですが・・・
懐かしいなぁ〜
実は自分も昔、よく修学旅行のお土産を宅配便で送っておりました。
無論、予算オーバー承知の上で。規則なんて守っていません。(笑)
と、話が妙な方向へズレましたが。
この後、話はイキナリ、シリアスな展開へと進みます。

「どうして本田さんを気にする?(中略)俺との関係が気になるから?
それとも、おまえと関係あるから?」

とうとう出ました!!
いやもう、何時出るかハラハラしていたのですが。(←本当に?)
だって、由希の指摘通り、翔って登場当時から、異常に透のことを
気にしていましたよね。
此処で思い出すのは、あの場面。

「・・・アレが草摩由希と噂のプリ・ユキかァ。会長さん美人だけど(略)」

「でも草摩由希って・・・・・・なんでもない」

「なんだそりゃ。少しは他人に興味もったら?オレなんか大アリだよ?
草摩由希にもだけど何より、本田透さんにね」
(注:コミックス7巻・189・190頁参照)

翔と真知の登場が、初回から意味深だっただけに、
私は当時、奴らが草摩のスパイと信じて疑わなかったのですが。
性格もさることながら、見事に外れていたようで。(苦笑)
はなちゃんが彼のことを知っている・・・ということは、
既に中学生の時に、もう二人は知り合いだったのかもしれません。
ただ、敢えて翔が秘密にしている理由が解りませんが。
今日子さんのことと、何か関係しているのでしょうか???
透の閉じた蓋との繋がりが気になって仕方がないのですが、
まぁ、やがて解ってくるでしょう。

■由希、翔に釘をさす■

「でも興味本位とか、からかい半分とか、そういう勝手な気持ちで
近付くのなら俺も勝手にさせてもらう。傷つけるなら許さない。
絶対・・・許さない」

由希のこの言葉は、翔だけでなく、夾にも向けられています。
透のことをすっごく大切に想っているんだなぁ、ということが、
ヒシヒシと伝わってくる言葉ですよね。
こういう考え方を聞くと、やっぱり夾に比べて、こと恋愛沙汰に関しては
由希の方が大人なのかなぁと思ってしまう。
いや、夾も此処最近急成長して大人になってきてはいるんですが。
恋愛面ではまだまだか、と。

そしてこの後、翔が挑発するように、「オレがそーいう奴だったら
どう許さないの?」と訊く場面があるのですが。
これに対する由希の答が・・・・・・

絶交する。

わはははは。
確かにイマドキ古い言葉なのかもしれませんが。
私は良いと思いますよ。
これから徐々に、翔の感化を受けて変わっていく由希を見るのも
また一興でしょうし。
それに今一番気になるのは、翔の彼女がどんな人間かということですね。
個人的には、翔とは正反対の落ち着いた女性を希望。

■光りだすもの■
紅葉がお土産なんて・・・これまたロマンチックですなぁ。(悦)
そして由希。
今度は真知って名前で呼んであげてましたね。
この子も謎めいた子なんですが・・・素直なところが好きです。
髪型が微妙に透に似ていると思ったのは・・・私だけ?(苦笑)
「ほんのりと光りだす」のが、真知の想いだったら素敵だなぁ、と。
これを機に、由希と真知が仲良くなれば面白くなりそう。

「十二支の置き物・・・完成させたかったので・・・あ あのかなり
ヘタクソ・・・でして。色もまだですが・・・」

今回、高屋先生が一番描きたかったのって若しかしてこのシーン?
と思えるくらい、ラブラブな夾&透でした。
着替えを忘れるくらい夢中になって、猫の置き物を紙粘土で作る
透が健気でいいなぁと思いましたが、恐らく夾もそう思ったんでしょうね。
夾が部屋の扉をノックした時の、透の驚き具合も、初々しくって
私的にはヒットでした。
色をつけて光りだすのは、透の想いと夾の想い。
二つの生まれたての想いが、色をつけて輝き始めます。
きっとこれから二人のラブシーンが増えるんだろうなぁと思う反面、
そろそろ話の内容も佳境に入ってきそうでドキドキ。
そして次回、フルバ・・・お休みなんですね。(泣)
次回の附録が"由希&夾のハッピークリアうちわ"という時点で
薄々気付いておりましたが。
この二人仲が良いではないですか!という突っ込みはこの際、なし?

<フィルターありの邪な感想>
やるんですか?という声が今にも聞こえてきそうなのですが。
やりますよ、えぇ。
仮令、二人が登場しなくとも、それを勝手に妄想するのが私の役目。
最近、はーさんが登場しないので、本当に淋しいのですよ〜!!
はとりにクサイセリフを云わせたい病が、また出てきております。
重症です。(笑)
ということで、今回の由希のキメゼリフを、我らがはーさんに
云ってもらいましょう♪

妄想その@紫呉が浮気?
その浮気相手から意外な事実を聞かされ、ショックを受けるはとり。
でも、それで彼が幸せになれるのならば・・・と潔く身を引こうとする
はとりが、最後に浮気相手に向かって云った言葉。
「別に・・・それはおまえの自由だし、それをどうするかは紫呉の自由だ。
だが、興味本位とか、からかい半分とか、そういう勝手な気持ちで近付く
のなら、俺も勝手にさせてもらう。若しも紫呉が傷付くようなことがあれば
俺はおまえを・・・許さない」
→これは由希の言葉を弄っただけ。でも云わせてみたかった。(テヘ)

さ・ら・に。
今号の萌えポイントは、ズバリ「エロビデオ」!!(握り拳で叫)
高屋先生は「エロビデオは18になってから」と仰っていましたが。
奴らはそうではないような・・・(苦笑)
いや、別に紫呉とはとりにエロビデオの質の良し悪しを語って欲しい
という意味ではないんですが、ね。例えば・・・

妄想そのAエロビデオを見てピ○○をしているはとりを、紫呉が発見!!
そしてそのビデオに嫉妬した紫呉は、上目遣いではとりにこう囁くのだ。
「僕・・・はーさんになら全部見せても・・・いいよ?」
→単に公ちゃんのセリフをそのまま使用させてもらっただけ。

妄想そのBある日、紫呉の家へ一本のビデオが届く。
何気なく再生してみると、なんとそれは、自分とはとりがピ○○をしている
秘蔵のエロビであった。
一体誰がこんなものを(!)と焦る紫呉。
しかし、それに釘付けになってしまった紫呉は徐々に興奮してきて・・・
→"秘蔵のエロビ"から妄想してみました☆

・・・何だか虚しくなってきましたので、この辺りで止めておきますが。
しかし・・・本当に、そろそろ登場してくれないかな。はーさん。(クスン)

           突然、次回予想!!

次のフルバは16号!!そんなわけで(?)それまでに、勝手に予想を
立ててしまおうという無謀な計画パート22。
すごい・・・まだ続いてるよこのコーナー・・・と一人突っ込みをしつつ、
またまた外れそうな予想をさせていただきます。

希望予想その1.透手作りの猫の置き物を、ひょんなことから
発見した紫呉。そこでピンときた紫呉は、その報告を兼ねて
はとりに会うために本家へ出向くが、そこで意外な人物を目撃し・・・
次回、紫呉とリンの計画が明らかに・・・!!

希望予想その2.生徒会のメンバー、翔と真知が密談を。
そして、そこへ偶然透が・・・
次回、透の意外な過去が明らかに・・・!!

最悪予想その1.透と翔が密会!?
偶然にもそのシーンを目撃し、勘違いしてしまった夾は・・・・・・
次回、夾、暴走す。由希は彼の暴走を止められるのか・・・!!

・・・・・・さて、果たして結果は・・・・・・?(←もう思い浮かばないらしい・・・)










2003年13号


「修学旅行といえば恋愛イベントでしょ!!」


感想、滅茶苦茶遅れてしまって、申し訳ありませんでした。(平伏)
もう、誰もが13号のことを忘れかけた頃に、一人淋しく感想をかいている
駄目駄目管理人、綾瀬みのるです。
本当はもっと早くに復帰出来るはずだったのですが、
実習は想像以上に苛酷でした。
戻って来たら、戻って来たで、気分はすっかり浦島太郎ですし。
一番、ショックが大きかったのは、三週間使用していない間に
MOドライブがイカしてしまったことでしょうか。(溜め息)
今現在書いているこの感想は、一度アップロードしたものを
再びダウンロードして書いています。
今でもMOの電源を入れると、時々フッと思うのですよ。
消えたデータが元に戻っているんじゃないかって。(苦笑)
とまぁ、そんなことを愚痴っても仕方ありませんので、
さっさと感想を書くことにしましょう。

<フィルターなしの普通の感想>
■扉■

「傷ついた野良猫のように生きてきた・・・・・・!」

ただ今人気急上昇中の(?)夾です。
冷めたカメラ目線がまた良いんですねぇ。
人生は苦しみの連続であると間々云われることですが。
夾の背負ってきた重荷というのは、半端じゃなかったわけで。
それでもそんな人生を、多分夾は自分なりに
何とか生き抜いてきたのでしょう。
だから夾には己の運命を嘆くことよりも、
今生きている、その勇気ある人生を誇りに思って欲しいですね。

■紫呉、修学旅行=恋愛イベントであることを主張する■
此処のところ、呪いの件で奔走していたため、
修学旅行があることをすっかり忘れていた透。
由希に指摘され、一緒になって「あ゛」と叫ぶ猫耳の夾も
可愛くて好きです。
この後でお土産は何が良いかと訊く透に、紫呉が「僕のことはいいから
楽しんできなさい・・・」と、透の頭を撫で撫でするシーンがあるのですが。
このシーン、実はさり気に好きだったりします。
此処を読んで思い出すのは、矢張りあの場面でしょうか。
例のバレンタインの、あのシーン。

「はとりさん達へのバレンタインチョコレート・・・・・・本当に紫呉さんに
届けて頂いてよろしいのですか・・・?」

「大丈夫。食べちゃったりしないよ」

(中略)

「透君は思いっきり楽しんできなさい」

「・・・・・・はい」(注:コミックス3巻・102頁参照)

一部では残酷だ、鬼畜だと云われている紫呉ですが。
こういう紫呉の優しさっていうのは、逆に結構、
見落とされてしまっているのではないか、と。
久し振りに"陰"ではなく、"陽"の紫呉さんを見れて
かなり嬉しかったり。
また拳を握って、修学旅行本来の目的を熱く語る紫呉さんもGood!!
この子供っぽさが、堪らなく好き。

■夾、告白される■
透たちの修学旅行先は京都でした。
私が京都へ初めて行ったのは、小学生の修学旅行の時
だったような気がしますが。
それはさておき。
女の子から呼び出しを受けた夾を気にする透に、由希はこう告げます。

「大丈夫。夾は靡かない」

全てを解っているからこそ、云えるセリフだと思います。
痛いセリフだと思いますよ、自虐的な。
何せ好きな女の子が折角自分の傍に居るというのに、
当の本人は、違う男のことを気にしているんですから。
こんな時、由希の心中を忖度するだけで、複雑な思いになりますね。

さて、ギャラリーを巻き添えに騒ぎを起こし、言い寄る女の子を
あっさり振って、透のところへ戻ってきた夾。
心配そうに何が原因で騒ぎになったのかと問う透に、
「おまえに関係ないっ」と、夾は照れと知られたくない思いから
そう答えますが。
由希はその言葉で傷付いた透のココロを逸早く察知し、
夾の頭に手刀を落とします。

「この・・・破滅的馬鹿が!!」

透のことが好きなら、無神経な言葉で彼女を傷付けるなという
由希の忠告ですね。
恐らく由希は、自分の恋路が上手くいかないのを承知の上で、
彼なりに二人のことを応援しているのでしょう。
う〜ん・・・切ないなぁ。

■透、夾への想いを自覚する■
「おまえに関係ない」
これまでにも、夾にそう云われることは何度かあったのに。
「おまえに好きな男ができた時は・・・・・・・・・協力してやるから俺が」
と云われた時と同じように、千切れそうになる透のココロ。
う〜ん・・・此処まで来るといい加減、相思相愛の二人がじれったく
なりますね。
で、この後、はぐれてしまった人ごみの中で
透は偶然、猫と戯れる夾を発見することになるのですが。
そこで、透はまたショッキングな現場を目撃することになります。

「・・・勝手に寄ってきて勝手に離れたんだ。ほっとけ」

人に好かれ、猫に好かれ。
でも、自分が本当に好きでない相手に優しくするのは、
夾にとって本意ではないわけで。
それが、結果として突き放すような言葉となってしまう。
透はそこに不安を覚えます。

(・・・いつか同じようにつき離されてしまうのだろうか。私  も  )

自分を置いて歩き出す夾の背中。
置いていかないで。
拒絶しないで。
自分を見て。
きっと、そんな思いで透は手を伸ばしたのでしょうねぇ。

「・・・ん?どうした・・・?」

振り返ってギュッと透の手を握る夾の顔は、とてもとても優しくて。
慈愛に満ちていたから。
ついつい照れて、本心とは違うことを口走ってしまったけれど。
真赤になった透はきっと、とても幸せで温かな思いを
胸に抱いていたのではないでしょうか。

(たった一言に揺さぶられたり、嬉しくなったり。夾君は不思議)

夾がたくさんの女の子の中から透を選んだのと同じように、
透もまた、たくさんの選択肢の中から夾を選んだのでしょう。
ここで漸く透の心の中にも、恋の花が咲いたように思います。

「私好きです。十二支の猫が好きだったんです・・・っっ」

(いつか君を好きだと言ってくれる子を大切にできるように
今は逃げずに修行を続けなさい)(注:コミックス1巻参照)

高屋先生は、連載当初からもう、この恋の結末を予測していたのかも
してません。
ところで、「修学旅行といえば恋愛イベント」を主張した紫呉の予言。
ここにきて、本当に当たってしまいましたね。(笑)
確か彼は別荘へ行く前の時にも、「でもまぁとりあえず今年の夏は、
君らの動向を見て楽しむって喜びがあるんだったなぁ(中略)
新密度がこう・・・ぐぐっと上がるといいよねぇ」などと
云っておりましたが、結果、その通りになりましたし。
う〜ん・・・侮り難し、紫呉さん。
彼の冗談とも本気ともつかないような薀蓄、意外に無視出来ませんよ。

・・・というところでしょうか。
諸々の事情故、かなり本誌を端折らせていただきましたが、
どうかご勘弁を。
相変わらず、粗筋ばかりの感想で申し訳ありません。
そして、邪な感想。
かなり姑息な手段を使っておりますが、必ずUPしますので、
もう暫くお待ち下さいませ〜(7月5日付けでUP済み)

<フィルターありの邪な感想>

こんな短い感想を書くのに、一体何時まで掛かってるんだか・・・
という皆様のお怒りはごもっとも。(滝汗)
もう少しで(?)遅れるところでしたが、予告通り始めさせていただきます。

漸く紫呉さんの登場です!!(浮き足立ってる)
最初、あの修学旅行のシーンを見た時には、もう駄目かと
思ったのですが、透の回想シーンで登場してくれましたvv
55頁では久し振りに、紫呉さんのウインク姿が拝めて大感激♪
あわや、そのまま彼岸へ逝くところでした。
紫呉さんの動作一つ一つが可愛過ぎで・・・・・・
これでもう直ぐ三十路だなんて、一体誰が信じられましょうか。

で、56頁の名(迷)場面。

「修学旅行といえば恋愛イベントでしょ!!ってーかそれしかない
しょ!!野放しにされた若者達が告ったり告られたり、
はては初めての・・・・・・ってちゃんと聞きなさい!!

説得力があるんだかないんだか解らない紫呉さんのこの言葉ですが、
いちおうこのセリフをもとに、当時の彼らの様子を想像してみました。
微妙に"はぐれ"でなかったりしますが、そこのところはどうか
ご容赦下さいなん。
ということで。
以下、(ちょっぴり苦し紛れの)妄想駄文、スタートなのです〜!!




―――――――――――――――――――------→追憶



剥げかり、寂果てた寺の境内にある鐘楼から、鐘の音が空へ響いた。

渾然一体となった紅葉の紅と、松の緑。
取り取りのいろ
陰々とした鐘声が渡るのを聞きながら、紫呉は寺を辞した。


すっかり傾いた秋の陽は、肩を並べて歩く二人を包み込んだ。
双方共に無言である。
だがその緩き歩調は、偶然にも揃っていた。
二つの不規則な影が、石段に落ちて――――
空も、土も、行き交う人々の服でさえ、紫呉の眼には金色に見えた。


橋を渡ると、集落の細い裏道に入った。
路にたまった銀杏の葉は、時折、風に吹かれて舞い上がった。

烈風が紫呉の髪を攫って通り過ぎた。



「・・・で、話って何さ?」


視線を転じ、振り向きざまに紫呉は問うた。
それまでずっと項をれていた少女が、顔を上げる。
猫のようなその瞳には、明らかに好奇心の色が浮かんでいた。


「アタシ・・・紫呉のことがずっと好きだったの」


制服のリボンが、風を受けてふうわりと膨らんだ。
光沢つやけのある栗色の髪が、さらりと肩を滑る。
その言葉はあまり、紫呉の心を惹かなかった。


「ふぅん・・・・・・そう」


気のない返事。
彼女の顔に、見覚えがなかったわけではない。
それでも、名前が思い出せないのは何故だろう。
嫌なら断れば済むだけの話だが、断る理由を考えるのも面倒だった。

紫呉は、風情のある白壁造りの建物を一瞥した。
高窓は城郭のように秋陽に映じている。


「別に―――付き合ってあげてもいいよ?」


「ホント・・・・・・?」


途端、祈るように胸の前で手を合わせていた少女の顔が、
喜びに輝いた。
晴れやかな笑いが顔一杯に拡がる。



だが――――



「君は僕の―――何番目が良い?」


次の瞬間、紫呉は目元に意地の悪い笑みを滲ませた。
蒼白になった少女が、喘ぐように呟く。


「他の子と別れて・・・くれないの?」


その唇は微かにふるえていた。
存在感が急に薄らぎ、二人の距離は遠くなった。


「悪いけど、一対一の付き合いは苦手なんだ。
それに、どうせみんな―――似たようなものじゃない?」


何の感情も籠もっていないその声に、少女は鋭い一瞥を投げた。
紫呉の前髪を掠めて、青春の風が吹き抜けて行く。
だが、重く下を向いて重なった葉は、一枚も動かない。

少女の顔から、ふつりと感情が消えて。
恐ろしいような沈黙の後、彼女が動くのが気配で解った。


「アタシも・・・その十把一絡げの内の一人に過ぎないってワケ?」


紫呉は無言で微笑んでみせた。
それが彼女への冷笑なのか、自身に対する冷笑なのかは解らなかった。
口の端に浮かんだほろ苦い笑みが、陽光の中へと溶ける。
少女は紫呉の前から、後退あとずさるように離れた。

僅かな間隙の後、低く、軋んだような呻き声の果てに、
少女がこう吐き捨てるのを、紫呉は聞き逃さなかった。


―――・・・莫迦」


一瞬だけ、彼女の白い項が見えたような気がした。
スカートの襞を翻して去って行く少女の背を見ながら、溜め息を吐く。

今頃、はとりも似たような思いをしているのだろうか。
―――彼ならば。
はとりなら、もっと上手くやっているかもしれない。
頭の片隅に、先刻さっき、綾女と交わした会話が再生される。



―――あれ?あーや、はーさん見なかった?


―――とりさんなら、先刻、女生徒に声を掛けられてね。
僕を置いてさっさと行ってしまったよっ!!
全く・・・酷い話だと思わないかい?


―――はーさんが・・・・・・?


―――なーに、ぐれさん。案ずることはないっ!!
とりさんは絶対に靡かないよっ!!


―――あーや・・・


―――僕以外の人にはね・・・っっ!!


―――・・・・・・・・・



綾女は薄々気付いているのだろう。
夕空に飛び交う蝙蝠の群れを目線だけで追いながら、
そんなことを―――思う。
恋愛は人の眼を眩ませる秘薬のようなもの。
それは、紫呉を泣かせた微妙な音楽であった。


雑貨屋の角を曲がり、少し勾配のある坂を只管、上る。
辺鄙な場所のため、人通りは少ない。
そして紫呉は不図、違和感を覚えた。
何時の間にか、その坂の上には見慣れた長身の男が立っている。
紫呉は我知らず、その男に向かって手を伸ばした。
救いを乞うかのように。


―――はとり・・・」


刹那。


視界の全てが黄金きんに染まり――――
過去と現在の境が蕩けて、グニャリと拉げた。












                     †












遠い記憶から帰って来た時、紫呉は未だ夢の心地でいた。
霞がかった眼を開けると、黒い梁が、薄暗い天井に
朦朧ぼんやりと浮かんでいる。

枕元の障子は何時の間にか明るくなっていて。
紫呉は、自然と躰に侵み込んで来る光線ひかり暖味あたたかみ
貪るほどに味わった。


遠くで鳥の啼く声。風は、無い。
だが、色付いた葉は、一葉二葉と静かに地へ落ちた。
開け放たれた障子から、木の葉が部屋の中へと舞い込んでくる。
そうして紫呉は、縁側で胡坐をかいている男に、声を掛けた。


「何だ・・・はーさん。何時からそこに居たの?」


恐らく硝子戸の張った書棚の中からお気に入りの洋書を取り出し、
頁を剥ぐっていたのだろう。
机に伏せられたままの本の背表紙を見ながら、
起こしてくれれば良かったのにと、紫呉は唇を窄めて不平を漏らした。


―――どうせ、俺が起こしたところで起きないだろう。お前は・・・・・・」


「だって、はーさん。王子様のキスがなくっちゃ、
お姫様は目覚めないんだよ」


ほんの少しだけ頭を擡げて、笑むように首を傾げる。
はとりは毒気を抜かれたように、肩を竦めた。


「誰がお姫様だって・・・?」


―――僕」


「・・・いっそ、そのまま永眠するか?俺は構わんぞ」


「遠慮しておきます」


銜え煙草の烟を秋の日に揺つかせながら、憮然とした面持ちで
そう告げるはとりに、両手を上げて降参する。
空は、端々に蒼色を残しつつも紅く染まっていた。


―――夢を見たんだ」


透き通った蒼の空と、深い紅は思い掛けない色彩を生み出していて。
その秋独特の深みのある夕暮れは、よく紫呉の眼に馴染んだ。
それまで弧座すわっていた男は、煙草を消して腰を上げた。
はとりの眼差しが、自分を捕らえる。
彼の瞳に映っているその間だけは、悉く幸福だった。


それでも。
沢山の人を傷つけて、裏切って。
手に入れた幸福しあわせは、とても果敢無いものだと思っているから。


古くささくれだった畳は、紫呉の肌をちくちくと刺した。


「君も僕も、あーやも・・・居たよ。それであの時の修学旅行を―――
思い出した」


残酷なことを云った。
その痛みが解らなかったわけではないのに。
そんなことは疾うの昔に解っていた筈なのに。
自分が一番恐れていたのは。
愛されないことでも、憎まれることでもなく、
己の存在が、君の中から消えること。

はとりの瞳から消えた瞬間、自分は闇になる。
悲惨みじめになる。
思わず涙ぐみそうになったその時。
唐突に肩口を捕まえられ、圧し掛かられた。


―――紫呉・・・」


「ん、なに?」


衣擦れと、畳みに素足を擦り付ける音。
襯衣シャツから立ち昇る古書の匂い。
首筋をはとりの規則正しい吐息が擽って。
唇に温かい感触が落ちた。


――っ、ふ・・・」


乾いた紫呉の唇に、潤いが蘇る。
その途端、新しい色付いた世界が眼の前にひらけてきた。
もう躰が覚えてしまった慣れた口吻け。


――目は覚めたか?」


少し掠れ気味の、低いバリトン。
二つの瞳が、空間で絡んだ。


「何に対して罪悪感を持っているかは知らんが―――


優しい腕が自分を包み込む。
あぁ、はとりのこの腕は、幼い頃からちっとも変わっていない。
自分が心を許した唯一の―――人間ひと


―――偶には俺を、利用しろ」


瞬間、止め処のない感情の奔流が、後から後から押し寄せてきて。
その時初めて紫呉は、過去の思いの苦さがこんなにも重かったことを
った。

胸の底に重いおりになって沈殿していたものが、すうと溶けて行く。
それは、紫呉を安心させるための魔法の言葉。


―――ん・・・」


紫呉は、そろそろとはとりの背中に手を廻した。

今年の夏が暑かった所為か、木々の葉は平生よりも赫い。
風は遠い処から音をあつめ、紫呉の足元を
撫でるようにして通り過ぎて行く。
それはまるで―――産着のような日常。

はとりのかいなに抱かれながら、紫呉は緩緩と瞼を閉じた。




        了 ←――――――――――――――――――――


           突然、次回予想!!

次のフルバは14号!!そんなわけで(?)それまでに、勝手に予想を
立ててしまおうという無謀な計画パート21。
次の14号はもう発売されとるやんけ、という突っ込みはこの際
なかったことにしてやって下さい。
さぁ・・・何を書こうか。(爆)

希望予想その1.まだまだ続くよ、波瀾万丈な修学旅行。
夾と透が無事くっついたところを見届けた由希は、
今度こそ、自分のために動き始め・・・・・・
次回、修学旅行はやっぱり恋愛イベント!?

希望予想その2.若者たちが修学旅行へ行っている頃、
紫呉はのんびり本家で一服?
そして、そこには意外な人物が・・・!!
次回、謎の"楝さん"の正体が明らかに。

最悪予想その1.透、自分の想いを夾へ告げる時?
しかし幽閉が目前に迫る夾は、敢えて透に嘘を吐いて・・・・・・
次回、呆気なく終わった二人の恋!?

・・・・・・さて、果たして結果は・・・・・・?(←当てる気がないだろうお前)










2003年12号


「でも それでも生きていく限り 何か起こり続けるから」


感想の前に先ず残念な(?)お報せを一つ。
管理人、所用のため、13号・14号の「Talk」を更新をすることが
出来そうにありません。
更新出来なかった分につきましては、6月末に纏めてupさせて
いただくつもりで御座います。
若しもこんなヘボ感想を待っていて下さる方がいらっしゃいましたら、
本当に本当に御免なさい〜〜〜!!!(平謝り)
6月19日発売のコミックス最新12巻の感想は、
6月20日以降、"BBS2"に書きますので、興味のある方は
覗いてやって下さいな。
また時間に余裕がありましたら、本誌の簡易感想も随時"BBS3"に
書いていきたいと思っておりますので、宜しければそちらの方も併せて
チェックしていただけると嬉しかったり♪
廃人にならない程度に頑張ってきますんで、
どうか再開後も当拙サイトを宜しくお願い致します。(ペコリ)

<フィルターなしの普通の感想>
■表紙■
透&夾&由希のカラーです。
新緑眩しい、柔らかな初夏の陽射しに映える3人。
文字が邪魔で、夾のTシャツのプリントと、透の着ている淡い黄色の
ワンピースが見難くなってしまっているのが大変残念なのですが。
でも、やっぱり可愛い〜〜vv
ところで、透のセリフ(?)の「メガヒット十二支コメディ」。
今更ですが、フルバって元は"コメディ"だったんですよねぇ。(←今もだろ)
此処の所、シリアスな話が多かったもので、すっかりそれを忘れて
おりました。(苦笑)

テレカ全サ。
1枚目が、透&由希&春。(めちゃカッコいい)
2枚目が、透&夾&紅葉。(めちゃカワイイ)
いや、此処まではいいんですけど。だけど・・・ね。
如何して、3枚目に、紫呉&はとり&綾女がないんだぁぁぁっっ!!(叫)
あれば絶対(?)応募するのにぃぃ・・・(シクシク)
勿論、はとり&紫呉のツーショットなら、さらにOKですが、
そんな夢のようなことは起こらないとちゃんと解っておりますので。(泣)
そろそろ本題へいきますか。(溜め息)

■紅葉、透の為に地図を描く■
うおちゃんの想い人が紅野かもしれない、それを確かめる為に
草摩家へ来たのだと紅葉に話す透。
自分の為ではなく、"誰か"の為に。
それは立派なことではなく勝手なことだと否定する透ですが、
そんな彼女の謙虚な態度が、周りの人の心を突き動かすのでしょう。
50頁の優しく微笑む紅葉の表情が、とても好きです。

(もしも誰かにみつかったらボクの名前をだすんだよ絶対に、絶対にだよ)

十二支が紅野と会ってはいけない。
だけどまた別荘の時のように透が慊人の暴力の犠牲になったら・・・
と心配して透に付き添おうとする紅葉ですが。
う〜ん・・・十二支が紅野と会ってはいけないというのは、
透の考えている通り、"呪い"と関係しているんでしょうかねぇ。(悩)
結局、透が受け取ったのは紅葉の気持ちだけで、彼女は一人、
紅葉から貰った地図を頼りに紅野の部屋を探します。
しかし、漸く紅野を発見したと思ったら、そこへ燈路の両親が・・・っっ!!
というか、何で彼らが登場しているのでしょう。(笑)
しかも無茶苦茶仲が良さそうな夫婦ではないですかい。
彼らなら、仮令透を見つけても、黙っていてくれるような
気がするのですが、それはさておき。
兎に角、透は人目を避けるため、逃げて彷徨い、そこで
"見つかってはいけない人"に遭遇します。

■謎の人物登場す■

「誰?・・・誰かいるの?」

慊人(らしい人物)の声に、このままでは見つかってしまうと動揺する透。
そこへ紅野が自分だと名乗り出て、透を庇うお約束な展開になるの
ですが、此処で意外な事実が判明します。

「・・・いえもう戻らないと、慊人に心配かけますので」

何と!?着物を着ていたので、私も慊人だと思い込んでしまって
いたのですが、慊人ではない!?
いきなりの新キャラ登場で、私も透と同じくらい吃驚しておりますが・・・
では、この人物は一体、何者なのでしょう???
真逆、この人が楝さん・・・なわけないよなぁ。いくらなんでも。

推測その1.慊人の双子の片割れ
双子なら声が似ていることにも納得が行くのですが、
そうなってくると、非常に微妙になってくるような・・・・・・

推測その2.慊人の兄弟
声だけならば、兄弟でも結構似ていますし。
でもその場合、どっちが兄でどっちが弟なんだ!?(笑)

推測その3.慊人自身(多重人格説)
慊人の中には別の人格が棲みついていて・・・以下略。

推測その4.慊人のクローン
何だか段々馬鹿らしくなってきましたが。
実は慊人はクローン人間で・・・って、エ●ァじゃないんだから。(苦笑)

推測その5.慊人とは無関係の他人
ただ、若しもそうだった場合、こんなに長々と出てくるはずないしなぁ。
何せ、インパクトの残るシーンでしたし。
やっぱり、慊人と何らかの繋がりはあるような気がするのですが。

結論。(←?)
情報が少な過ぎて、現段階ではまだ何とも云えません。
此処で重要だったのは、透がこの人物と慊人を間違えたことでしょう。
まぁ、焦らなくても、いずれまた登場するでしょうし。
時が来るまで待つとしましょうか。

■透、うおちゃんの連絡先を紅野に渡す■
紅野の反応から、彼がうおちゃんを知っていることを悟る透。
そんな紅野の背中に向かって、透はうおちゃんがどれほど淋しそうに
しているか、切々と訴え続けます。

「会う・・・つもりは無い」

「それ・・・は、紅野さんが物の怪憑きだからですか・・・?」

「違う。違うんだ俺は。俺は・・・・・・・・・・・・」

物の怪憑きだから会わないというわけではない。
紅野がうおちゃんに会うことが出来ない本当の理由は、
もっと深いところにあるのかもしれません。
それにしても・・・紅野のセリフ、気障っぽい。(苦笑)

「これを・・・っ、うおちゃんの連絡先を・・・っ。こっ、これを受け取ったら
必ず連絡をしなくてはいけないって言いたいんじゃないんです。
ただ・・・明日・・・明日は・・・どうなるか判らないから・・・っ(中略)
明日じゃなくて明後日かも・・・一年後かも、十年後かもしれないけれど
でもそれでも生きていく限り何か起こり続けるから」

生きてさえいれば、何時か必ず会うことは出来るはず。
そんな簡単に諦めてしまわないでという透の思いは、
恐らく此処で紅野の心に届いたのでしょう。
最後の76頁で登場する紅野の右手に握られている紙が、
それを証明しているように思います。
・・・で、全然関係ないのですが、この後、「お話・・・以上・・・です」と
透が両手を揃えて差し出すシーンがあるのですが。
御免なさい。ちょっと笑ってしまいました。
でも、「生憎手錠は持ってない」と苦笑する紅野さんの表情が
好きなんですよ〜vv
いいなぁ、和み系。(笑)

■透、夾と屋根の上で・・・・・・■
おお!!今回も、透と夾はイイ感じ(?)でしたね。
くぅ〜〜!!いいなぁ、若いって。青春だなぁ・・・(羨)
屋根の上で、何時か彼らが会えることを星に願う透。
うおちゃんのことを思いながら、「好きな相手とは一緒にいたい」と
云う透に、夾が「おまえに好きな男ができた時は・・・・・・・・・
協力してやるから俺が」と云うのですが。
此処で透が泣くシーンがまた、良いんですよねぇ。とっても。
自然と溢れ出た感情が、あの涙だったのでしょう。
モモと紅葉、うおちゃんと紅野の途方もない願い。
死んでしまった母親に会いたくても会えない、叶わない願い。
勿論、それも「胸が痛い千切れそう」の原因だと思いますが、
此処は矢張り、少女漫画らしく、夾の一言で透が泣いたと
そう思いたいですね。
好きな人に「お前に好きな男ができたら協力してやる」なんて云われたら
誰だって胸が痛みますよう〜〜!!
ということで、粗筋ばかりのいい加減な感想ではありましたが、
引き続きまして、さらにいい加減な「邪な感想」を。
現在修羅場中故、いい加減ですが勘弁してやって下さい〜!!(滝汗)

<フィルターありの邪な感想>

綾瀬:「何故だ・・・何故なんだ・・・・・・私の予想では今回辺り
    はとりが登場するはずだったのに・・・・・・」(ブツブツ)

紫呉:「あっはっは。キミの予想って大抵外れるんだよねぇ」

綾瀬:(無視)「紫呉が出ないのはまだ解る。彼は6号で出張ってたし。
   まだ諦めもつくんだけど・・・でも今回、本家のシーンで、
   はとりが登場しないのは納得いかんのじゃ―――!!!
   だっておかしいじゃないのよぅ!!人気投票をすれば、
   必ず上位に入る人なのにぃぃ〜〜〜!!」

紫呉:「いい加減、ネタがないって、素直に云いなよ・・・」

綾瀬:(さらに無視)「あぁ・・・57頁・・・あそこに登場したラブラブ夫婦の
    背後に・・・ラブラブなはぐれが見える〜〜〜!!
    仮令誰にも見えなくとも・・・見える。私には見えるぞぉぉ〜!!」

紫呉:「・・・それ、絶対にキミの幻覚だって」(半眼で)

綾瀬:(とことん無視)「フィルター作用で『はとりと紫呉は本誌でラブラブ』
    つまり、このフィルターがある限り、『本誌でラブラブしているのは、
    全てはとりと紫呉』でなければならないんだぁぁ〜〜〜!!」

はとり:「・・・無茶苦茶な論理だな」

紫呉:「あ、はーさん。遅いよ〜〜!!もう、始まっちゃってるってばぁ」

綾瀬:「此処ではとりは紫呉を襲わなければならない!!」

はとり:「誰かコイツの口を塞いでやれ」

綾瀬:「むー・・・むー・・・」(←ガムテープで口を塞がれたラシイ/怒)

紫呉:「ねぇ、はーさん。まだ何か云ってるんだけど、この管理人」

はとり:「それだけ元気があれば大丈夫だろう。
     暫くそのまま放置しておけ」

           突然、次回予想!!

次のフルバは13号!!そんなわけで(?)それまでに、勝手に予想を
立ててしまおうという無謀な計画パート20。
あぁ・・・こんなくだらないコーナーも、今回で記念すべき20回。
あと30秒で何が書けるよ、自分。(号泣)

希望予想その1.透から貰ったうおちゃんの連絡先を握り締め、
ついに紅野が動く!!紅野が彼女に云わなければならないこととは・・・
次回、紅野とうおちゃんの感動の再会をお見逃しなく!!

希望予想その2.紫呉とはとりのラブラブな一日。
日頃、透たちが学校へ行っている間、彼らはナニをしているのか?
ラブラブスィートな彼らの日常が今、明らかに・・・!!(←御免なさい!!
あぁ、石は投げないでぇぇ!!偶には希望的観測でも・・・駄目?)

最悪予想その1.透や由希、紅葉にも夢があるように、夾にも夢が
存在した。しかし、死ぬまで幽閉と主張する彼の父親は・・・

・・・・・・さて、果たして結果は・・・・・・?(←真面目にやらんかーい!!)










2003年10号


「・・・どうしよう・・・どうしよう嬉しい・・・」


フルーツバスケット最新12巻が6月に発売決定☆
表紙はあのりっちゃんで御座います。
・・・というか、6月って・・・修羅場真っ最中じゃん。(撃沈)
こ・更新多分(絶対)止まります。御免なさい。
せめて、Talkくらいは何とかしたいのですが、
思いっきり、短いのが更新されそうですねぇ。
あぁ、それにしましても。
一体何時からNovelの更新をしていないのでしょう。
一体何時からTalkがメイン(?)になったのでしょう。
そして、今後このサイトは如何なって行くのでしょう・・・・・・
そんな一抹の不安を残しつつ、以下、本誌の感想です。

<フィルターなしの普通の感想>
■扉■
「『いつか』―――を夢見て・・・・・・」
前号の予告にもありましたが、扉を飾ったのは予想通り紅葉でした。
何所となく異国チックな服がお洒落です。
今回は可愛さよりも、カッコ良さを重視したのでしょうか。
個人的に紅葉は好きキャラの中でも、かなり上位に位置するので
今回は彼メインの話で嬉しかったり。
しかし紅葉が出てくるお話は、第23話といい、切ない話が
多いからなぁ・・・・・・
本当に、紅葉を含め、十二支には苦しんだ分も含めて
何時か倖せになって欲しいです。

■うおちゃん、バイト先を変更す■

「・・・でも嫌なんだ・・・もう。客が来る度"あいつかも"とかどっかで期待して
待ち構えてる自分がいて。でも違くてドッと落ち込む自分がいて。(中略)
一人で振りまわされてんのに疲れちゃった・・・かな」

う〜・・・何時現れるか解らない人を待つというのは、本当に辛いです。
それが好きな人なら尚更のこと。
うおちゃんが「あたしらしくない」と自嘲気味になるのも無理はありません。
ただ、この後、透が紅野を知っているかもしれないということを聞いて、
ムキになるうおちゃんの様子を見ると・・・何とも切ないんですよねぇ。
透でなくても応援したくなるといいますか。
それにしましても。
うおちゃんが紅野を「犬のウンコ踏んでも気がつかなそう」と
評した時には、流石に爆笑しましたよ。
失礼なんですけど、云われてみると妙に納得。
うおちゃんはどちらかというと面倒見の良さそうな姐御肌タイプの
女性ですから、ああいうタイプはきっと放って置けないんでしょうね。
彼女にとって紅野は母性本能を擽る大人なのでしょう。

■透、親友のために奔走す■

「・・・・・・あんま余計なコトには首突っこむんじゃねぇぞ」

紅野の手掛かりを求めて夾の処へ行く透。
此処最近、この二人は益々良い雰囲気になってきてますねぇ。
楽羅の件もあって一時は如何なることかと思ったのですが、
無事に立ち直ることが出来たようで良かったです。
夾は鋭いですから、透が何か隠し事をしていることも
疾うにお見通しなのでしょう。
心配性なところもそうですが、何だか夾が透のお兄さん的な存在にすら
思えてしまう今日この頃。
しかし、何と云いますか、悪い意味では"覚悟"や"諦め"という
はとりと似たオーラが漂っているような気もするんですよねぇ。
勿論、夾の雰囲気が大人っぽくなった所為もあるのかもしれませんが。
紫呉さんの仰る通り、個人的には、もう少しもがいて(慊人に抗って)
いただきたいのですが・・・無理なんだろうなぁ。

■透、モモと邂逅す■
ほんの僅かな希望に望みを託し、親友のために草摩家へ赴く透。
そこで偶然モモと出会い、ヒミツの入り口から中へ入るのですが・・・
そのヒミツの入り口・・・というのが何だかなぁ。
思いっきり穴が空いちゃってますが、あれで本当に良いんでしょうか。
個人的には、突っこみどころ満載な旧家なのですが、それはさておき。
モモは幼いながらも、自分と紅葉が兄弟であるということに
薄々気付き始めていました。
透の問い掛けに、モモはこう答えます。

「しってる。(中略)ママにそっくりっておもった。だからママにいったの。
ママは"似てないわよ"ってビックリしてた。パパは"もう会っちゃダメ"
っていった。でもみつけちゃったの。ヒミツであそんでたらモミジのおうち。
あのねその日もヴァイオリンひいてた。
いつもじゃないけどヒミツでみるの。みにくるの」

近くに居るのに、本当に会いたい人は直ぐ傍に居るのに
声を掛けることも出来ず、遠くから見守ることしか出来ないその無念さ。
母親は「似ていない」と云っても、父親は「もう会っちゃダメ」と云っても
好奇心で彩られた子供の生き方に、大人の理屈は通用しないでしょう。

「だからきいて。モモのおねがい。モミジにつたえて。
モミジはモモの"お兄ちゃん"にならないんですか?って」

大人たちが考えているほど、子供は馬鹿じゃないんですよ。
こんな小さな子供でも、自分が騙されていることに気付いています。
由希の母親もそうですが、きっと十二支の親は(燈路の母親を除いて)
子育てに不器用なんでしょうねぇ。

■透、紅野とうおちゃんを逢わせることを決意する■

「死にもの狂いで築きなおした倖せをもう壊したくないんだ。
もう傷つきたくないんだ。会うことで傷つくのが恐いんだね・・・」

あぁぁぁ・・・・・・切な過ぎですよ、もう!!!
君は何ていい子なんだ、紅葉。
モモが自分を陰から見守ってくれていることを知って
「どうしよう嬉しい・・・」と泣く紅葉がぁぁぁ!!!
そしてそんな紅葉の痛みを理解して泣く透が・・・・・・(泣)
「会うことで傷つくのが恐い」というのはうおちゃんが今、
紅野に対して抱いている気持ちでもあるのでしょうね。
会いたいけれど、会えない。
でも、会わなければ始まらない。
大人たちにも、透のような優しさがあれば良いのですが、ねぇ。
仮初の倖せを守ることがそんなに大切だとは思えませんし、
何よりもそんなことで紅葉の夢を奪って欲しくないですね。
もう少しだけ子供の目線になって、その痛みを理解してあげて欲しい
というのが本音だったり。
紅葉を含め、十二支には何時か本当の倖せを掴んで欲しいです。

・・・ということで、粗雑な感想でで申し訳ありませんが、
今回もお付き合いいただきありがとう御座いました。
そして次号・・・フルバ自体はお休みなのですが、
附録だけ欲しいなぁ。(かなり本気)

<フィルターありの邪な感想>

やってられっかい、こんちくちょう!!(卓袱台返し)
・・・というのは冗談でして。(←冗談だったのか)

今回も、駄目でしたねぇ。(涙)
二人とも登場してくれませんでした。
私の勘が正しければ、次回は絶対(?)透のナイトとして
はとりが登場すると思うんですけど・・・・・・(←外れるって)
個人的には紫呉のナイトとして登場してくれるとさらに
万々歳なのですが。(←おい)

まぁ、元々脇役なので、二人が登場しないのを仕方がないと
云ってしまえばそれまでなのですが。
諦められるわけありませんよねぇ。
次回まで待てませんよ、もう!!
・・・というわけで書いちゃいました。(テヘ/謎)
突発的駄文。(爆)

いい加減に書いているので、読み難いことこの上なし。
時間があったらちゃんと加筆修正したいのですが・・・駄目だろうなぁ。
今、別のSSを書いている最中なので、かなり短いですが
どうか勘弁してやっていただけると助かります。
支離滅裂で御免なさい。
現在書きかけのもそうなのですが、はとり視点は書きにくい!!
肩が凝る・・・ということで、気分転換に紫呉視点。
特筆すべきは次の一点。
真昼間からナニをやってるんだ!?こいつらは。(笑)



―――――――――――――――――――------→提琴



何処からとなく、伸びやかなヴァイオリンの旋律メロディ
聴こえて来た。
紅葉が稽古を始めたのだろうか。
その音に導かれるかのように、薄い瞼を押し開けると―――
窓の向こうには碧い空が広がっていた。


すうと、薄い窓掛カーテンの隙間を縫うようにして風が入り込んでくる。
箱を被せたようなくらい部屋の中に、清涼とした秋気が充ち渡った。
顔の上を撫でていく、ひんやりとした冷たい感触。



温かい眠りの中から目覚めた紫呉は白濁した眠りの残滓を追いやろうと、
霞がかった頭を振った。半身を起こす。
つい先刻さっきまで躰を重ね、床を共にしていた男は、
何時の間にか消えていて。
今はただ、敷布シーツの皺と薄い温もりだけが、その隣に残っていた。
一体彼は、何処へ行ってしまったのだろう。
倦怠に不安、絶望といった様々な感情が、
鉛の如く紫呉の全身を圧して―――
胸の奥が酷く痛んだ。




―――




―――何だ?もう目が覚めたのか?」


はとりの声が、降ってくる。
気が付くと彼は革製の椅子に腰掛けて、脚を組んだまま
此方を見ていた。
その左手には、喫いかけの煙草が挟まれていて。
そこから蒼い烟が一筋、真っ直ぐ天井に向かって昇っていく。
洋卓テーブルの上の灰皿には、既に何本もの吸殻が
山積みになっていた。
灰皿の中で燻り続ける煙草を、凝乎ジッ凝眸みつめる。


目が覚めたら、そこに居たのは自分ただ独りだったなんて。
それがどれ程、淋しいことか―――この鈍感な男は多分、
らない。


「ねぇ、はーさん・・・・・・僕にもそれ―――頂戴」


そう云って紫呉は、はとりの喫っている煙草を指差した。
傍に居て欲しいという切なる願望ねがい

欲望に惑溺させられたのは―――自分の方だ。




―――駄目だ。蒲団が汚れる」


はとりは言葉を切って、煙草を灰皿の上に置いた。
その言葉が余りにも短く簡素なものだったので、紫呉は眉根を曇らせる。


―――解っていない。


本当に欲しかったものは煙草ではない。
上目遣いで甘えるようにはとりを見ると、彼が腰を上げたのが
気配で解った。
ぐいと引き寄せられる。
次の瞬間、紫呉はしがみ付くように自分の両腕を
はとりの背中へと廻していた。
そうして、はとりの肩辺りに頬を寄せる。
するとほんの僅かだが、寒さが和らいでいくような気がした。
はとりの咽喉が、微かに上下して。
唇がそっと滑るように降りてくる。


―――っ!!」


刹那。

烟が喉に絡んで、紫呉は思いっきり―――噎せた。
泪目になりながらも、叫ぶ。


「・・・非道いよ。はーさん・・・今、絶対に態とやったでしょ!?」


―――あぁ。悪かった」


愉快そうに自分を覗き込む、はとりが妙に憎らしくて。
文句の一つでも云ってやろうと、彼の襯衣シャツを掴む。


だが―――


言葉は敢え無く霧散して。
長い逡巡の揚句、紫呉は閉口せざるを得なかった。
はとりの白い襯衣の間から見え隠れするのは―――
自分の残した紅い痕。
まるでそれ自身が発光しているかのように鮮明に映って、
結局、紫呉は赤面した。


「如何した?紫呉―――・・・・・・」

勝ち誇ったような笑み。
駄目だ。

このひとには―――勝てない。

諦めたように瞼を閉じると、はとりの胸へと引き寄せられる。
熱っぽい抱擁。
睫に触れた優しい唇に、指先の力が抜けた。
額から鼻筋、咽喉元へと啄ばむように何度も接吻けを落とされ、
紫呉は身を捩る。



「・・・ん、やぁ・・・擽ったいってば、はーさん!!もう・・・巫山戯ないでよ」



その触れ方も。その体温も。その息遣いも。
全て自分のものにしてしまいたいと思うのは欲張りなのだろうか。
時々、はとりの全てが欲しいと思う自分が―――恐い。


やがて、クチュリという淫靡な音がして―――
押し充てられた柔らかい感触が遠ざかるのと同時に、
自分の背中を支えていたはとりの腕の温もりも逃げていった。



「もう行っちゃうの?」


――あぁ、慊人からの命令だ。それに―――厭な予感がする」


そう云うや否や、はとりは新しい煙草を取り出した。
口の端に煙草を啣え、火を点ける。
カチリという音と共に、白い烟は細い筋を作り乍ら立ち昇り―――
ゆらりと揺れた。
煙草の烟は何でも紛らわしてしまうので、卑怯だと思う。



「・・・お前は此処で―――もう暫く、寝ていろ」


―――!!」


紫呉は思わず、顔を上げた。
はとりの背中。
決して振り返ることのない広い背中は、何も語らない。
そのまま襖が閉じられる。
紫呉の中で何かが激しく軋んだ。



―――はとり・・・っっ!!」


耐え切れなくなって叫んだ声は、烟に掻き消されるように消えた。
徐々に遠くなって行く気配に、唇を噛む。
視界は相変わらず、暈けたままだった。











ヴァイオリンはまだ―――止まない。
あぁ、何という切ない音だろう。
連綿とした孤独感。

その哀しい音に引き寄せられるかのように視点を転ずると、
庭先で紅い椿の実が、冷たい土の上にポトリ、と落ちた。
涙の如く落ちる実に、己の境涯を重ねる。



惜しみなく注いでくれたあの温かい愛情も、
慈愛に満ちたあの瞳も、優しく感じられたあの態度も、
彼にとっては全て無意識で、無意味なものでしかなかったのだろうか。
はとりは自分に、一種の慰藉なぐさみを与えようとしたのだろうか。


そんなのは―――厭だ。




紫呉は頭から蒲団を被った。
主の居ない部屋は、その人の帰りを待っている。
背を丸めて枕に顔を押し付けながら、紫呉はその温気ぬくもり
消えてしまわぬように、柔らかな敷布をギュッと握った。
僅かに漂うはとりの芳香かおり



紅葉の弾くヴァイオリンは、
束の間だけ暖かく優しい一面を覗かせ、哀愁を湛えながら、
それでもごく淡い希望の光を抱き、息の長い旋律を奏でてゆく。

そうしてその哀しい調べは、
やがて紫呉の頬を伝う熱い涙に―――溶けた。




        了 ←――――――――――――――――――――


           突然、次回予想!!

次のフルバは12号!!そんなわけで(?)それまでに、勝手に予想を
立ててしまおうという無謀な計画パート19。
こんなくだらない予想を一体誰が読んでいるのやら・・・・・・
と嘆きつつ、あと30秒しかないのでちゃちゃっと書きます。

希望予想その1.透、紅葉の助けを借りて紅野に会う。
うおちゃんを如何しても紅野と会わせたい!!そんな透の願いを
叶えるため、紅葉が協力したものの、そこに慊人が。
次回、珍しくはとりが大活躍(!?)
彼は慊人から透を守れるのか、乞うご期待!!

最悪予想その1.紅葉の助けで紅野と会えることになった透。
ところが慊人がその邪魔をして・・・・・・
次回、透が慊人の暴力の犠牲に!?

・・・・・・さて、果たして結果は・・・・・・?(←胡散臭い/汗)