02 ポルトからLabruge その名はイワン Albergue de peregrinos São Tiago de Labruge 7/6(日) 早朝に起き出してキッチンで昨日のカット野菜をたんまり入れてスープを作り、パンを浮かべて朝食の積もり。 7:27 出発。今日はラブルゲまで18kmの行程。30分ほど歩いてたら見覚えのある道になりました。九年前にポルトを出発したは良いがカミーノを未確認だったため当てずっぽうで歩き続ける内に街灯の柱に黄色い矢印を見つけて大喜びした道でした。カメラがあれば矢印を撮ったんだけど、こんな事くらいでバックパックからタブレットを出す訳には行きません。面倒なので。 ![]() それ以外は特徴のない町中の道をだらだらと歩き続けるので、懐かしいからセントラルを歩こうとした気持ちはどこへやら、気持ちは海岸の道へと傾いて行きました。でも、分岐が分からずにセントラル方面に入ってしまったら引き返すのは嫌なので、その時はセントラルに変更だ。一人旅なのでルートも宿も自分ひとりで決められるので風の向くまま気の向くままの旅です。 いざ分岐にやって来ると、ちゃんと二つのカミーノを記す柱が立っていたので間違いなく海岸の道方面に。このルートでメインとなってるのはセントラルですが、海岸の道へは支線の上ごちゃごちゃしてるので、タブレットで確認しながら歩くものと覚悟してましたが、意外や控えめな標識が随所にありました。これなら間違いなく進めそう。 貧弱な朝ごはんだったので、何か食べたいと思っている所にカフェ登場。スペインでは定番だったコラカオはポルトガルにはありません。じゃぁココアは?これもないそうなので仕方なくコーヒーを頼みました。案の定、ミニカップにチョビットの濃いコーヒーが出てきました。カフェのお姉さんに、食べる仕草をして意思表示をすると、まだ出来ないそうです。スペインのバルと違ってポルトガルのカフェは小回りが利きませんね。 何か食べたいなと歩いていると公園の脇に八百屋が店を開き出したので寄ってみました。店頭には大量のサクランボが。サクランボは行動食に手頃なので、両手に山盛り買っても350円ほど。すぐ側が公園のベンチなので座ってサクランボを食べていると男の巡礼が通り過ぎて行きました。 ![]() しばらく行くとさっきの男が草原に座って休んでたのでサクランボを一掴み上げたのが縁で、ずっと一緒に歩くことに。彼はイワン、名前が示す通りロシア近くの小国の人のようですが今はイタリア住まいらしいです。簡単な英語しか喋れない私の為に、時々スマホの翻訳で日本語にしてくれます。イワンは体格の割に歩くのが遅く、私でも十分一緒に歩いていられます。歩くのが遅い私に合わせてるんじゃなくて、その前から歩くのが遅いやつだなーと思ってました。 次の町の広場では日曜市が開かれていました。イワンは骨董に興味があるのか店の爺さまに話しかけ出しました。この近くにカフェがあったので時間もお昼だし一緒にお昼ご飯を食べました。私は肉がモリモリのハンバーガーでイワンの料理を見ると溶けたチーズで包まれた立方体。それ見たら有名なポルト料理を思い出したので尋ねると、やっぱりフランセジーニャでした。メニューを見ると単体なら8ユーロでした。凄いボリュームなので腹ペコの時に食べてみよう。 私はハンバーガーとスプライトで5.5ユーロ。この店は地元民御用達なので当たりでした。昨日の高いパン屋の仇が取れた気になりました。それも変な表現ですね、やっぱり観光客相手の店はろくでもないってことです。 海に出るまでは今日一日はずっと内陸を歩きます。空港の横のつまらない道などを二人で延々と歩きます。 ![]() イワンとずっと一緒に歩き続けて目的のラブルゲの村に入って来るとイワンはスマホの地図を見て私の予想とは別の方向へ歩くので、スマホの地図なら信用できるだろうと一緒に行きましたが、暫く歩いた所に地元の人がいたので尋ねると方向が違ってました。私の予想の方が合っていたようです。今更言わないけどね。 ラブルゲのアルベルゲに到着すると玄関先で数人の巡礼が待っているところでした。オープンの時間前に到着したようです。 イワンは最初はビーチで泳ぐなんて言ってたけど、私がここに泊まると言ったので気が変わったようで引き返して来ました。Facebook友達にもなりました。 ![]() 少し待っているとチェックインが始まって前から待っている人たちに続いてチェックイン。最初に年齢を聞かれました。こう言うことは今までなかったので変なのと思っていると、どうやらベッドルームは男女別になっていて私は女性部屋にされたようです。私の年齢だと男も女もないんか!?手前の部屋にはむさい男がずらりと並んで、ドアを開けるとそこは女性がずらっと並んでいたので年齢を聞かれた意図がすぐ分かりました。私が女性部屋から男性部屋に行こうとドアを開けると一斉に男の視線が刺さりました。みなさん羨ましいんですかね?でも結局、時間が経つとこの女性部屋にも他に男性が入って来るようになりました。それでも少数派には違いありませんでしたが。 巡礼はやっぱり女性より男性の方が多いです。当然、ベッドも男女別に分けると女性側の方が余るので、遅く来ると男も女性部屋に回されるようになります。 ![]() シャワーの後はキッチンの探検です。立派なキッチンで調理器具もみんな揃っているようです。これでスーパーが開いてたら楽しいなと思ったけど、すでにチェックインの時に日曜日でスーパーは休みだと教わっていました。がちょん。 知らない町でスーパーを探すのがひとつの楽しみになっているのですが、最初にスーパーは休みと知らされると楽しみを奪われてしまった気になりますが、無駄に探す手間が省けました。 ![]() 調理台の隣には電子レンジと大きな戸棚に洗濯機。これもチェックチェック。開けたら巡礼が置いて行った不用品が山盛り入っていました。こういうの大好きなので引っかき回して何か使えそうなのがないかとチェックしました。ナイキの黒い靴下があったので、貰っておきましょう。他の人も何か欲しいのか探していました。私だけじゃないんですね。 さて、村のスーパーが休みなのは教えてもらったけど、この村にはパン屋があるのが地図で分かっているのでダメ元で行ってみると、これが開いていました。手作りパン屋なので今の時間はそんなに種類は残ってないけど美味そうなのを2つ買ってビールも2本買って帰りました。スペインではパン屋でビールが買えるのが日本と違って良いところです。早速キッチンでいただきました。 洗濯物を取り込みに行くと、私の洗濯ピンチを誰か使ってました。ご丁寧に私の洗濯物のピンチを外して自分のに使ってるよ。きっとアルベルゲの物だと勘違いしてるなと思ったので、そのままにしといてあげました。あとで回収するけどね。 03 Labrugeからビラドコンデ やっと海岸の道 へ続く |