8)三十三間山 842m ; 関西百名山、カタクリ、関西百名山に戻る山の記録に戻る

三方町の南西部、上中町に近いところに三十三間山がある。標高は842mで、日帰り登山のハイキングコースとして、春から秋にかけて、地元をはじめ京阪神からも多くの登山客が訪れる。国道27号線沿いにある倉見(くらみ)集落から登山道があり、約4kmの道のりを2時間ほどで頂上にたどり着く。途中はアカマツ林やカエデ、クリ、クヌギなどの混成林。頂上直下の尾根一帯は、草原が広がり絶好の休憩所となっている。此処からは眼下に三方町、遠くに若狭湾や遥か青葉山を望むことが出来る。稜線は滋賀県との県境となっていて、東を眺めると、天増川をへだてて三重岳の山あいにかすかに琵琶湖も見られる。この山の名の由来は、京都の三十三間堂の用材を切り出したためと伝えられている。また、三十三間山にはこんな話も残っている。このあたりの山は、昔は近江の山であり、酒波寺(滋賀県函館山山麓にある古寺)の寺領であった。織田信長が越前の朝倉氏を攻めたとき、山手米という一種の税金を賦課したが、酒波寺では納税できなかったので、このあたりの山を三方に与えるかわりに、三方から山手米を出してくれと言うことになった。そこで、当時この地方で勢力のあった倉見の左近という豪族が、酒波寺に寄進という形で山手米の処理をしたという。           

守山駅集合7:10−(約70q)−倉見登山口・駐車場(9:00、9:10出発)−林道奥登山口(9:25〜9:30)−最後の水場(9:43)−tennbou ()夫婦松展望台−風神(11:15)−大草原稜線(11:20)−山頂(11:40〜12:30、昼食)−分岐(12:50)−風神(12:53)−夫婦松−小休止(13:20)−最後の水場−駐車場(14:10)
          歩行時間 5時間 (休憩時間含む)   

登山口は、福井県若桜町倉見であり、守山からは70qの距離にある。途中、朽木本陣に寄るが、ここからは20q未満になる。倉見の駐車場に着き、各自ストッレチで準備をする。17名の大グループだ。天気は快晴で絶好の登山日和になった。杉林の林道を進み15分ほどで登りになる。山頂まで3q、杉林が続く沢沿いを歩く。最後の水場で2回渡渉する。高度を上げるにつて、アカマツ、クヌギが目につく。展望は、夫婦松とその前のやや広いところで広がり、下に三方町の集落が杉の木の間から見られる。10分ほどの休憩を取る。マムシグサ、タチツボスミレ、シハイスミレが目につく。イカリソウは結構あり、かわいいピンク色をしている。勾配は結構あり、ゆっくりと登って行く。稜線上の草原の少し前に風神があり、10m脇に塔がある。タチツボスミレが綺麗だ。あたりはブナの大木がある。稜線出でると、緩やかな草原で、山頂まで続いている。稜線にはロ−プが張られ、下りは一応進入禁止ということになっているが、かっては明確な踏み跡があった。武奈ヶ嶽が眼前にある。そこから三重嶽に稜線が続いている。登山道両側は、ササとススキの草原だが、ススキは枯れた幹が残っている。狙いは秋だろう。所々でミヤマカタバミ、タチツボスミレも見られる。見晴らしの良いところからは、三方五湖の展望台と言われるにふさわしい眺望が得られる。その先には日本海が広がる。ブナが混じった樹林帯に入りしばらくで山頂である。あちらこちらでカタクリがあり、落ち葉で覆われた中に可憐な花を咲かせている。斜面に腹這いになり、見上げる格好でカタクリを写す。昼食時間位なるが、しばらくして遅れたKさんも加わり賑やかなひと時だ。Tさんからは、ゼンマイのひたしがふるまわれる。カツオとお醤油の味付けで、大変美味しかった。その後も、しばらくいて、タムシバの白い花と、紫のカタクリに別れを告げ、見晴らしの良い草原を引き返した。
駐車場では、スジグロシロチョウ、出発前に目をつけていたツマキチョウ(オス)、キタテハを見ることができた。格別の天気、帰りには朽木のお店でサバ寿司を買って帰った。今回は値の張る方にした。

     
 笹とススキの草原の奥に三十三間山の山頂  武奈ヶ嶽(右)〜三重嶽に続く稜線  山頂スナップ(参加者ー2名)
     
 三方五湖と日本海を望む 駐車場近くの風景  

     
     
     左上から
カタクリ、シハイスミレ、ミヤマカタバミ、
ニリンソウ、イカリソウ、タムシバ、
タチツボスミレ
チョウ
 
 ツマキチョウ

行程マップ
(国土地理院の地図を引用)

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作成日: 2015年4月26日