34)皆子山(971.5m) 関西百名山 : 2016年12月29日  2016年山の記録に戻る 、関西百名山に戻る
 
皆子山(みなごやま)は、京都府京都市左京区と滋賀県大津市との境に位置する標高971.5mの山である。丹波高地の東端を形成する花折断層の一部をなしており、東側に安曇川上流の葛川(かつらがわ)を間にして比良山地と対峙している。北側山麓には葛川の支流が谷を形成し、足尾谷と呼ばれている。足尾谷を挟んだ北側には、同じ丹波高地に属し、高層湿原として知られる八丁平(はっちょうだいら)を抱く峰床山が続いている。南側山麓は葛川とその上流の百井川が流れており、南斜面から百井川に注ぐ谷は皆子谷と呼ばれている。皆子谷の源頭は山頂付近に達しており、山頂のすぐ西側でなだらかなすり鉢状の地形を形成している。京都府京都市左京区の北部に位置し、京都府の最高峰である。
 一般的に利用される登山道は、北側の足尾谷から谷沿いに登るルート、東側から尾根沿いに登るルート、南側から谷沿いに登るルートが知られている。足尾谷からのルートは旧国道367号に接続する足尾谷林道の終点に登山口があり、足尾谷沿いに北西方向へ迂回したのち、標高580m付近で合流するツボクリ谷に沿って南方向へ進路を変えて直登する。東尾根を登るルートは葛川沿いにある平集落から直登する。南側からのルートは、葛川沿いから支流の寺谷を登るルートと、百井川から皆子谷を登るルートがある。公共交通機関を利用する場合、足尾谷の登山口へは「坂口」バス停が最寄りで、道のりはおよそ2kmである。東尾根の登り口と寺谷出合へ至る林道入口の近くには「平」バス停がある。いずれのバス停へも、叡山電鉄の出町柳駅から京都バスが、JR西日本の湖西線堅田駅から江若交通が、それぞれ路線バスを運行している。自家用車では、国道367号沿いの平バス停脇に数台分の駐車場があるとウイキペディアに出ているが、個人の所有地で、駐車禁止と出ている。それゆえ、付近の道路脇か東尾根の登り口となっている正教寺の前の空き地を利用することになる。
 
河西口(8:06)−堅田駅(8:32、8:50江若バス)−平バス停(9:23、9:30出発)−正教寺奥の登山口(8:42)−837mピーク−尾根合流点(平表示あり)(937〜9:42)−941mピーク(9:48)−ヒノコ分岐(10:08)−皆子山山頂(12:03〜12:50、昼食)−ヒノコ分岐(10:28)−941mピーク(10:46)−尾根合流点(平表示あり)(10:51)−登山口(14:42)−平(15:59)−堅田駅(16:30、16:35バス)−琵琶湖大橋東詰(16:44、16:53乗り換え)−河西口(17:07)
 
                    歩行時間:3時間19分 休憩時間 :41分含む 実質歩き:2時間38分  
 
 今年の2月に登った山である。その時には雪を期待したが、10数年ぶりの暖冬、わずかな雪だけだった。今回も近くのスキー場は12月19日〜21日に開かれた後、温かくなって雪が解け休業状態であった。29日の前の、26日の夜から27日にかけ、更に28日の夜にも雪があった。山道の木々は雪が積もり、一面銀世界、その新雪の中を行く素晴らしい山行になった。深いところでは50pを越し文字通りの雪山山行であった。3人の年末登山は3年連続、昨年は武奈ヶ岳、一昨年は綿向山、いずれも雪を満喫してきたが今年も大満足の登山納めになった。

 待ち合わせの堅田駅に集合、3グループの登山客と数名の乗客を乗せての出発だった。バスから見る景色は、比叡山に雪があり、比良山系は山麓から真っ白であった。途中からは道路脇には雪が残り、外気温も低そうだった。平バス停で下車、正教寺奥の登山口まで歩く。道には雪が残り、凍った状態だった。お寺の屋根、足元、スギの木はすっかり雪に被われていた。
正教寺横を通り、この奥の祠から登山開始

 杉林の急坂を登る。足元も雪、慎重に登る。登山道右手の北側が杉で、左手は広葉樹林帯になる。全て雪、霧氷のように木々が雪で真っ白である。真っ白な急坂は続く。見通しの良い明るいところに出て、振り返れば比良山系が望め、その右手に琵琶湖が日を反射して輝いている。幹まで雪が被さった広葉樹林帯に出ると、白い比良山系が更に良く見える。一旦は緩やかになり、杉にヒノキが混じる。登り切ったところが南方向から尾根が合流する平と書かれた表示が出てくる。
雪が木々にびっしりと シカの足跡のみ

 しばらくで杉林の中の道が続く。足元は30p位の積雪になり、ごぼごぼと雪の中に靴が入る。2月に比べ長く感じる。やがて坂もましになり、しばらくで登り切ったピークの次のピークが941m地点である。調杉の木に941mの表示がかかっている。行先の左手の広葉樹は雪真っ白で、素晴らしい光景だ。撮影を兼ね小休止とする。このあたりシダ類で覆われているところであるが、すっぽりと雪の下、浅いところで先端がわずかに見られる。雪のトンネルを、一旦は下り、平坦な道を進む。雪で覆われ、好き勝手に道なき道を進む。北の山々がスギの間から見える。このピークから20分ほどで素晴らしい展望ができる場所に出る。比良山、南には比叡山、その他の山並みが続く。琵琶湖も見え、対岸の鈴鹿山系も何とか確認できる。
展望場所、比良山〜南に比叡山、琵琶湖も見え、対岸の鈴鹿山系が続く

ここからすぐにヒノコへの分岐が出てくる。雪は深く、木全体が雪で真っ白に覆われ、その中を進む。何とも素晴らしい光景だ。
分岐からすぐに山頂に着く。時間は12時を回ったところ、バス停から2時間30分の行程だった。この山頂まで我々の足跡のみ、新雪の中を進んできた。ただ、途中、シカと思われる動物の足跡は何度か見ることができた。山頂は白銀の世界だったが、遠くはガスに妨げられ、見えにくい。2月に見た琵琶湖バレイのゲレンデも確認できなかった。 
 山頂前の雪のトンネル木々も真っ白の白銀の世界

 昼食にする。お湯を沸かし、それぞれカップ麺やスープを入れる。同行者がシシャモとちくわを持参、網の上でいい匂いをあたりに漂わせる。しばらくして、京都方面からの3人の登山者が到着、雪面の少し下がったところで昼食にする。やや風も出て、さすがに冷たさが身にこたえる。バーナーも下が凍り、ガスの出が悪くなり、ビニールで敷いたところに水をかける。コーヒも入れ少しばかり温かくなる。少し、アラレ交じりになるが、少しだった。撮影、風景を楽しんだ後、元来た道を戻る。

山頂でシシャモのいい匂いを山頂風景、50p越え

 午後からは曇り空に変わるとの予報で、昼食時、そのような状況だったが、帰り道、しばらくで青空に変わる。白い梢が青空に映え、ますます素晴らしい光景を楽しむことができるようになった。帰りの道も撮影に忙しく楽しいものになった。
展望台を過ぎ941mピークへの平坦な道    

941mピーク付近の様子

 帰りには下の方は雪が融けだしていた。登りには気がつかなかったが、下りの坂は相当なものでこんな急坂を登ってきたのかとやや驚きだった。バスまでには1時間近くあったため、花折の茶屋まで歩いたが年の瀬のせいか、閉まっていて、楽しみだったビールがお預けになってしまった。また歩いて平まで戻り、停留所の小屋の中で暑いコーヒとおやつを楽しんだ。バスに乗ってから確認したところ、花折から奥はデマンドストップで、手をあげさえすればどこからでも乗車できるとのことだった。堅田駅で2人と別れを告げ、バスを乗り継いで帰った。二人はお預けになったビールを電車で楽しむとのことだった。今年最後の登山になったが、素晴らしい白銀の世界を堪能した。



行程マップ
今年2月に歩いた行程マップ、今回も同じルート
(国土地理院の地図を引用)


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作成日: 2016年12月31日