11)皆子山(971m) 関西百名山 : 2020年2月23日  2020年山の記録に戻る 、関西百名山に戻る
 
皆子山(みなごやま)は、京都府京都市左京区と滋賀県大津市との境に位置する標高971.5mの山である。丹波高地の東端を形成
する花折断層の一部をなしており、東側に安曇川上流の葛川(かつらがわ)を間にして比良山地と対峙している。北側山麓には葛川
の支流が谷を形成し、足尾谷と呼ばれている。足尾谷を挟んだ北側には、同じ丹波高地に属し、高層湿原として知られる八丁平(は
っちょうだいら)を抱く峰床山が続いている。南側山麓は葛川とその上流の百井川が流れており、南斜面から百井川に注ぐ谷は皆子
谷と呼ばれている。皆子谷の源頭は山頂付近に達しており、山頂のすぐ西側でなだらかなすり鉢状の地形を形成している。京都府
京都市左京区の北部に位置し、京都府の最高峰である。
 一般的に利用される登山道は、北側の足尾谷から谷沿いに登るルート、東側から尾根沿いに登るルート、南側から谷沿いに登る
ルートが知られている。足尾谷からのルートは旧国道367号に接続する足尾谷林道の終点に登山口があり、足尾谷沿いに北西方向
へ迂回したのち、標高580m付近で合流するツボクリ谷に沿って南方向へ進路を変えて直登する。東尾根を登るルートは葛川沿いに
ある平集落から直登する。南側からのルートは、葛川沿いから支流の寺谷を登るルートと、百井川から皆子谷を登るルートがある。
公共交通機関を利用する場合、足尾谷の登山口へは「坂口」バス停が最寄りで、道のりはおよそ2kmである。東尾根の登り口と寺谷
出合へ至る林道入口の近くには「平」バス停がある。いずれのバス停へも、叡山電鉄の出町柳駅から京都バスが、JR西日本の湖西
線堅田駅から江若交通が、それぞれ路線バスを運行している。
 
自宅(8:10)−堅田駅(8:35、8:50出発)−平付近駐車(9:15、9:20出発)−正教寺奥の登山口(9:35)−680m傾斜地付近休憩(9:50〜
10:00)−917m(10:45〜10:50)−P941m(10:55)−東ピーク950m−ヒノコ分岐(11:51)−皆子山山頂(1120〜12:15、昼食)−
−ヒノコ分岐(12:20)−941mピーク(12:40)−837mピーク(12:55)−690m付近(13:10〜13:15)ー正教寺登山口(13:30〜13:35)−平(13:40、13:50出発)−堅田駅(14:20)−自宅(14:45)
 
        行動時間:4時間20分、歩行時間:3時間10分 休憩 :1時間10分
                    歩行距離:6.4q、 累積登高:670m

 皆子山は会として2018年以来、2年ぶりになる。今までは積雪が多く、山頂付近では、尻スキーや滑落時の訓練を楽しんだ。今年は、極端に雪がなく、4月の陽気や雨も多く、昨日や1昨日に降ったと思われる薄雪があるのみだった。おかげで、短い登山になった。一時期、吹雪いたが山頂では晴れ上がり、1日を楽しんだ。
 
予定の堅田駅に大阪からの3人を迎えに行く。20分程度で駅に着き、しばらく皆を待った。登山口の平まで、すいすいと進むことができた。道中雪は全くなく、平付近も同じだった。準備を整え、登山口の正教寺に向かった。正教寺横を通り、この奥の祠から登山開始になる。雪の残っていないスギ林の中の急坂を登る。一面に緑の絨毯で、よく見るとヒカゲノカズラだった。


スギ林の中の道もやがて、常緑樹と落葉樹が混じった林になる。急登は続き、汗が出る。服装調整で休憩を取る。良い明るい
ところで、振り返れば権現山から蓬莱山の比良山系が望める。いずれの山腹も雪がほとんど見られない。その先も
急登は続く。
少し雪が降った後で、足もとは滑りやすい。慎重に登る。

スギ林に、ヒノキが混じってくる。やがて植林の中を抜け、登り切ったところは、南方向からの尾根が合流し、平と書かれた表示が出
てくる。登山開始から1時間強経ったここで休憩をとる。明るい場所で、南方向の視野が開ける。ここからしばらくで、P941に着く。以前あった表示板は見当たらない。滑りやすい、急な枯れたシダ類の下りになる。下ったところから雰囲気の良い稜線になる。今日は視界が不足しているが、右手方向(北)に峰床山の山容が望めるところだ。この稜線には、以前の雪が残っており、雪を踏みしめるときの音が出る。ちらちらしていた雪が強くなり、吹雪く状態に変わる。アラレ混じりで、顔にあたったり、耳に入り込む。顔をすくめながら先に進む。一旦は広葉樹林帯になるが、しばらくでスギ林の道になる。だらだらとしたアップダウンを2回ほど登り、先のピークから20分ほどで登り切った先が絶好の展望ポイント(展望台)になる。ここまでくると、吹雪いていた天気は急に変化し、青空が現れ始める。琵琶湖も見ることができる。左手には比良山系蓬莱山〜権現山が一望できる。今日は霞みがかかり、琵琶湖の対岸の鈴鹿山系は確認できない。

ここからやや急な坂を登りきれば、ヒノコへの分岐が出てくる。雪はほとんどなく、表示の足元まで見える。初めてのことだ。この
分岐からすぐに山頂に着く。雪はほとんどなく、冬山の当てが外れた。時間は11時20分、雪がなく、早い時間に山頂に着いた。空は青空、眺望も見られるようになる。武奈ヶ岳から琵琶湖バレイの蓬莱山が展望できる。チャンピオンリフトのあたりは地肌が見えている。コース以外は雪はなさそうである。

正面は武奈ヶ岳、右手のやや白い山容は蓬莱山


山頂で足元まで地肌ははいじめて

山頂より北方向 峰床山他

 昼食時間は、風のあたらない南斜面に陣取り、カップ麺とパン、その後、コーヒで体とおなじみのスタイルになる。


天気も良くなり、穏やかな昼食タイムとなった。若い人たちのパーテイ―に続き、ツアー客と思しき、20名くらいの団体が到着する。くぼんだ辺りは人でにぎやかになる。昼食後、先行する我々は、下山にかかる。最後にもう一度、山頂からの景色をと思ったが、ガスが少しかかってきて、すぐに元来た道を引き返す。途中、展望からは東〜南の晴れ渡った空に琵琶湖や比良山系がすっきりと眺められた。
比良山系を一望
琵琶湖奥に鈴鹿の山々

先に進みう、途中単独の登山客、2人とすれ違った。スギ林の急坂ではことさら慎重に下った。時間は1時間20分、結構な早さだった。堅田駅に同行者を送り、自宅に戻った。穏やかな1日だった。

行程マップ(清水氏より拝借)

(国土地理院の地図を引用)

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作成日: 2020年3月8日