69)百里ヶ岳 931m:2020年10月13日 2020年山の記録に戻る、2020年花・鳥・その他に戻る 百里ヶ岳(ひゃくりがだけ)は、滋賀県高島市と福井県小浜市の境に所在する標高931.3mの山。滋賀県と福井県の県境に所在する。かつての近江国と若狭国の国境にあたる。百里ヶ岳を含む国境尾根は中央分水嶺に属し、日本海側に北川水系遠敷川、琵琶湖に淀川水系安曇川の支流が流れる。小浜市の最高峰であり、山頂には一等三角点が所在する。小浜市側からは多田ヶ岳に遮られ山頂部は若狭幹線林道や多田ヶ岳からしか望めない。滋賀県側からは雄大な山容が望める。 山名の由来であるが山頂に立てば百里四方が見渡せるとの由来から名がついた。 この山の南側には根来坂という昔の若狭越えの重要な峠道が通っている。金ヶ崎の戦いで朝倉義景に敗れ、退散する織田軍および後備を守った羽柴秀吉や徳川家康が、この根来坂を越えて京都へ帰陣したと伝えられる。また、その後は鯖などの若狭の魚を京都へ運ぶために使われており、鯖街道の1つとされている。山頂の北側には、木地山峠が通っている。 登山道であるが、高島トレイルにて三国岳および若狭駒ヶ岳に縦走できる。 山頂付近には、数十haにわたり原生的な直径80cm 以上のブナ林が見られイヌワシ、ニホンカモシカなどの天然記念物をはじめ、県の鳥獣保護区となっている。北側の山腹にホンシャクナゲの群落がみられ、県の天然記念物にも指定されている。高木層にはミズナラ、イタヤカエデ、ウリハダカエデ等を形成し、中低木層にはヒナウチワカエデ、リョウブなどが目立ち、草木層にはチシマザサ、オオカメノキ、ヤマソテツ、ツルシキミ、ウリハダカエデ、イワガラミなどが主に生育している。(ウイキペディアより) 小入谷から百里新道を登り、山頂に達した。その後、根来峠からおにゅう峠へは尾根筋を崖っぷちまでつめた。根来峠に戻った後は、鯖街道をくだった。登りの百里新道では大きなスズメバチの巣に背筋が寒くなった。ブナが少し色ずきはじめた尾根道は快適で、色々なキノコを確認した。クリの収獲も付録となった。 自宅−1:30-小入谷登山口駐車場所(9:06、9:13)−百里新道−シチクレ峠(10:43)−根来峠分岐(10:54)−百里ヶ岳(11:32〜12:15)−根来峠分岐(12:37)−根来坂(13:04)−尾根筋突端・おにゅう峠(13:27)−根来坂(13:48)−旧鯖街道−林道歩き(14:22〜14:36)−朽木小入谷(14:45)−林道口・渡渉(14:53)−集落(15:01)−小入谷登山口駐車場所(15:16、15:26出発)−1:13−自宅 行動時間:6時間3分 距離 10.2km、累積登高:929m 百里ヶ岳は何回も登っているが、久しぶりの訪問になった。今回は歩きが長いが百里新道を登り、鯖街道を下る周回コースをとった。 小入谷登山口駐車場所であるが、曲がった下り坂の途中にあり、通り過ぎてしまい引き返してやっと落ち着いた。曇り空、やや肌寒である。4人連れで出発する。スギ林から始まるが、すぐに広葉樹林の道になる。尾根筋の道になり、イワカガミが多い。歩きやすい道が続く。カエデやミズナラの緑が美しい。色づきはまだまだ先になる。45分ほどすると一帯はブナ林になり、その大きな木の上部に大きなスズメバチの巣が見える。近くならぞっとするところだ。 ブナ林にスズメバチの大きな巣 もっとものルートは初めてになる木地山周回ルートだ。堅田駅8:40にピックアップをしてもらい、途中、道の駅朽木本陣で20分ほど寄った後、木地山に到着する。10分ほどで支度後、スタートする。川岸にはシャクナゲが綺麗に咲いている。30分ほどで林道分岐を分け、、木地山峠方向表示で右折したところで谷方向に行き、ルートを失う。結果的には、すぐ横の支稜を登るのが本筋だった。急坂を登り、本道に合流、渓流をを渡った所で、本来の巻き道を行かず(落葉で踏み後確認できず)、一気に急坂を50分余り登った。やっとのことで上の稜線に出た。ここで昼食タイムを取り、45分ほどで百里ヶ岳に着く。残雪があり、雪渓の上をすくって、中の白い雪をほお張るとなんとも言えない良い気分だった。山頂の眺めは年々良くなっていく。2〜3日前からの黄砂はなく、琵琶湖、若狭湾ともに確認できる。ミネサクラとおぼしき桜が咲いており(誰かが植樹?)、目を楽しませてくれる。ここから約50分弱で木地山峠、さらに25分でで桜谷山につく。途中、沢山のブナの芽吹きがあった。10分ほど休憩の後、与助谷山へは更に35分を要する。木地山までは2.3kmの表示がある。20分ほど行った杉の伐採地あたりで道が分らなくなる。自然に行くと、右に行きそうになるが、左のメインの支尾根を進むと良い。実質5時間15分、14km強の山行きだった。6月のような暑さで、のどが渇き、翌日も体から水分が抜けたままのような感じだった。今回の山行、花は、ニリンソウ、ミヤマカタバミ、タチツボスミレ、イワカガミ(少々)、蝶はヒオドシチョウ、確認は出来なかったがルリシジミに出会った。中でも、ブナの発芽が印象的だった。あちこちに沢山芽が出ているが、幼木はなく、ほとんど生えつかない状況だ。 6月に朽木にある白倉岳から烏帽子岳を歩いた。このコースは、例年FAIRY TRAIL びわ湖高島トレイルランニングinくつきの名で実施される、地元密着型のトレランコースである。今年は、コロナの影響で見送られた。今回は、その北部分にある、東山〜行者山〜雲洞谷山〜大彦峠を歩いた。静かな里山をトレランに選ぶのはどうかと思うが、暑い中ではあったが静かな山行になった。花のない時期であったが、最後にまだ残っていたナツエビネを楽しんだ。ただし、心配していた通り、明護坂の峠へ登る途中で3匹のヒルの来襲を受けた。吸血される前に払うことができた。 自宅(7:30)−朽木本陣駐車場(8:30、8:38出発)−明護坂取付き(8:55)−明護坂峠(9:15)−東山417m(9:47〜9:52)−行者山571m(10:15〜10:35)−雲洞谷山622m(11:15〜11:55、昼食)−P621(12:22)−高圧電線鉄塔12:53〜12:58)−大彦峠(13:10)−林道出合(13:23)−大彦林道−林道フェンス(14:33)−集落道−367号線−近畿自然歩道−朽木本陣駐車場(15:01、15:15出発)−自宅 予定通りの時間で道の駅朽木本陣に到着する。地図ナビを見ながら朽木市場、百貨店の横を明護坂に向かう。途中表示がある。近畿自然報道が通じている。突き当たったフェンスには注意書きがあり、コースが崩壊しているようだ。左手に取り、つきあたったこちらのフェンスから林道を右手に登る。左手の下草が生い茂った見落としやすい表示があり、斜めに登ってゆく。ヒノキ林で、足元は湿っている。下草に触れ、少し濡れる。ヒルがいるかもしれないと、気にしながら進む。ジメジメした先でヒノキ林を登った先が明護坂峠である。ごく普通の里山風景である。 明護坂峠 直角に曲がる格好で植林帯の尾根筋道を登ってゆく。なだらかな道が続く。下草も少ない。峠が290mくらいで、次の東山は417m、120mの高度差を30分くらいで歩く。樹林帯の中、風もなくやはり蒸し暑い。足元にはイワカガミの群落がある。アセビも少しある。途中、樹間から蛇谷ヶ岳から比良山系の山並みが見られる。峠から樹林帯を30分で東山に着く。見通しの聞かない山頂表示だけのさみしい東山だが、小休止を取る。 東山 同じような道が続く。変化も乏しく、黙々と歩く。ヒノキと広葉樹の間を通る格好になったり、広葉樹の中だったりになる。日差しの加減で緑が美しい。空が開けたところで、吸蜜をするアオスジアゲハに出会う。あちらの花、こちらに花と飛び回っている。ここをすぐるとしばらくで行者山に着く。歩き20分強だった。同じく樹林帯の中で山頂表示がなければきずかないところだ。冷たい飲み物や、冷やしてきたゼリ-を食べ、長めの休憩とする。 行者山ひっそりと表示が立っている。 下りの道はしばらくヒノキ林の中の道になる。やがて、ブナやリョウブ、その他落葉樹になる。時どき樹間から見える比良山系の山を眺めながら進む。大木が残ったところもあり、また、コラボの木があって面白い。 絡み合ったコラボの木 40分の歩きで雲洞谷山に着く、このコースの最高峰になるが、みすぼらしい山頂表示である。 みすぼらしい山頂表示の雲洞谷山 時間も早いが、昼食にする。面白い雲の巣が目立つ。汗をぬぐいながら、冷たい飲み物でのどを潤す。ここから先は、雰囲気が打って変わってよくなる。アセビの群落の中の道、細尾根の雰囲気の良い道と続く。P621を過ぎ、高圧電線鉄塔になると北側が開け、京都北山の山並み見渡せる。集落もあって、黄金色の田んぼが美しい姿を見せる。チョウと花も蕉昇田が楽しめる。 ここからは一気に下り、大彦峠に出る。大彦林道の先に峠があるらしく、0.9qの表示が出てくる。登り返しになるが、ここから登山道が林道に沿った形で下っている。しかも、大彦峠の文字が見える。この登山道を下る。 大彦峠の文字が見える しばらくで林道への下りの踏み跡が現れる。何かに?まらないといけないくらいの下り坂だが一気に下り、林道に出た。ここから集落への林道歩きは1時間10分、長い長い歩きである。途中、チョウに出会ったり、ナツエビネが見られたりと、飽きることはなかった。林道口はフェンスだったが、簡単に開けることが出来た。立派な広い幅の林道で車も大丈夫である。集落の道を歩き、一部367号線を歩き。最後は近畿自然歩道を歩いて、朽木本陣の駐車場の戻った。 ナツエビネ マツカゼソウ チョウ 高島トレイル: 高島トレイルは、Webに専用のHPが出ており、詳細が調べられる。また、登山企画があって、参加することができる。トレイルは、高島市マキノ町愛発越(あらちごえ)をスタートにしている。白倉岳の稜線は主稜線より東にある山塊で分水嶺・高島トレイルを延伸したコースとして位置づけられ、コース中にも高島トレイルの表示が見られる。豊かな自然に加え、歴史文化を楽しむことができる。高島市にある「中央分水嶺・高島トレイル」は、滋賀県と福井県を昔の近江商人が生活必需品を運ぶ道で、暮らしに密着した道であった。稜線からは、びわ湖と日本海を眺めることができる。四季折々の変化を身近に感じることができる。 高島トレイルの概要 ・全長:80km ・始点:高島市マキノ町愛発越(あらちごえ)、終点:高島市朽木三国岳 ・最高峰:三重嶽(さんじょうがだけ)974.1m、最低地点:水坂峠(みさかとうげ)280m ・植生:ブナ、ミズナラ、アシウスギの混生林 コースマップ |