29)御在所岳1209m・国見岳1175m : 2021年4月6日(火) 2021年山の記録に戻る、2021年チョウのページに戻る、2021年花・鳥・その他に戻る @御在所岳 御在所岳(ございしょだけ)は、三重県三重郡菰野町と滋賀県東近江市の境にある標高1,212 mの山で、御在所山とも呼ばれる。鈴鹿国定公園の中に位置し、日本二百名山、関西百名山及び鈴鹿セブンマウンテンに選定されている。急峻な岩壁やツツジ科の花々が美しい、変化に富んだ山である。春にはツツジや桜、そして様々な植物、夏にはアカトンボ、秋には紅葉、冬には樹氷や冬山登山と、四季を通じて楽しむ山として最適であるが、一方では「藤内壁」(とうないへき)などの岩肌を有し、ロッククライミングの名所ともなっている。冬には藤内壁のアイスクライミングも楽しめる。三重県側の湯の山温泉から山頂直下まで御在所ロープウェイが通じている。広い山頂部は御在所スキー場となっており、そのリフトを利用して、一等三角点 のある西端の山頂まで行くことができる。 地形と地質だが、鈴鹿山脈は断層山脈である。このため三重県側から見た山脈の構造と滋賀県側から見た山の構造が著しく異なる。三重県側は切り立っており、そのため山稜の形もよく、各山からの眺望に優れている。御在所岳は花崗岩質が多く、太古に堆積した花崗岩が侵食により山肌に現れ、いろいろな形の巨岩・奇岩が見られるのが特徴である。中道登山道には「負ばれ岩」・「地蔵岩」・「立岩」、山頂付近には「大黒岩」と「富士見岩」、国見尾根には「天狗岩」と「ゆるぎ岩」がある。他に周辺には「石門」・「きのこ岩」・「鷹見岩」などがある。この地形を利用している生物がアキアカネである。このトンボは初夏に菰野や四日市などの水田、ため池、川などで羽化し、夏の日差しが強くなると、御在所岳へ暑さを避けて移動する。また、秋が近づき気温が下がると、下界に舞い戻り産卵するという特徴的な生態を示している。また、この鈴鹿山脈は多くの植物の南限としても有名で、ブナ・カラマツなども滋賀県側の登山道で見ることができる。このため南からの植物と北からの植物が入り乱れて咲いている。しかし、国定公園に指定されているにもかかわらず、近年、山野草を採取し持ち帰る者が多く、絶滅に近い植物も多く見られる。 登山ルートであるが、一般的には三重県側(菰野町側)から登る方が近鉄湯の山線、三重交通バスといった公共交通機関や湯の山温泉などの宿泊施設、観光施設が集積しているので便利(近鉄湯の山線湯の山温泉駅→三重交通バス)。表登山道(表道)、中登山道(中道)、裏登山道(裏道)、峠谷登山道、一ノ谷新道、武平峠コースなどの多くの登山道(登山ルート)がある 。そのほか裏道から分岐する藤内壁ルート(ロッククライミング)、藤内小屋から分岐して国見尾根を登るルートがあるが一般登山者には適していない。藤内壁は切り立った断崖であり、国見尾根ルートはガラ場を登るため落石が非常に多い。ロープウェイ利用以外では、国道477号の武平トンネル登山口からのルートが最短ルートである。片道だけ御在所ロープウェイなどを利用できるというのも三重県側からの利点である。その他に本谷などのバリエーションルートもある。湯の山温泉付近には、東海自然歩道がある。裏道と中道を結ぶバイパスの登山道が、新たに開設された。 ・御在所ロープウェイコース 御在所ロープウェイ湯の山温泉駅 - (約8分) - 山上公園駅 - 観光用リフト - 御在所岳(望湖台)、一般の観光客が利用する。 ・国見岳コース 湯の山温泉 - (蒼滝) - 日向小屋 - 藤内小屋 - 国見尾根(ゆらぎ岩・天狗岩) - 国見岳 - 国見峠 - 御在所岳山上公園 - 御在所岳 ・武平峠コース 武平トンネル登山口 - 武平峠 - 長者池 - 御在所岳 ・峠登山道 湯の山温泉 - 三滝川左岸 - 武平峠 - 長者池 - 御在所岳 ・表登山道 湯の山温泉 - 三滝川左岸 - 御在所岳山の家 - 山上公園 - 御在所岳 ・一ノ谷登山道 湯の山温泉 - 御在所岳山の家 - 鷹見岩 - キレット - 山上公園 - 御在所岳 ・中登山道 湯の山温泉 - (御在所岳山の家) - 負ばれ岩 - 地蔵岩 - キレット - 富士見岩 - 山上公園 - 御在所岳 ・裏登山道 湯の山温泉 - (蒼滝) - 日向小屋 - 藤内小屋 - 北谷左岸 - 富士見岩 - 国見峠 - 御在所岳山上公園 - 御在所岳 ・鈴鹿山脈縦走路 - 釈迦ヶ岳 - 根の平峠 - 国見岳 - 国見峠 - 御在所岳山上公園 - 御在所岳 - 長者池 - 武平峠 - 鎌ヶ岳 - 岳峠 - 水沢岳 - 、鈴鹿山脈には、主稜線に沿った縦走路がある。 A国見岳 三重県三重郡菰野町と滋賀県東近江市の県境(鈴鹿山脈)にある山。標高1,170m。御在所岳に近接していて影が薄い存在である。一方で、白い砂礫の上に大きな露岩が重なり合い、美しい山頂である。一帯は、ドウダンツツジやアカヤシオなどの群落地で、秋の紅葉の時期も見逃せない。全国に同名の山や峠が多く、鈴鹿の国見岳も、伊勢の国や近江の国が望めることから命名された。山頂北端の露岩の上に立てばなるほどと納得できる。山頂近くに2つの石門がある。南西に延びる国見尾根にあるユルギ岩は、よく観光写真に登場する。巨石の上に立って体を動かせばゴトリ、ゴトリと音がする。イヌツゲが多いのものこの尾根にある。もう一つは石門でこちらも迫力がある。御在所岳から国見峠を20分ほど登れば山頂に着く。湯ノ山の鳥井戸谷、朝明渓谷の腰越谷のルートも利用できる。根ノ平峠からのアプローチも楽しい。 (ウイキペディアより引用) 鈴鹿北部で残っている羽鳥峰〜御在所岳間の根の平峠〜御在所岳を歩いた。武平峠からの往復になった。このコース、最初と最後に急登があるが、それを除けば見所が多い充実した歩きが楽しめる。御在所岳は、素晴らしい眺望、国見岳ではバイカオウレンの群生、その後は気持ちの良い稜線あるきと、キノコ岩の奇岩が待っている。ショウジョウバカマ、ハルリンドウが多かった。アカヤシオの花の蕾が膨らんでいた。今にも咲きそうな枝も見られた。早い開花が予想される。武平峠までは、三重県側が工事中のため滋賀県側からしか入れない(その後、開通した)。 自宅−477号線−旧鈴鹿スカイライン−武平峠滋賀県側駐車場(8:55、9:04出発)−武平峠(9:13)−展望岩場1000m(9:34)−山頂周辺舗装道(9:51)−御在所岳山頂1209m(10:02)−展望岩場1212m(10:04〜10:11)−御在所岳山頂(10:14)−国見峠(10:26)−国見岳1175m(10:47〜10:57)−青岳(11:12)−キノコ岩(11:15〜11:22)−根ノ平峠(11:58〜12:02)−昼食場所(12:05〜12:40、昼食)−青岳(13:38)−国見岳(13:51)−御在所岳(14:27)−武平峠(15:10)−駐車場(15:16、15:25出発)−1号線−自宅 歩行時間:6時間12分、歩行距離:9.1q、累積登高:1061m 武平峠に順調に向かう。週日で、武平トンネルの駐車場は空いていた。一番いい場所に駐車する。峠まではガレ場の歩きにくい道が続く。鳥の鳴き声がするが名前はわからない。15分ほどで峠に到着する。御在所岳を目指す。落葉樹のトンネルを歩く。深くなった登山道がしばらく続き、次第に岩が突き出たごつごつとした道になる。それに伴って南方向が一気に広がり、鎌ヶ岳とその奥に鈴鹿山系の切れたった稜線が目に付く。タムシバの白い花、ショウジョウバカマ咲いている。緑が美しい。展望岩場からはさらに素晴らしい景色が展開する。 ![]() 山頂付近の舗装道まで、3か所ばかり岩場の絶好眺望ポイントがあり、鎌ヶ岳の鋭鋒を眺めることができる。シロヤシオやアカヤシオが見られる所だがまだ早い。急な辛い坂を登っていき、次第に緩やかになり、一旦は下ると山頂に通じる舗装道に出る。峠から約40分くらいである。山頂を目指す。舗装道を進む。木の枝にはヒガラがとまっている。足元にはハルリンドウが多い。表示に従い、山頂への階段を登る。山頂は、静かだ。記念写真を撮った後、先にある展望岩場に向かう。絶好の眺望が得られる。 ここからの眺めは素晴らしい。目の前には雨乞山を挟んでイブネ〜クラシの高原が広がっている。鈴鹿の北方向の稜線も展開する。 ![]() ![]() 雨乞山を挟んでイブネ〜クラシの高原 まだまだ先は長い。少しの休憩を取り、山頂に引き返し、更にゲレンデを歩いた跡、谷筋を下る。こちらも歩きにくい。ハルリンドウ、ショウジョウバカマがある。一旦下った先から谷筋を右手に少し登れば国見峠に着く。 ![]() 十字路になっている。国見岳に向かう。樹林帯で、岩が多い道でもある。バイカオウレンが多くなる。ハルリンドウも多い。左手に石門があるが帰りにする。登った先のさらに進んだ先が国見岳である。大きな岩が山頂の目印になる。岩の上からは眺望が楽しめる。山の名前の付いた円形の表示板があり、山を確認する。 ![]() 山頂からは滑りやすい斜面を通る。この間、バイカオウレンの群生地がある。その後、緩やかな高原状の気持ちの良い道が続く。ピークらしくない青岳、ここからは別の尾根筋が出ている。ハルリンドウ、シハイスミレも多い。登山道が派生している。更にササがある道を進むとすぐにキノコ岩の表示が出てくる。観光案内に出てくるランドマーク的なところだ。岩の上にひょっこりと出ている。もちろん北の釈迦岳、以降の縦走路が見られる。撮影を済ませ、元に戻る。 ![]() しばらくは緩慢な道で、アカヤシオの蕾が赤くなっている。もうしばらくで開花の時期を迎える。何組かのパーテイ―とすれ違う。 アカヤシオの多い道を下る。根ノ平峠までは急な坂が続く。歩きにくい部分もあるが、ハルリンドウ、タムシバ、バイカオウレン、アセビ、ミヤマシキミなどの花が見られ、それなりに楽しめる。キノコ岩から35分、根ノ平峠に着く。アセビが多く、広い平坦地である。釈迦岳へ向かう登山客と挨拶を交わす。峠の西側はクラシの先端部分であろうか。谷筋へ向かう道が続く。 ![]() 少し戻った先に大きな一枚岩があり、平坦で食事にぴったりである。ここで昼食にする。クロモジの黄色い花が旬である。タムシバ、ショウジョウバカマも見ながらのお昼になった。 天気も良く、気持ちの良い中での食事を追え、引き返す。帰りは急な登りから始まるが気力たっぷり、見逃した花などの写真を取る程度で国見岳に戻る。峠までの途中、石門に立ち寄る。岩の上に鎮座し、パワーをもらう。登山客は少なくなっており、御在所岳はたった一組の3人ずれのみだった。後は順調に下山した。
行程MAP |