18)三周ヶ岳・夜叉が池   1292m : 2008年10月04日  晴れ  2008年山の記録に戻る
 
三周ヶ岳(さんしゅうがたけ)は、岐阜県揖斐郡揖斐川町門入の越美山地西部の標高1,292 mの山である。
山頂は越美山地の主稜線から派生する支尾根を北に約500 m入ったところにあり、この山頂には一等三角点(点名:三周岳)が設置されている。
三周ヶ岳という山名の由来については「あたりを三周したいほど眺望のすぐれた山」、あるいは「美濃、越前、近江の三国を見渡せる山」などと諸説あり定かではないが、古くから「藪山三周」という愛称で関西、中京の山岳家から親しまれてきたという。山の南西の尾根上には雨乞伝説で有名な夜叉ヶ池があり、この伝説をもとにした泉鏡花の戯曲が映画化されたことから、多数の登山者が訪れるようになった。
 福井県側からは、広野ダムから林道を進んだ夜叉ヶ池登山口から。岐阜側からは、川上の登山口からそれぞれ登れる。ただし、登山道の手入れが思わしくなく、池を過ぎてしばらくで、道が不明瞭な部分もあるので注意が必要。背丈を超す笹藪で方向を失わないようにする。2008年では、まだ比較的大丈夫であったが、近年はやぶこぎを強いられる。積雪期などには坂内川上から池ノ又谷に沿って続く林道を登っていく

池ノ又谷林道終点登山口(9:00,9:10出発)− 幽玄ノ滝(9:55)−昇竜の滝(10:01)-夜叉ヶ池(10:14)−夜叉壁ノ頭小休止(10:44〜10:49)-三周ヶ岳頂上(11:13〜11:33)− 夜叉ヶ池峠(12:11)− 三国岳稜線(1206mピーク)−(やぶこぎ)-引き返し(13;13)−夜叉ヶ池峠(13:45〜13:55)−池ノ又谷林道終点登山口着(14:45)
 歩行時間  5時間10分  標高差 1292m(三周ヶ岳)−765m(登山口)=517m   

池ノ又谷林道の終点の登山口には登山者用の大きな駐車場(40台)がある。林道の最後の数qは1車線の狭い舗装道路だが、走りやすい林道になっている。登山口から階段を下りていき、池ノ又谷の本流を渡り、すぐに渡り返す。その後、何度か支流を渡る。谷沿いを少し進むと尾根道となる。夜叉ヶ池までは、整備された道が続くが、夜叉ヶ池手前の岩場は 注意して登る必要がある。目の前の夜叉壁の荒々しさが目の前に迫ってくると、幽玄ノ滝の標識が立っている。この先で道は下り、下りきったところに 幽玄ノ滝の落ち口と標識が立っている。登山道は、滝の傍を通り、夜叉壁の標識から5分ほどで 昇竜の滝の標識が現れる。右には、夜叉壁がそびえ、左下に滝の流れが確認できる。登り返すと、滝の全景が見える。昇竜の滝標識を過ぎると、クサリの岩場になる。気を付けながら登る。前方にロープの張られた稜線と標識が見え、夜叉ヶ池に到着する。稜線上から夜叉ヶ池が見える。しばらく休んだ後、三周ヶ岳に向う。夜叉壁ノ頭のヤセ尾根を登っていく。頭には矢印標識があるだけで何もない。夜叉壁ノ頭から三周ヶ岳が見えるようになり、ルートが確認できる。さらに、ロープのある岩場を進む。何度か小さなピークをアップダウンし、三周ヶ岳頂上に到着する。山頂はそこそこの広場で、三角点が中央にある。頂上からの眺めもまずまずで、大展望を楽しめる。休憩もそこそこに引き返す。40分ほどで、 夜叉ヶ池峠に戻り、三国岳をめざす。峠からすぐの夜叉ヶ池山からの池の眺めは最高のポイントだ。これからが大変だった。背丈以上のササが前方をふさぐ。足元の道らしい部分を進むが、テープ目印もなく、2度道がなくなり、その度に引き返す。そうこうしているうちに、1時間程度が過ぎ、あきらめて引き返す。その先少しで山頂のようだが、次回にと決める。帰りは30分、峠からさらに50分で駐車場に着いた。
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 峠から、三周ヶ岳山頂までは、福井・岐阜県境の尾根上の細い道で、それを北の方へ進むのであるが、道中、両側からササが道を覆っている箇所もあり迷いやすいため、ルートを見失わないよう注意する必要がある。山頂からは奥美濃の山々は勿論の事、南西には琵琶湖や伊吹山を、北には白山や能郷白山をはじめとする両白山地の山並みを、東には遠く御嶽山や北アルプスの山々をも望むことができる。
 チョウは、ゴイシシジミ、イチモンジチョウなどを見かけた。花は、狂い咲きのハクサンシャクナゲが印象的だった。

   
夜叉壁の急な絶壁  昇竜の滝
     
 峠から三周ヶ岳への登り  稜線、最奥が三周ヶ岳 三周ヶ岳から振り返って(夜叉が池山) 
     
     
夜叉ヶ池山からの夜叉ヶ池の眺め

チョウ他
     
 ゴイシシジミ  ウラギンシジミ  イチモンジチョウ
     
 コチャバネセセリ  

         
ダイモンジソウ  ミヤマアキノキリンソウ  ミヤマリンドウ  ハクサンシャクナゲの狂い先   リンドウとミヤマアキノキリンソウ
         
   サラシナショウマ      ツリフネソウ

ルート(赤字太線にて記載)



作成日:2013年12月19日
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