5)南アルプス林道・北沢峠 : 2014年5月24日〜5月25日 2014年花・鳥・その他に戻る
2014年チョウのページに戻る

南アルプス林道は、南アルプス市 芦安と長野県伊那市を結ぶ林道で、北沢峠から長野県伊那市間の林道は伊那市営の管理となっている。戸台大橋からは一般車の通行は禁止で、南アルプス林道バスを利用するしかない。4月25日から6月14日までは、歌宿までした運航せず、北沢峠までの2時間弱は歩くしかない。6月15日から11月15日の間は、北沢峠まで行くことができ、峠から広河原まで南アルプス市営バスが運行され、登山客の便宜を図っている。また、広河原から夜叉神の間も、一般車の乗り入れは出来ず、路線バスかタクシーの利用になる。これ以外の期間は冬季閉鎖となる。
距離は、伊那市長谷戸台口から北沢峠までが全長22.8q、芦安村から夜叉神峠を通り広河原へは24q、北沢峠〜広河原間は10qの全長34kmlとなっている。
5月24日  行動時間6時間
自宅(3:15)−仙流荘バス停(7:15、バス 8:05)‐歌宿(8:45)-北沢峠長衛小屋(10:10〜10:15小屋手続き)−野呂川出合い(11:12)−野呂川沿いの林道−小千丈沢(12:00〜12:20、昼食)−大千丈沢(12:33〜12:53)−野呂川出合い(13:47〜13:52)-北沢峠(14:48)

自宅を3;15分に出発、恵那SAと小黒川にて小休止をとり、仙流荘には7:15分に到着する。乗客は15名程度、いずれもシナノコザクラとホテイランの花が目当ての人たちだ。1時間25分で北沢峠に着く。北沢峠までは、チョウの雰囲気もなく少々心配になる。長衛小屋で手続きし、野呂川の大千丈沢に向かう。左手には、木曽駒ヶ岳が晴天に映える。3年前に登った、栗沢山からアサヨ峰の稜線も見える。野呂川出合いの少し前の崖で、クモマツマキチョウが飛んでいるのを目撃し、幾分ほっとする。カメラで追うが、ピントは定まらない。出合にて小休止する。左は広河原方面で、何度もバスで行った道だ。橋からの眺めもまずまずで一息つく。水分を補給し、右に進む。左手は急な崖の連続である。30分もしないうちにクモマツマキチョウに出会う。急ぎながら、かつ慎重にシャッターを切る。小千丈沢まで、さらにこの後、大千丈沢まで何度かシャッターを切るチャンスがあった。大千丈沢でもタチツボスミレに吸蜜する姿を写真に撮る。時期が早いと心配していたが、そんな心配は無用だった。他には人はいない。何の気遣いをなく、勝手気ままに行動できる。オスがやや多いが、メスも数匹であった。この沢からは、北岳の素晴らしい山容を見ることができる。南アルプスは今でも年々上昇を続けている。今年になって、山頂の高さが数十p単位で修正されたばかりだ。明日もあることなので予定を切り上げ小屋に戻る。しばらくして、朝一番に仙丈ヶ岳を登っていたグループと単独登山の2人が戻ってきて賑やかになった。話が盛り上がり、写真もうまくいってまずまずの1日を終えた。終日快晴、思ったよりもあたたかで良い1日だった。小屋は、各個人がカーテンで仕切られている構造で良かった。食事もまずまずで満腹だった。山菜とカシワの鍋うどんがついていた。

クモマツマキチョウ

     
 オス  ハタザオで吸蜜  スイスイと飛翔
     
タチツボスミレで吸蜜  メス、近づくオスを拒絶のポーズ?  メス
     


5月25日 行動時間8時間
北沢峠長衛小屋(7:15)−野呂川出合い(8:00)−野呂川沿いの林道−小千丈沢(8:40〜8:45)−大千丈沢(9:00〜10:00)−小千丈沢−野呂川出合い(10:54〜11:00)-北沢峠長衛小屋(11:50〜12:30、昼食)−大平小屋(12:44)‐藪沢(13:10)‐歌宿(13:55)-林道(花ポイント2箇所)−白岩(15:18)バス乗車(15:23)−仙流荘バス停(15:45、15:55出発) 途中、高遠サクラの湯に入り17:00に出発 、20:30前に自宅に戻った

朝、6時半に食事し、7:15に小屋を出る。12時くらいに小屋に戻る予定を立てた。同じ道、出会えそうなポイントもおよその見当があり、余裕で歩く。道は、昨日と同じく、野鳥でにぎやかだ。他では聞いたことのない声が耳に入るが皆目わからない。レンズを向けるとさっと飛び立つ。それでも、ルリビタキやオオルリは撮れた。野呂川出合いから昨日の道をたどる。朝も早く、誰にも出会わない。同じ風景を見ながら進む。同じようなところで出会いがある。2時間弱で、大千丈沢に着く。沢の下から、クモマツマキチョウがあがってくる。来る時もそうだったが、意外と早くから活動している。今日は、突堤を越え、沢をさかのぼる。クモマツマキチョウが飛んでいる。足元に気をつけながら、小さな沢を横切り、追っかけをする。岩の上に止まり、羽を広げる。オスの黄色が目につく。しばらくとどまり、撮影を続ける。今日は、ここで1時間滞在すると決めていた。元に戻り休んでいると、オスやメスが現れる。ハタザオやスミレで吸蜜する、すわ交尾かと期待したが、メスの求愛拒否で、絶好のチャンスを逃す。十分に写真を撮り、未練なく立ち去ることができた。野呂川出合いに戻り、さらに進むと、木の枝にキベリタテハが止まる。時々羽を広げる。ヤマトスジグロシロチョウにも出会えた。12時前に、小屋に戻り、預けていたリュックからパンと飲み物を取り出し、昼食休憩とする。お腹を満足させ、歌宿を目指す。途中の藪沢付近で、最後のクモマツマキチョウに出会う。スジグロシロチョウにも出会い、ともに写真におさめる。歌宿で、バスの運転手に途中で拾ってもらうように頼み、シナノコザクラとホテイランの咲くポイントに向かう。後者は盗掘騒ぎで警戒しているとのことであった。花観察の何人かを追い抜き、再度シナノコザクラが見られる石灰岩の白さが目立つ白岩が最後となった。ここからの鋸岳も見どころである。仙流荘横の登山用駐車場に戻り、早々に出発する。高遠のさくら温泉で汗を流す。ぬるぬるとした名湯で疲れをいやす。お土産をタップリと買い、帰路についた。チョウと花を満喫した2日間だった。今年も南アルプスを登るかな…

クモマツマキチョウ
の写真

     
     
 最後の撮影  メス  メス
     
 メス  キベリタテハ  ヤマトスジグロシロチョウ


     
 コガラ  ルリビタキ  オオルリ
     
 オオルリのメス?  ルリビタキ  センダイムシクイ
     
 マミジロキビタキ?    



     
 シナノコザクラ  ホテイラン  ホテイラン
     
 シナノコザクラ    


景色

     
 北岳  甲斐駒ヶ岳  大千丈沢から仙丈ヶ岳
     
 太陽の影響で七色に(アサヨ峰〜栗沢山)  林道からみた中央アルプス  白岩と背景に鋸岳

2014年花・鳥・その他に戻る
2014年チョウのページに戻る


作成日: 2014年5月27日