8)北海道遠征 : 2014年6月25日〜7月4日 2014年チョウのページに戻る、2014年山の記録に戻る、 1.登山 @7月3日 十勝岳温泉−富良野岳−上ホロカメットク山−三峰山−十勝岳−吹上温泉白銀荘 富良野岳(ふらのだけ)は、石狩山地の十勝岳連峰の南西部に位置し、富良野市と上富良野町にまたがる,912mの山である。山域は大雪山国立公園に指定されている火山ではあるが、山麓の安政火口を除き、古い時代に活動を終えたと考えられる。そのため、安政火口近辺を除いて全山高山植物が豊富で、特に山頂部は夏の時期は広大なお花畑が広がる。花の百名山に選定され、著者の田中澄江は代表する高山植物としてエゾノハクサンイチゲなどを紹介した。エゾウサギギク、エゾツツジ、エゾノツガザクラ、エゾコザクラ、エゾルリソウ、コイワカガミ、ダイセツトリカブト、チングルマ、フタマタタンポポなども見られる。隣接する十勝岳が有史以来の激しい噴火のため、山頂部に植物に乏しいのと対照的である。 一方、十勝岳(とかちだけ)は、上川管内の美瑛町・上富良野町、十勝管内の新得町にまたがる2,077mの活火山。大雪山国立公園内の十勝岳連峰(十勝火山群)の主峰である。日本百名山及び花の百名山に選定されている。(以上、ウイキペディアより) 十勝岳温泉(4:30)−三段山登山道分岐−富良野岳4q地点(5:00)−上ホロカメットク山分岐(富良野2.7q地点)5:17−朝食(5:30〜5:40)−縦走路分岐(6:28)−富良野岳(6:54〜7:06)−縦走路分岐(7:34)−小休止(8:04〜8:11)−三峰山(8:37〜8:42)−十勝温泉分岐(9:28)−上ホロカメットク山(9:42〜9:47)−上ホロ小屋(10:02)−十勝岳(10:48〜11:15、昼食)−吹上温泉分岐(12:47)−吹上温泉白銀荘(13:18) 歩行時間:約7時間30分 休憩含まず 朝、4時10分頃、同行の方に登山口である十勝岳温泉に送っていただく。登山届を書き、出発したのは4:30だった。本日2番目だった。上部はガスがかかっている。寒くもなく、暑くもなく、歩きやすい、安政火口を通り、上ホロカメットク山への登山道を分ける。しばらく行くと、階段状に整備された登山道があり、その下で朝食とする。縦走路分岐まで50分ほど要するが、雪渓を横切る。特に歩きにくいわけでもない。徐々にお花畑が現れてくるが、分岐を過ぎたあたりからは圧巻である。花百名山にふさわしく、行く手の左手には、針葉樹林で覆われた原始ヶ原をバックにエゾノハクサンイチゲやチングルマのじゅうたんが敷き詰められる。右の崖や傾斜も同じだ。シナノキンバイ、エゾコザクラの群落が続く。この山の名花、エゾルリソウはまだだった。前回では、可憐な花に出会えたが時期が少々早い。このお花畑は、山頂まで続く。ガスがかかった山頂は時たま雲が切れ雲海が広がる。これから行く、三峰山方向も見えだしてくる。もう一度花々を見ながら縦走路に戻る。何人かが登ってくる。前回は、上ホロカメットク山からの周回コースを選んだが、強風で途中から引き返し、富良野岳の往復に切り替えた。下山時、自然観察員の方と話を交わし、特に問題がなかったことを聞かされた。途中、出会った女性中心のパーティーがどうも大げさに話したようだ。 縦走路に入ると天気は次第に良くなり、晴れ間が広がる。今のぼった富良野岳や、これから向かう山々がはっきりと見える。富良野岳ほどではないが、花畑が次々と現れる。アップダウンを繰り返し、三峰山に着く。しばらく休み、眺めを楽しむ。ここからもう1山登り、下りの十勝温泉分岐への道は、エゾツガザクラで赤いじゅうたんになっている。このあたり、大雪山で見られる、アサヒヒョウモンやダイセツタケネヒカゲが見られる。ウスバキチョウも飛んでる。アサヒヒョウモンが目の前でとまる。日差しがなくなったせいかずっとしていた。コマクサ平では見られなかったため、これで高山蝶3種がそろった。一頑張りで登りかえし、上ホロカメットク山に着く。眺めは1級品だ。上ホロ小屋のあたりは、エゾコザクラとエゾツガザクラが広がって、あたり一面赤いじゅうたんを敷き詰めている。西側は絶壁、安政火口の壁となっている。小屋を過ぎると、緑が極端に少なくなる。最後の登りを頑張り、大きな岩の山頂に着く。前回は濃い霧の中、今回はやっと天気の中で登頂できた。下で、ウスバキチョウがとまった。証拠写真程度だが、やっと写真に撮ることができた。昼食をとり、ゆっくりとした後、火山礫のガラガラ道を下る。足をとられそうになる。左右に噴火口を望みながら、これから山頂を目指すたくさんの登山者とあいさつを交わしながら下っていく。山頂から、1時間30分で、白銀温泉への分岐となる、車も通れるくらいの大きな道を左折、更に5分、細い道を左に折れる。しばらくして、沢になる。この沢が結構な流れで、石の間隔が広い。2本のストックをつき、やっとの思いで渡渉できた。ここからは、ハイマツとイソツツジが続く。樹林帯に入り、宿舎の白銀荘に戻った。後は、お風呂でゆっくりと疲れをいやし、夜までゆったりと時間を過ごした。 風景写真
高山蝶
お花畑
A7月1日 コマクサ平 今回はチョウ撮影のため、3人でコマクサ平を目指した。コマクサ平で撮影中、赤岳とも思ったが、単独行動になるため、撮影に専念した。今年は花が早く、その名の通りコマクサが一杯だった。他にもイワブクロなど花が多かった。お目当ての高山蝶3種はアサヒヒョウモンが抜けてしまった。昼頃には、ガスもかかってきたため、早めに切り上げた。今年は、雪が多く降ったせいか、雪渓2つはいつもの倍の規模だったように思う。アサヒヒョウモンは、3日、富良野岳から十勝岳縦走途中の稜線で出会いがあった。 宿(5:50)−銀泉台(6:35)−第一雪渓−見晴台(7:26、7:36出発)−第二雪渓−コマクサ平(9:10〜11:35)−銀泉台(12:55) 高山チョウ(ウスバキチョウ、ダイセツタカネヒカゲ、)
2.チョウ撮影 6月25日 チロロ川周辺 6月26日 伏見仙境、帯広周辺 6月27日 音更町、長流枝内 6月28日 足寄町、糠平温泉 6月29日 三国峠周辺、大雪周辺、ニセイチャロマップ川 6月30日 置戸町、鹿の子ダム周辺 7月1日 層雲峡周辺、上川町周辺の林道 コマクサ平は登山に記載 7月2日 布礼別川周辺、山部周辺 7月4日 安平町 1)6月25日 チロロ川周辺 関西空港を9:10に出発。新千歳空港にて山口と広島からの二人に合流した。高速道路に入り、新冠ICを出て、今日の観察地、チロロ川に向かう。目的地に行く前に、派生する林道を観察する。舗装道路は、いつの間にかなくなり、未舗装道路を進む。昼過ぎに目的地に着く。戸蔦別岳への登山口(林道歩き)がある。川沿いを探す。カラフトタカネキマダラセセリに出会う。コチャバネセセリとエゾシロチョウが多い。お目当てのツマジロウラジャノメがなかなか観察できなかったが、帰り道、何度か止まった崖の横でちらちら飛ぶ姿をとらえ、撮影に成功した。最後の最後といったところだ。また、帰りには、子ずれのエゾライチョウに遭遇した。子供が無事逃げるまで、親鳥がこちらの気を引くため長くとまっている。天塩岳登山以来、何年振りかの出会いである。午後からとはいえ、そこそこの成果であった。宿泊の帯広に向かう。 チョウ
2)6月26日: 伏見仙境、帯広周辺 帯広では2泊であり、ゆっくりと観察できる。前に山の会の仲間から聞いていた伏見岳への登山口に通じる林道である。午前中のチョウの現れるいい時間帯に行くことができた。たくさんのチョウに出会いがあった。この後、沙流川周辺に戻ったり、帯広市内を観察した。北海道は何回も来ているが、このように長期間のチョウ撮影は初めてであり、今日は、私にとって初めてになるジョウザンシジミやアカマダラを撮影できた。ジョウザンシジミは、本当に幸運だった。
3)6月27日音更町、長流枝内 今日は隣の十勝岳温泉泊りである。近辺の観察地を回った。晴天とはいかず、また、思ったほどチョウの出現がなかった。それでも、ヒメウスバシロチョウを始めて身近で撮影できた。
4)6月28日 足寄町、糠平温泉 何とか午前中はもった天気も、白樺峠ではガスがかかった。今日はそれなりの移動になる。宿泊地の糠平温泉は、山やスキーで何回も訪れた懐かしい場所だ。天気も、そのうち晴れ間が出て、糠平温泉のスキー場ゲレンデではヒメシジミを結構見ることができた。今日は、キタキツネとエゾシカの出会があった。キタキツネは手持ちの食料を分け与えた。手慣れたもんだった。花も綺麗だった。
その他
5)6月29日 三国峠周辺、大雪周辺、ニセイチャロマップ川 ゆっくりと温泉につかり、結構な内容の朝食をとって出発する。今日は層雲峡の山の家が泊りとなる。チョウ屋の集まる宿で、観察地の情報をお願いしている。明日、30日の予定がかかっている。途中のいくつかのポイントを回る。
6)6月30日 置戸町湖周辺、鹿の子ダム周辺 今日も天気がぱっとしない不安定な1日となった。置戸町の湖周辺に出かけた。空模様が急に変化して、雨宿りを余儀なくされた。その建物で、ウラジャノメに出会った。写真には初めて、何が幸いするかわからない。キタキツネが現れ、何か物ほしそうにする。手持ちのパンを手渡すが、残っているのを見て尾なかなか立ち去らない。結局すべて与えた。ここではほかに、カラフトヒョウモンも撮影できた。ホソバヒョウモンとは拮抗しているようだ。親子のエゾジカが現れる。こんなところは、ダニがいる。北海道のダニは大きく、皮膚の下に潜り込み、そのまま死んでしまう。口が食い込み、なかなか取れない。川沿いにも多く、釣り客も結構やられる。餌食になって、yhで取ってもらった。
7)7月1日 層雲峡周辺、上川町周辺 コマクサ平で高山チョウと花を撮影の後、周辺のポイントをまわった。オオイチモンジやヒョウモン類を撮影できた。
8)7月2日 布礼別川周辺、山部周辺
9)7月4日 北海道安平町 最終日、白銀荘を早めに出発、空港近くの安平町に行き、粘った。成果はカラスシジミ、アカマダラのメス、ヒメシジミであった。北海道に入り、11日間、無事に終わった。チョウの成果は勿論、念願の十勝連峰の南半分を縦走できた。北はオプタテシケ山までを踏破済みで、一応、十勝連峰がつながった。加えて、一緒したIさん、Mさんとも親交を深めることができた。楽しい北海道遠征であった。無事に終わり、感謝感謝」。
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