8)北海道遠征 : 2016年7月4日〜7月14日 2016年チョウのページに戻る2016年山の記録に戻る
1.登山
2.チョウ撮影

1.登山

@7月8日 東ヌプカウシヌプリ 1252m
 東ヌプカウシヌプリは北海道100名山の1つで、道内で最も標高の高い火山湖の然別湖の南西部にある。アイヌ語で「野原の上にいらっしゃる山」の意味で、十勝平野からは西ヌプカウシヌプリと双耳峰のように見える。登山口の白樺峠は東西ヌプカウシヌプリの鞍部にあたり、ここの標高が標高は900mで、秋には白樺林の紅葉が美しいところでもある。登山口には駐車スペースあり、反対にある西ヌプカウシヌプリは峠を下った扇ヶ原展望台のそばからの登山になる。山頂からさらに進んだ岩場には、ナキウサギとカラフトルリシジミが生息する。

白樺峠登山口(9:33出発)−東ヌプカウシヌプリ(10:38)−岩場(10:44〜13:28、昼食&観察)−東ヌプカウシヌプリ(13:35)−白樺峠登山口(14:28)
         行動時間:4時間55分 歩行時間:2時間15分  
            
 ぬかびらYHから然別湖に立ち寄る。湖を遊覧できる船は1時間ごとに出ているが、東雲湖への船はなくなってから何年もたつ。然別湖の湖畔沿いの道も、2015年の台風崩れの強い風で倒木があり、立ち入り禁止である。勿論、前に登った白雲山もこちらからは登山禁止である。東雲湖へのアプローチをあきらめ、東ヌプカウシヌプリの登山口、白樺峠に向かう。道の空いた部分に止め、出発する。途中、倒木で新しい道が通じている。しばらくで元の岩混じりの登山道に戻る。稜線前からは視界が広がり、東大雪の山々や、遠く、雌阿寒岳や雄阿寒岳の山容が広がる。ここからは、しばらくで山頂に着く。山頂ではルリシジミがいた。ササの道をさらに進み、岩場に下ったところがチョウやナキウサギのポイントである。このあたり、イソツツジ、イワブクロ、ツマトリソウ、チシマフウロ、タカネバラ、ミヤマオダマキ、少し早目のハクサンシャクナゲが咲いている。目的のカラフトルリシジミは見られず、カラフトタカネキマダラセセリ、ルリシジミ、エゾスジグロシロチョウの観察に終わってしまった。岩場の上からは、十勝連山の眺望が楽しめた。岩場で3時間弱の頑張りの後、元来た道を引き返した。登山口にはヒメアヤメが綺麗であった。今回はカラフトルリシジミの写真が目的であったが、残念な結果に終わってしまった。

風景写真
山頂への道(左東大雪、右、雌阿寒岳〜雄阿寒岳)   山頂  山頂から岩場に向かう。十勝平野が眼下に
 岩場  タカネバラ チシマフウロ
ミヤマオダマキ    登山口のアヤメ
     
     


カラフトタカネキマダラセセリ
その他の写真

2.チョウ撮影
−全般−
 今年は、日本中が5月の天気で高温が続き、花をはじめ、昆虫の出現も例年に比べ早いものとなった。一方で北海道では、6月になって雨の日が続き低温が加わった。7月になって本格的な天気回復になり、7月以降に現れるチョウが何とか遅れながらも現れた状況だった。このようなことで、6月に現れるチョウには厳しい状況になったと考えられ、数も少なかったようである。結果として、今回の遠征期間中は、観察できるチョウの種類や数は少ないものとなった。各地で出会った愛好家も何が何だかよくわからいといったコメントが多く、まだ見ないとか、本当に少ないといった否定的なものだった。実際、2年前に行った実績のある場所も、数、種類とも期待を裏切るものだった。ただし、撮影であれば、数はあまり問題ではない。発生時期が遅かったということでかえって新鮮なチョウに出会えたこともあった。このような事情であったが、期間中好天に恵まれた。下記の行程中、雨にあったのはチロロ川と39号線沿いの観察を済ませた後の14:00以降の移動時のみであった。後は晴天で、気持ち良く撮影ができた。お目当てのリンゴシジミやアサマシジミ、勢いを増しているカラフトセセリに出会えた。期待のキタアカシジミとカラフトルリシジミは残念ながら顔を見ることができなかった。時期の問題だけではないような印象が強かった。それでも同行のIさんによれば、撮影、確認できたチョウは45種以上を数えるとのことであった。気心の知れた3人の紀行は、そこそこの成果で無事日程を終えることができた。
今回の遠征で、新たに3種の撮影を追加し、合計235種になった。

日程
7月4日 安平町〜石狩浜(銭函)〜層雲峡
7月5日 遠軽〜丸瀬布周辺、丸撒布周辺の林道(前田ノ沢、オロピリカ沢他): アサマシジミ、リンゴシジミ(新)、カラフトセセリ(新)
7月6日 サロマ湖周辺(ワッカ原生花園)、生田原周辺林道:オオイチモンジ、カバイロシジミ、サロマ湖原生花園(鳥、花)
7月7日 留辺蘂周辺林道(湯の沢林道)、大雪山(大雪湖周辺の林道、ニセイチャロマップ川林道、層雲峡周辺):オオイチモンジ、シロオビヒメヒカゲ、
7月8日 東ヌプカウシヌプリ、駒止湖:カラフトタカネキマダラセセリ、ナキウサギ
7月9日 長流枝内周辺、三股周辺(シンノスケ林道他):ヒョウモンチョウ、エゾライチョウ
7月10日 チロロ川、39号線沿い:エゾツマジロウジャノメ、、
7月11日 布礼別川周辺、布別川周辺、東大演習林周辺:ヒメウスバシロチョウ、ヒョウモンチョウ、ミスジチョウ
7月12日石狩浜(銭函)、札幌いこいの森:ハヤシミドリシジミ、ウラジロミドリシジミ、ウラミスジシジミ(シグナタ型新)、ウスイロオナガシジミ、メスアカミドリシジミ、ウスイロオナガシジミ
7月13日石狩浜(銭函)、百松沢林道及び周辺:メスアカミドリシジミ、ミヤマカラスシジミ、同上のミドリシジミ
7月14日美々周辺:ヒメシジミ、フタスジチョウ、

1)7月4日 安平町〜石狩浜(銭函)〜層雲峡
関西空港を10:05に出発。新千歳空港にてレンタカーの準備を済ませ、待っていてくれた山口と広島からの二人に合流した。安平町のポイントに向かうが、お目当てのチョウは成果はなし。綺麗な花を撮影した。雑草が目立ち、様変わりのところがあった。キタアカシジミのポイント、石狩浜のカシワ林に向かう。薄日が差すがやや寒である。チョウの影が全く見えない。一通り歩き、諦めて宿泊先の層雲峡、ペンション山の上に向かう。結構な距離の移動となった。宿では主人にヒヤリングする。層雲峡では、5月連休中、40p以上の積雪で、ここ何年かでははじめてのことだそうだ。チョウの数、種類も少なく、オオイチモンジはまだまともに見つかっていないとのことであった。その日は温泉に入り、明日からの英気を養った。(層雲峡泊 山の上)

エゾイトトンボ  ハマエンドウ

2)7月5日: 遠軽〜丸瀬布周辺 : アサマシジミ、リンゴシジミ(新)、カラフトセセリ(新)
本格開始の初日、朝、層雲峡から近くのリンゴシジミが見られるというポイント2箇所を訪問するが、こちらは空振り、8:30分前に、約100q離れた遠軽の自衛隊駐屯地を目指す。撮影場所は駐屯地内にあり、立ち入りには事前の許可申請が必要で、立ち合いの方の下での撮影になる。出発の層雲峡は快晴で、絶好の登山日和である。こちらも気にかかる。東に向かうにつれ、雲海がかかった状態で、気温も低め、アサマシジミに出会えるか不安になる。現地には予定の10:;00過ぎに到着、門で凛々しい自衛官に説明し、立ち合いの自衛官の待つ現地に向かう。すぐのところで看板が立っている。親切な北海道出身の自衛官で気楽に話しながらの撮影になる。低温の心配は無用、新鮮なアサマシジミに出会う。あまり活発に動く様子もなく、良くとまり、羽を広げてくれる。立ち合いもあって、あまり長く留まり迷惑になってもと思い、それでも50分ほど撮影する。お礼を言って、別れを告げ、丸瀬布に向かう。丸瀬布の中心、川沿いの運動公園で昆虫館から情報をいただいたカラフトセセリの撮影をする。結構立派な公園で、グランドゴルフ場がある。カラフトセセリ、外来種で勢力を拡大中、この後もさらに西で見ることになる。2種のチョウの撮影は順調に進み、リンゴシジミの撮影に向かう。途中、昆虫館に立ち寄ったが今日は休館、追加情報の入手もかなわず、スモモの木を求め先を目指す。山荘の果樹園は立ち入りができず、周辺を探る。最後の期待をかけた場所でリンゴシジミを観察する。時期的には厳しいものだったが、何とか目標を達成できた。今夜の宿は、秘湯で知られた瀬戸瀬温泉、途中の前田の沢やオロピリカ沢に立ち寄る。オロピカル沢はあまり成果はなかったが、ぎゅうぎゅう詰めの日程を終了した。泊まれるの?と言われた瀬戸瀬温泉ではあったが、立派な温泉と大きな部屋は、部屋の古さを補ったものだった。犬がいて愛嬌タップリであったが、なかなか臆病で面白かった。手持ちのパンをあげ、ようやくなついてもらった。この温泉、食事なし。離れた遠軽のスーパーまで行く必要がある(20分程度)。素泊まり2泊で8000円以下、贅沢も言えない。(瀬戸瀬温泉泊)
     
 朝寄ったポイントから大雪山  アサマシジミ保護地(採取禁止)  前田の沢
チョウ
     
 アサマシジミ  アサマシジミ  リンゴシジミ
     
 リンゴシジミ  カラフトセセリ  カラフトセセリ
     
 カラフトヒョウモン  ヒメシジミ  コキマダラセセリ
その他のチョウ:

3)7月6日サロマ湖周辺、生田原周辺林道:オオイチモンジ
、カフトヒョウモン
 キタアカシジミを求め、東のサロマ湖に向かう。サロマ湖のポイントまで、海岸沿いはカシワ林が続く。ポイントの展望台で、一望し、道のない土手を進む。追い出しの効果もなく、キタアカシジミは全く見えない。ハヤシミドリシジミも見えない。端境の時期なのか、時期が遅ければキタアカは見れるのにと思いつつ、ここをあきらめ、ぐるりと湖をまわり込む。サロマ湖原生花園を楽しみながら借りた自転車で最奥に行く。カシワ林は青々とし期待されるが成果なし、遊歩道を探索するも姿は見えず、時々現れる鳥の撮影と花の撮影に切り替える。帰りは、242号線でなく、24号線で佐呂間町、268号線、で生田原に出る。周辺で立ち寄った林道(ウラシマナイ、武利意越周辺)でカラフトヒョウモン、アカマダラ、オオイチモンジを撮影することができた。直接瀬戸瀬温泉に出ることをやめ、元の道を戻り、遠軽町で買い物をして、瀬戸瀬温泉に戻った。この日は温泉の日帰りはお休み、静かな夜となった。(瀬戸瀬温泉泊)

カバイロシジミ  カバイロシジミ サカハチチョウ
カラフトヒョウモン  カラフトセセリ オオイチモンジ
     
サロマ湖の風景     

サロマ湖ワッカ原生花園
     
 シロハラゴジュウカラ  ノゴマ  
     
 オオジュリン  キビタキ  スカシユリ
     
 ハマユウ  花園から見た知床連山(羅臼岳)  

4)7月7日 留辺蘂周辺林道、、大雪山(大雪湖周辺の林道、ニセイチャロマップ川林道、層雲峡周辺):オオイチモンジ、コヒオドシ
瀬戸瀬温泉から樹林帯の中の林道を昨日途中まで進んだ生田原に向かう。温泉までは舗装されていたが、未舗装の林道である。思ったよりしっかりとした道で、下った先の川沿いからは舗装道路に出る。242号線で留辺蘂に出、39号を西に向かう。途中事故渋滞に出会うが、あまり長くなく動き始める。2年前に訪れたへの道、塩別温泉を過ぎ、厚和付近で丸瀬布へ通じる道に進む。武威岳への登山道があるあたりまで進み、途中、枝分かれする林道に入る。途中の道沿いや、枝分かれの林道ではあまりチョウには出会えなかった。39号線に戻り、秀麗な北見富や石北峠を過ぎ、更に今は通れなくなっているルベシナイ林道口を確認後、273号線に出る。明日の額平温泉への道だ。予定通り、高原本道林道から沼の原登山口への林道をかなりの距離を進む。ポイント地図に出ている何箇所かをまわるが、種類、数とも少ない。ヒョウモンチョウがちらちらと飛んでいる。最後に沼の原登山口まで出る。少し変ったガの写真を撮って戻る。この後、ニセイチャロマップ川林道に行く。こちらもヒメウスバシロチョウやヒョウモンチョウを見ることができたが、同じような状況だ。2年前もあまりよくなかった。15:00頃まで時間を使い、層雲峡からさらに上川に進んだオオイチモンジのポイントに向かう。施錠のカギを開け(許可申請が必要)、やや奥でオオイチモンジを撮影した。ゆっくりと止まってくれ、日差しで青みのある羽を確認できた。この後は宿泊先のYHに戻った。層雲峡にあるYHだけに、登山客が多く、外人客も宿泊していた。いつものように、近場のホテルの温泉で疲れを癒した。こちらは個室がとれゆっくりできた。(層雲峡YH泊)

     
 オオイチモンジ   オオイチモンジ   オオイチモンジ
イチモンジチョウ イチモンジチョウ
 ホソバヒョウモン
 
 コヒオドシ  ミスジチョウ
     
 沼の原への林道沿いの石狩川    ニセイチャロマップ林道のある大函
その他のチョウ:ヒメシジミ、コチャバネセセリ、トラフシジミ

5)7月8日 東ヌプカウシヌプリ、駒止湖:ナキウサギ、カラフトタカネキマダラセセリ
東ヌプカウシヌプリに向かう。今日のお目当ては山頂からすぐの岩場に生息するカラフトルリシジミとナキウサギだ。登山の様子は最初の項目で済ませる。山頂にはルリシジミが舞っている。一瞬、カラフトルリシジミと間違えたがレンズを覗きすぐにわかる。クマササの道を岩場に向かう。直前で足元の岩場の穴にナキウサギが飛び込む。1044から観察開始だ。何もないと思っていた岩場の下には、カラフトタカネキマダラセセリが飛び交っている。ずいぶん小さな固体だ。2年前に、伏見仙境で見たものと一回りは小さい気がする。お目当てのカラフトルリシジミは見えない。3時間弱あちらこちらと粘るが結局出会いはなかった。ルリシジミ、ヒョウモンチョウは見られる。食草のガンコウランはたくさんある。2014年には7月初めに見られたそうだ。今年は、例年の下旬だろうか。峠の戻り、駒止湖の岩場を歩く。ガンコウランがあるが、チョウはいない。その時ナキウサギが現れた。岩の上で時々鋭い声を出す。夜は、YHの企画、温泉に行く。素晴らしい星空の下、露天風呂を満喫した。内湯は、アルカリ泉、鉄泉、カルシウム泉と3つの湯が楽しめる。ここは混浴であるが、泊り客以外は女性は少ないようだ。玄関にはキタキツネの夫婦がいて、出迎えてくれる。(ぬかびらYH泊)
登山の様子、花は登山の項を参照。
     
 カラフトタカネキマダラセセリ  駒止湖周辺の岩場に住むナキウサギ  駒止湖周辺の岩場に住むナキウサギ

6)7月9日 長流枝内周辺、三股周辺(シンノスケ林道他)
リベンジのつもりで長流枝内に向かう。2年前はほとんど成果はなく、ヒメウスバシロチョウのみであった。最初の草地(と言ってもところでは背ほど茂っている)を探る。ヒョウモンチョウ、等々、そこそこの状態だ。さらに奥に進み、キャンプ地で車を止め、辺りを散策する。コウリンタンポポが多い。林道では、ミスジチョウや  が見られた。帰りの道沿いや、湿地ではトンボも見られる。この後、三股に取って返す。シンノスケ林道をぐるりと回る。ヒョウモンチョウが中心だが、コチャバネセセリも多い。ジャノメチョウはすれたものだった。道すがら、エゾライチョウを見ることができた。一周した後、三股山荘付近で撮影する。エゾシカを背景に石狩岳が印象的だった。このあたり絶好の撮影ポイントだ。YHは大盛況で、80歳を越す人も泊まっていた。(ぬかびらYH泊
     
 アカマダラ  フタスジチョウ  ヒョウモンチョウ
     
 トラフシジミ  ウラギンヒョウモン  エゾシロチョウ
その他のチョウ:ヒメウラナミジャノメ、ホソバヒョウモン、コチャバネセセリ、
その他
     
 十勝平野から東大雪の山々  三股にて、石狩岳を背景にエゾシカ  
     
  シンノスケ林道で出会ったエゾライチョウ カラフトイトトンボ( 長流枝内周辺)   カラフトイトトンボ( 長流枝内周辺)
     
虫をくわえた    


7)7月10日 チロロ川周辺
今日は移動が中心だ。天気悪との予報であったが、糠平は晴天、観察地、チロロ川に向かう。北戸蔦別岳の登山口P(車止めがあり林道を車では入れない)で車を止める。帯広の観察者に出会い、話をする。今年の北海道は種類も数も少なく、不調だと教えてもらった、ヒメウスバシロチョウやエゾツマジロウジャノメを見たという。その通り、何とか撮影にこぎつけた。シロオビヒメヒカゲも少ないながら確認できた。林道で、エゾライチョウにも出会った。この後、274号線から少し入った旧道による。こちらは成果なし。その後日高町の道の駅に寄り、占冠、富良野から十勝岳麓の白銀荘に入った。途中、ものすごい雨に出会ったが、白銀荘に入りころにはやんでいた。林道ではキタキツネも見ることができた。こちらも素泊まりのみ、上富良野のスーパーで買い物をした。(吹上温泉白銀荘泊)

エゾツマジロウジャノメ  エゾツマジロウジャノメ  サカハチチョウ
 
 シロオビヒメヒカゲ  エゾゼミ  堰をジャンプ

8)7月11日 布礼別川周辺、オンコ沢周辺、布別川周辺
朝風呂を楽しみ、周辺を探索する。オンコ沢ではヒメウスバシロチョウとエゾスジグロシロチョウの集団吸水、その後、布礼別川沿いの林道を探索した。2年前とはチョウの種類、数が少ない。それでも新鮮なコヒオドシ、コムラサキ、クジャクチョウ、ホソバヒョウモン などを撮影できた。布礼別川林道から出た付近の畑(農園)周辺では、キバネセセリ、コムラサキ、ルリシジミ、ヒメシジミ、カバイロシジミなどを確認できた。今回は原始ヶ原への林道を詰めた。ここからは富良野岳への登山道がある。地図にあるように上までのアプローチはかなわなかった。派生する林道もあって、入山申請をすれば、鍵番号を知ることができる。白銀荘、この宿舎、登山の拠点で、早朝からごたごたしてゆっくり休めない。この日は、遠征で初めてコムラサキやキバネセセリを撮影できた。この後、お土産の富良野メロンを購入、富田ファームを見学した。十勝連山はサンチュ付近は雲の中だった。(吹上温泉白銀荘泊)

     
 コヒオドシ  コムラサキ  クジャクチョウ
     
 キバネセセリ  ヒメウスバシロチョウの交尾  カバイロシジミ
     
 シータテハ  ヒョウモンチョウ コキマダラセセリ 
     
 ヒメウスバシロチョウ  スジグロシロチョウの集団吸水の一部  ヒメシジミ

富田ファーム
     
 
 マユタテアカネ

9)7月12日 石狩浜、札幌ふれあいの森:ハヤシミドリシジミ、ウラジロミドリシジミ、ウラミスジシジミ(シグナタ型は新)、ウスイロオナガシジミ、メスアカミドリシジミ
白銀荘を6:40に出発、富良野から桂沢湖を通り三笠ICから新川ICでおりる。銭函の石狩浜に9:15に到着する。2時間20分弱の観察にかかる。一面、カシワ林、注意深く探索を続ける。キタアカシジミに出会えるか…、こちらは残念ながら観察できなかった。さてゼフになる。特定の部分に比較的多くのゼフが集まっている。数からいって、ハヤシミドリシジミ>ウラジロミドリシジミ>ウラミスジシジミの順である。ここのウラミスジシジミはシグナタ型で、撮影は初めてだ。十分すぎるほど撮影した。ただ1頭のウスイロオナガシジミもおり、同行者がうまく撮影できた。これもあげる。更に入り口付近でオオモンシロチョウも撮影できた。この後、札幌ふれあいの森に行くことになった。公園の広場で遅い昼食を取り、13:00〜14:30まで散策をする。ゼフの卍を見られ、やがて足元に止まってくれる。また、谷沿い木にも止まってくれた。メスアカミドリシジミだった。これから他にもいろいろ現れるであろう。帰りに朝のポイントに寄り、明日早朝の撮影場所を決めることにした。朝と同じ種類は、木々の先端を飛び回る姿が見えた。宿は、石狩浜の公園近くにある石狩天然温泉番屋の湯である。部屋は広く快適で、比較的安く宿泊できる。(石狩天然温泉番屋の湯泊)

10)7月13日 石狩浜、百松沢林道及び周辺:メスアカミドリシジミ、ミヤマカラスシジミ、同上のミドリシジミ
 今日も朝風呂を楽しみ、早めの出発になった。ゼフの青く輝く羽の撮影である。同じ場所である。6:15〜8:40の探索になった。草地に下りてきてくれるが、思うように開いた姿の撮影は難しい。あれこれと苦労をしながら撮影を続ける。同じ種類を再度とらえることができた。昨日は遠くからの撮影だったが、ウラミスジシジミは目の前で撮影できた。ウラジロミドリシジミも近い。この2日間、結局、キタアカシジミは見なかった。6月の20日以降に来た人にも出会ったが、キタアカシジミは見なかったそうだ。7月4日のことも考え、どうなったのだろうか。2時間半の撮影を済ませ、定山渓に向かう途中にある百松沢林道を目指した。脇に入り、すぐに行き止まりとなる。神威林道と百松沢林道の2つが出ている。百松沢林道は5.8qの表示あり、さっそく出発する。この林道、ゼフの絶好ポイントだそうである。下旬にかけジョウザンシジミにも出会えるそうである。岩場の崖をを過ぎたあたりでミヤマカラスアゲハに出会う。ヒョウモンチョウのシータテハも時々かすめる。チョウの数は少ない。歩くこと1時間以上、以下にもポイントらしき橋に出る。渡ったところからは新たな林道が派生している。しばらく粘るとメスアカミドリシジミが現れ、羽を広げる。距離が遠く、鮮明な写真位ならないが、青く輝いている。少し粘っていると、このあたりをフィールドにしている方に出会う。今年は出現が遅く、数も少ないとのことで、同じ答えが返ってきた。近場のポイントをお聞きし、行くことになった。230号線を少し戻ったあたり、すぐに車止めがあるが、ポイントの端までは400〜500m程度で直ぐに着く。後から紹介してくれた方が親切にも追いついてくれ確認することができた。歩くのが好きだとのことであったが、親切に感謝した。これで今日の撮影を切り上げることにした。帰り道、サクランボの販売所に立ち寄った。私は、富良野でメロンを購入済みで、サクランボは味見のみになった。(石狩天然温泉番屋の湯泊)
7月12日&13日をまとめて
 
   
 メスアカミドリシジミ   メスアカミドリシジミ   メスアカミドリシジミ
     
  メスアカミドリシジミ   メスアカミドリシジミ  ウスイロオナガシジミ
     
 ウラミスジシジミ(シグナタ型)  ハヤシミドリシジミ  ハヤシミドリシジミ
     
 ウラジロミドリシジミ   ウラジロミドリシジミ  ミヤマカラスアゲハ
     
 富良野から芦別岳、夕張岳の南方向  オオカワトンボ(ニホンカワトンボ)  モイワサナエ
     
     


11)7月14日 美々周辺、ウトナイ湖周辺
朝風呂をゆっくり楽しみ、十分な朝食を取る。最終日であり、空港に近ずくルートを選んだ。美々、ウトナイ湖周辺を目指した。藻岩山山麓に立ち寄り、美々周辺の草地で撮影する。フタスジチョウ、ヒメシジミ、ヒョウモンチョウに出会う。ウトナイ湖のサンクチュアリーで少々勉強し、散策道を歩く。こちらはチョウに乏しく、フタスジチョウのみ、期待のリスや鳥とも縁がなかった。予定よりも早めに切り上げ、空港に戻った。今回一緒したIさん、Mさんとは親交をさらに深めることができた。好天に恵まれた楽しい北海道遠征であった。無事に終わり、感謝感謝である。
     
 スレたヒメシジミ  林道奥にやっと出会いが  ヤマキマダラヒカゲが樹液に群がった
     
 ノシメトンボ  シオカラトンボ  

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作成日: 2016年7月25日