14)八重島諸島(石垣島、西表島、与那国島):2018年6月28日〜7月3日、イワカワシジミ、テツイロビロウドセセリ、チョウのページに戻る、 3年ぶりの八重山諸島になった。与那国島は2012年以来、6年ぶりになった。6月から7月の訪問は今回が始めてで、当地は連日30℃を越す厳しい毎日だった。台風7号が沖縄本島を通過したが、与那国島にいたため、運よく晴天だった。新規に追加できたチョウは、イワカワシジミ、テツイロビロウドセセリだった。カワカミシロチョウも目標の一つだったが、何とか撮影できた。全体として50種程度の成果であった。また、多くの鳥やトンボを撮影できた。行程であるが、大阪からの直行便は、10:00でちょうど良かったが、帰りは20:00発、関空22:25着で、滋賀県への帰宅はひやひやものだった。前の日は、台風の影響で出発が1時間も遅れたそうだ。23:30分頃の到着、満席だったそうだが皆どうしたのだろうか。 14−1チョウ撮影 @6月28日:石垣島/バンナ公園、 A6月29日西表島/大原、白浜の各周辺 B6月30日〜7月2日:与那国島/満田原林道、新川林道、アギンダ C7月3日:石垣島/バンナ公園、 八重山諸島も6度目になる。今回は、石垣島2日、西表島1日、与那国島3日の計8日間の滞在だった。今回は新たに、イワカワシジミ、テツイロビロウドセセリ、カワカミシロチョウを撮影した。2015年6月上旬に多数のカワカミシロチョウが八重山諸島で観察されたが、その先駆けになるかもしれない5月20日前後に訪問している。この時にもそれらしい個体を撮影している、今、改めて整理し、おさらいをしている。訪問も6度目ともなると、撮影場所も良く分り、効率よくまわれるが、今回は撮影するチョウを定め、あちらこちらと行くことを少なくした。 −概要− @6月28日:石垣島 12時25分、新石垣島空港に到着する。早々にレンタカーを借り、バンナ公園北口に向かう。駐車場の横の芝生のところで、ヒメシルビアシジミを撮影している撮影者がいた。蝶園のあたりから始める。小さなホリイコシジミが多い。白いチョウが何種類か乱舞している。リュウキュウアサギマダラやヒメアサギマダラも数が多い。イワサキタテハモド、スジグロカバマダラも多く飛び交っている。しばらく撮影を続けた後、北口近くの、イワカワシジミのポイントへ向かう。クチナシの周辺にはいる気配はなく、近くの農園のポイントに向かう。聞いていた通り、コウトウシロシタセセリが何匹か観察できた。シジミチョウ、セセリチョウ類も少ないながら撮影できた。種類は、その場ではよく判別できず、結局、持参の本でホテルで確認した。この後、南口周辺に向かう。散策道周辺では、ヤエヤマイチモンジのオスの集団に出会う。イワカワシジミも樹木の中で撮影できたが、今ひとつ綺麗には撮れなかった。最後に先のイワカワシジミのポイントに寄り道をした。空振りだった。車を返し、空港から港近くのホテルに入った。暑い初日が終わった。夜は石垣島でいつも食べる食堂に足を運んだ。夜は、ワールドカップのTV観戦で忙しい。顔の日焼けが気になった。紫外線防止剤も限界があるようだ。 バンナ公園南口周辺散策路 A6月29日西表島/大原、白浜の各周辺 8:00の大原行きに乗船し、港でレンタカーの手続きを済ませ早々に出発する。すぐ近くのタイワンヒメシジミのポイントに向かう。タヌキコマツナギの赤い花が何とか残っていたが、タイワンヒメシジミのポイントは荒れはて、見る影もない。先に進み、南風見田に行ったが、普通種ばかりだった。その後引き返し、久しぶりに大富林道に入った。ネットを持った2人の若者、更に一人と出会った。こちらも取りたてて変わった種類は確認できなかった。車で入れるところまで入り、さらにそこからずいぶん奥まで入った。チョウの状況であるが、大富林道が始まるところから、奥にはいれば入るほど蝶影が薄れ、種類、数とも貧弱になった。ここは来るたびに魅力が薄れていく。昼前には切り上げ、白浜に向かう。共同売店で水分とおやつを買いたした。昼飯は、弁当を石垣島の港で購入したものだった。今回はテツイロビロウドセセリさえ撮影できればということで車を走らせた。来るたびに立ち寄った高那のポイントは、少し寄って見たが、出足から木々が生い茂り、先に進む気にもなれなかった。白浜への途中にあるヒロオビヒカゲのポイント2箇所もカットした。途中、比較的涼しげな木陰でゆっくりと弁当を広げた。この暑さ、行程前半で無理をすると良くないと思い、あらかじめゆっくりペースで行くと決めていた。白浜には2時ころに入り、一旦はポイントを見たが、期待外れで暑さばかりの状態だった。夕方の出番に備え、白浜港の休憩スペースでたっぷりの昼寝をとった。風が通り、快適だった。時々観光客が来ては立ち去った。3時半前には、ポイントに戻り、テツイロビロウドセセリを待った。4時半ころに運よく目の前に現れる。草の中を小刻みに移動する。持参のPENTAXはCANONのようにピント合わせに苦労し、イライラの中で何とか撮影できた。一時はあきらめかけたが、何とか撮影することができた。それもほんのわずかな時間、その後はさっぱりで、本当に短時間の出会いになってしまった。この後は、ヒロオビヒカゲのポイントを素通りし、上原の宿に入った。日焼け止めを塗り、ひさしの大きな帽子をかぶっていたが顔の日焼けは防げなかった。宿からは石垣島の風景を楽しむことができた。台風が近ずいてくることもあって、気になって仕方がなかった。船の状態を確認してもらったが、翌日の6月30日、早朝の6時30分に航行判断をするということだった。 西表島、白浜港周辺 B6月30日西表島大原港(7:40)〜石垣島〜石垣空港(10:00フライト)〜与那国島(10:35) 欠航慣れしている島の人たちとは違い、私はやきもきしていた。テツイロビロウドセセリも撮影できたことから、朝一番の船に乗ることを決め、夜に宿のスタッフに話した。静まり返った中を船浦から大原に車を走らせた。夜明けに染まった海や石垣島は本当に綺麗だった。 宿から見た朝日、右手は石垣島(西表島、船浦) 港では普通通りに運航するということでホッとした。船は少し遅れたが入港し、石垣島に向かった。与那国島への飛行機も最終便から10:10に切り替え、予定通り移動できた。今日も快晴で、飛行機の中から見た石垣島、西表島、与那国島の海の青さは今までに見た中で最高のものだった。空港に着いて、あらかじめ教えてもらった通り、蝶屋さんが利用する与那国ホンダでレンタカーを借りた。出発するにあたって、撮影できそうなところを聞いた。島の地図を片手に出発する。まず、あらかじめ聞いていたイワカワシジミのポイントに向かう。クチナシはあるが、お目当てのイワカワシジミは見られない。しばらく粘ったが、ここを諦め、新川林道を走る。走っている車から観察ではやはり無理がある。とりあえず先まで進み、アヤミハビル館への表示を見て、左折する。狭い与那国島のこと、3度目ともなれば、様子も分かる。次の目標の宇良部岳へは、道の案内の掲示板に従い、急坂を走らせば、無線中継所が立つ山頂直下の空き地に着く。道中、チョウの姿もちらほらと観察された。この山は島のランドマークになっており、中継所が目印になっている。車を止めた目の前の階段を少し登れば山頂で、西に久部良岳、北に祖納の集落と港が眺望できる。シロミスジが前回 同様迎えてくれた。テリトリーを張っている。他のチョウを追っ払っている。他のチョウの数は少なく、その場を離れ、駐車場あたりで観察した後、アヤミハビル交流センターに向かう。館内には入らず、周辺の散策路を歩く。散策路は樹林の中が中心で、暑さも和らぐ。ここにはクロテンシロチョウが見られ、いつも通りだが、数は減っている。オオゴマダラ、リュウキュウミスジ、アマミウラナミシジミなどが観察できた。 その後、久部良岳に向かう。満田原の林道に入り、森林公園を抜けて行くと、久部良岳の表示がある。林道そばに車が数台置ける場所がある。溝があって草が生い茂り、がたんとタイヤがとられる。溝に丸管が置かれた部分を慎重に選び林道を離れ駐車する。太陽が照り付ける炎天の中をゆっくりと進む。山頂まで舗装されているが、すぐに車止めがあり進めない。ほとんどのチョウ屋さんはバイクを借り、山頂まで行く。両脇からの木々が枝を出し、うっそうとした様子は年々進むばかりである。歩きは25分程度、ゆっくりと歩く。汗が滝のように吹き出る。クロテンシロチョウ、ナミエシロチョウ、クロアゲハ、ヤエヤマカラスアゲハ、各種のセセリチョウ、シジミチョウなどこのコースは結構な数のチョウに出会える。撮影に時間を取られる。山頂付近から振り返れば、先ほどいた宇良部岳が見える。山頂の見晴らしはあまり良くなく、1方向のみ集落が見える。しばらく撮影し、元の道を引き返す。帰りも撮影に忙しい。カワカミシロチョウを探すが、これと確信できる固体はいなかった。その後は、先に訪れた2箇所を再訪し、1日の行動を終えた。18:00少し前にレンタカーの隣の民宿に入った。この民宿、チョウ屋さんの集まる宿で、情報入手に期待した。この宿は、シャワーのみで、ゆっくりと湯につかり疲れを癒すことはできないが、愛想のよいおかみさんと気楽な雰囲気がとても良い。 7月1日与那国島 今回の与那国では、H氏、S氏、Y氏の蝶屋さんと知り合う機会を得た。夜にはイワカワシジミが見られたというポイントを聞くことができた。皆、大ベテラン、迷蝶を求めての滞在である。宿を8:40頃に出て、教えてもらった場所に向かう。うろうろとしていると、Sさんがバイクで現れ、少し先のポイントに案内してもらう。なるほど、教えてもらったようにイワカワシジミの綺麗な固体がいる。オス・メスお揃いである。先に撮影をさせてもらいあっという間に目的を達成することができた。実は、初日のバンナ公園でイワカワシジミを撮影していたのだが、この時には確認してあらず、撮影できた喜びはひとしおであった。リュウキュウアサギマダラやヒメアサギマダラも数が多いが、残念ながら、ウスコモンマダラなどの迷蝶は確認できなかった。この後は、満田原林道、与那国岳農道をめぐり、久部良集落にでた。 久部良南牧場線(日本最西端の地への途中) 日本最西端の地の石碑を見学、風景写真を撮った。 日本最西端の地の石碑前から久部良港と集落、後方に久部良岳、右手奥が宇良部岳 その後、昨日の久部良岳を再度歩き、写真を補充した。狭い与那国島のこと、主要な道路や、観光コースである東崎を見ようという気になった。かっては歩けた人面岩への道も草木で覆われ、立ち入る気にもなれない。草原状の見晴らしの良い道路を進む。立神岩、その展望台、サンニヌ台にて立神岩や軍艦岩、東崎灯台を眺める。灯台、展望台にも立ち寄り、東牧場を進む。ここからの西側一帯の景色も大変に素晴らしい。 立神岩(展望台から) 東崎灯台(同上) 宇良部岳、右奥が久部良岳(東牧場から西方向) 祖納に戻り、島内1周を完成させ、暑い暑い1日を終えた。食事の時には、H氏、S氏、Y氏に報告した。今年はさしたる台風(6号は別)もなく、迷蝶はイマイチ出足が遅いようだ。誘われて夜にはレンタカーのオーナーの家で集会に参加した。誘われて20年ぶりか、それ以上になるだろうか、実戦の将棋を指し、あえなく沈没した。今日はいろいろなことのあった1日だった。 7月2日与那国島(14:30フライト)〜石垣島 台風8号は一向に速度を上げず、沖縄や八重山諸島の南の島々は飛行機の手当てが対応できず、大幅な遅延や、運休が出ていた。幸いなことに与那国では、どの便も自由に変更できる。最終便を13:30に前倒し変更し、午前中は観察にあてた。あまり慌てることなく、観察に出かけた。途中、Sさんに出会った。与那国にはキタキチョウはまれで、ほとんどミナミキチョウで、同定には苦労がいらない。Sさんにバイクで先導していただき、ミナミキチョウのポイントに連れて行ってもらう。いるわいるわの数だが、これでも少ないとか、とまっているチョウも多く、やすやすと撮影できた。この後、マダラチョウのポイントにも連れて行ってもらう。こんな木に?というところだが、迷蝶も数多く採取した実績があるとのこと。次回に期待といったところだ。私はここで、与那国の撮影を終了する。宿で冷たいお茶を飲み、前のガソリンスタンドで給油、レンタカーで車を返した。5分のところの空港に送ってもらう。飛行機は、機材の手当てで1時間以上の待ち時間になったが、宿で一緒したHさん、Sさんと出会い、出発までおしゃべりをした。石垣島では、バスで港に戻り、28日に宿泊した東横インに再度宿泊した。夕食はいつもの食堂に行った。結構遠いところにあり、汗をかきながら往復した。夜もサッカーを楽しんだ。 7月3日:石垣島 ホテルまでレンタカー屋さんが迎えに来てくれる。迎えの車には、中国人らしき4人と一緒になった。石垣島では中小のレンタカー屋さんも多く、保険もすべてカバーといったものはない。十分慎重な運転が必要になる。安さと、サービス(もちろん有料)は相反するといったところか。私は、バンナ公園だけにするつもりでいたため、走行は少なく、危険もない。バンナ公園の北口を目指す。丁度、蝶園についた時に、昆虫館のYさんと出会う。この道の人には超有名人、早々に話をして、滋賀県から来たことを話す。むしの会の名を出すと、早々に知った名前が飛び出す。Yさんは、棚には食草があり、今朝には、ウスコモンマダラ、カワカミシロチョウを見かけたとのことであった。その話を聞き、ここで粘ることにした。カワカミシロチョウらしき個体は撮影できたが、ウスコモンマダラは残念ながら現れなかった。途中報告を兼ね、昆虫館に行き、昼食場所を聞いた。チョウ屋さんの集まる嵩田植物園を紹介され、そちらに出向く。行った先には、7名のチョウ屋さんが集まり、雑談中であった。その中の3人は、与那国で出会った3人だった。カレーにパイナップルを注文し、ゆっくりと過ごす。午後からは、一旦は南口周辺を探索し、14:30ころに北口の戻った。棚のところで京都からの撮影者に出会い、情報交換をする。イワカワシジミの撮影場所を紹介し、別れた。少々歩き、15時を過ぎて戻った。しばらくして、棚はチョウでいっぱいになった。カバマダラが現れ、今回初めて撮影した。後は、時間まで撮影を続けた。17:00を十分回ったところで撮影を切り上げた。車を返し、空港に送ってもらった。20:00発、関西空港22:35着、きわどい中での交通機関の乗り継ぎだったが、1分の余裕で、京都行のリムジンバスに乗車でき、無事夜の00:50に守山駅に着くことができた。 チョウ
チャバネセセリか、トガリチャバネセセリか
14−2 登山 @久部良岳 1958m:2018年6月28日 比川〜祖納を結ぶ216号線から満田原の林道に入り、森林公園を抜けて行くと、久部良岳の表示があり、林道そばに車が数台置ける場所がある。溝があって草が生い茂り、がたんとタイヤがとられる。溝に丸管が置かれた部分を慎重に選び林道を離れ駐車する。太陽が照り付ける炎天の中をゆっくりと進む。山頂まで舗装されているが、すぐに車止めがあり進めない。ほとんどのチョウ屋さんはバイクを借り山頂まで行く。両脇からの木々が枝を出し、うっそうとした様子は年々進むばかりである。歩きは25分程度、ゆっくりと歩く。汗が滝のように吹き出る。山頂付近の所から振り返れば、今先にいた宇良部岳が見える。山頂の見晴らしはあまり良くなく、1方向のみ集落が見える。しばらく撮影し、元の道を引き返す。 宇良部岳 A宇良部岳 231m : 2018年6月30日 1010石垣空港からの飛行機で到着後、レンタカーを借り、あらかじめ聞いていたイワカワシジミのポイントに向かう。クチナシはあるが、お目当てのイワカワシジミは見られない。しばらく粘ったがここを諦め、新川林道を走る。車での観察では無理がある。とりあえず先まで進み、アヤミハビル館の表示を見て、左折する。狭い与那国島の事、3度目ともなれば、様子も分かる。宇良部岳への案内掲示に従い、急坂を行けば、無線中継所が立つ山頂直下に着く。この山は島のランドマークで中継所が目印になっている。目の前にある階段を少し登れば山頂で、西に久部良岳、北に祖納の集落と港が見える。シロミスジが前回と 同様迎えてくれた。テリトリーを張っている。 西に久部良岳 北に祖納の集落と港 チョウのページに戻る、山の記録に戻る2 作成日: 2018年7月10日 |