29)九州阿蘇周辺 :2019年7月30日〜8月3日  2019年チョウのページに戻る 、2019花・鳥・その他に戻る
 久しぶりの九州になった。当初は1人でチョウの撮影三昧と考えていたが、せっかくの夏休みで孫に付き合ってもらった。宿泊は南阿蘇村にある息子の会社の保養所を利用させてもらった。行きも帰りもフェリーを利用することにした。フェリーからの明石大橋の夜景をもう一度見たかったことも理由の一つである。
 初日は豊後大野市のジイオパークを見物し、翌日は孫の希望である熊本に向かった。最終日は、阿蘇周辺のドライブと朝の渓谷を見学した。別府への帰りには、涌蓋山の山麓にあるはげの温泉を楽しんだ。帰りのフェリーは満席、船内でパーフォーマンスもあって楽しいひと時を過ごした。

7月30日〜7月31日
 7月30日:大阪南港(トレードセンター前駅)(19:05出港)−7月31日:別府観光港(6:55 )−豊後大野市のジイオパーク(摩崖仏2、滝2)−南阿蘇周辺−南阿蘇野草園−高森トンネル公園七夕まつり−保養所(プール)

 出航の1時間前に手続きを終え、船に乗り込む。手慣れた人はすぐに風呂に入り、レストランに席を確保する。孫を連れての2人ずれだが、この時期は2人の乗船で、4人部屋の個室が確保できる。早々にレストランに行き、食事をしながら出航を待つ。15分前には物々しいドラがなり、雰囲気を盛り上げる。ビュッフェスタイルで、幸いローストビーフもあってホッとする。抑えの利かない私では、孫の食事は苦手になる。まずまずの食事でスタートである。部屋に戻り、しばらく休んだ後、風呂に入る。結構大きくて、そこそこきれいでほっとする。まずは明石大橋の見物で、孫が借りてきたというカメラの方がきれいに撮れる。後は部屋で持参のに満載したTV録画や動画で遊んでもらう。早めに就寝し、この日を終えた。

 

 別府観光港には6:55着で、5時をすぎれば朝食が取れる。5:30には食堂に行き、結構時間をかける。孫は、ドリンクに目がない。私はパン派、孫はご飯に味噌汁、二派に分かれる。コーヒは、アイスよりもホットが少しだけましな程度で残念だった。レンターカーは朝一の8:00だが、電話をかけると、すぐでも良いという。手続きを終え、7:30過ぎには豊後大野市に向かう。別府から大分に向け走る。会社時代に大分空港までよく走った道で、懐かしい。中心地をかすめる格好で大分市内を抜ける。高速もあるが、順調に走る。孫は今日の予定を頻りに聞きたがるが、観光で滝と摩崖仏を見るのだと言い聞かせる。10号線から326号線に入り、菅尾石仏が最初になる。まずは、その前に道の駅みえでブルーベリーを購入する。アイスクリームを食べながら、豊後大野のジオパーク情報を手に入れる。道筋も確認し、菅尾小学校の傍から先に進む。石仏は、少し階段を登った先だった。この豊後大野市にはたくさんの摩崖仏があり、総務課に聞き合わせ、ここと、普光寺の摩崖仏の2つを進められた。急かす孫をなだめながら、モデルにもなってもらいここを出発した。
菅尾石仏

続いて2つの滝を見学する。大野川と諸石川の合流する付近にある沈堕の滝である。502号に出て、26号線に入る。26号線からも見えるのだが、より近くということで発電所跡のそばまで出かける。細い急な道を下った先が駐車場でここから、限りなく滝に近づく。
なかなかに立派な滝であったが、あまり長居はできなかった。
沈堕の滝、水量も多く迫力満点

502号線に戻り、道の駅原尻の滝に駐車する。アイスクリームとジュースで休み、遊歩道を歩く。滝の下流にある、吊り橋からの撮影が良いということでぐるりと一周する。ナツスイセンがきれいだった。
原尻の滝

そのあと、少し戻った先から、普光寺に向かう。 最後の見所は、普光寺摩崖仏である。ナビ任せに道を案内させると、田舎道や山の細い道を誘導する。車も少なく対向車もほとんどなく何とか進めた。ここも、崖っぷちにある摩崖仏を見るためには5〜10分ほど歩かなければならない。できるだけ車を進め、普光寺が真下に見えるところで駐車した。すぐに下りたところに立派な門があり、崖に沿って歩道がついていた。 摩崖仏は、崖の奥まったところに、見上げるほどの大きさだった。いわく因縁は調べたが、ここでは省略する。不動明王を中心とした三尊像である。普光寺の起源は鎌倉時代にさかのぼる。孫のお付き合いもここで限界に達し、南阿蘇に向かう。

立派な門の普光寺 

崖にある普光寺の摩崖仏10m以上の巨大なもの

ここからもナビ任せ、途中から、高森行きの表示が出て、その道を進むが、次第に細くなり、雑草や枝が迫り、心細くなった。幸いというか、途中で通行ができなくなり、迂回路が出てそちらにまわったところ、広い道に出た。ここからは阿蘇周回道路に出ることができた。しばらくでこの道を離れ、根子岳の登山口のある裾野の道を走る。阿蘇周辺は何度か来た上、あちらこちらと動き回っている。道端にチョウの姿が見え、車を止める。茂みに入ったところ、ジャノメチョウが数匹飛び出た。慣れた道ということで、道草(蝶観察)をしながら、野草園に少し寄りキツネノカミソリやヤナギランなどの花を撮影し、高森湧水トンネル公園の七夕まつりを楽しんだ。長いトンネル跡内は、気温23度、七夕祭りで人の列が続いた。入口付近に湧水があり、冷たい水でのどを潤した。大きなボトルで水を汲んでいる人もいた。
高森湧水トンネル公園の七夕まつり
 

16:00前には久木野にある保養所に入った。なかなかに立派な施設で、部屋は大きく、すぐ下にはプール、隣は温泉と大変に便利だった。少し休んだ後、プールで遊んだ。18時からの食事前には温泉に入った。食事は和洋折衷、マグロの刺身は喜んで食べていたが、魚は苦手のようだった。まずは1日目が過ぎた。

8月1日
俵山展望台〜熊本市電建軍〜JR熊本駅〜熊本城(場内は入場禁止)〜熊本市電建軍〜保養所(プール)

 朝ぶろの後、ゆっくりと朝食を取り熊本へ向かう。途中、俵山展望台に立ち寄り阿蘇の風景を見る。オオウラギンヒョウモンのポイントだが、時期はとっくに過ぎている。登山グループとすれ違う。山頂までは90分の登りとか。少ししゃべった後、熊本市内に向け車を走らせる。阿蘇熊本空港を過ぎ、予定の市電建軍駅に到着する。満車の中、運よく駐車場に入ることができた。交通局から、ここから乗車するのが一番長く乗れるのだそうだ。1台遅らし、席を確保する。付近には高校があって学生だらけ、利用客も多い。古い古い車両で、孫は大喜びだった。長い乗車の後、駅前に到着する。まずは新幹線の車両撮影に入る。経験ありなのか、次の駅までの新幹線をとせがまれたが、入場券のみでホームで撮影を繰り返す。新型車両だそうだが、説明はよく理解できなかった。飽きるまで付き合った後、駅構内で熊本ラーメンを食べる。事前の希望で、おいしかったらしく、そのあとも感想が続いた。熊本城に立ち寄ってと思い、市役所前で下車する。石垣があちらこちらで崩れている。場内には全く入れず、堀をぐるりと反対方向にまわれば天守閣の復旧作業が見られるそうだが、この日の熊本は39度にもなろうかという猛暑、カットして元の駅に戻る。来た電車はこれまた古く、車内の様子を頻りに観察している。帰りも30分以上の乗車で、すっかり満足の様子であった。今日はこれにて終了、水分の補給はかなりのものだった。子供は暑さに強く、感心した。保養所の戻る前に、さらに奥にある恐れが淵に行ってみた。昔は奥まったところで恐れられていたのだろうが、林道も通じ、歩いて3分ほど、期待外れに終わった。同じような時間に戻り、一休みの後、プールを楽しんだ。私はぐるぐると泳ぎ回った。夕食前に私は保養所内を散歩した。低木にクロシジミがとまってくれ、今回唯一の成果になった。孫は私が持参したタブレットに入れてある漫画や映画に夢中だった。夕食は昨日と同じ特別懐石、あまり気に入らないらしく、料理の交換が昨日より多かった。
熊本駅市電乗り場。同じ電車はないようだ

新幹線構内のクマモン
熊本城の城壁、あちらこちら崩れている
8月2日〜8月3日

 南阿蘇電鉄〜菊池渓谷〜小国町(道の駅小国)〜わいた温泉郷(はげの湯))〜湯布院〜鶴見山麓〜別府港(19:35発)フェリー

今日も朝ぶろに入る。朝食はバイキング形式だが、野菜は食べず、卵料理とご飯、みそ汁である。私はパン食で、ヨーグルトを薦めるが乗ってこない。今日は南阿蘇鉄道に乗車する日になっている。普通車両は8:40、トロッコ列車は11:40、時間調整に苦労するが、トロッコ列車は嵐山の嵯峨野鉄道を何回か経験済みであり、普通車で良いとのことだった。出発の高森駅から中松駅の往復になる。そこから先は熊本地震の復旧の目途は先のようだ。この路線も観光列車で、休みには乗客も多く、いろいろなイベントがある。駅前にはかって走ったSLが展示され、運転席まであがることができる。切符を購入、駅構内に入り先頭に座り、運転者さんの観光説明に聞き入りながら、阿蘇山の風景を楽しむ。
高森駅前のSL

 中松駅からはしばらくで出発の高森駅に戻る。もう一人の同乗者は阿蘇白川水源駅で下車し、見物にいった。高森駅でキーホルダ、お土産を買い、アイスクリームで暑さを紛らわした後、菊池渓谷に向かう。

折り返しの中松駅

外輪山を走るミルクロードに出て(今も工事中の所が数ヶ所あり、迂回を余儀なくされる)、菊池阿蘇スカイラインを下ったすぐ先が渓谷の駐車場になる。週日で、阿蘇周辺は人手がいまいちだったが、この渓谷は辺りでは有名なのだろう、涼を求め、老若男女、子供で大盛況である。某外国客も多く、こんなところにふさわしくない、引きバッグの大きな音を立てながら騒がしい。さすがに人が来るだけのことはある。大きな滝、おおきな渓流、平坦な岩の上で休む人が多い。花も多く、特にオオキツネノカミソリは群落だった。私は景色に見とれ、写真も数多く撮った。孫は歩くことが苦手なうえ、自然に親しむ経験が乏しく、約1時間の散策中、不平ばかりだった。戻った時間は昼頃だった。
菊池渓谷
   
レストランを探しながら別府に向かう。ナビ任せで、南小国町から小国に入り、道の駅小国にたどり着いた。ここまでの道中、かつ丼が食べたいということで探しながらの運転だったが、ちょうどうまい具合に専門店が見つかった。お好みのものを選び、おいしそうに食べた。時間的には余裕がありそうなので、今度は日帰り温泉に入っていくことにした。わいた温泉郷や黒川温泉んが有名どころだが、山にゆかりということで、涌蓋山のふもとを目標にした。温泉郷の中からはげの湯を選んだ。本線から数q入り、いくつか出ている温泉から急坂を下った先にある「くぬぎの湯」を選んだ。 24時間営業の貸切り専用の日帰り温泉。家族露天風呂、家族内湯、卵やサツマイモを蒸すことができる「蒸し地獄」がある。各温泉のある部屋の料金を支払い機に入れると、結構大きな風呂に新しい湯が入り、孫と2人でゆっくりと過ごした。出てからは、まず温泉卵、それからアイスクリームとゆっくりと堪能してから別府港に戻った。

わいた温泉郷はげの温泉「くぬぎ湯」

温泉内部

この日のフェリ−は関西で開催されるスポーツイベントに参加する高校生や中学生をはじめ団体客ですべて予約がいっぱい、船は熱気であふれていた。レストラン付近ではパーフォーマンスが繰り広げられ、拍手喝采で盛り上がった。港を出て、別府の街を眺め、大阪南港に向かった。明け方、日の出を見た。しばらくで入港した。無事に楽しい九州の旅を終えることができた。

はげの湯(ウイキペディアより)
はげの湯温泉(はげのゆおんせん)は、熊本県阿蘇郡小国町にある温泉。九重連山のひとつである標高1499.5mの涌蓋山(わいたさん)西麓の、のどかな高原状の山地にあり、岳の湯温泉、地獄谷温泉、山川温泉、麻生釣温泉、鈴ヶ谷温泉とともにわいた温泉郷を構成している。その名の由来は、湧蓋山の南斜面の日当たりが良い場所を“はげ”と呼んだことや、温泉の蒸気のために草木が育たない“はげ地”など、いくつかの由来がある。正式には「?の湯温泉」と書くが、「?の湯」の名の由来は、旅館の経営者らにも知る者がない。しかし、「ハゲ」という地名は、山間の狭い狭い場所、日当たりの良い南向きの場所、切り立った斜面で川に近い場所などを意味し、はげの湯温泉の立地はそのすべてに当てはまる。日本全国に「ハゲ」という地名は全部で20ほどあるという

チョウ
クロシジミ
スジグロチャバネセセリ
ジャノメチョウ
その他、ウラギンシジミ、テングチョウ、ヤマキマダラセセリ、ヒメジャノメ、コミスジ、ツマグロヒョウモン

         
 ヤナギラン  フシグロセンノウ      ナツスイセン
         
     キツネノカミソリ  オオキツネノカミソリの群落  

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作成日: 2019年8月18日