27)ポンポン山 679m : 2003年2月15日 関西百名山、関西百名山に戻る

ポンポン山(ポンポンやま)は、京都府京都市西京区と大阪府高槻市の境界に位置する標高678.7mの山で、西京区及び高槻市の最高峰である。山頂の二等三角点は西京区に所在する。古くは加茂勢山と呼ばれていた。北摂山系に属する。江戸時代頃にはかもせ山と呼ばれていた。「かもせ」の字には、加茂勢(「五畿内志」)、加茂背(「日本山嶽志」)などを見ることができる。ポンポン山は明治時代になり用いられるようになった呼称だが、当初は頂上のみを指す名称だった。山頂には「この山は正しくは加茂勢山といいますが、標高679メートルの頂上に近づくにつれて足音がポンポンとひびくことから通称ポンポン山と呼ばれています」と記された京都府設置の案内板がある。
なぜポンポン山と称されるかについては異説もあり、本山寺(ほんざんじ)の転訛説や、「この周辺の山ではポーンとひとつ高い山だから」という現地の古老の話を吉田金彦は紹介している。吉田は本山寺転訛説、足音ポンポン説をいずれも否定しており、先斗町と同じくポルトガル語のポン(一番)が根拠ではないかとも考えている(吉田著『京都の地名を歩く』)。一般的には足音ポンポン説がよく知られている。国土地理院測量成果である地形図には「ポンポン山」と記載されているのみであり、現在では「加茂勢山」とは記載されていない(「点の記」では、1901年に設置された三角点の点名を加茂勢山としている)。現在では一般的に山全体を指してポンポン山と呼ぶ。2004年刊行の「日本山名事典」ではポンポン山、加茂勢山の両名称を収録している。山頂付近では必ずしもポンポンという音ではないが、一部では確かに地中に空洞のあるような音がする場所がある。その原因については、山頂近くの石灰岩の切り出し場所が影響している、地下に鍾乳洞があり音が響いている、あるいは山の地層の一部に空洞があるのでは、など諸説ある。
 歩いたコースは、
 @2003年2月15日:川久保バス停〜渓流コース〜本山寺分岐〜大杉三又分岐〜ポンポン山〜釈迦岳〜義峰寺〜小塩バス停
 A2000年3月5日:JR山崎駅〜天王山〜浄土谷〜柳谷観音〜大沢〜大杉〜釈迦岳〜杉谷分岐〜ポンポン山〜本山時〜東海自然歩道〜神峰山寺〜
             原立石バス停(神峰山口)

 今回のコース説明はAを記載した。

守山駅(8:50)−JR山崎駅(10:00出発)−天王山(10:30)−浄土谷−柳谷観音揚谷寺(11:10〜11:15)〜大沢〜大杉〜釈迦岳631m(12:20〜12:35、昼食)−杉谷分岐−ポンポン山(12:58〜13:10)−本山寺(13:35)−東海自然歩道−神峰山寺(14:15)−原立石バス停(神峰山口)(14:30着、バス)−JR高槻駅(15:00、15:15JR)−守山駅(15:53)
    歩行時間: 4時間 (休憩時間30分含まず)

 JR山崎駅から京都方向に戻り、天王山への登山口と記載された石の柱を確認する。宝積寺山門につき、参道をあがっていく。大きな鳥居が目を引く。宝積寺を少し見てから元に戻り先を急ぐ。天王山の合戦場跡は、豊臣秀吉軍と明智光秀軍が戦った古戦場である。山頂直前には酒解(さかとけ)神社があり、アジサイの木が植えられ、国の重要文化財に指定されている。しばらくで、天王山山頂に着く。秀吉が築いた山崎城の跡が残っている。写真を撮り先を進む。
下り道を進む。竹林の中の道があり、タケノコの産地だと気づかされる。柳谷まで1.3qと書かれた分岐に出る。ベンチもあり、ハイキング地図が書かかれている。10分強で車道に下る。浄土谷で乗願寺に立ち寄り参拝する。登山道、車道と歩き、 柳谷観音揚谷寺に着く。天王山から40分の行程である。見事な石垣と立派な寺社がそびえている。本殿に参拝、目に効能ありの霊水もある。山道に戻り、ポンポン山の案内に従って進む。標高を上げ、所々で展望があり、京都を望む。植林された道を進み、尾根道に合流する。案内板はしっかりというか、多いくらいだ。柳谷観音から1時間ちょっとで釈迦岳山頂に着く。この前の尾根道からはなかなかの眺望が得られる。山頂はスギ林、眺望も今一つであるが、時間はお昼、コンビニ弁当を食べる。ここまで来ればポンポン山までは一息である。しばらくで分岐に着く。杉谷への急な下りになり、ここからが東海自然歩道に合流で、ここから先、ポンポン山〜本山寺〜神峰山寺まで東海自然歩道を歩くことになる。分岐からの尾根道は気持ちの良い道で、所々展望がひらける。登り切った先がポンポン山山頂になる。さすがに人が多い。遅いお昼の人もいる。眺めはまずまずで、10分強の休憩を取る。京都市と高槻市の境になり、東に大文字山、比叡山、京都市街が見え、北に半国山、愛宕山、西は木津川、枚方方向になる。12分余り、眺望を楽しんだ後、尾根道を下る。疎林であったり、所々で大きなスギが現れる。途中、「高槻の木古」と呼ばれる巨木が現れる。幹がいくつも分かれ、それぞれがずいぶんと太い。しばらくで本山寺だが、境内林のスギ林になる。
13:35に本山寺に到着、 本堂にお参りする。このお寺、開基は役小角行者、修業の葛城山で5色の彩雲をみて毘沙門天像を刻み堂を構えたのが由来だそうである。本山寺からは穏やかな下り道の林道で、大きなスギも目立つ。舗装道路で、40分程度歩けば神峰山寺に着く。こちらは天台宗延暦寺派の寺で、かっては修験者の霊場だったところである。日本最古の毘沙門天像がある。役小角が4体の毘沙門天像を彫ったが3体は飛んでしまい、それが、本山寺、奈良の信貴山、京都の鞍馬寺に現存するとする話が残っているのだそうである。地形と自然をうまく生かした庭園と秋の紅葉が美しい。文化財も多い。足早ではあるが大きな境内を歩きまわり、歴史を感じ取ることができた。 神峰山寺を見てから山門を抜け、竹林、農園を過ぎて車道を原立石バス停(神峰山口、1時間に3本あり、さらに先の上の口からも可能)にでて、バスで高槻駅に戻った。春にはまだまだで、新緑が待ち遠しい。

天王山  ポンポン山山頂

行程マップ(赤:2000年3月5日)
(国土地理院の地図より引用)

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作成日:2016年12月4日