33)弥仙山(みせんさん) 664m :2004年11月28日 関西百名山に戻る
 弥仙山、丹波富士あるいは美仙山ともいわれる。綾部市を国道27号線に沿って北上すると、舞鶴市の境付近で、東側に槍ヶ岳を思わせる鋭い三角
錐の山が見える。これが弥仙山である。特徴的な山容から、丹波の山々の同定は弥仙山からということになる。地質学的には、東舞鶴の南、綾部市の
北東に位置する白山火山帯の火山である。山頂には、修験道の行場だった金峰神社があり、明治初年までは女人禁制とされていた。参拝者は山麓の
石を頂上まで運ぶ風習があり、「弥仙山のたけくらべ」の昔話では、北にある青葉山と高さを競ったという石積信仰が伝えられている。『綾部市史』による
と奈良時代には、束きみのおさん方の君尾山を起点として弥仙山まで修験道場が展開されていたという。これにちなみ、最近になって地元では、霊地・
弥仙山周辺を整備し、民話から「改心の道」としてコース設定された。頂上からの展望は最高で、青葉山、大江山、丹後や但馬の山々、丹波の山々が
広がる。JR梅迫(うめざこ)駅から大又の登山口まで徒歩1時間30分、山頂までは登山口から1時間となっている。信仰の山であるが、7世紀後半に役行
者(役小角)が修行をし、また僧の行基(668〜749)が金峰山神社を奥の院として諸寺を建立したと伝えられている。明治5年の神仏分離の後、山頂の
金峰山神社には当初の祭神である木花咲耶姫命が復祭された。大本教、大本信徒連合会によれば、山頂には、「金峰山(きんぷせん)神社」 (頂上の
宮) 祭神木花咲耶姫命、中腹には「於成(おなり)神社」 (中の宮、蔵王権現) 祭神 彦火々出見命、山麓には「三十八社」 (水分神社) 祭神 天の
水分神、国の水分神が祭られている。

 滋賀県からは、丹後地域は結構時間がかかる。小浜に出て、舞鶴へ向かうことが多い。今回は水分神社の駐車場を出発、『改心の道』コースをとって、於成神社から弥仙山を目指し、日置谷分岐から戻る周回コースを取った。歩行距離6q、手頃な歩きで、紅葉が見事だった。

守山自宅(7:06)〜367号、303号、27号、74号、林道〜水分神社駐車場(登山口)(10:00、10:05出発)−『改心の道』コース−於成神社(10:35〜11:07、間違い時間ロス)−弥仙山(11:29〜11:53、昼食)−日置谷分岐(12:26)−水分神社駐車場(登山口)(12:54、13:05出発)〜自宅(15:54)
  歩行時間:1時間53分、休憩時間:56分(時間ロス35分) 、周回コース:約6q

 「改心の道」道標がある登山口を過ぎ、水分神社に車を止める。神社の右手、山側の急坂を登る。やや薄暗い杉林を抜けると、大本教教祖が修行をしたという滝の入り口に着く。於成寺古跡にはお地蔵がひっそりとあるのみ。 石の階段は続く。そこから登りきると於成神社に着く。石の階段の先に杉林の中に祠がある。立派な銀杏の木が2本あり、足元は黄色の落ち葉で風情がある。神社前の細い道を進み20分余りで間違った道であることに気づく、駆け足で神社まで戻り、左手を回り込む格好で山頂に向かう。石段の道は続く。樹林帯を山頂部分を右に、迂回する格好で登って行く。苔むした岩が所々に出ている。結構明るい。尾根に出るような格好になり、神社から20分くらいで日置谷へ続く『改心の道』道標が左に現れ、前方に山頂の金峯神社が姿を表す。そこが山頂で、やっと一息つく。昼食にする。
弥仙山山頂(金峰神社)  青葉山
時期が時期だけに、林道、登山道は紅葉が綺麗である。途中、あるいは山頂直下からは素晴らしい眺望である。北に青葉山、左手に舞鶴湾東、に君尾山、西に大江山、南に頭巾山が遠望できる。十分眺望を楽しんだ後、神社から、『改心の道』道標まで戻り、右手に下る。下りも紅葉を楽しみながらになる。木立の間から山頂を見返すことができる。
山頂を見返す
、途中、576mピークを過ぎ、日置谷コースの分岐点に出る。山頂から33分である。右折し、これから先は細いトラバース道が続く。小さな川を渡ると林道のようになり、分岐から2qを下れば、水分神社駐車場に戻る。
綺麗な紅葉        
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作成日: 2017年10月18日