と、とうとう電車の中で"花ゆめ"を読む大人になってしまいました。
死ぬほど恥ずかしいんですが、何故、時間がないので仕方ありません。
こんな処を知人に見られたら、それこそ一巻の終わり(!)なんですが。
幸いなことに、今のところ何も起こっておりませんし・・・・・・(いや、単に
見て見ぬフリをしているだけなのかもしれませんが/苦笑)
相変わらず、駄目人間まっしぐら☆な人生を送っております。
ところで今回、職場の近くの本屋で「花ゆめ」を買ったら、
『図書目録2004-2005白泉社全作品』というものがついて
きたんですが、これは一体・・・っっ!!???
<フィルターなしの普通の感想>
■扉■
今回の扉を飾ったのは、腹黒そうに何かを企む勝也でした。
うぅーん・・・何ででしょうか。私はこの人を見る度に、
大河の山南さんを思い出すんですが。(←知らない方、済みません!)
と、それはさておき。
散りゆく桜の中で、独り想いを馳せたその瞬間。
勝也はそれまで掴むことが出来なかった"何か"を、
手に入れることが出来たのかもしれません。
束の間の倖せ。かけがえのない存在。
夢はそれぞれの想いを乗せて、鮮やかに色付き始めます。
■笑顔の裏に隠された"さびしさ"■
今じゃすっかり、「あ〜ろ〜は〜お〜え〜」な透のお祖父さんは、
昔、立派な教師だったそうです。(勝也談/笑)
矢張り、学校の教師が定年退職してからボケやすいと云うのは、
実話だったんでしょうか、という冗談は、このくらいにしておきまして。
普通、子供は"親の七光"を嫌うものだとばかり思っていましたが。
いけしゃあしゃあと「使用方法さえ間違えなければ、七光も
利用しがいがあります」と云ってのける勝也が、いっそ清清しいです。
よもやこんな教師の卵が存在しようとは、今日子も吃驚ですな。
「・・・お、おまえが一番やな奴かも・・・」
たらたらと冷や汗をかきながらそう云った今日子の言葉に、
大きく頷いたのは、きっと私だけではないハズ。(笑)
此処で勝也は彼女に、笑顔で「ありがとう」と返すんですが。
この何とも形容のし難い胡散臭い笑顔が、
彼の黒さに拍車をかけてるんですよねぇ。
つくづく、得体の知れない、底が見えないお人であります。
「眉があったほうが、綺麗だ」
何気に校内でいちゃつく勝也&今日子。
如何してこんなに"眉毛"に拘っているのかしら、と思っていたら。
「綺麗だ」というこの一言を、勝也に云わせるためだったんですね。
そんな彼の一挙一動に翻弄される今日子が、
微笑ましくて堪りません。
本気になると敬語でなくなる勝也も、個人的にはツボだったりvv
「やっぱり俺には向かない職業だったよ」
"教師は五者であれ"とは、よく云われることですが。
「学者」・「医者」・「易者」・「役者」・「芸者」、
勝也は、このいずれにも当て嵌まらなかったのでしょうか。
それとも、父が敷いたレールから、息苦しかった束縛から、
彼はずっと、解放されたかったのでしょうか。
解放してくれる"誰か"を探していたのでしょうか。
自分は"ひねくれている"のだと。
何処か自分で自分を諦めてしまっている勝也。
本当は何がしたいのかも解らないまま、建前だけで生きてきた
勝也にとって、「教師にならない」ことは、父親や周囲への
最初で最後の反抗だったのかもしれません。
勝也にとって"父"とは、越えなければならない"壁"でもあったのです。
(この人、さびしいんだきっと。この人も、今の"自分"がさびしい。
じゃなきゃあんなコト、言えない。知りたい。もっと先生のコト、知りたい)
勝也を取り巻く空気から、敏感に彼の淋しさを感じ取った今日子。
教師としては有名だった勝也の父も、家庭に帰れば
ただの厳しい人に過ぎなくて。
"愛情"という点に置いては、今ひとつ欠けていたのかもしれません。
愛し、支えて、受け止めてくれる存在が欲しかったのだと。
今日子が「他人から愛されたかった」ように。
勝也もまた、真実の愛を求めていたという点で、
今日子と同じ想いを内包していたように思います。
■"ちっぽけな世界"から抜け出して■
最後に勝也の教師姿を見たい。
でも、教室の扉を開けるのは、恐い。
そんな彼女を気持ちを汲んでか、勝也は今日子を
海へと連れ出します。
これは若しかしなくてもラーメン屋に続くデート・・・なんでしょうか。
海に向かって吠える今日子の姿は、何処かうおちゃんを彷彿させます。
「先生ありがとう・・・先生優しい人」
普段は勝気な今日子が時折、勝也の前だけで見せる、
しおらしさにドッキドキ。
先生大好き、と涙ぐみながら微笑む今日子は、
最高に可愛かったです。
(自分の幼さが悔しい。自分の今までの生き方が悔しい。
せめて、歳は無理でも。せめて、あの子達ぐらい人間らしく、
女の子らしく生きてきたなら、なんにも恥じる事なく"好きだ"って
言える自信があったかな)
自分の幼さを感じる度に、恥ずかしくて、悔しくて。
「もっと、大人になりたい。対等になりたい」と心の奥底で叫ぶ
今日子の声が聞こえてくるようなシーンでした。
「ありがとう・・・」と両手を伸ばして、勝也の胸に顔を埋める素直な
今日子も大好きです。
きっとこの日の夕焼けは、とても綺麗だったんでしょうねぇ。
「会う場所なんか他にいくらでもあるんだよ。あんなちっぽけな
学校が世界の総てと思ってるなら、まだガキの証拠だ」
学校は原点であっても、総てではない。
もっと<外>を見ろと、勝也はそう伝えたかったのでしょうか。
確かに世界を広く眺めてみたら、きっと学校なんて凄く
ちっぽけなものなんでしょうねぇ。
きっと人間は、何時でもちっぽけなことで、悩んだり苦しんだり
するんでしょうけれど。(苦笑)
手遅れの人生なんて、絶対にないはずですし、
時には足掻けるだけ、足掻くことも必要でしょう。
これからの学校は、もっと人間らしく生きていくための心の教育を、
していくべきなのかもしれません。
■かなしみの涙が、"糧"に変わるその瞬間■
緩やかに流れ行く運命の中で、磁石のように魅かれ合う二つの魂。
その後、今日子が髪をストレートにした理由は、
「・・・髪の毛、そうしてまかないほうがステキですね」と云う勝也の
言葉にあったようです。
勝也が薬剤関係の会社に就職した後も、週末に"勉強をみてもらう"と
いう名目で、デートをする二人が微笑ましいですなぁ。
「バカだなおまえ。今さらやり直しきくと思ってんのかよ・・・っ」
ところが今日子の仲間は、当然、彼女の変化を快く思いませんでした。
そして彼女がそこから抜け出したいと願った時、遂に事件が
起こります。
今日子が仲間からリンチに遭ったのは、奇しくも高校受験の
時期でした。
運の悪いことは重なるとよく云いますが、この時ほど、
"自業自得"という言葉を悲しく思ったことはありません。
「出ていけ・・・(中略)・・・おまえは私たちの子どもじゃない。
好きに生きて好きに死ね。二度と私達に下らない迷惑を
かけないでくれ」
仮令、一度は道を間違えてしまっても。
マシな人間になりたいのだと、真っ当な道を歩みたいのだと、
今日子がそう希ったのは、間違いだったのでしょうか。
否、そんなはずはありません。
人間、一度くらい道を踏み外さないと、どの道が正しいかなんて
解らないものです。
両親から勘当されて行き場を失った今日子を救ったのは、
矢張り勝也でした。
「貴方がたの思い通りにならない子どもは、我が子ではないと
言い切りますか?」
やけに勝也がタイミング良く登場するとか、今日子の運が良すぎるとか、
きっとそれは突っ込んではいけないお約束。(笑)
兎に角、勝也は今日子救出に単身で挑んだ挙句、
「まがりにも結婚を望んでいる女性の親御さん」とか何とか云って、
どさくさ紛れにプロポーズまでしちゃうんですYO!!
これには私も吃驚デス。
でもきっと、一番吃驚したのは、当の今日子でしょうねぇ。
辛そうな表情で、そこまでする必要はない、自分を放り出してくれと
叫ぶ彼女の姿は、見ていてとても痛かったです。
「だって!!だって、わかんないもん・・・っ。なんであたしを選ぶのか。
全然、全然わかんないもん・・・っ」
「泣いたから。さびしいと言って泣いた君は、とても人間らしくて。
とても好きだと思ったから」
な、ななななんと・・・っ!!!
それでは、勝也は一目惚れに近い状態で今日子に
魅かれたのでしょうか。
「さびしい」と云って泣いた今日子の中に、彼は自分と同じものを
見出したのでしょうか。
他方、全てを曝け出して素直に泣くことが出来る今日子を、
彼は羨ましく思ったのかもしれません。
いずれにしろ、痛くて儚くて悲しくて物憂げで、今にも壊れそうな心を
隠し持っていたのは、勝也も同じだったように思います。
個人的な意見としては、そんな勝也の心情に、もう一歩
踏み込んで作品を描いて欲しかったのですが。
そう思ったのは、私だけ・・・?
勝也が時折見せる翳りのある表情からは、一筋縄ではいかない人生を
送ってきた人間の、ある種の老獪さすら感じられます。
一人よりも二人。
それこそ呼吸をするかのように。
ごく自然に、二人で生きることを選んだ彼らが、
今後、どのような運命を辿っていくことになるのか、
まだまだ興味がつきないところではありますが。
以下、邪な感想です〜♪
<フィルターありの邪な感想>
紫呉とはとりは出ないけど。出ないけど・・・っっ!!!
今回も勝也がたくさん見れて、かなり倖せな管理人。
扉のイラストから萌え萌えです〜vv
き、きき綺麗な鎖骨してますねぇ、お兄さん!!(←変態決定)
まるで若い頃の紫呉を見ているようで・・・・・・
彼が透の父親だとは、俄かに信じられません。
勝也のイメージカラーが"白"というのも、正直、ビミョーです。
実は勝也は透の両親でなくて、紫呉の両親でしたというオチは
ないんですかい?
で、肝心の本誌なんですが。
個人的に、すっごく良かったシーンが、72頁!!
あの瞬間、私の脳内では見事に勝也→はとり,今日子→紫呉と
変換されました!!
「・・・俺を選べよ。まだ信じられないなら、"言葉"で安心したいなら、
好きなだけ、いくらでも言ってやる・・・ただ、言い損は御免だ。
俺を選べ、紫呉」
妄想フィルター万歳!!!
私の頭は何と都合が良いんでしょう!!!
だって、それまで紫呉に見えていた勝也が、この瞬間だけ
はとりに見えたんですから。(笑)
あぁぁ、勝也が死んだら、ホント泣くかもしれません。
そして。
本誌に全く関係なくて申し訳ないんですが。
今回はペースが余ったので、16日に発売された画集の感想も
併せて書くことに。
恐らくまだ購入されていない方もいらっしゃるかと思いますので、
文字は隠しました。
購入された方で、かつ私の感想に興味のある方のみ、
反転してお読み下さい〜!!
−−−−−−−−−−−−−ここから−−−−−−−−−−−−−
私は普段、<画集>というものを滅多に買わないので、
どのくらいが相場なのかよく解らないのですが。
この内容であの値段だったら、かなり安いと思いました。(←少なくとも
私は、ですが)
しょーじき、"はとりFan"の皆様は、 最後の94頁のプライベート画像が
見れただけで、 大満足だったのではないでしょうか。
個人的にはもう少し、高屋先生のコメントが 見たかったなぁと
思ったりもしたんですが、 それを抜きにしてもオイシイ画集ということに
変わりはありません。
・・・で、肝心のはとり×紫呉のイラストがあったかどうかなんですが。
予想以上に多くて吃驚しました。
えぇ、そりゃもう、期待以上の収穫!!
私なんかは、暫く笑いが止まりませんでしたとも。
私のお気に入りイラストその@
何が何でも17頁!!
" はぐれFan"の間では伝説(?)になりつつある、あのイラストが
遂にカラーで・・っっ!!!
いや、最初これ見た時、興奮のあまり画集を握り潰しそうになりました。
だってこれまで、白黒でしか見たことなかったんですもん。
あぁぁぁ、もうホント生きてて良かったです。(感涙)
特にブラック紫呉の表情が堪りません!!
納得行かないのは、何ではとりより紫呉の方が色が黒いか・・・
なんですが。
自分にとって都合の悪いことは、全て忘れることに致します。(←最悪)
なんでもこのイラスト、高屋先生のお母様のお気に入りだとか!!
ということは、真逆、先生のお母様も
"隠れはぐれFan"っっ!?(←極論しすぎやねん)
私もこのイラストを高画質でプリントアウトして部屋に飾りたいYO!!!
私のお気に入りイラストそのA
27頁!!!
「なんでこれ?」と突っ込まれそうなイラストなんですが。
でも、でも・・・っっ!!!ミニマムな二人も可愛いのっっ!!!
「ふふん♪」と何故か得意そうなぐれさんと、
「馬鹿かお前は・・・」とでも云いたそうな、はーさん。
ああん!!やっぱ二人はラブラブですっっvv
私のお気に入りイラストそのB
32頁の紫呉さん!!!
眼鏡の紫呉はあんまり好きじゃないんですが、これならO.K.
煙草を銜えているところも最高です!!!
やぁぁん!!!真面目モードもかっこいい〜♪
私のお気に入りイラストそのC
有名過ぎると云えば、そうなんですが。
数あるマブダチイラストの中でも、私はこれが一番好きです。
あと82頁のミニマムなトリオも可愛いvv
あ、でも83頁も捨てがたいなぁ・・・
誰か2002年の附録を私におくれ。(切実)
高屋先生はマブダチトリオのことを 「はとりが長男、
紫呉が次男であーやが末っ子」と仰っていましたが。
私もそれに大賛成です!!!
きひひ。これで、「はとり×紫呉×綾女」成立なり。(ニヤリ)
私のお気に入りイラストそのD
61頁のはとりと綾女のツーショット。
舞の衣装・・・だからかもしれませんが、 今回の画集の中で
一番美麗なイラストだと思っています。
個人的にはとりの衣装は、もみっちと一緒に居る時の方が
好きなんですが。この表情が・・・イイ!!!
−−−−−−−−−−−−−ここまで−−−−−−−−−−−−−
突然、次回予想!!
次のフルバは11号!!そんなわけで(?)それまでに、勝手に予想を
立ててしまおうという無謀な計画パート36。
きっとGWの影響もあるんでしょうけれど。
次回の発売日が何時もより早いので、ちょっとドキドキ☆な私ですvv
希望予想その1.勝也と結婚し、透にたくさんの愛情を注ぐ今日子。
ところが、これまで彼女を支えてくれた勝也が、風邪で
亡くなってしまい・・・・・・
次回、遂に今日子と夾の出会いが明らかに・・・っっ!!
最悪予想その1.勝也と結婚し、一旦は更生して社会復帰した今日子。
ところが勝也の死により、寂しさを紛らわすため彼女は
再び悪の道へと・・・・・・
次回、"赤い蝶"時代の今日子が再登場!?
最悪予想その2.その後、子供にも恵まれ、倖せな日々を送っていた
勝也と今日子。ところが、突然の悲劇が一家を襲って・・・・・・
次回、何と勝也は病死ではなかった!?
錯乱した今日子の決断とは、如何にっっ!!
・・・・・・さて、果たして結果は・・・・・・?(←思い浮かびませぇぇん!!/涙)
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