19) 銀杏峰(福井県大野市) 1441m : 宝慶寺、2015年山の記録に戻る、チョウのページに戻る、花・鳥・その他に戻る 銀杏峰(げなんぽ)は、大野市の南西部に位置し、市街地からも山容をを望むことができる。西隣の部子山(1,464mm)と一緒になって穏やかな容姿を示し、両山を訪問する登山者が多い。「銀杏峰」と書き、「げなんぽ」と読むが、他に「ぎんなんぽう」「ぎなんぽう」とも呼ばれることもある。「銀」という字は、銀が採掘されたことから由来すると言われている。登山コースは、宝慶寺コース(山頂まで3時間10分)、名松コース(3時間40分)、中島コース(3時間30分)があり、宝慶寺コースと名松コースの周遊がお勧めである。今回は、宝慶寺コースで小葉谷登山口から山頂の往復コースにした。急坂の直登コースだが、極楽平から山頂は高原の様子で今の時期でも花に出会うことができた。コースは地元の「里山銀杏峰を愛する会」によって維持管理がされている。今回の登山でも、会の方が下草刈りや枝払いをされていて、大変に良い状態であった。 登山後は、銀杏峯のふもとにある曹洞宗の修養寺である宝慶寺に立ち寄った。この寺のすぐ裏山に座禅岩という大きな岩があり、そこからの銀杏峰は一見の価値ありと言われている。 小葉谷登山口(10:30)−林道出合(10:48)−鉱山跡石垣850m(10:55)−ブナの木1100m(11:35〜11:45)−1200m地点(12:05〜12:12)−1400m地点(12:45〜12:50)−極楽平1380m(12:53)−銀杏峰山頂(13:10〜13:50、昼食)−1400m地点(14:10)−1200m地点(14:40〜14:45)−ブナの木1100m(15:05〜15:10)−鉱山跡石垣850m(15:40)−林道出合−小葉谷登山口(16:00)〜宝慶寺見学 守山駅に集合、登山口のある「 宝慶寺いこいの森」を目指す。福井ICから158号線、34号線を進み、宝慶寺いこいの森に到着する。登山届を出し、さらに林道を進み、735m地点にある小葉谷登山口に着く。各自柔軟体操で体をほぐし、リーダの話の後、登山口から鳥居の下を進む。高低差700m程度、急登の道のスタートである。尾根筋の 道を18分進むと林道に出る。ここで小休止する。大野市の様子が見て取れる。少し左手に進んだ登山道を登る。すぐに、850mとある「鉱山跡石垣」の案内板に出会う。ここから直登の急坂がいよいよ始まる。この鉱山、元万五郎鉱山と呼ばれ、明治10年代まで亜鉛、鉛、銅が採掘されていた。鉱石は麓まで人力で運ばれていたそうで、名前の由来の銀ではなかったようである。急坂は、少し緩やかな勾配になるところもあるが、なかなかの難敵である。所々にロープが張られている。足元には結構花が咲く。ソバナが咲き、1000m付近には、ミヤマウズラ、ジンバイソウ、ツルリンドウが見られる。ジンバイソウは特に群生し、初めての経験だった。赤い実をつけた木や、ユキザサかミドリユキザサと思われる実(秋には赤くなる)、ナルコユリの数珠つなぎの実(まだ緑色)など現れ、目を引きつけられる。帰りには、これから咲きだすツルニンジンも仲間が見つけてくれた。1200m地点、1400m地点、時には手を添え、木の根っこにつかまりながらの登りが続く。時たま視界が広がるが、ほとんどは樹林の中の見通しがきかない道だ。1400m表示を過ぎるとすぐに、極楽坂1380mの表示が現れ、比較的低木の様子になり、背の高いササの道に変わる。今日、途中で出会った里山銀杏峰を愛する会の方が、刈り込んだばかりで、広い登山道が確保されている。このあたり一帯の地図表示があり、花の分布も説明されている。コバイケイソウ、カタクリ、ザゼンソウなどが観察できるそうだ。しばらく行くと、足元には花が見える。ミヤマアキノキリンソウ、がたくさのハクサンフウロ、キオン、タムラソウ等々、予想外の花畑で撮影も忙しい。やがて、見通しのきいた道も、ガスがかかり、山頂に着いてしばらくで遠くは見えなくなった。写真の通りの状態である。曇り空だったせいもあって、1400m程度の夏山で肌寒いくらいになり、上に防寒着を羽織るメンバ−がほとんどになった。遅い昼食になったが、温かいコーヒをふるまってもらい、元気を取戻した。山頂は三等三角点で、祠があり、石の地蔵さん(石仏?)2体が仲良く並んでいる。天気が良ければ、姥ケ岳、能郷白山、荒島岳などが見られるはずであるがそれはかなわない天気である。しばらくして、立派な銀杏峰の表示前で集合写真を撮り、もと来た道を戻る。帰り道、高度表示ポイントには、「此より急登要注意」の注意書きが出てくる。登りで感じた以上の急坂で、慎重に下りた。腰が痛い、膝が痛い等々の声が出始め、シップ薬の厄介になるメンバーも出始めたが、何とか皆無事で駐車場に戻れた。なかなかに充実した山行例会であった。
行程マップ (国土地理院の地図を引用) 2015年山の記録に戻る チョウのページに戻る、花・鳥・その他に戻る 作成日: 2015年8月25日 |