28)天狗堂9885m・サンヤリ958m:5月13日 2020年山の記録に戻る、2020年チョウのページに戻る、2020年花・鳥・その他に戻る 鈴鹿十座については、東近江市のHPに以下の説明がある。「東近江市制10周年にあたり、鈴鹿山脈の素晴らしさと存在意義を広く周知するとともに、ここから供給される豊かな森林資源や水資源を、次世代に継承することを目的として、平成27年9月に、東近江市の数ある鈴鹿の山峰から10座を認定しました。この選定は、知名度のある山峰だけを選定するものではなく、琵琶湖へ流入する代表的な河川である愛知川の集水域の要を成し、古くから人々に親しまれてきた山峰を評価することにより、「東近江らしさ」が強調できるものとして、山岳遭難対策協議会知識経験者、警察、消防、観光、地元代表などから組織した16人からなる「鈴鹿10座プロジェクト委員会」で選んでいただいたものです。」 前回は、2017年に登っている。その時にシャクナゲの多さに感心し、花の時期にぜひ改めて登ってみたいと思っていた。この天狗堂・サンヤリは、鈴鹿主稜線の藤原岳の西にあたり、君ヶ畑地区に位置する。 コースは、君ヶ畑地区から天狗堂経由でサンヤリを往復するコースになる。天狗堂までは、君ヶ畑地区からのほかに、天狗堂南尾根を岩尾谷から登るコースもある。こちらは急登になる。天狗堂北尾根(郡界尾根)は、一部、分かりにくいところもあるが、テープをたどっていけば問題ない。 コースは、稜線の樹間からは東西に山々を眺めながらアップダウンを繰り返す。君ヶ畑集落は木地師発祥の地といわれている。ここには、ろくろを用いた椀器製作と、民業振興につとた惟喬親王を祭神とする「大皇器地祖神社(おおきみきじそじんじゃ)」と親王の住まいであった高松御所金龍寺がある。 岩尾谷登山口駐車場所(、8:55、9:05出発)−谷筋はなれ(9:25)−尾根筋(9:52)−天狗堂山頂(10:23)−展望岩(10:26〜10:46)−シャクナゲ群生地−P924(11:21)−サンヤリ山頂(11:39)−少し先の稜線(11:42〜12:28、昼食)−サンヤリ(12:31)−展望岩(13:28)−天狗堂山頂(13:32)−天狗堂北尾根―北尾根支尾根分岐(14:14)−大皇帝器地祖神社(14:41)−君ヶ畑木地資料館(14:48)−岩小谷登山口駐車場所(15:10、15:15出発)−君ヶ畑木地資料館(15:20)〜約50q〜自宅 行動時間:6時間6分、 歩行距離 8.5km、累積登高888m 君ヶ畑木地資料館の横にバイオトイレが設置され、登山者や渓流釣り客には重宝されている。ここを利用した後、さらに進み、直登コースの岩尾谷登山口に向かう。登山口は分かりにくいが、少し幅広くなったところに1台駐車しており、登山口表示がひっそりとある。踏み跡やテープを確認しながらスギ林を進む。山すそを横切る格好で登って行くと、岩尾谷の谷筋に着く。谷筋に沿ってしばらく進む。緩やかな傾斜が続く。しばらくすると沢筋を離れる。表示があって、急な登りが始まる。ここまで20分弱である。天狗堂の表示がある。 ここからスギ林の中の急登が始まる。つづら折りになっているが、急な道である。登り詰めると支尾根にでる。ユズリハがスギ林の中に目立つ。右手にスギ、左手が雑木の支尾根を登る。新緑が美しい。さらに急な坂が続く。スギからヒノキに変わり、支尾根に出てから20分強の登りで一旦平坦になり、ホッとする。暑いとの予報であったが、時折涼しい風が吹き抜ける。このあたり、新緑が一杯で、秋には美しい紅葉が見られる。 途中、南方向に雨乞岳から御在所岳の山並みが見られる。 雨乞岳から御在所岳の山並み、 所々でシャクナゲも見られる。平坦部分もほんのしばらく、ここから山頂へは、ほぼ直登で、木や岩につかまるところも出てくる。最後は大きな岩が多くなってくる。シャクナゲも多く、気がまぎれる。最後の登りは、大きな岩が目立ち、縫うようにして高度を上げる。登り切った山頂はそれほど広くない。 山頂 展望はさらに北へ行った展望岩に行く必要がある。西方向に君ヶ畑登山口への道表示が出ている。その先は急な坂である。展望岩から戻ってきた三重県からの夫婦にシャッターをお願いする。二人は、岩尾谷から登る予定だったが、登り口が分からず、君ヶ畑から登ったとのことであった。帰りは岩尾谷に下りていった。しばらく休憩し、すぐ先の展望岩に向かった。大きな岩の上に立つと東方向に鈴鹿主稜線が一望される。 展望岩からの鈴鹿主稜線の眺望 (御池岳〜藤原岳周辺〜銚子岳〜静ヶ岳〜竜ヶ岳) 展望岩からしばらく進み、岩場もある鞍部への急な坂を下る。所々でシャクナゲも見られる。落葉樹林で、新緑はまばゆい。足元には低木があり、イワカガミも見られる。北尾根を進む。しばらくでイワカガミに加え、シャクナゲの群落になる。花の時期は少し過ぎてはいるが、まだまだ楽しめる。東側が多い。シャクナゲの中を、あるいは迂回する格好で進む。シャクナゲは結構続く。足元には花の終わったイワウチワが少し、イワカガミがびっしりと群生している。花が散り、新芽が美しくなったアセビの中を進む。尾根からは時々山容が見える。P924地点から左手に下って行く格好になるが、先に白い表示板とピンクのテープが確認される。サンヤリまでには更にレスキューポイントNo3と4が出てくる 。 イワカガミの群落 尾根筋のシャクナゲ サンヤリまでは展望岩から50分ほどである。撮影に夢中になったせいか、意外に長く感じられる。この北尾根で唯一の展望箇所を過ぎ、登りにかかる。シャクナゲとイワカガミが現れ、最後に低木(コアジサイ)の中を登りきると、違った尾根筋に出るような格好で、右手に踏み跡を進めば山頂に着く。山頂は展望がないが、更に先に進むと西側に琵琶湖が望める。お昼はもう少し先に進み、木陰のこれから下りになるところで場所を確保する。赤やピンクのイワカガミが群生したところである。45分ほどの時間で、それぞr持ち寄りのおやつも出る。北方向には樹間から御池岳の平坦な部分が良くみえる。 昼食風景 樹間から御池岳の平坦部分、ボタンブチ〜テーブルラウンド 十分な時間のあと、元来た道を戻る。昼前から更に澄み渡り、すがすがしい空が広がる。戻りはゆったりとした気分で、シャクナゲの花やイワカガミに加え、フモトスミレ、チゴユリ、ユキザサ、イワウチワ(トキワカソウ)、などを撮影した。 新芽のアセビの中を戻る 銚子岳〜静ヶ岳〜竜ヶ岳(途中の稜線より) 展望岩まで戻り、澄み切った空を背景にもう一度鈴鹿の山並みを楽しみ、天狗堂山頂に戻る。山頂からは予定通り右に折れ、北尾根を進む。こちらも大きな岩の間や、滑りそうな急坂を枝や、岩に?まりながら下る。しばらくで穏やかな道になる。時折、南方向に雨乞岳や綿向山が見られる。風が強くなるがスギ林や広葉樹林帯を進む。こちらはあまり花はなく、時にコバノミツバツツジが見られるくらいである。小刻みにアップダウンを繰り返し進む。 君ヶ畑への下りの支尾根まで40分、結構長い歩きになる。分岐辺りは、作業道の開設か、結構山肌がむき出しで痛々しい。 それもしばらくで 表示が出てきた後は尾根筋の道になる。 筒井峠―君ヶ畑分岐 右手が広葉樹の谷で、秋には紅葉が楽しめる。ブナをはじめとした大木が随所に見られ圧倒される。しばらくで本格的な急坂になり、常緑樹の春先の落葉で覆われ、非常に滑り易い。何ヶ所かロープが張られているが、ロープを握りながら下っても足を滑らせる。 落葉で滑りやすい市の根の下り 急坂の連続だが、25分強で登山口になる大皇器地祖神社に出られる。 神社を見学した後、木地資料館に戻る。 大皇器地祖神社 私は1人で登山口にとめた車を取りに戻り、その後、木地資料館から守山に戻った。j 出会った花々
コツバメ 注: @大皇器地祖神社 大皇器地祖神社(おおきみきぢそじんじゃ)は、滋賀県東近江市君ヶ畑町に鎮座する神社である。旧社格は村社。木地師の祖神として惟喬親王を祭る。神紋は十六菊。歴史であるが、898年(寛平10年)の創祀と伝わる。1872年(明治5年)まで、正月・5月・9月に国家安泰・皇家永久の祈祷符を宮中に納めていた。惟喬親王がこの地に住んでいた際、小椋信濃守久長と小椋伯耆守光吉に命じて木地の器を作らせたという。この伝承によって、当社を木地師の根源社と称している。同様に木地師の根源社と称す筒井八幡(現筒井神社)と木地師に対する氏子狩を行い、全国に散っていた木地師に大きな影響力を持っていた。「白雲山小野宮大皇器地祖大明神」とも称したが、1882年(明治15年)に現社名に改められた。1893年(明治26年)には内務省から保存資金が下賜された。旧村社。 行程MAP (YAMAPより引用)、(国土地理院の地図を引用) 2020年山の記録に戻る、2020年チョウのページに戻る、2020年花・鳥・その他に戻る 作成日:2020年5月18日 |