30)岩尾山 471m :2020年5月18日 2020年山の記録に戻る 2020年チョウのページ2020年花・鳥その他
 信楽の山として知られ、飯道山は全山が花崗岩からなり、西覗き岩・不動押し分け谷・蟻の塔渡し・胎内くぐり・鐘掛岩などの奇岩が各所にあって、1951年(昭和26年)に再興された飯道山行者講の修行場となっている。山上には、往時の遺構が他にものこり、飯道寺跡・行者堂・弁天堂・五院跡・木喰上人応其墓などがある。(飯道山観光協会より引用)
上記の観光協会には、甲賀の三霊山が紹介されており、その中で飯道山の説明として、役行者小角が開祖した山岳信仰の拠点で、中世は山中に数多くの僧坊があり、山伏の修験場として栄え、忍者との密接な関係であると紹介されている。さらに、庚申山は(標高420m)は、真鍮の神様で知られる広徳寺があり、山頂からの展望は心を癒すと記載されている。最後の3山、岩尾山(標高471m)は、最澄が開山し修験の場であり、巨石、自然石が至る所に点在し、当時の自然信仰を偲ばせると紹介されている。

3月の飯道山登山の機会に、甲賀三霊山としてこの飯道山以外に岩尾山、康申山があることを知った。時期を見計らっていたが機会を得た。岩尾山山頂は、息障寺の西国88ヶ所めぐりの途中から10分ほどで山頂に着く。山頂は見晴らしがないが、この息障寺は霊山と言われるだけあって、至る所に山岳宗教の遺跡があり、とりわけ、巨岩・奇石には驚かされた。

 自宅(8:10)−大沢池周辺駐車場所(9:30、9:37出発)−息障寺入口(10:12)−息障寺(10:16〜10:28)−岩巡りコース−展望台(10:30 )−屏風岩上部(10:36)−お馬岩(10:42)−岩尾山分岐(10:48)−岩尾山山頂471m(10:59〜11:08)−岩尾山分岐(11:18)−天狗岩(12:54)−息障寺(11:29)−息障寺入口(11:43)−遊歩道分岐(11:45)−遊歩道東屋(11:55〜12:32)−東海自然歩道合流点(12:44)−東海自然歩道展望台(13:04〜13:08)−東海自然歩道合流点13:22)−駐車場所(13:30、13:35出発)−自宅
           行動時間:3時間53分   歩行距離:6.6q  累積登高:445m

自宅を出発、ほぼ予定の時間に現地に着く。大沢池の道の傍は空き地が多く、どこにでも止められる。最初の道路わきの空き地に駐車し、準備を整え出発する。新緑の木の下を歩く。ウツギやモチツツジなどが美しい。滋賀県甲賀市と三重県伊賀市との県境が見えだすところが、息障寺への入口になり、舗装道が駐車場まで続く。忍者の修行した山であることから、飯道山と同じイラストと寺の周辺案内がある。蛇行した舗装道を進む。咲きだしたばかりかタニウツギが美しい。
入り口にある表示。寺のパンフレットあり。

途中、芭蕉の句碑「行く春を淡海の人とをしみける 翁」があるところから、湿った岩場の道(踏み跡程度)に入る。苔むし雰囲気充分だ。鐘掛岩があり、最初の岩となる。曼荼羅岩を見て登り切った先が黒門で、石の階段の上れば息障寺境内である。庫裡、阿弥陀堂、本道、閻魔堂がある。コリタツナミソウが美しく咲いている。少しの休憩後反時計回りに岩巡り(西国88ヶ所巡り)に出発する。天台宗岩尾山息障寺の案内図があり、これを片手に進むことになる。最初の地蔵は88番、行者岩がある。石の階段を登り、右手に踏み跡の道を分け入る。地蔵に引かれて進む。
すすんだ先で屏風岩の大きな岩が眺められる。5mの魔崖不動明王立像が線刻されているということだがそこまでは判別できなかった。
薬師堂から屏風岩

さらに進み、少し右手に入ったところに展望台があり、眺めを楽しむことができる。大沢池、岩尾池が緑に映える。
展望台からの眺め、手前大沢池、岩尾池

コースはその屏風岩の上に出て、さらに遠く鈴鹿の山を眺めることができる。
鈴鹿の山、屏風岩の上から

少し進んだ先からは、木魚岩とお馬岩に通じる道があって、お馬岩は馬の背のようで、またがった形で座ることができる。進んだ先は屏風岩を横から眺められ、下に通じ奥の院不動尊と厳めしいが、小さな不動尊を確認できる。
奥の院不動尊

手すりの階段が傍を上に進むことができる。岩巡りコースに戻り、お地蔵さんを数えながら進む。うっそうとしたところで、花もほとんどない。しばらくで、岩尾山に通じる道が分岐する。
コースは10分、細尾根、岩の横を経て、登り切った先が岩尾山である。眺望はなく、三角点があって、西方向からの登山道(踏み跡)が通じている。しばらくいた後、元に引き返す。
岩尾山山頂

表示通り、きっかり10分の道だった。分岐に戻り、新緑の雰囲気の中を下る。岩場も出てくる。しばらくで最後の巨岩奇岩がそびえ立つ岩尾さん7不思議の最後、天狗岩に出る。岩には馬の足跡が見られる。岩の上の地蔵さんを見て、下っていけば1番の地蔵が最後になって、お寺の横に出る。トイレもあって安心である。


12時には少し早いため、大沢池の遊歩道にある休憩所でお昼にすることにした。気持ちの良い歩きを続け、お昼前に着く。池を見ることができ、そこそこの東屋になっている。いつも通りの時間と内容でお昼にする。

その後は遊歩道から、東海自然歩道に合流し、なだらかなヒノキの道を登ってゆく。作業道が通じ、自然歩道の面影は、時々ある階段であるが、展望台を目指して進む。こちらは20分ほどで着く。自然歩道の周辺表示があって、1つのポイントのなっていることが分かる。しかしながら、見晴らしの前面には樹木が伸び、眺望を妨げている。少々残念だったが、足元のヒメハギとニョイスミレを確認し戻ることにした。大沢池に出て、突堤からの池の様子を撮影し戻った。途中、満開のズミの白い花を見た後、駐車場に着いた。

大沢池

7不思議の巨岩・奇岩
天狗岩 お馬岩

チョウ
ヒメウラナミジャノメ


         
 ズミ  ヒメハギ  ニョイスミレ    フジ
         
 タツナミソウ  タニウツギ  ツクバネウツギ    
 
コースマップ(YAMAPより引用)
(国土地理院の地図を引用)

注釈:
・息障寺岩尾山息障寺 縁起によると最澄が延暦寺の建立のため、岩尾山に材木を求めたところ、山の池に大蛇が棲みつき杣人の通行を妨げ、最澄が禁竜の法を唱えると大蛇は去り、木を刈り出すことができたと言われている。その恩に報いるため、霊岳に伽藍を建立し、池原延暦寺と称することになったと伝えられ、比叡山試みの寺とも言われている。楼門近くの曼荼羅岩をはじめ、いたるところに巨石があり、古代の磐坐(いわくら)信仰の名残をとどめている。山岳宗教の聖地として栄え、また山伏・忍者の修練場であったと伝わる。岩尾山に屏風状の巨岩に不動明王が彫刻されてあることから、息障寺は「岩尾不動」や「槇山不動」と呼ばれ、近江・伊賀にわたって広く信仰を集めた。1385年(至徳2年)と近くに刻まれている磨崖地蔵菩薩坐像(市指定文化財)、作風から室町時代初期と考えられる磨崖不動明王立像(市指定文化財)がある他、山中には多数の石像が配置されている。また、松尾芭蕉の句碑「行く春を淡海の人とをしみける 翁」がある。
近くの名所:岩尾の一本杉 - 最澄が刺した箸が大きくなったと伝えられる。滋賀県指定の自然記念物。(ウイキペディアより)

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作成日: 2020年5月20日