51)立木山664m・袴腰山391m :2020年8月10日 2020年山の記録に戻る、、2020年チョウのページへ戻る2020年花・鳥・その他に戻る
 立木山と袴腰山は、醍醐山地の南東端に位置する。瀬田川の南郷洗堰と鹿跳橋間の瀬田川沿いに連らなった山塊である。立木山の山頂付近には弘法大師ゆかりの立木山寺がある。観音様(聖観世音菩薩)がご本尊であることから、「立木観音」と呼ばれ、お正月には特に参詣客が多い。峰続きの袴腰山は、山容が大形状で、集落からも良く判別できる。立木山の登山道は、石の階段がある東参道からが普通で、700段の石段が待ち受けている。あるいは、南郷洗堰をやや下った、北参道からの2つがある。袴腰山へは、縦走路である尾根筋を進む。そのまま、北に下山するコースがあるが、車の駐車場に戻るのは距離が長くなるため、袴腰山から少し戻った先で、表参道(北参道)に合流し、ここを立木観音まで戻り、700段の階段を下るのが良い。縦走路は多少のアップダウンがあるが、特に危険なところもなく、ゆっくりと歩きを楽しめる。展望は少ないが、見晴台や表参道の途中で湖南アルプスを眺めることができる。尾根に登る道は無数にあり、地図に載っていないルートもあって、地図を確認しながら、注意深く歩くのが良い。

今回は、出来るだけ周回コースになるように、かつ、短い距離になるように歩いた。裏参道は上り下り、表参道(北参道)は上りになった。立木山から袴腰山はやせ尾根もあって、谷からの涼しい風も味方してくれた。眺望は途中の見晴台、表参道の途中から湖南アルプスが眺望できる。


 自宅−瀬田川沿い立木観音駐車場(9:48、9:53出発)−立木観音(9:15〜9:20)−立木山(9:38〜9:41)−北参道分岐(9:56)−分岐(10:09)−見晴台341m(10:27〜10:42)−分岐(10:56)−袴腰山(11:12)−最高点調査−袴腰山(11:25〜12:00、昼食)−分岐(12:15)−高圧線鉄塔(12:31)−分岐(12:33)−表参道合流点(12:39)−砂山展望台(12:51)−立木観音(13:13)−立木観音駐車場(13:30、13:40出発)−自宅
           行動時間:4時間37分   歩行距離:8.7q  累積登高:630m

南郷洗堰を渡り、少し行った先で北参道(表参道)を目指す。しかし、行った先は細い道で駐車が出来そうもなく引き返し、瀬田川沿いの立木観音駐車場に車を止める。いよいよ石段の道を登る。

何人かとすれ違いながら、常緑樹林の中を一歩一歩階段を登る。参拝者ばかりで登山客は見られない。ゆっくりと階段をあがる。20分強で立木観音に着く。そこそこで参拝を済ませ、本堂横から立木山に向かう。
立木観音本堂

自動車道が来ていて、そこから登山道になる。倒木や枝が落ち、一見荒れたような雰囲気だ。緩やかな登りを20分も歩かないうちに山頂に着く。落葉・常緑樹林が混じった道で、その延長線にある小高いところが山頂である。見晴らしもなく、やけに立木観音の旗が目立つ。

頻りにヤマキマダラヒカゲが多い。取立てて特徴のない山頂を後に先に進む。下りになって、雑木林が続く。右手はヒノキの植林も見られる。手入れの行き届かない里山の雰囲気の中を、多少のアップダウンを繰り返して進む。45分ほどで見晴台に着く。それまでに北西方向に音羽山系が眺められる。見晴台は、ピークで北方向に比叡山、北東方向に三上山が展望され、瀬田の町並みと琵琶湖が広がる。
音羽山系

琵琶湖の向こうに比叡山

お菓子を取り出し、15分の休憩を取る。展望らしい展望はここまで、その後は、北参道の砂山分岐になる展望所になってしまう。大きく下った先が北参道への下り道で、袴腰山に登った後はここに戻る。やや急な道を登り切った先は袴腰山の山頂で、表示がなければ山頂とは気が付かない。
袴腰山山頂
右手方向は小高くなっており、最高点表示があるのではないかと、踏み跡のないところを少しあがっていくが結局何もなく、縦走路に出て山頂に戻った。このあたり一帯、倒木があったり、少し荒れた雰囲気で、山頂でなければ時間を取らない所である。まあ、山頂ということで昼食タイムとする。冷蔵で持参した飲み物、チーズ、お昼、その他の副食品を楽しむ。仕上げに熱いコーヒーを楽しみ、分岐まで引き返す。ここからは支尾根の下りである。ウラジロの道を進み、高圧鉄塔に出る。少し先で谷筋に出る、ひ弱な踏み跡が分岐しており、少しでも上側の北参道に出ると思いここから尾根筋を離れる。
しばらくで川筋、比較的大きな池の傍に出て、崩れた林道を迂回すれば、北参道に出た。こちらは道もしっかりとしており、地蔵やその他の祠もあって、撮影しながら進む。砂山の分岐付近では、地肌が見え小高くなっている。登ってみると湖南アルプスが一望できる。矢筈岳・笹間ヶ岳だろうか、その奥に湖南アルプスの山塊が広がる。三上山付近も視野に入る。
湖南アルプスの山塊

その後は苔むした道を進む。山道らしく、地蔵や祠、お供えもにもある。石畳や石階段が現れ、良い雰囲気になれば立木観音への石階段に合流する。少し登れば本道だが、トイレだけ使わせてもらい、下山した。瀬田川は、大きな岩が多く、結構見ごたえがある。何枚か写真を撮った後、帰宅した。

チョウ他
         
ヤマキマダラヒカゲ コクワガタ      

コースマップ(YAMAPより引用)

(国土地理院の地図を引用)

注釈:
・立木観音:安養寺(あんようじ)は、滋賀県大津市にある浄土宗の寺院。「立木観音」の通称で知られており、地元では「立木さん」とも呼ばれ親しまれている。弘法大師が42歳の厄年に開いたことから厄除けの寺として知られ、新西国三十三箇所第20番札所としては立木山寺(たちきさんじ)とも呼ばれる。琵琶湖国定公園エリア内に位置している。寺伝によれば、弘仁6年(815年)、空海(弘法大師)がこの地に立ち寄った際、瀬田川の対岸に光り輝く霊木を見つけた。ところが川の流れが速く、渡れないでいるところに白鹿が現れ、大師を背に乗せ対岸まで導いてくれた。白鹿はたちまち観世音菩薩に姿を変え、虚空に消え去ったという。この奇跡に感服した弘法大師は霊木に五尺三寸の観世音菩薩像を彫刻し、それを本尊としてこの寺を建てたという。この時、空海が厄年の42歳であったとされるため、広く厄除けの霊験あらたかな観音像として信仰されることとなった。当寺は現在浄土宗に属するが、空海開基の伝承をもつことから、創建当初は真言密教系の寺院であったと推定される。瀬田川河畔から約800段もの急な石段が本堂まで続く。石段を上りきると山腹にひらけた境内には本尊である立木観音像を安置する本堂があり、本堂裏にも礼拝所が設けられている。本堂からなおも石段を登ると小さな鐘楼があり、参拝者はここで鐘をひとつきして厄を落とす。さらに上へ登ると奥の院があり、ここには道了権現大菩薩が祀られている。毎月17日は縁日となっており多くの参拝客でにぎわっている。(ウイキペディアより引用)

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作成日: 2020年10月7日