41)霊仙山 1083.5m : 2022年5月10日 2022年山の記録に戻る、2022年チョウのページに戻る、2022年花・鳥・その他に戻る 登山:登山家の内田嘉弘は1957年に霊仙山へ登ったことがきっかけとなり、その道に進んだ。花の百名山、ぎふ百山、関西百名山に選定されている。登山コースとしては、各方面からの以下の登山道がある登山道は地元の住人らにより整備されている。山頂部は高い樹木が生育できず、石灰岩が点在し360度の良好な展望がある榑ヶ畑コースが最短のコースで、よく利用されている。 @榑ヶ畑コース - 醒ヶ井養鱒場の林道の先の廃村となった榑ヶ畑が登山口から、山小屋かなや、二合目の汗拭き峠、五合目の近江見晴らし台、お猿岩、お虎ヶ池と霊仙神社、経塚山を経て山頂に至るコースである。登山口に休憩所が設置されている。 A谷山谷コース - 上丹生集落の先の天野川の支流の丹生川に沿ったコースで、谷山谷沿いには屏風岩、コウモリ穴、くぐり岩、漆ヶ滝がある。谷山との鞍部で柏原からのコースに合流し、経塚山を経て山頂に至る。途中に山腹を巻く枝道がある。 B今畑コース - 廃村となった今畑から宗金寺、笹峠、近江展望台、南霊山を経て最高点の至る西南尾根に沿ったフクジュソウなどの花の多いコース。近江展望台からは琵琶湖などの展望が良い。 C柏原コース - JR東海の東海道本線柏原駅からの北東の尾根に沿ったコースで、四合目と経塚山手前に避難小屋がある。谷山(標高993 m)の北側斜面を巻き、山頂避難小屋と経塚山を経て山頂に至る。 D梓河内コース - 天野川の支流の梓川に沿った梓河内の集落からの北側の尾根に沿ったコースで、柏原からのコースの七合目で合流する。 他にバリエーションルートがある。(ウイキペディアより引用) 霊仙山は花百名山で知られ、4月上旬にはフクジュソウ、その後、花百名山の由来となったヒロハノアマナが咲く。5月には今回の訪問の目的となるヤマシャクヤク、ヒメレンゲ、エビネが楽しめる。今回は昨年と同じ日の訪問になった。雪渓が残っていたが、花は早かった。目当てのヤマシャクがドンピシャだった。ピンクの花にも出会えた。エビネは沢山で、普通の色に加え、白、赤っぽい花が加わった。オドリコソウは白とピンクで、色とりどりが楽しめた。 今畑登山口から笹峠に出て、近江展望台に登り、稜線を歩き、途中から登山道を離れ山頂に向かった。その後は、経塚山から尾根筋を歩き、登山道に戻った後、汗ふき峠から落合に戻った。 公園集合(6:30)−多賀神社前コンビニ集合−落合駐車所(8:58出発)−今畑登山口(9:06)−笹峠(10:13)−近江展望台(11:20、ヒメレンゲ撮影)−ヤマシャク観察(11:47〜12:00)−稜線昼食(12:10〜12:40)‐南霊仙山(12:42)−霊仙山(13:20〜13:30)−経塚山(13:45)−花畑(13:54〜14:04)−お虎ヶ池神社8合目(14:26)−お猿岩7合目(14:35)−5合目見晴台(15:05)−汗ふき峠(15:30〜15:35)−落合(16:14、16:30出発) 行動時間:7:15、 歩行距離:9.9km、累積登高:976m 多賀神社に集合する。初参加の方、会員の友人でy飛び入りの方が加わり、挨拶を交わす。そのあと落合に向かう。週日にも拘わらず車が多い。一番奥の駐車場に2台が都合よく駐車できた。参加者は8人、準備を整え出発する。今畑登山口から植林のスギ林を登る。つずら折りの道には早々にクリンソウが咲いてある。少し登った廃村付近、更に登った先は、群生地になっている。花の色も綺麗で、最盛期だ。通りなれた道を登る。キランソウもたまに出てくる。最初は急な坂であるが、次第に穏やかになり、ごつごつとした岩が出てくる。広葉樹林帯になり、新緑を通して左手に近江展望台への急な山容が見られる。右手のスギ林が切れ、明るい草地が見え、こちらにでる。これから向かう近江展望台への岩場が見える。小休止にする。 ここから林に入るころから足元にエビネが数株集まって咲いている。笹峠周辺では岩のそばや、木の幹近くにも見られる。鎌首をあげたウラシマソウの群落がある。 いよいよ急坂にかかる。踏み後を辿るが、次第にそれぞれが岩と岩の間を好き勝手に登ってゆく。早い時間だが、下ってくる人とすれ違う。スミレ、少ないながらイチリンソウが見られる。ゆっくりと休み休みで登る。高度をあげるにつれ視界が広がり、鈴鹿の南が一望できる。左手には琵琶湖も良く見える。 近江展望台表示には登山口から2時間15分、やっと着いたといったところだ。南方向は素晴らしい展望が広がる。すぐ先に展望台の表示がある。まずは右手のヒメレンゲの撮影に移る。石灰岩のごつごつとした岩の間に黄色の絨毯が敷き詰められたようになっている。あちらこちらに群落があり、規模も相当なものだ。花の色も美しい。一応撮影を終え、表示に戻るまでに10分以上は経った。充実の撮影だった。ヒメレンゲはこの後、この稜線の端まで数百mは続く。黄色のヒメレンゲに混じってハクサンハタザオ(マルバコンロンソウ?)の白い花も目を引く。 イチリンソウ、オドリコソウの写真を撮りながら歩き難い岩の上を越えて進む。稜線の左にあるヤマシャクヤクを見るために、左手の樹林の中へ入る。樹林がなくなった日のあたった場所はシャクナゲの群生地だ。ひとつ1つの花が美しいが、群落の咲きっぷりが見事だ。群生地の傍で昼食を取っている人もいて挨拶を交わす。皆がばらばらで撮影や観察に忙しかったが、昼になり元の稜線でそろう。南霊仙山のピーク付近で昼食にする。それぞれ持ち寄ったお菓子や果物もおいしくいただく。 ![]() 昼食場所周辺にも花が咲いていて楽しみながらの昼食で話も弾んだ。コーヒを飲んだ後、出発する。しばらくで本来の道をそれ霊仙山三角点に向かって直線的に進む。山腹を進む格好になるが、しばらくで木々もなくなり、山肌がむき出しに近い中を進む。ニリンソウ、スミレが足元にある。ドリーネが散見される。下った先で、左手の山腹に取りつく。緩やかな下りから、緩やかな登りへと変わる。けもの道か登山者が歩いた道か踏み跡がある。少し切れ込んだ谷に着き、しばらく左手を進むが、山頂を見誤り谷を横切る。このあたり霊仙山が花百名山に選ばれたヒロハノアマナが綺麗に咲いている。途中で山頂が左手方向であることを指摘され、左手に方向を変える。サブルートに入り。山頂に向け直線的に進む。先ほどの谷を登り切ったあたりに着くと、ヒロハノアマナが多い。しばらくで山頂に着く。ショートカットが出来、歩きやすいコースだった。 山頂からは360度の眺望が得られる。大見展望台からの西南稜の稜線、その奥に藤原岳〜御池岳〜雨乞岳、静ヶ岳〜竜ヶ岳の主稜線と大眺望が広がる。琵琶湖側には竹生島、多景島、比良山系、高島トレイルの山々、北には伊吹山〜ブンゲン山〜金糞岳などの山々、西には奥美濃の山々が展開する。記念写真を撮った後、経塚山に向かう。 ![]() 花のない滑りやすい道を一気に下る。谷筋からは一直線の登りになるが10分もかからず経塚山山頂である。 ここからも登山道を離れ尾根筋に沿って下ってゆく。踏み跡はないが特段歩きにくくなく、岩も邪魔をしない。進むと池塘があってまわりはコケがある。池塘越しの伊吹山もなかなかに見ごたえがある。 ![]() 一旦は下り、岩場の歩きにくいところを登る。登り切ったピークの北斜面がヤマシャクヤクの大群生地になる。こちらは遮る木々もなく、岩場のある一面の白い花が展開する。ピンクのシャクナゲがあることでも知られ、すぐに3輪の花を見つけることができた。この群生地はほとんど知られていなくてれ、口伝いに聞いた登山客が楽しむ場所でもある。長めの時間を取って撮影する。広範な部分で、下りの樹林の中にも咲いている。 ![]() ![]() いったん下り登った先にも樹林帯の中に花があるが、今年はやや少なめな気がした。かなりの下でシカの集団が左から右に走り去るのを目撃した。急いでカメラを向けたが、満足な写真は撮れなかった。その後、尾根筋を進んだが、前方に「お虎ヶ池」の霊仙神社鳥居に向けて直線的に緩やかに下った。鳥居前で小休止を兼ね撮影をした。霊仙神社は毎年春にはお参りがある。8合目、米原市になっている。ここで登山道に合流し、カルスト地形の素晴らしい景色を見ながら進むと10分もしないうちにお猿岩7合目に着く。どれがお猿岩なのかよくわからない。大きな岩がお猿の顔に見えなくもない。ここから急坂の下りになった。ぬかるんでいれば滑りそうになるところだが乾燥していて助かった。それでも慎重に下る必要があった。以前はこのあたりの斜面は何もないと思っていたが、斜面にはエビネの群落があった。通常のエビネに加え、白っぽいものや、赤っぽいものなど沢山の株数に驚いた。 足元にキランソウややニョイスミレが少ないながら見られる。 その後は、樹林帯の急な道になるが、新緑で美しい。5合目見晴台はヤマシャクヤクの群生地だがほとんどは花弁が落ちていた。谷の下は健在だが、先ほどの大群落の後では目立たない。その後、4合目と表示が出てくる。登山道が深くえぐれたところに来れば、しばらくで汗ふき峠に着く。ここからは右手に出れば榑ヶ畑の登山口である。峠には2人が休んでいた。我々が着くと出発し、小休止を取った。その後、2人に追いつくが、女性は心もとない歩きで足止めを食らった。足元の不安定な急坂を注意深く下る。しばらくで、谷筋に下りる。谷が荒れていることが一目でわかる。ますます荒廃がひどくなっていくようだ。その後渡渉を余儀なくされる。渡渉して逆に出る。またわたり直す。谷を出るところには、昨年は堰の工事が行われている最中だったが、すっかり完成し、見違えるようになっていた。その後、神社横に出てしばらくで駐車場に戻った。駐車場で大阪組と別れの挨拶をして出発した。 その他の花の写真
チョウの写真 前回撮影できなかったコツバメを撮影した。シャクナゲの花の中に深く入り込み吸蜜するところを撮影できた。
行程MAP(YAMAPから引用) ![]() 2022年山の記録に戻る、2022年チョウのページに戻る、2022年花・鳥・その他に戻る 作成日:2022年5月25日 |