55)霊仙山 1083.5m : 2023年5月12日 2023年山の記録に戻る 、2023年チョウのページヘ戻る2023年花・鳥・その他の戻る 
 霊仙山は花百名山で知られ、4月上旬にはフクジュソウ、その後、花百名山の由来となったヒロハノアマナが咲く。5月には今回の訪問の目的となるヤマシャクヤク、ヒメレンゲ、エビネが楽しめる。3年連続の訪問になった。今年は花が早く、西南稜のヤマシャクは花弁が散ったものが多かった。他の観察地でも昨年よりも早かった。ピンクのヤマシャクにも出会えた。エビネ、オドリコソウ、ヒメレンゲも楽しめた。

守山駅(7:30)−名神高速道−落合奥駐車所(9:05出発)−今畑登山口(9:11)−笹峠(10:19)−近江展望台(11:42、ヒメレンゲ撮影)−ヤマシャク観察−稜線離れ(12:07)−昼食(12:23〜12:52)−霊仙山(13:12〜13:21)−経塚山(13:39)−花畑−お虎ヶ池神社8合目(14:26)−バイパス分岐(14:39)−5合目見晴台−汗ふき峠(15:33)−落合(16:08、16:18出発)
     行動時間:7:02、 歩行距離:10.1km、累積登高:927m

落合付近は週日にも拘わらず車が多い。一番奥の駐車場に何とか駐車できた。準備を整え出発する。今畑登山口から植林のスギ林を登る。つずら折りの道には早々にクリンソウが咲いてある。少し登った廃村付近、更に登った先は、群生地になっている。年々群生地の規模が大きくなっている。最初は急な坂であるが、次第に穏やかになり、ごつごつとした岩が出てくる。広葉樹林帯になり、新緑を通して左手に近江展望台への急な山容が見られる。キランソウやスミレが出てくる。右手のスギ林が切れ、明るい草地のあたりで右折する。これから向かう近江展望台への岩場が見える。
 林に入ると足元にエビネが数株集まって咲いている。笹峠周辺では岩のそばや、木の幹近くにも見られる。鎌首をあげたウラシマソウの群落がある。付近ではウスバシロチョウが次々と現れる。追ってはみるが止まってくれなくて、いい写真が撮れない。
 いよいよ急坂にかかる。踏み後を辿るが、次第に岩と岩の間を適当に歩く。斜面の花は年々少なくなって、スミレが少しあるくらいだ。ゆっくりと登る。高度をあげるにつれ視界が広がり、鈴鹿の南が一望できる。左手には琵琶湖が綺麗だ。
 近江展望台には登山口から2時間30分、やっと着いたといったところだ。南方向は素晴らしい展望が広がる。足元の岩場には、ヒメレンゲが見られる。石灰岩のごつごつとした岩の間に黄色の絨毯が敷き詰められ、とても印象的だ。あちらこちらに群落があり、規模も相当なものだ。黄色のヒメレンゲに混じってハクサンハタザオ(マルバコンロンソウ?)の白い花も目を引く。イチリンソウ、オドリコソウの写真を撮りながら歩き難い岩の上を進む。
 稜線の左にあるヤマシャクヤクを見るために、左手の樹林の中へ入る。樹林がなくなった日のあたった場所はシャクナゲの密度が高い。群落の咲きっぷりが見事だ。
南霊仙山を過ぎたところで登山道を離れる。けもの道の細い踏み跡を歩く。斜面を歩く恰好で霊仙山に向かって直線的に進む。途中、岩場のところでヤマシャクやヒメレンゲの多い場所に着く。昼時、花を楽しみながらの昼食にする。果物をごちそうになり、コーヒを飲んだ後、出発する。左の谷を迂回するように進み、霊仙山に向かって直登する。急な斜面があるが、じわじわと詰める。岩場の山頂には4時間で到着した。
途中、ニリンソウ、スミレが見られる。ドリーネが散見される。ショートカットの比較的歩きやすい道のりだった。コースだった。

山頂は360度の眺望が得られる。近江展望台からの西南稜の稜線、その奥に藤原岳〜御池岳〜雨乞岳、静ヶ岳〜竜ヶ岳の主稜線と大眺望が広がる。琵琶湖側には竹生島、多景島、比良山系、高島トレイルの山々、北には伊吹山〜ブンゲン山〜金糞岳などの山々、西には奥美濃の山々が展開する。記念写真を撮った後、経塚山に向かう。

藤原岳〜御池岳〜雨乞岳、静ヶ岳〜竜ヶ岳の主稜線
 花のない滑りやすい道を一気に下る。谷筋からは一直線の登りになるが10分もかからず経塚山山頂である。
ここからも登山道を離れ尾根筋に沿って下ってゆく。踏み跡はないが特段歩きにくくなく、岩も邪魔をしない。進むと池塘があってまわりはコケとのマッチングが素敵でぴったりだ。池塘越しの伊吹山もなかなかに見ごたえがある。


一旦は下り、岩場の歩きにくいところを登る。登り切ったピークの北斜面がヤマシャクヤクの大群生地になる。こちらは遮る木々もなく、岩場に一面の白い花が展開する。ピンクのシャクナゲがあることでも知られているが、昨年の3輪の花が咲いていたあたりは花弁が散ったものもあって、見つけられなかった。少し下部まで下り、撮影に没頭していたところ、同行者が見つけてくれた。この群生地はほとんど知られていなかったが、だんだんと口コミで広がって行って、撮影に来る人が多くなった。長めの時間を取って撮影する。広範な群生地で、下の樹林の中にも咲いている。
     
 
 その後いったん下り、本来の登山道に向かう。草原上の気持ちの良いところだ。登山道に合流し、しばらく進めば「お虎ヶ池」の霊仙神社鳥居に着く。鳥居前で小休止を兼ね撮影をした。霊仙神社は毎年春にはお参りがある。8合目で、米原市になっている。その後も、カルスト地形の景色を楽しみながら進む。お猿岩7合目からの先の斜面が崩れたのか左手に谷筋横に添って急な坂を下る。ロープに掴って下るところがしばらく続く。斜面にはエビネが咲いていた。白っぽいものや、赤っぽいものなどの株があった。
足元にキランソウややニョイスミレが少ないながら見られる。
 その後は、樹林帯の急な道になるが、新緑で美しい。5合目見晴台はヤマシャクヤクの群生地だが時期はとっくに過ぎている。4合目と表示が出てくる。登山道が深くえぐれたところに来れば、しばらくで汗ふき峠に着く。ここからは右手に出れば榑ヶ畑の登山口である。左手に峠を下る。足元の不安定な急坂をロープを頼りに注意深く下る。しばらくで、谷筋に下りる。谷が荒れていることが一目でわかる。ますます荒廃がひどくなっていくようだ。その後渡渉を余儀なくされる。渡渉して逆に出る。またわたり直す。その後、しばらくで駐車場に戻った。

その他の花の写真
         
ヤマゴボウ ハクサンハタザオ  ヒメレンゲ サワハコベ
 
キジムシロ  キランソウシ ミヤマハコベ  イチリンソウ  クリンソウ
   
ウラシマソウ  ニリンソウ  ヤマネコノメソウ  ムラサキケマン  ヤマシャクヤク
   
タニギキョウ  オドリコソウ  タネツケバナ  エビネ
     
ウリハダカエデ ナットウダイ テンナンショウ  ニョイスミレ
         
         

チョウの写真
笹峠付近で飛び交うウスバシロチョウに出会った。
 
 ウスバシロチョウ

  

行程MAP(YAMAPから引用)
(国土地理院の地図を引用)

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作成日:2023年5月15日