| 38)扇ノ山 1310m : 2003年11月1日 関西百名山、日本3百名山 関西百名山に戻る 日本3百名山に戻る |
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扇ノ山(おうぎのせん)は、兵庫県と鳥取県にまたがる山で、標高1,309.9m。関西百名山や日本三百名山に選ばれている。中国・近畿地方の代表的な火山の一つで、山麓には湯村温泉や岩井温泉がある。西日本では山スキーの人気地の一つでもある。大山とならぶ鳥取県の「火山の両横綱とされており、中国・近畿地方の代表的な火山である。鳥取平野西部からよく見える山であるとともに、日本海に近い高山でかつては航海の目印にもされていた。山頂には二等三角点「扇ノ山」(標高1309.97m)がある。10数万年前まで何度か活動した火山で、噴出した溶岩による台地地形がまだ浸食が進んでいない。そのため山頂からはなだらかな山容で、四方には様々な高原が広がっている。これらの高原は農業やレジャーの地になっているほか、なだらかで雪が多いことから西日本の山スキーの名所の一つになっている。高原地帯の辺縁部は著しい浸食があり、各地で険しい断崖や峡谷を形成し、さまざまな滝がある。雨滝(日本の滝百選)、諸鹿川渓谷(21世紀に残したい日本の自然百選)などがその典型である。一帯は氷ノ山後山那岐山国定公園の北の端をなしている。鳥取平野からみえる代表的な高山である。鳥取県側から見た扇ノ山の山容は、山頂からなだらかな尾根筋が南北両翼に連なっており、扇を広げた姿に見立ててこの名がついたと考えられている。古くは「扇仙」、「扇嶽」などの異表記がある。東の兵庫県側からは山容は見えず、主に「畑ヶ平」(はたけがなる)と呼ばれていた(畑ヶ平高原参照)。地形・地質については、大山火山系に分類され、第三紀の終わり、おおむね鮮新世から第四紀の更新世にかけて何度も活動した火山である。全山でチシマザサが茂っているほか、鳥取県内では唯一、北方性のタケシマランが自生している。標高の高い部分では湿地性のザゼンソウ、サンインシロカネソウなどが分布する。なかでも岸田川源流の滝や雨滝一帯に自生するタジマタムラソウは1919年に新種とされた。このほか、ミズトラノオゴケ、マルバマンサク、アサクラザンショウ、ヤマアサクラザンショウなども扇ノ山一帯を特産とする植物である。分布学上の顕著なものは、ヨコワサルオガセ、アカウラカワイワタケ、イワタケなど樹皮や岩石のつく地衣類や、ヤナギゴケなどである。自然林では、ブナ、カエデ類(ハウチワカエデやイタヤカエデなど)、ミズナラ、スギが残されている。明治以降の開発によってブナ林は大きく損なわれたが、南斜面の標高が高い部分にはブナの原始林がある。このほか渓谷部ではトチノキ、ホオノキ、サワグルミ、カツラ、イタヤカエデ、が自然林を形成している。河合谷高原などでは開墾によって自然林が失われたが、いまはブナの植林が行われている。兵庫県側では道路の開削が進み、原生林は畑ヶ平高原の一部にしか残されていない。このほか、ウド、ギボウシ、フキ、ゼンマイ、ワラビ、スズノコ(ササの一種スズタケの若芽)などの山野草が自生し、春の山菜採取地にもなっている。扇ノ山の一帯はツキノワグマ、ヤマネなどの野生哺乳類、イヌワシ、クマタカ、オオタカなどの猛禽類、オオムラサキやギフチョウといった稀少な蝶類などの生息地になっている。川にはハコネサンショウウオやヒダサンショウウオが生息。大部分のエリアが氷ノ山後山那岐山国定公園に指定されていて、同公園の北限域になっている。谷が深く、繁茂するチシマザサに阻まれて、かつては冬の雪山登山しか不可能だった。また、交通が不便でヒュッテなども整備されておらず、宣伝もされていなかった。一方、近くの氷ノ山のほうは大山に次ぐ鳥取県第2位の標高がりながら、登りやすい山で広く宣伝されていた。こうしたことも、扇ノ山の夏季登山が行われなかった理由になっていた。一方、中国・近畿地方でも特に雪が多く、西日本の山スキー愛好家にとってはシーズン早くからシーズンの終わりまでスキーを楽しめる「山スキーのメッカ」となっていたいまは標高900m付近まで車道が整備され、そこから1時間あまりで山頂に到達できる登山道がいくつも整備されている。 ![]() (国土地理院の地図より引用) 関西百名山に戻る 、 日本3百名山に戻る 作成日:2018年10月20日 |