2002.9〜13号までの感想
2002.15〜17号までの感想
2002.19〜20号までの感想



本誌・フルーツバスケットの感想




2002年24号


「うっわ。クリーンヒット。」


開設当初はこんなくだらない「Talk」を読んでくれる方がいるのかどうか
甚だ疑問でしたが、意外に読んでくれている方もいるようで・・・
ちょっと吃驚(笑)
誰かが読んでいてくれる、と思うと結構、嬉しいものですね。
もう少し纏めろや・・・という意見もあるかもしれませんが、どうか
勘弁してやって下さると幸いです。
買って家へ着くなり、直ぐに書いているので、ちゃんと考えて書く
余裕がないのですよ・・・(涙)
それでは、毎回毎回、誤字脱字が多い感想で申し訳ありませんが、
どうぞ今回も管理人の戯言にお付き合いしてやって下さいなん♪

<フィルターなしの普通の感想>
■扉■
今回、表紙もカラーだったのですが、中もバリバリの見開きカラーで
fanとしましては、嬉しい限りで御座いますvv
しかし、全員大集合・・・描くの大変だったんでしょうねぇ、高屋先生。
首のない慊人がちょっと気になる所ではありますが、
紅野がカラーで登場するのは恐らく今回が初めてなのでは
ないでしょうか。紅野の髪は、ちょっと赤みのかかった茶色なのですね。
綾女さんのチャイナ服(?)が緑だったことには少々驚きましたが、
あとは然程、意外性を感じませんでした。
いずれにしろ、このカラーが貴重な一枚であることは間違いないか、と。
そして、本誌の附録となって再び使用される日もそう遠くはない・・・筈。
さらに新章スタートということで、随分凝った仕上がりになっていますが、
特に『フルーツバスケットまるわかり十二支』は永久保存版決定!?

■綾女登場■

「やぁやぁ透君。ひと夏の体験は君を大人にしてくれたかな!?」

いや、彼はあの別荘編で登場しなかったので、若しかすると・・・
とは思ったのですが、早速ですか!!

「ちょっと待って!!おまえ、どうやって家ン中入った!?」

(略)

「鍵・・・・・・掛け忘れて出たんだろ・・・」

「うっわ。クリーンヒット」

紫呉さん・・・鍵、掛けずに家を出てしまったのですね(苦笑)
由希の冷静な突っ込みに対する紫呉さんの滝汗な顔は見ていて
非常に楽しいのですが、本当に空巣が入っていたら大変です。

しかし、綾女さん・・・紫呉の宅で寛ぎ過ぎですって。
テーブルの上に散らかったビール瓶とか、食器とか、本とか・・・etc.
片付けるのは、みんな透君だということを忘れないようにしましょう。
それにしても、綾女さんが登場する度に賑やかになりますねぇ。
「ひと夏の体験」といい、「キョン吉のラブポエム日記」といい、
「夏は男女のロマンが飛び交いまくる季節」といい、キワドイ会話の
連発(?)に思わず爆笑。
そして、これは本当に如何でもいいことなのかもしれませんが、
敢えて・・・敢えて、今此処で突っ込ませてやって下さい。

綾女が着ている着物って如何見ても・・・・・・紫呉の着物ですよねぇ?

いや、恐らく大半の人が気付いていると思うんですが、
もうずっと前から気になっていたのですよ。
第22話で綾女が泊まりに来た時に着ていた着物は、
第21話で紫呉が着ていた着物ですし。
借りてるんでしょうか?紫呉から。
それとも紫呉の為に、綾女が作ったのでしょうか・・・?
如何でもいいけど、気になって仕方がないフルバの謎の一つ(笑)

■新学期、スタート■

うおちゃん・・・身長、180台までいくのが夢だったんですね。
でも、確かに男の子は身長、成長期に一気に伸びますから
私も、一時期羨ましく思ったことがあります。
考え方も変わりますしね。
外面と内面の変化の激しさに、戸惑うこともあるでしょう。
何だか置いてけ掘をくったようでちょっと悔しいみたいな、
そんな感情がうおちゃんの中にもあるのかもしれません。
しかし、コンビ二の君と偶然とはいえ、関わってしまった以上、
彼女が草摩の呪いの連鎖に巻き込まれていくのは、
時間の問題ではないでしょうか・・・・・・

さてさて、一方、勝手に用事=デートと結び付けられ、
からかわれて困る透君。
「違うんです・・・っっ」と一生懸命否定する透君を見て、
(・・・・・・つ、か・・・つ)と思う夾が可愛いかったり。
いや、泪目になって否定する透君も可愛いですけど、
それを素直に゛可愛い゛と思うことが出来ない夾君・・・
貴方も充分、可愛いですって(微笑)
若いって・・・いいなぁ。青春ですよねぇ(しみじみ)

■由希、新生徒会のメンバーに苦戦する■

由希=ゆんゆん(パンダみたいな名前で可愛いラシイ)
御免なさい。もう笑えませんでした。
本人でなくても、この渾名は流石にひきますね。
お願いですから、定着させないで下さい、という感じでしょうか。
相変わらずの破天荒振りを披露する翔、由希をライバル視し、
強烈な闘争心を剥き出しにする直人、ぶりっ子を演じながら、
実はただの暴力女だった公、相変わらず淡々としていて、
由希に対して無関心を装い続ける真知。
突込み所満載のメンバーですが、何所となく、草摩家の人々を
彷彿させるメンバーではありますよね。
私的には、翔(=綾女),直人(=夾),公(=楽羅),真知(=はとり)
といったイメージでしょうか。
ただ、天衣無縫な翔の人柄には、何所となく惹かれるものがありますね。
ムカつくけれど憎めない、由希の気持ちも解るような気がします。

■透、籍真に呪いの本質を問う■

「師匠さん・・・師匠さんはご存知ですか・・・ご存知なのですか?
呪いのこと。呪いを解く、方法を」

漸く、透が動き始めました。
彼女が紫呉やはとりにこのことを訊かなかったのは、ある意味、
正解だったかもしれません。
確かに籍真が透にとって、何らかのアドバイザーになるのは
間違いないでしょう。
それでも、私には籍真が呪いの全てを知り尽くしている、
或いは仮令知っていたとしても、その全てを透に明かすとは
どうしても思えないのですが・・・真実は如何に?

〜呪いを解く゛カギ゛を握る者たち〜

紅野とはとりが共に保守的な立場を取っているとすれば、
紫呉と籍真はその逆の意味で、゛似たもの同士゛ということに
なるのでしょうか。
紫呉は目的の為には手段を選ばない、非情な一面を持ちますが、
籍真もまた、どんな手段を使ってでも、夾を守ろうとする強い意志を
持っています。

「だれであろうと、いざとあらばこの身一つで守るまで。
親の心を持てずにおられる貴方には、この愚見、理解できますまい。」
(注:コミックス9巻・145頁参照)

彼らは閉鎖された世界の中で、何とか呪いに対抗する術を見つけ
出そうと、もがき苦しみます。
一方で、手厳しい云い方をすれば、はとりと紅野は、慊人に対する陰湿な
復讐の為に、彼らを利用しているという見方も取れるかもしれません。
ただ、仮令そこまで考えていなかったにせよ、彼らが紫呉や籍真に
何らかの淡い期待を抱いているのは確かでしょう。

呪いを解く第一歩、それは透自身が閉じてしまった心の蓋を
開けることにあるのかもしれません・・・・・・


<フィルターありの邪な感想>

矢張り、見所は本誌のカラー!!
可愛い紫呉と、格好良いはとりでしょうか・・・(←違)
特にはとりのカメラ目線にはクラクラです〜vv
あぁ、紳士万歳!!
紫呉さんじゃなくても、その瞳に見詰められるだけで、
イってしまいそうです。(←大丈夫か、自分)

今回、残念ながらはとりは登場しなかったのですが、
それでも紫呉がちゃんと登場してくれて、心の底からホッ。
登場しないかと思ってましたからねぇ・・・
元々、彼らは脇役ですし(泣)
紫呉さんは、相変わらず可愛くて嬉しいですvv
来月号は、はーさんが登場するといいなぁ・・・
別荘編で、散々イチャついてくれたので、今後暫らく
二人が揃って登場することはないんでしょうけれど・・・
でも、どっちかが登場してくれるだけで、個人的には満足なのですよ。
勿論、両方登場してくれれば、大満足で万万歳、ですが(笑)

えーと・・・ですね。
本当は今回・・・するつもりはなかったのですが、
本誌を読んで何となく思い浮んだので、結局、駄文なんぞを
書いてしまいました。
制作時間は・・・どうぞ訊かないでやっておくんなまし(号泣)

ただ、読んでも多分、意味が解らないと思います。
それでもO.K.という寛大な方のみ、お読み下さい。




―――――――――――――――――――------→泡幻



―――・・・透君が、彼の・・・籍真殿の処へ行ったみたいだよ。


―――そうか・・・


―――何で僕の処へ来なかったんだろうねぇ。
     透君になら、何でも教えてあげるのに・・・


―――嘘を吐け。仮令、彼女がお前に訊いたとしても・・・・・・
     最初はなから、教えるつもりはなかったんだろう・・・?


―――・・・はーさんには・・・・・・敵わないね。如何して解っちゃうんだろう。
     でもそれは、君にも――云えることだろう?


―――違う・・・俺はもう――佳菜のような人間を出したくないだけだ。


―――同じだよ。だって、最近、はーさんが透君を見る眼差し・・・
     優しいもの。


―――何だ。嫉妬(ヤキモチ)でも妬いていたのか?


―――・・・・・・はとり・・・っ!!


―――・・・悪かった。済まない・・・・・・


―――ねぇ、はとり。若しかして、もう僕は・・・・・・必要ない?


―――・・・何を急に・・・・・・


―――・・・・・・君は、本当は・・・・・・









―――僕は、平気だから。



白く、柔らかい布に包まれているようだった。
次第に遠退いて行く声は、やがてふっつりと切れる。

此処は霞の国なのだろうか。
懶き雲の上を漂っているような不思議な心地。
決して満たされることのない、空っぽな心。
何か、大切なことを忘れていたような気がする。
焦っても応えなどないと、解り切っているのに。
紫呉は堪らなくなって、薄れかかってゆく断片的な記憶を、
必死で掻き集めた。



電・・・話。そうか、電話だ。
繋がっていた電話の糸は、余りにも細過ぎた。
切れかかったその糸が、心の奥底で無暗に引っ掛かっていて・・・



―――苦しい。



思い出さなければ、良かったのに。
その苦しさに、視界を蔽っていた濃い霧が、ゆっくりと晴れて行く。





―――・・・・・・」

薄目を開けると、古い床の間の壁に掛った掛軸が
朦朧(ぼんやり)と映った。
顔には、夕陽が(あた)っていて。
自分は一枚ばかり開けた戸に、倚凭(よりかか)っていた。
それで漸く、午睡ひるねをしていたのだと理解する。


硝子戸から導かれた静かな光線(ひかり)は、己の顔だけでなく、
机の上に積んであった書籍(ほん)や、古びた道具の類をも照らし出した。
黄ばんだ陽に誘われるかのように顔を上げると、障子の隙間から、
黄昏の空が見える。


周囲(あたり)は、相変わらず、闃寂(シン)としていた。
少し、逆上(のぼ)せたような眼差しをして、身を起こすと
肩に掛けられた毛布が躰からトサリ、と落ちる。

風が自分の髪を嬲って通り過ぎた。
戸外からは、時折、子供たちの笑い声が聞こえてくる。


そうして紫呉は、自分一人を部屋の中に、見出した。





―――僕は、平気だから。

嘘だった。
本当は些とも平気などではない。

だってもう、自分は、はとりなしでは生きて行けないから。
自分の輪郭を形作ってくれるのは、はとりだけだから。



温もりが、欲しかった。



傍に居られるだけで、良かったんだ。


それなのに―――
如何してこの想いは、成就しないのだろう。



庭先で、紅く染まった花がポトリ、と落ちる。
硝子戸には、痛憤とも、悔悟とも、冷笑とも云いようのない光を帯びた
自分の瞳が映っていて―――
そこから、絶間(とめど)もなく、涙が溢れた。



「・・っ、は・・・さ―――・・・」


風がソッと頬に触れる。
虚空に手を伸ばすと、漂っていたはとりの幻影は泡となって、
跡形もなく―――消えた。 




        了 ←――――――――――――――――――――



           突然、次回予想!!

次のフルバは1号!!そんなわけで(?)それまでに、勝手に予想を
立ててしまおうという無謀な計画パート11。
もういい加減にしろや!!という突っ込みがそろそろ聞こえて
きそうですが、それでも私は的外れな展開を予想し続けます(苦笑)

希望予想その1.呪いを解く方法を教えてくれ、という透に
籍真は呪いの起源について、訥々と語り始める。
一方で、透が書いたメモを偶然発見してしまった紫呉は、
はとりの元へ・・・
次号、呪いを解く鍵とは・・・!?

希望予想その2.ついに透が閉じた蓋を開ける時がやって来た!!
呪いを解く鍵・・・それは、透の母・今日子と、父・勝也にあるということを
知った透は・・・!?

最悪予想その1.透の行動は、全て紫呉にバレていた!?
紫呉から頼まれた籍真は、透に嘘を・・・!!

最悪予想その2.リンは別荘で(実は)紫呉と密会を重ねていた!!
次号、彼らの真の目的が明らかに・・・(←何だよ、真の目的って/笑)

・・・・・・さて、果たして結果は・・・・・・?(←どれもハズレそう)









2002年21号


「『それに比べて大人達は』・・・だろ」


本当は、この「Talk」も削除項目リストの中に入っていたのですが・・・
と書くと暗くなってしまうので止めましょう。(←書いてるじゃん)
自分が本音で語れなくなった時が、このサイトの終焉だと思っています。
・・・ということで、せめて此処では弾けさせて下さい・・・って、
前から弾けていたような気もしますが(笑)

あ・あと、もう忘れている方もいらっしゃるかもしれませんが、念の為。
「キャラクター分析」と「綾瀬がはとり×紫呉にハマッタ理由」、さらに
「フルーツバスケットの展望」の公開は中止させていただきました。
(いないとは思いますが)万が一、期待して下さった方がいましたら
本当に御免なさいっっ!!(平謝り)
キャラクター分析は無理かもしれませんが、「展望」を交えながら
今後、フルバの感想は書いていくつもりです。
ではでは、前置きが長くなってしまいましたが、以下感想なのです〜♪

<フィルターなしの普通の感想>
■扉■

「お?アイツちょっとイケてんじゃん!」

「そ、そういうものなのですか?」

「危ないから近づいちゃダメよ。透くん・・・」

見開きのカラーなのですが・・・・・・
この3人の会話には何か深い意味があるのでしょうか?(汗)
残念ながら、私には本編と殆ど関係がないように思えてなりませぬ。
ところで、全然関係ないのですが、はなちゃんの服(衣装?)が、
フランス人形のアレに見えるのは・・・私の気の所為?


■"罰"と"呪い"に対する綾瀬的考察■

(酉は慊人さんじゃない。慊人さんは違う。違う存在)

透が聡い子だと改めて思い知らされた回でした。
不変であることは、本当の倖せでない。
前へ歩もうとするけれど、それが出来ない十二支の見えない想いを
真摯に受け止め、彼らの立場になって物事を考えようとする透は、
慊人に会って、彼が十二支とは違う存在であることに
自ずから気付きます。

「・・・僕は、十二支にとって誰よりも神に等しい存在・・・
十二支の魂を統べる存在。魂の支配者」

出ました!!
矢張り、あの俗に云われている"神様説"は、本当だったようです。
「・・・・・・"殺す"なんて、そんなの無理だってわかってるだろ・・・?」
(第61回より抜粋)という由希の言葉の行き着く先は、結局、
慊人だったんでしょうか。
十二支の生殺与奪の権は、全て慊人(神様)にあるのだという考えも、
一つの解釈だと思います。
ただ、やっぱりそんな慊人も何かに縛られ、囚われ、もがき苦しみながら
生きているような気がしてなりません。

・・・で、本当に如何でもいいことなのですが、このセリフを
カッコつけながら云う慊人を見て、私はフと気付きました。
この彼のポーズ・・・
「●●戦隊○○レンジャー」シリーズ(?)の
あの"キメポーズ"に似てると思いません・・・?(笑)

シリアスシーンで笑ってはいけない!!と思いつつも、このコマを見て
吹き出しそうになったのは、この私です。
全国の慊人ファンの皆様、御免なさい。
でも、まぁ何にせよ、彼が酉でなくて良かったです。
当主が透に抱き付かれて変身、なんて洒落にもなりませんものねぇ(笑)

さて、冗談はさておき、本題へ戻りましょう。


「だからもう、僕らの"倖せ"を壊そうとしないで。出しゃばらないで。
大人しくしていて・・・さもないと、罰が下るよ」

この慊人の云っている"罰"とは記憶の隠蔽・・・なのでしょうか。
私が作者であれば、物語の終盤辺りで、(ベタな展開かもしれませんが)
一度、透の記憶を消すかもしれません。
勿論(?)この可哀相な役を再び担わされるのは、はとりでしょう。
アニメのはとりは透の記憶を消しませんでしたが、
透を傷つけない為には、記憶を消す方法が最善だと判断した時、
恐らく彼は、透の記憶を消すと思います。
そして、その時に生きてくるセリフが、
「・・・記憶が消されちゃっても、またお友達になって下さいね・・・・・・っ」
(注:コミックス2巻参照)という透のセリフだと思うのですよ。
はとりは自分の記憶隠蔽能力について、「フラッシュバックが恐い」とか
「重ねがけが必要」とコメントしておりますが、この隠蔽能力の未完成さ
こそが、後に透が記憶を失った時に、自力で記憶を取り戻す可能性が
あるということを暗に物語っているのではないでしょうか・・・?

なーんて、語っておりますが、私の予想は大抵外れますので、
くれぐれも鵜呑みにしないで下さいなん。
こういう考えもあるよ、ということを云いたかっただけです。
何せ、時間が無いもので(涙)
せめて、フルバが終わるまでサイトを存続させることが出来たらなぁ・・・


(では、呪いとは?呪い・・・正体のわからない鎖。
総ては呪いに辿り着き縛りつける。皆さんを。神様・・・を?)

(師匠さんが・・・花火の光を伝えたのは、幽閉される未来の為では
決してなくて、由希君が闘い続けているのは、草摩に戻りたいからでは
なくて、たぶん本当は心の底で、自由に願う未来があるはず。
でも呪いが、それを縛りつけてしまうのならば、私は呪いを解きたい)

さて、この別荘編の最後の最後で、透は自分の使命を理解することに
なる訳ですが・・・・・・
この"呪い"とは、一体何でしょう?
今回、感想とは程遠い、自分の推測ばかり書いておりますが、
「展望」が書けなくなってしまった以上、此処でしか書く機会がないので
どうか私の戯言にお付き合いしてやって下さい(苦笑)

「本田さん。知ってる?十二支は本当は十干十二支。
数詞や時計として使われ、その後、陰陽五行や相生相克が取り入れ
られ、吉凶を占うものになったんだ」(注:コミックス1巻参照)

色々考えた結果、この"呪い"は、陰陽五行思想辺りに関係している
のではないか・・・というのが、私なりの現時点までの考えだったり。
それが具体的に"呪い"とどのように関わっているかまでは、まだ
解らないのですが・・・(苦笑)
ただ、この陰陽五行思想、日本では陰陽道となり、道教と合体して
占い・呪術として独自の発展を遂げましたが、中国オリジナルの
陰陽五行思想は、宗教ではなく哲学でした。
突き詰めて考えれば、それは神話の世界まで行き着いてしまいますし、
しかもそれを基本思想とすると神様が5人・・・ということになってしまうの
ですが、未だにこの説を捨てきれないでいたり(苦笑)

また、「丙午生まれの女性が男を取り殺す」という俗信から考えると、
呪いというものが、もっと明確になってくるかもしれません。
つまり、「愛は死に通ずる」という考え方ですね。
案外、こっちの方がしっくりくるかもしれません。
愛は生命という有限のものに包まれた極めて儚いものですが、
死というのは無限かつ永遠のものであります。
愛は死に打ち勝つことは出来ず、私たちを死と向き合わせる。
けれども、その愛の中に生と死という対立する二つのものを享受する・・・
む〜・・・ダメですね(苦笑)ますます、意味不明になってしまいました。

※因みに私の予想は、99%の確率で外れますので、(実証済み/笑)
信じちゃだめですよ〜(苦笑)

結局、何が云いたかったんだ!!と云われてしまいそうな
今回の感想(←もはや、感想とも呼べない・・・)
結論だけを焦っても駄目ですね。済みません。
出直してきます(←何て中途半端な終わり方/涙)


<フィルターありの邪な感想>

「もみっちがね。血相変えて呼びに来るから何事かと」

紅葉〜っっ!!!ありがとう!!(←え?)
いやぁ、彼らが二人一緒に登場してくれたのは、紅葉の御蔭ですね。
紅葉の活躍で、貴重なシーンを拝むことが出来ました。
あんな夜更けに、皆が寝静まった頃、紅葉が呼びに来るまで
二人でナニをやっていたのでしょう?(←妄想フィルター作動中)
特に、26頁3コマ目のぐれさんにご注目!!
水も滴るイイ男とは、正に彼のことでしょうか?(笑)
私はそんな貴方にクラクラです〜vv


「はーさん、手当てなら僕がやるよ。慊人さんと一緒に帰るんでしょ?」

その前の、ぐれさんのこのセリフも良いですね。
言葉の端々から、微妙な嫉妬(心)を感じさせてくれるセリフです。
先ずは、「手当てなら僕が・・・」、これはきっと透に対する嫉妬でしょう。
次に、「慊人さんと一緒に帰る・・・」、これは勿論、慊人さんに対して。
「帰っちゃイヤだ」と素直に云えないぐれさんが妙にいじらしくて可愛いvv
着物の袷から覗く鎖骨の、そのチラリズム的な部分にも萌え・・・(←!?)


「ま、もみっちはよくガンバリましたね。それに比べて若者達は・・・」

「『それに比べて大人達は』・・・だろ」

若しかして、二人きりの「大人の時間」を妨害されて、
ちょっと不機嫌だったりします?(←全然違うよ。綾瀬さん・・・)
個人的には、ぐれさんに何時までも可愛いままで居て欲しいですね。
偶に、自分で自分のことを「紫呉のおじちゃん」とか「おじさん」などと
云うシーンを見ると涙が出そうになったり。
矢張り、「女子高生」に拘る辺りがそうなのでしょうか。
アニメでは、透君の使ったタオルの匂いを嗅ぐ・・・という衝撃的(?)な
シーンもありましたよねぇ(涙)
まだ27歳なんですから「紫呉のお兄さん」で充分、いけますって!(力説)
その色香で、これからもはーさんを惑わせ続けてやって下さい!!

そ・し・て

今回は別荘編も終わってしまった、ということと、
次の発売まで間があるということで、ちょっと駄文なんぞを付けてみたり。
突然の休止してしまったことに対するお詫びも兼ねて、
通常の1.5割増しの長さでお送りします(←誰も読みたくないって/苦笑)
お暇な方は、どうぞ読んでやって下さいなん♪





――――――――――――――――――――→惜別



庇から落ちた雫は、アスファルトを黒く染めた。
滞ることなく降り頻る雨は、止むことを知らない。
ただ、サアサアと下草を叩く雨の音だけが、この場に常駐している。
夜の闇に手を透かして見ると、二筋、三筋雨の糸が
途切れ途切れに映り――――
五指の間隙から覗く空は、相変わらず(くら)かった。


―――痛むか?


―――いいえ。大丈夫ですよ・・・・・・


低く曇った声と、凛と澄んだ声が、夜陰に響く。
昏黒の中に身を置いて、瞳を凝らすと、
(おの)が手傷を負ったような表情で、
透を手当てするはとりの姿が、雨と共に斜めにすぅと映って、
直ぐに消えた。


嵐が過ぎ去った後は、慊人が帰ってしまった後は、
何と静かなことだろう。
自分とはとりの間には、ただ細い雨の糸が絶え間なく、
落ちているだけであった。




細い鎖を繋いだような雨が降り続く中、しとどに濡れて
冷えきった敷石に視線を落とすと、紫呉は吐息とも溜め息ともつかぬ
息を洩らす。

血の跡のように、点々と浮かんだ黒い染み――――
それを見まいと、紫呉はその目を静かに伏せた。

耐えるように。祈るように。
降り続けるその命の糸は、多分、僅かな尺余り。





――――ハリィっっ!!

雨を衝いた紅葉の悲痛な叫び声が、今も耳から離れない。
あの時、彼が自分たちの元へやって来た時、紫呉は持ち前の冷静さを
装って紅葉を宥めてはみたものの、その心の闇は(とどろ)を巻いていた。
掻き乱せるだけ掻き乱して、それでお終い。
何時も、その皺寄せを一身に背負うのは、はとりばかり。
掻き乱すのは自分。救うのは彼。
立場は同じと雖も、自分とはとりは、余りにも違い過ぎる。



―――ま、もみっちはよくガンバリましたね。それに比べて若者達は・・・


―――それに比べて、大人達(おれたち)は・・・だろ



悪態を吐かれることには、慣れていた。
だが、凡てを包含したような、はとりの淋しげな横顔を見た時、
息苦しくなるような心持がしたのは確かである。
疚しいことをしている訳ではない。
それでも、泣きじゃくる紅葉を見て、如何にも哀しい
気分になったから――――
紫呉は、はとりに背を向けた。
勿論、その切れ長な瞳が、背後から自分の姿を捉えていることは
知っていたけれども、振り向くことはしなかった。

自嘲しながら、誰かが動かないと、変わるものも変わらないよ、
などと(うそぶ)いてみせる。

己の目的を達成する為なら、人一人を踏み台にすることくらい
簡単に出来た。
しかし、その間際で煩悶するのは、幾許の良心の呵責を
感じるからであろうか。
退くのは厭だが、進むのも怖い。
そんな自分を掻き抱いてくれるのは、何時もはとりだった。







―――紫呉・・・」


気が付くと何時の間にか眼前に、はとりが立っていた。
顔を上げた途端、闇の中に色彩(いろ)が生まれる。
自分とはとりを繋ぐものは、呪いなのだろうか。



「・・・・・・何を考えている?」


解らない。
不可思議の糸は、闇の夜さえも、縫ってしまう。
手が、足が、硬くなって、紫呉は石像のように動けなくなった。
はとりが諦めたように溜め息を吐いて、身を翻す様子が
視界の端に映る。


嗚呼。

彼が―――はとりが、自分を置いて去って行く。



刹那――――



胸が締め付けられる程に、切なくなった。

気が(おか)しくなる程に、虚しくなった。

腸が煮え繰り返る程、自分自身に腹が立った。



厭だ。
行かないで欲しい。
一人では戻れない。変われない。
たった一人で取り残されてしまったら、自分は汚く腐ってゆくだけだから。



気が付くと。

紫呉は無意識に、はとりのスーツの裾を掴んでいた。



「・・・如何した?紫呉―――

濡れ羽の如く黒い自分の頭に、暖かくて大きなはとり手が
のせられて――――
その靭やかな指で、頬を撫でられる。

草摩はとり――
この男は、此処まで堕ちてしまった自分を、まだ救ってくれるのだろうか。



「は・・・とり――


名前を呼んだ瞬間。
微温(なまぬる)い風が頬に当たり、柔らかい感触が唇に落ちた。
そのまま強く、抱き締められる。

あぁ、如何してこんなに、温かいのだろう。

触れ合うことで、密着することで味わう安堵感。
一体となることの快楽。
雨の匂いとはとりの匂いが、雑じった。







――んっ・・・ぁ」

思わず、上擦った声が洩れた。
はとりの唇が、項から離れ―――
その濡れた音に、麻痺(しび)れていた躰が、覚醒する。
見えるか見えないか、ギリギリの境界(ライン)に残された紅い痕。

魂さえも繋がっているかのようなこの温もりが、
如何しようもなく愛しかった。
お互いが、お互いを唯一無二の如く求め合うことに、
理屈など要らない。
仮令、それが執着でしかなかったとしても、
躰と心が一つになれたのなら、どんなに幸せなことだろう。


紫呉、と強く名を呼ばれたような気がした。

闇が、暖寛(ゆっくり)と動く。



「この痕が消える迄に―――


瞬間。


大地の髄に浸み込もうとするかの如く降り続ける雨の音が、止んだ。
自分だけを取り残して、世界が止まる。


―――俺の処へ、来い」


その言葉に―――
胸の中が暖かい空気で満たされ、躰が透明になっていく感覚がした。
はとりの姿が、薄暗い夜明けの空気と共に溶けてゆく。


この気持ちが要らないとは思わない。
それでも、こんな想いをしたのは、きっと最初で最後だった。
仮令この先、どのような結末が自分たちを待っていたとしても、
自分はそれを受け容れなければならないだろう。
だからせめて、笑って彼を見送ることが出来たなら。


項の辺りに残った痕に手を這わせてみると、何だかまだ
僅かに熱を持っているような気がして、紫呉は一人、微笑んだ。
じんわりと伝わるはとりの優しさが、妙に擽ったい。
この痕がずっと残ればいい。
夢でも幻でもなかったという証拠に。




千筋の雨は、何時の間にか上がっていた。
この世界が若しも無数の絡み合った糸で出来ているとしたら、
自分とはとりのその糸は、何処かで繋がっているのだと
そう信じたい。

空を仰いで、大きく深呼吸をすると――――
黎明の空に残った二つの星は、寄り添うように瞬いていた。





        了 ←――――――――――――――――――――



           突然、次回予想!!

次のフルバは24号!!そんなわけで(?)それまでに、勝手に予想を
立ててしまおうという無謀な計画パート10。
次のフルバの発売まで間が空き過ぎているのが、淋しい。
これでとうとう、別荘編も終わりかと思うと、淋しい。
でも今後、はーさん&ぐれさんが二人一緒に登場するシーンが
減るだろうと思うことが、一番淋しい・・・・・・(←結局それか)

希望予想その1.夏休みも終わり、新学期がスタート。
由希が真鍋とのコミュニケーションに苦戦する一方で、
紫呉の家では、透に"呪い"の本質について話すべきか否かという
密会が行われていた。次号、透は真実を知ることが出来るのか?

希望予想その2.ひょんなことから、うおちゃんが気になっていた男性が、
紅野であったことを知る透。
二人を逢わせる為に、彼女がとった方法とは?
そして、それを知ったはとりと紫呉は・・・?
次号、二人の恋の行く末は如何に・・・!?

最悪予想その1. それまで雲隠れをしていたリンが、突然紫呉と
紅野の元に現れた。彼女の真の目的とは一体・・・

・・・・・・さて、果たして結果は・・・・・・?(←どれもハズレそう)