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2007年9月前半

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07.9.14 - 22 (fri - sat)
GRINDER「NOTHING IS SACRED」ドイツのスラッシュ91年作。叙情的なインストをオープニングに配し、そこからスタスタと疾走するベイエリア系スラッシュ。基本はリフ主体の楽曲なんですが、時折パワーメタルっぽいメロディアスなGtフレーズが顔を出すのがアクセントになっており、FORBIDDENなんかに近い雰囲気を感じます。なかなか格好良い。

INKER & HAMILTON「PERSON TO PERSON」ドイツの男女ポップデュオ94年作。爽やかなハーモニーが映える、繊細でアコースティックな楽曲。このアルバムもフォーキーで朗らかなムードが支配的で、あまりピンと来ません・・・。

07.9.13 (thu)
ROB ROCK「GARDEN OF CHAOS」アメリカのメタルシンガーのソロ07年作。ROY Zが作曲とプロデュースに関わっています。そう思って聴くと、メタリックで厚みのあるGtサウンドが如何にもROY Z的という感じ。このテのメタルらしいメタルを作らせたら絶品の手腕を発揮するROY Z、フックのある小気味良いGtリフを中心に構築されたHMチューンは流石の格好良さ。しかし、やはり楽曲の色を決定付けているのは、ROB ROCKの艶やかでパワフルなハイトーン。IMPELLITTERI時代には質は高いものの金太郎飴的だった歌メロも、ROY Zの楽曲に支えられてか、基本はROB ROCK節ながらも適度なバラエティを備えているような気がします。実に手堅い高品質な作品で、メタルシンガーのソロ作としては理想的とも言えるクオリティでは無いでしょうか。

07.9.12 (wed)
ROADSTAR「GLASS MOUNTAIN」イギリスのHR07年作ですが、何故かアルバムリリース直前に解散してしまったとか。DEEP PURPLEあたりを思わせる、ルーツに根ざしたクラシックなHR。比較するならTHUNDERとか初期GOTTHARDになるんでしょうか。正直好みのスタイルではないですし、取り立てて強力な楽曲があるワケでは無いんですが、まあクオリティはそれなりに高いんじゃないでしょうか。THUNDERやGOTTHARDの場合は、胸に沁みる強力なキラーチューンがあったりするんですが、このバンドの場合骨太のGtリフが主導するロックチューンが大半なので、個人的な趣向からはやや外れちゃいますね。

07.9.11 (tue)
MARDUK「ROM 5:12」スウェーデンのブラックメタル07年作。NAGLFARあたりに比べると全然メロディのフィーチュア度は少ないものの、不穏さを煽るSEの巧みな導入や、緩急をダイナミックに使い分ける構成力と、破綻の無い激烈かつテクニカルな演奏などにより、比較的聴きやすいアルバムになっていると思います。重厚なスロー/ミドルチューンからブラストの嵐が吹き荒れる激速チューンに雪崩れ込む展開が交互に続くんですが、中でも個人的にツボだったのは、あまりにも不気味なムードを醸し出す"1651"から、仄かにメロディを含んだGtリフがブラストビートに載せて小刻みに展開していく"LIMBS OF WORSHIP"という流れ。格好良い。

07.9.10 (mon)
EPICA「THE DIVINE CONSPIRACY」オランダのフィメール・ゴシックメタル07年3rd。コンセプトアルバムのようです。NIGHTWISHがゴシックフィーリングを残したままアルバムを重ねたらこんな感じになるかな?という雰囲気の楽曲。とは言え、あまりゴシックな雰囲気は強くなく、WITHIN TEMPTATIONを思わせるメタリックなGtリフとシンフォニックなアレンジを絡めたアレンジに、オペラティックな女声Vo+男声デスVoに荘厳なクワイアを盛り沢山に詰め込んだ楽曲は、パワーメタリックな疾走感や緊張感も随所に感じさせます。楽曲の密度とクオリティは非常に高いと思うんですが、歌メロがあまり印象に残らないためか、聴き終わった後の印象が今イチ弱いような。

07.9.3 - 9 (mon - sun)
WUTHERING HEIGHTS「FAR FROM THE MADDING CROWD」デンマークのエピック・パワーメタル03年作。アイリッシュトラッド風味のフレーズをたんまり詰め込んだ、変幻自在の展開を見せるファンタジックでドラマティックな楽曲に、新加入のNILS PATRIK JOHANSSONのDIO風の熱いVoが楽曲の濃密さに負けない絶唱を繰り広げる様は、ケルト化したBLIND GUARDIANかRHAPSODYという趣。悶絶なメインフレーズを、組曲のようにアレンジを変えて随所に挿入する事によって、あたかもコンセプトアルバムかのような全体の統一感が保たれています。メチャ格好良いです。

ANDRE MATOS「TIME TO BE FREE」元ANGRAのVoのソロ・プロジェクト07年1st。"BOHEMIAN RHAPSODY"的と本人も語る、VIPER時代の名曲バラード"MOONLIGHT"のリメイク"A NEW MOONLIGHT"が示唆する様に、明らかにVIPER〜ANGRA初期への回帰路線が見て取れる作風。クラシカルなインスト"MENUETT"から気品と憂いを撒き散らしながら疾走するメロディック・パワーメタルチューン"LETTING GO"へと展開する序盤から、新鮮味は無いもののクオリティの高い楽曲が続きます。個人的なハイライトは"HOW LONG(UNLEASHED AWAY)"で、ANGRAスタイルとは趣をやや異にする正統派HMチューンですが、哀愁のサビメロが余りにも秀逸&悶絶。JOURNEYの"SEPARATE WAYS(WORLDS APART)"のカヴァーはやや蛇足気味かも・・・。

VOICES OF ROCK「MMVII」MICHAEL VOSSとCHRIS LAUSMANNが共作した楽曲を、様々なシンガーが歌うというドイツのメロディアスハード・プロジェクト07年作。参加メンバーにはANGEL SCHLEIFERやTOMMY DENANDERの名がクレジットされています。

JAMES CHRISTIANによる"VOODOO WOMAN"は、タイトなGtリフが構築するスケールの大きい楽曲に、渋さと陰りを兼ね備えたメロディを載せたミドルテンポで、良いハマリ具合。JEAN BEAUVOIRによる"WILD THING"は、ファンク路線には走らず、コンパクトでキャッチーな哀愁メロハー曲。TERRY BROCKによる"NIGHTINGALE"は、彼の円熟の歌唱を存分に活かした泣きのパワーバラード。

意外な人選のDAN REEDによる"OVER AND DONE"は、楽曲スタイルも意外でハートウォーミングな産業ロック。これがまた結構ハマってます。JOHNNY GIOELIによる"PHOENIX RISING"は、欧州的な憂いをしっとりと含んだ叙情的なミドル。良い曲ではあるんですが、彼には切れのあるHRを歌って欲しかった・・・。HARRY HESSによる"IRRESISTIBLE"も、欧州的な哀愁メロを配した重厚なミドルですが、サビメロでは何となく彼らしい個性が顔を出しているような気がします。

GORAN EDMANによる"CHINA IN YOUR HANDS"は、軽快で朗らかなメロディのハードポップ。うーん、こういう曲を歌わせても勿論素晴らしいんですが、彼の真骨頂は泣きのバラードのような・・・。夫婦で参加のROBIN BECKによる"UNDERLOVED"は、アメリカンなムード漂うカラっとした軽快な楽曲。ハスキーな彼女の歌唱には合ってますが、楽曲の出来は一番低いかな・・・。

STEVE OVERLANDによる"SLIP AWAY"は爽快さと仄かな憂いが同居した伸びやかなメロディに、80年代的なKeyサウンドが彩りを加える楽曲で、FMでの彼のキャリアを思い起こさせる佳曲。GARY BARDENによる"LOVE IS BLIND"は、1曲目の"VOODOO WOMAN"と同系統の欧州的なミドルで悪く無いんですが、本編ラストを締める曲として相応しいかというと疑問。ボートラはMICHAEL VOSS本人による"MANIAC"のHRバージョンのカヴァー。まあこの曲はどんなアレンジでも格好良いわな。

個人的にこのテのプロジェクトには食指が動かないんですが、流石に楽曲のクオリティは押し並べて高く、十分及第点クリアの出来でした。

DELAIN「LUCIDITY」元WITHIN TEMPTATIONのKey率いるフィメール・ゴシックメタル07年作。ゲストVoにSHARON DEN ADELとLIV KRISTINEが参加しています。シンフォニックなアレンジとメタリックなGtリフを組み合わせた、重厚でゴシックフィーリング溢れる楽曲は、WITHIN TEMPTATIONと殆ど区別が付かないくらい同系統の楽曲。歌メロこそ、本家が「SILENT FORCE」等で聴かせてくれた神懸かったレベルには到達していないものの、このテの楽曲して存分に楽しめる出来なのは間違い無いです。

07.9.2 (sun)
HEAVEN & HELL「LIVE 2007-RADIO CITY MUSIC HALL」DIO期BLACK SABBATH再結成プロジェクトのライヴ盤07年作。完全にLOUDPARKの予習用ですが、流石にこの選曲のライヴなら何の文句の付けようも無いです。「DEHUMANAZER」や新曲もライヴの流れに自然に溶け込んでいて、特に違和感無し。ライヴがひたすら楽しみ。

TESLA「THE GREAT RADIO CONTROVERSY」アメリカのブルーズHRの89年2nd。ハスキーで枯れた味わいのVoが歌うブルーズベースのHRという基本路線はそのままに、よりHR寄りに、そして哀愁を増した秀曲、佳曲が目白押しです。スケールの大きな哀愁ブルーズHR"HANG TOUGH"、前作の"CUMIN' ATCHA LIVE"に匹敵する格好良さを誇るハードドライヴィンな"YESTERDAZE GONE"、キャッチーなサビメロを持った"MAKIN' MAGIC"、メランコリックなメロディがドラマティックに展開する名曲"PARADISE"等が特に素晴らしい出来。このアルバムが最高傑作だと思います。

AC/DC「LIVE」オーストラリアのベテランHRの92年ライヴ盤。「THE RAZORS EDGE」のツアーですが、流石に良いライヴ演ってます。"THUNDERSTRUCK"から始まる前半の小気味良いドライヴ感や、アンコールでの"HIGHWAY TO HELL"〜"T.N.T."〜"FOR THOSE ABOUT TO ROCK"というスケールの大きな名曲での畳み掛けが圧巻。正直、中盤のインプロヴィゼーションは退屈だったりしますが、ベテランのライヴの凄みが充分に感じられる好ライヴ盤。

BON JOVI「ONE WILD NIGHT-LIVE 1985-2001」「CRUSH」ツアーのライヴ盤01年作。BON JOVIのライヴは観た事が無いんですが、これ聴くと観たくなるな・・・。初ッパナから名曲連発でいきなりハイライト。その後も緩急交えながら有名曲の連続で全く飽きさせない。流石だ。

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