42)湖南アルプス(太神山600m・矢筈ヶ岳582m) 関西百名山 : 2020年7月2日 
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太神山は標高600m、大津市の南端から瀬田川支流の天神川上流にかけてそびえる田上山系の主峰である。風化した花崗岩が露出し、その特異な山容から湖南アルプスと呼ばれている。 荒れた山肌は、古く都造営や東大寺建立の用材に、また信楽焼の燃料として山林が乱伐されたためと言われている。山頂の田上不動寺は平安初期、円珍か創建した山岳信仰の霊場である。 古くからの参詣道が東海自然歩道や大津市歴史の道として整備されている。この田上高原一帯の山々は、総称して湖南アルプスと呼ばれているが、ヒメコメツガが群生する矢筈ガ岳や、白山権現を祀る雨乞いの山である笹間ガ岳など、500m級の山が含まれる。

自宅−富川道分岐手前駐車・矢筈ヶ岳(富川道分岐)登山口(9:00、9:07出発)−迎不動・分岐(9:27)−迎不動堰堤(9:32)−鎧ダム(堰堤)(9:48〜9:53)−分岐(10:21)−天神川橋(10:30)−お堂:休憩所(10:51)−泣不動(11:09)−矢筈ヶ岳方面分岐(11:25)−太神山二尊門・本尊不動明王石碑(11:30)−不動寺(11:45〜11:50)−太神山(12:00〜12:30)−不動寺(12:35)−矢筈ヶ岳方面分岐(12:56) −矢筈ヶ岳分岐・出合峠(13:31)−矢筈ヶ岳(13:40〜14:06)−出合峠(14:14)−大石富川分岐(14:34)−笹間ヶ岳分岐(14:50)−富川道 −矢筈ヶ岳(富川道分岐)登山口(15:18、15:25)−自宅
   行動時間:6時間11分   歩行距離:11.9q  累積登高:806m

 自宅を出て、登山口に向かう。HP山聲には県下の山々の登山記録があり、これを参考にさせてもらう。湖南アルプス登山口のあたりは、大規模な工事中で、迂回を余儀なくされるが、予定の富川道の手前の空き地に駐車する。4〜5台はおけそうな空き地である。早々に準備をして出発する。ここを散歩にしている人が多いらしく、早々に話をする。鎧ダム、比較的大きな滝の話が出て薦められる。滝の場所はわからなかった。すぐに笹間ヶ岳や矢筈ヶ岳への分岐(富川道)がある。ここは帰りに戻るポイントだが、川に沿って直進する。
緩やかな道を川沿いに進む。30分ほどで迎不動に着く。ここは鎧ダム方面への分岐で、トイレ、「湖南アルプス案内図」の看板がある。薦められた鎧ダム(鎧堰堤)に向かう。天神川は水量が多く、14個くらいの飛び石伝いに一歩一歩慎重にわたる。大きなねむの木の花が盛りと咲いている。割ったた先でしばらくで迎不動堰堤に着く。立派な堰堤である。ここからは、岩や滑りやすい道になる。小さな沢を歩いたり、渡渉を繰り返す。結構迫力のある谷筋である。足元が濡れないように、また谷に落ちないように注意深く進む。鎧ダムにはさらに15分かかる。鎧堰堤の写真はその前に新たに作られた新堰堤からになる。上からの眺めで、迫力はあまり感じることができない。景色を楽しんだ後、元来た道をさらに注意深く下る。

迎不動堰堤

鎧ダム(堰堤)

 そんな中で、途中カキランの花を見つけることができた。株の形や花の咲き方もなかなかに良く、あちらこちらから撮影した。寄り道した甲斐があったと喜んだ。結局1時間弱の寄り道になったが、良い機会に恵まれた。
カキラン
 
元の分岐に戻り、舗装された林道を進む。散歩の形の会話を入れながら進む。林道を離れ、天神川にかかった橋を渡る前に、近道が地図上では現れるが、結局同じ橋を渡ることになる。天神川を渡ると地蔵尊が見え、左に車両通行止のゲートが現れる。ゲートを通り抜けて進むと、坂道の急力−ブを曲がる辺りから展望が開ける。
砂防ダムと先に阿星山他の山々が望める。まもなく、不動寺への分岐に出る。車道と別れ、右に折れる。坂道から平らな道に変わるが、やがて不動僑を渡ると林道は七曲りにさしかかる、曲がりくねった道は風化した花崗岩が露出し、足場の悪い急登となる。ゆっくりと進む。しだいに展望が開け、振り返ると石山の町が見渡せる。コース中の最も眺めのよい所だ。急な坂を過ぎ、曲がりくねった緩やかな林道になる。東海自然歩道で整備も行き届いている。岩が突き出たごつごつした山肌の尾根や赤茶けた山腹のガレ場などを眺めながら進む。

休憩所のあるお堂を過ぎると泣不動に着く。不動尊が彫ってある。
泣不動

緑の美しい中をさらに進む。矢筈ヶ岳方面分岐を過ぎ、樹林の中を進むと二尊門が立っている。ここからが太神不動寺の境内となる。
太神山二尊門・本尊不動明王石碑

大きな杉林の道が続き、六地蔵の横で信楽方面から登ってくる東海自然歩道と出会う。まっすぐ行くと、まもなく不動寺に出る。不動追分を曲がると寺務所になり、境内の階段を進む。さらに奥の長い階段を上がって、本堂に出る。
舞台つくりの本堂と苔むした長い階段。
本堂は南北朝期の再建で舞台造、背後の岩壁に寄りかかるように巨大な花崗岩の上に立っている本堂の向かい側、2等三角点の置かれたピークが頂上になるが、杉木立にさえぎられ、わずかに琵琶湖と比叡山が確認できるだけだ。
木立の中に山頂表示

祠の横にある、大きな岩の上に乗っかり、お昼休みとする。持参のおにぎり、コーヒーにパンでくつろぐ。静かな雰囲気だ。結構長めのお昼休みを取り、不動寺に戻る。トイレを借り、付近を少し調べた後、元来た道を戻る。帰りは、矢筈ヶ岳方面分岐から矢筈ヶ岳に向かう。土手を乗り越え、進む。下草、木立のなか、どこを向いて歩いているのか、淡々と進む。松の木が多くなる。秋にはマッタケ山に変わるのだろうが、昔ほど収穫できないだろう。やがて、矢筈ヶ岳直下の出合峠に出る。ここから急登で一気に山頂である。途中、琵琶湖越しに比叡山、比良山の南部分が少し見える。
山頂手前の展望所から比叡山〜比良山系

矢筈ヶ岳山頂

木立の中から奥に愛宕山

山頂の、「矢筈」とは、矢の端の弓の弦をつがえる所のことだ。山頂からは大石や宇治田原方面の山々が望める。持参の冷たいおやつを取り出し、ゆっくりと味わう。その後、再び出合峠に戻り、富川道口に向かう。よく似た雰囲気の樹林帯が続き、緩やかながらアップダウンがある。大石富川への分岐がいくつか出てくる。さらに先で笹間ヶ岳の分岐になる。この後は、本格的な谷筋になり、ごつごつとした岩肌の谷をしばらく進む。
岩場の沢下り。音羽山〜比叡山

沢下り、谷筋を下って沢を横切れば富川道口、少し先の駐車場所に戻る。暑いながら、古いいにしえを偲ばせる不動寺、不動明王の本尊など見所があった。
ルリタテハ


ルートマップ(YAMAPより引用)


(国土地理院の地図を引用)

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作成日: 2020年7月10日