46)三国岳・烏帽子岳(911m、869m : 2020年7月22日2020年山の記録に戻る、2020年チョウのページへ戻る、2020年花・鳥・その他に戻る | ||||||||||||||||||||
三国岳は鈴鹿山脈の北端にある山である。岐阜県・滋賀県・三重県の境に位置する。最高点と本峰の双耳峰で、少し離れたところに単独の三角点のあるピーク(815m)からなる。登山ルートは、鞍掛峠からの往復か、時山からのアプローチで、烏帽子岳を回る周回ルートとして組み合わされる。 烏帽子岳(えぼしだけ)は岐阜県大垣市と三重県いなべ市にまたがる鈴鹿山脈の北部に位置する標高865 mの山。続ぎふ百山に選定されている。山容が「烏帽子」に似ていることが、山名の由来である。平安時代の末期に、熊坂長範がこの山を拠点として旅人を襲ったという伝説がある。三重県では昔から「熊坂山」と呼ばれていた。古くから北側の山麓は、大垣市上石津町から鈴鹿山脈の五僧峠を越えて滋賀県彦根市に至る要路であった。以前の2万5千分1地形図には、山頂の点名「烏帽子岳」の三等三角点の90 mほど西に最高点である標高点972の数値が表記されていたが、現在は表記されていない。山麓周辺では、炭焼窯跡が見られる。山麓の集落からは三角錐の端正な山容を望むことができ、「美濃富士」とも呼ばれている。「冠橋付近から見た烏帽子岳」が、大垣市景観遺産の一つに指定されている。 山頂付近にはツツジ科のホンシャクンゲやベニドウダンの岐阜県下有数の群落があり、岐阜県自然環境保全条例により北斜面の山域は、1979年(昭和54年)12月28日に「烏帽子岳自然環境保全地域」に指定された。山頂の北西1.6 kmには、時山バンガロー村(キャンプ場)がある。登山道は、各方面からの以下の登山道がある。 登山ルート: 2009年には「時まちづくり実行委員会」や「大垣山岳協会」などの人々により細野ルートの烏帽子岳登山道が開設され、大垣市が登山口の「烏帽子岳林間広場」を整備した。2009年(平成21年)5月17日にその記念式典が開催された。 春には山頂付近の登山道でイワウチワやカタクリなどの花が見られる。山頂からは、麓の上石津の集落や養老山地、伊勢湾などを望むことができる。一部の登山道は送電線の巡視路となっていて、階段が設置されている箇所がある。 @細野ルート:烏帽子岳林間広場 - 北西尾根 - 烏帽子岳上部で大岩コースと展望岩コースの2コースに分かれる。 A北西尾根のルート:時山バンガロー村 - 送電線巡視路 - ホンシャクナゲ群生地 - 最高点 - 烏帽子岳 B三国岳からの縦走ルート:各方面の登山口 - 三国岳 - 送電線巡視路 - 送電線鉄塔 - 烏帽子岳。 三国岳付近のルートが分かりにく、尾根に沿ったアップダウンが多い。稜線上の岩場からは霊仙山や伊吹山が望める。(ウイキペディアより) ずいぶん久しぶりになる、タフなコースに挑戦した。鈴鹿山脈のほぼ北端にある縦走路を歩いた。鞍掛峠を出発、焼尾山山頂に立ち寄り、三国岳〜烏帽子岳に続く稜線を確認した後、爽やかに吹く風に後を押され、急坂のアップダウンに挑戦した。高齢者には少々ハードであったが、尾根筋から見られる、藤原岳〜御池岳、霊仙山の眺望を楽しんだ。花の時期ではなかったが、苔類やシダ類の鮮やかな緑が印象的だった。 市民公園集合(7:20出発)−多賀北信号コンビニ立ち寄り−鞍掛峠(9:35、9:45出発)−鞍掛峠(10:07)−焼尾山分岐(10::22)−焼尾山(10:〜10)−分岐(10:35)−コル(10:56)−三国岳最高点911m(11:15)−三国岳894m(11:26〜11:31)−烏帽子岳尾根筋分岐(11:40)−展望ポイント(12:13)−コル(12:20〜12:45、昼食)−高圧電線鉄塔(12:56)−時山バンガロー村分岐(13:15)−烏帽子岳最高点・藤原町分岐(13:25)−細野分岐(13:28)−烏帽子岳三角点(13:29〜13:40)−時山バンガロー村分岐(14:01)−高圧電線鉄塔(14:13)−烏帽子岳尾根筋分岐(15:15)−三国岳894m(15:20)−三国岳最高点(15:30)−焼尾山分岐(16:09)−鞍掛峠(16:26)−駐車場(16:39、16:55出発)−市民公園 行動時間: 6時間55分 、歩行距離 11.0km 累積登高 1196m 守山駅で3名をピックアップ、途中で多賀北信号コンビニに立ち寄り鞍掛トンネル手前の駐車場所に着いた。準備をして、鞍掛峠に向かう。梅雨が続く間の晴れ間に合わせて予定を組んだ。やや、雲が残っているが、涼しい風が吹く。20分で鞍掛峠に着く。いつもは御池岳を目指した尾根筋歩きだが、三国岳は、丸太で整備された階段からスタートである。急な階段からのスタートであるが、今日は3つのピークを踏破する登りも下りも急な坂の連続で、タフなコースだ。 枝や、幹につかまりながら15分で分岐に着く。途中、高電線の鉄塔があり、芝生になっていて眺望が得られる。登った先が分岐で、一旦は今日のコースの最高峰になる焼尾山を目指す。やせ尾根を歩くこと15分で山頂に着く。尾根筋は北方向が開け、三国岳への縦走路、更に烏帽子岳への長い尾根筋を見ることができる。途中、花はなく、花の終わったシャクナゲやイワカガミが多い。 ![]() 少し休みを入れ、分岐に戻る。ここからしばらくはややましな下りで、シダ類が多い。苔むした岩や木が見られる。 ![]() 右手方向から進行方向が良く望める。下りになり、又登り返すなどが続く。左手が植林で、右手は広葉樹林が中心である。時々は、登山道を離れ、右手の崖から景色を眺める。右手は崖が迫り、眺望もあられる。だんだんと高度を下げる。進む方向に三国岳大きな山が迎えてくれる。 ![]() まだ下るのかと登り返しを気にしながら急な坂を慎重に進む。なかなかコルにつかない。やっと下り切った先から第二の急登が始まる。木々はそれほど密でなく、時折風を感じることができる。登り切った先は穏やかになり、コルから30分で最高点に到着する。同じような落葉樹林の緑の中を少し下って登り返せば三国岳894mに到着する。先の最高点は小休止、ここでおやつを食べ長めの休みになる。いずれも眺望は期待できない。 ![]() ![]() 山頂からはくだり、大きな岩の横を過ぎるとやがて烏帽子岳への尾根分岐になりここも急な下りである。 ![]() 分岐一気に下り、平坦な比較的広い尾根筋を歩く。中央部分はややくぼんでおり、蒐場のような様子になっている。 ![]() 平坦な部分はしばらく、下りにかかる。烏帽子岳への稜線が垣間見える。これからはやせ尾根の、岩場の多いアップダウンがしばらく続く。ホンシャクナゲが多く、5月の連休ころには花が楽しめるだろう。岩の多いところでは、手を添える部分もある。時々視界が広がり、霊仙山の全体が見渡せる。鍋尻山への山並みも続く。細尾根のアップダウンが続く。時間は12:20、藤原岳〜御池岳が眺望できる場所に出て、25分間の昼食休憩を取る。チョウも出てきてくれる。冷たいお菓子が大変においしい。 昼食場所から進むと10分強で高電線鉄塔が立つ芝生の部分に出る。少し登った鉄塔の足の部分からは北に霊仙山、南には藤原岳から御池岳に続く稜線が素晴らしい姿を見せてくれる。 ![]() 帰りにも見られるとあって烏帽子岳へさらに進む。樹林帯の道が続く。3番目の急登である。振り返れば、三国岳の大きな山塊も見える。鉄塔から20分で時山バンガロー村分岐、更に10分で、烏帽子岳最高点・藤原町分岐、数分で細野分岐と次々と烏帽子岳への登山道が合流する。 ![]() 突っ切ったすぐの開けたところが烏帽子岳である。眺めはい一級品、伊勢湾が見られる。東から南方向は大眺望である。ここまで4時間、長い歩きだった。朝方はまだ、雲がかかった様子であったが、すっかりと青空が広がり申し分がない。 ![]() ![]() ![]() 烏帽子岳で10分あまり時間を取った後、長い道のりを戻る。要所要所で、再度景色を楽しみ、撮影をする。鉄塔部分では改めて眺望を楽しむ。長い道のりではあるが、一度通った道、幾分余裕も出る。また、帰りは帰りで違った景色や雰囲気が感じられる。余裕も少し出て、歩きを楽しむ。烏帽子尾根分岐まで戻ればずいぶん気持ちも楽になる。 ![]() カラスアゲハ、モンキチョウも姿を見せる。三国岳からは最大の下り坂を一気に下る。その分、返しの登りはつらいのだが、めいめいマイペースで進む。私はやや先を歩き撮影に忙しい。焼尾山分岐からは太陽の光が反射し、湖面が輝いた琵琶湖の様子も美しい。 」 ![]() しばらくで後続が追いつき、少々の休みを取った後、20分弱で鞍掛峠、さらに13分でトンネル入口の駐車場に戻った。行動時間、7時間弱、11qの距離と累積高度1200mになる、なかなかハードな1日だった。撮影できたチョウは、クロアゲハ、ヒオドシチョウ、ツマグロヒョウモンだった。
コースマップ ![]() 国土地理院の地図から引用 2020年山の記録に戻る 作成日:2020年8月8日 |