53)八淵ノ滝(比良山系):2020年8月19日 2020年山の記録に戻る、2020年チョウのページへ戻る、2020年花・鳥・その他に戻る
8つの淵が連なり、『日本の滝百選』にも選ばれている名瀑。それぞれ違った表情を持つ8つの滝と、それを取り囲むようにして山ツツジやシャクナゲ、イワカガミなどの樹木が生い茂っている。ガリバー青少年旅行村から登山道を500mほど上がった所に滝の登り口があり、ここから大摺鉢までの約1kmの登山道には、野鳥や植物の観察ができるフィールドが広がっている。魚止の淵方面のコースと大摺鉢より上流のコースは、急坂・滑りやすい岩場・鎖場があり危険で、十分な装備と自覚ある行動が必要と注意が呼びかけられている。
※1魚止の淵方面(魚止、障子、唐戸)のコースと、大摺鉢より上流(小摺、屏風、貴船、七遍返し)のコースは、岩場が崩落し大変危険です。滑落死亡事故も多発しております。登山初心者の方は大摺鉢以外のコースはご遠慮いただきますようお願いします。
※2武奈ヶ岳へ登山される方は、大摺鉢で渡渉し、看板に従って広谷方向へ向かって下さい。貴船ヶ淵、七遍返し淵を経由するルートは岩場が崩落し大変危険ですので通行しないでください。(高島市の観光案内より引用)
2015年の10月以来、5年ぶりに体験した。5年前に比べ、身のこなし、注意力等で衰えは隠せないが時間をかけ、慎重を期して、このスリルを満喫した。余裕があれば、武奈ヶ岳山頂と甘い考えを持っていたが、噴き出る汗と日差しに体力・気力を奪われ、八雲ヶ原からはイブルギノコバから広谷を経由して大摺鉢に戻った。晴天続きだったが、水は多く、渡渉部分は結構濡れており、滑りやすくなっていた。岩に這いつくばりながら登った横手にイワタバコの可憐な花が印象的だった。この滝巡りでこの花に出会えるとは思いもしなかっただけに喜びを大きかった。
自宅(7:30)−ガリバー青少年旅行村駐車場(8:50、8:56出発)−分岐(9:15)−魚止の淵(9:23)−障子ヶ滝(9:37)−大摺鉢(9:54〜10:00)−屏風ヶ淵(10:00)−貴船の滝(10:10〜10:20)−分岐・七編返し淵(10:40)−支尾根−八雲ヶ原(11:55〜12:55、昼食)ーイブルギノコバ(13:13)−広谷(13:20)−大摺鉢(14:40)−滝分岐(14:57)−駐車場(15:13、15:25出発)−自宅
歩行時間; 6時間17分、歩行距離:7.2q 累積登高:687m
自宅を出て、161号線を順調に進み、鹿ケ谷を通過、ガリバー旅行村に着く。登山者用駐車場は未舗装だが、週日は一番上の綺麗な駐車場に止められる。身支度を整え出発する。しばらく歩くと本格的な登山道に入る。ここで、滝沿いの道の危険を知らせる立看板が出ている。
滝全体の説明と注意書き
かなり過激な書き方だが、当初の予定通り、魚止の淵への分岐から谷に下る。渓流は結構な水量である。急な道を下りしばらく進むと、魚止の淵に出る。水量も多く、滝の勢いはなかなかであった。
魚止の淵
魚止の淵を過ぎ、障子ヶ淵〜唐戸の淵が1回目の注意箇所だ。特に障子ヶ滝の渓流渡りは、絶壁のクサリと梯子は緊張する。岩も濡れており滑りに気を使う。高齢者になると身体能力が低下し、動作も遅くなる。ふと左手を見るとイワタバコの群落である。花が散ってしまった株があるが、十分楽しめる。岩に差し込まれた鉄の手すりに?まりながら撮影をする。
クサリと鉄梯子の障子ヶ淵
上部から滝を見下ろす
イワタバコ
やっとのことでここを切り抜け先を進む。ヤマジノホトトギスなどの花が見られる。
唐戸の淵を見下ろしながら狭い道を進む、大摺鉢に着く。大きな岩が広い河原一帯に散らばっている。絶好の休憩場所である。渓流を渡ると、武奈ヶ岳や巻道への道になる。ここで長めの休憩を取る。写真撮影にも適した淵で、一旦は渓流を渡った先が好ポイントだ。下りは周回の後、ここに戻ってくる。
十分に休憩した後、2回目の注意箇所、屏風ヶ淵〜貴船ヶ淵に進む。注意看板が出てくる。あたりの雰囲気は中々に良く、秋の紅葉にはいいところだ。クサリや梯子の世話になりながら慎重に進む。
貴船ヶ淵 右手の崖を注意深く進む
上部部分
貴船ヶ淵の上部でで小休止し、七編返し淵に向う。注意箇所を過ぎたとはいえ、クサリや梯子は出てくる。
その後はやっと一段落し、渓流に沿って進む。ところによっては踏み跡がわかりにくく、テープを確認しながら渓流沿いの道を更に歩く。次郎坊への分岐を分け、更に進み、沢から離れ尾根に取り付く。杉林が出てくる。結構長い尾根歩きが続く。やがてシャクナゲの多い尾根筋になる。方向を変えながら細尾根を進み、最後に稜線を登りきる。直登の歩きにくい道だ。ここを突っ切ると、北比良峠から八雲ヶ原への元スキー場ゲレンデのススキの原に出る。右に下った先が八雲ヶ原で、この下った先で昼食にする。大きな木の下が絶好の」日陰で涼しい風も吹き汗だくになったシャツから蒸発してやや肌寒さを感じるくらいである。
暑さと緊張で疲れた体をいたわり、長めの休みにする。冷たい飲み物がのどを潤す。時間は13時、これから武奈ヶ岳を往復して戻るには、炎天下の中では厳しすぎる。イブキノコバから白谷に下る。岩肌がむき出しの所や、滑りやすい石ころの道を慎重に下り、谷を渡れば白谷の出合いである。
イブキノコバ、 白谷出合
ここからは山腹に沿って下っていく。ブナやその他の広葉樹、スギ林などを通過する。途中、ガレ場もあり、台風の爪痕が痛々しい。長い道である。一旦は支流に出て、支流に沿って下れば朝の大摺鉢に戻った。やっと周回ができた。白谷から1時間20分、長い下りであった。途中、ミドリシジミ類に出くわして何回もシャッターを切った。
大摺鉢の風景は滝のを絶好の風景写真が撮れる。休憩ポイントNo1である。ここまでくればあと少し、元気も回復する。
大摺鉢
帰りは谷筋を避け、山腹を歩く。30分強で駐車場まで戻ることができた。真夏の暑さの中、とクサリと梯子の緊張した登山、充実した山行であった。
チョウ
エゾミドリシジミか、オオミドリシジミか
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ムラサキシジミ |
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ヤマジノホトトギス |
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イワタバコ、随所に |
トリカブト |
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(地図は高島市の観光案内を引用)
行程MAP
(国土地理院の地図を引用)
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作成日: 2020年10月11日
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