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2005年9月後半

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05.09.30 (fri)
INDEX「NO YOU'RE GONE」カナダのハイテクAOR91年作。打ち込み色のある繊細で軽やかなアレンジに、ニューウェーブっぽい仄かな憂いとアンニュイさのあるメロディ。打ち込み色はかなり強めで、その辺で好悪が分かれそう。

05.09.29 (thu)
NEW LEGEND「S.T」ドイツのメロディアスハード90年作。DIETER DIERKSプロデュース。物凄い例えだと思うが、MOTORHEADやAC/DCがKey入りメロハーをやったような、そんな雰囲気の楽曲。LEMMY KILMISTERやBRIAN JOHNSONのような粘りのあるドス声、ハードR&R的なストレートな楽曲にそこそこキャッチーな歌メロ、それを産業ロック的なKeyで装飾するという独特なスタイル。結構格好良い。
OLYMPIC「KARAVANA」チェコのベテランメロディックロック99年作。ディストーションの効いたGtと叙情的な翳りを帯びたKeyアレンジの重厚な楽曲。どこかエスニックなムードも漂わせたドラマティックで重厚なタイトルトラック、一転してキャッチーな躍動感に溢れた"PISECNEJ CERV"、プログレッシヴな展開を見せるトリッキーな"FATA MORGANA"、シンフォニックなKeyとリリカルな歌メロが叙情を綴る"DETATKO"、仄かな哀愁を帯びたメロディがキャッチーに疾走する"MOZNA NEJSEM IN"等、このアルバムも表情豊か。

05.09.28 (wed)
MICHAEL TESCHL「THIS IS HOW YOU FALL IN LOVE」デンマークのAORシンガー95年作。繊細で軽やかなアレンジの中にも、やや渋いトーンのブルーズっぽさや、うねるベースラインが醸し出すグルーヴ感、サックスが匂わせるジャジーな雰囲気などをを潜ませた、スムースなAOR。切ないピアノと渋いサックスが絡む哀愁バラード"BURNING AT BOTH ENDS"やポジティヴなメロディが気持ち良い産業ロック風"WALL OF LOVE"等が良い。KANSASの"DUST IN THE WIND"をカヴァーしてます。
OLYMPIC「DAVNO」チェコのベテランメロディックロック94年作。ロングトーンのGtとヴェールのようなKeyがゆったりとした叙情を描くタイトルトラック、ザクザクとしたGtリフと東欧風の翳りのあるメロディが絡むHRチューン"JEN TY A TMA"、牧歌的なトラッド風ヴァースから軽快でポップなサビメロに移行する"KVETINOVE DITE"、URIAH HEEP風のオルガンをフィーチュアしたシャッフルするHR"TO MI TO PENKE ZACINA"、メタリックなパワメタ風のリフに疾走するソロパートがメタル感タップリな"NEJSEM"等、かなりバラエティに富んだ起伏のある構成。

05.09.27 (tue)
TEAM「1」チェコのメロディアスハード88年1st。厚めのKeyアレンジを施した産業ロック的な側面もある楽曲。シンフォニックで雄々しいKeyフレーズが印象的な緊張感のある哀愁HRチューン"NAROCNY"、どこか欧州民謡風なメロディラインのミドル"REKLAMA NA TICHO"、繊細なKeyアレンジの叙情バラード"MAS MOJE CISLO"、軽やかでゆったりとしたAORムードを感じさせる"LIST OD VINCENTA"、スリリングなGtリフが疾走する格好良いHR"MALA NOCNA BURKA"、雄大で広がりのあるコーラスがラストを飾る"AK NIE SI S NAMI"等、なかなかクオリティの高い楽曲が揃っています。
RENEGADE「ON THE EDGE」カナダのメロディアスハード04年作。85〜87年頃の音源のようです。軽いKeyアレンジを施したキャッチーなメロハーで、カナダ産らしい仄かな哀愁が良い感じに効いています。多少録音状態に問題があったり、Voが弱かったりと、インディっぽい雰囲気は感じられますが、楽曲の内容はまずまず。特に哀愁ハードな"ON THE EDGE"や、スペーシーなKeyアレンジの爽快ポップな"TESTIFY"等は結構良い出来。

05.09.26 (mon)
EASY ACTION「S.T」アメリカのHR01年作。BUCKCHERRYタイプというか、ダーティ&ワイルドな突進型HR。ん・・・、こういうのは判断できないなあ。好きな人は好きなのかもしれませんが、僕には全くピンと来ない。勢いだけは感じられます。ラストの"IF THERE IS SOMETHING"はメロウなムードを出したまずまずの楽曲で、こういうのを散りばめればメリハリが出るのに、なんて思ってたら、BRYAN FERRYのカヴァーでした・・・。

05.09.25 (sun)
SWIMMING WITH SHARKS「S.T」INGA & ANETEのHUMPE姉妹によるエレポップ87年作。あのFREIHEITのプロデューサーARMAND VOLKERプロデュース。スペーシーで柔和なKeyアレンジを施した親しみやすいポップなメロディと優しげなハーモニーワークは、確かに80年代後半のFREIHEITの雰囲気が感じられます。ニューウェーブ風のアンニュイなムードも強く感じられ、舌っ足らずなVoの印象も相まって、TRANSVISION VAMPからGtを弱くしたような雰囲気もあり。ちなみにHUMPE & HUMPE名義でも活動しているようです。
4OUR LIKE US「THE JOB」デンマークの男女2人ずつ計4人のコーラスグループ98年作。NARITAのKENNY LUBCKEが参加しています。ゴスペル調のコーラスやR&B的なグルーヴを取り入れた爽やかでスムースなAORは、いかにもコーラスグループという雰囲気。
AIR PARMA「S.T」アメリカのメロディックロック99年作。アコースティックなアレンジの軽快でリラックスしたムードの楽曲。

05.09.24 (sat)
PATRIK ISAKSSON「VI SOM ALDRIG LANDAT」スウェーデンのAORシンガー04年3rd。過去2作がどちらも傑作でしたが、信じ難い事にこの3rdは更に強力!音楽性は前作までと同様、冷ややかな透明感を感じさせるKeyと美しいストリングスアレンジを完璧に施したオーガニックなモダンロック。今作では憂いと爽やかさが適度に融和したバランスの良さと、タイトなバンドサウンドによる躍動感が際立った作風になってるという印象。叙情的なバラード調のイントロからストリングスを絡めつつ感動的なサビメロを境に一気にテンポアップする哀愁と爽快感が見事に融合したキラーチューン"1985"、爽やかなメロディが軽やかに駆け抜ける"EN CHANS TILL"、冷ややかなKeyを伴った淡々とした哀愁のヴァースからサビメロでクライマックスを迎えるタイトルトラック、ムーディな女性コーラスが印象的な悲哀に満ちたメロのミドル"INNAN DAGEN GRYR"と、出だしから強力な楽曲連発。その後も、ストリングスとロングトーンのGtが雄大なムードを感じさせる哀愁バラード"KOM MED MIG"、冷たいトーンのKeyリフをバックに徐々にテンポアップしていき熱く爽やかなサビメロで爆発する"DET KUNDE VARIT JAG"、郷愁を誘う切ない哀愁メロがアップテンポに疾走する"SOM PA FILM"、レイドバックしたトーンのGtとハモンドの音色がヴィンテージな渋い哀感を掻き立てる"LATSASVARLD"等々、全編どこを取っても強力な楽曲揃い。個々の楽曲のクオリティは過去作と(高い次元での)同レベルですが、アルバム全体の出来としては今作が一番秀でているような気がします。
ヤフオク出品しました。PATRIK ISAKSSONは神。オフィシャルサイトにサンプルがあるのでリンク貼っておきます。

05.09.23 (fri)
ALIEN「S.T」スウェーデンのメロディアスハード88年名盤1st。今回聴いたのはオリジナル盤の方ですが、US盤に比べるとリヴァーヴが少な目でバッキングのGtリフも際立っており、よりハードな印象。"GO EASY"、"JAIMIE REMEMBER"、"FEEL MY LOVE"といったキラーチューンはそのまま収録されているので前半の印象はあまり変わりませんが、US盤からカットされた曲が続く後半になると、メロハー的な側面が出てきます。特にGtリフが楽曲をリードする哀愁ミドル"DYING BY THE GOLDEN RULE"と北欧メタル色の強い疾走チューン"DREAMER"の影響はかなり強く、またラストの悲しみに満ちた繊細なメロディが素晴らしいバラード"MIRROR"も素晴らしい。アメリカ向けに差し替えた"THE AIR THAT I BREATHE"と"NOW LOVE"の意図も良く分かりますが、やはりオリジナル盤の方が北欧メロハーファンにとっては真の名盤と言えると思います。
BLANC FACES「S.T」かつてFURYなるバンドで活動していたLA BLANC兄弟によるアメリカのメロディアスハード05年1st。豊富なキャリアに裏打ちされた完成度の高い楽曲揃いで、程良いハードさと、それをスポイルしない程度に施されたKeyやコーラス等のアレンジは、往年の産業ロックサウンドをそのまま継承したような印象。ポジティヴで爽やかなメロディや熱さを感じさせる張りのあるVoはSURVIVORあたりを彷彿させます。何も目新しさは無いですが、職人芸とも言えるクオリティの高さは特筆モノ。良い。
発売初動4日でBON JOVIが10万枚。流石だ。ちなみにCOBは1万枚で、THE RASMUSは5千枚。こう見てみると、THE RASMUSはなかなか健闘してんじゃないか。

05.09.22 (thu)
PUR「VORSICHT ZERBRECHLICH」ドイツの産業ロック85年作。多分これが2nd。90年代のアルバムに比べるとKeyの煌びやかさが控えめで、よりロック然としたサウンドスタイル。メロディも爽やかさよりは憂いを帯びた雰囲気の方が支配的。泣きのGtフレーズとムーディな哀愁メロが絡む"ROBOTER"、叙情的でCAMEL的な雰囲気もある繊細なKeyアレンジのバラード"FALLEN"、緊張感のあるスリリングなヴァースからシンガロングが印象的なサビメロへと展開するドラマティックな"SUCHTIG"、細かく刻むリフに勇壮なKeyフレーズと重厚なコーラスが絡むプログレハード的なインスト"VERWIRRT"等、90年代のPURとは異なった、内省的で翳りのあるメロディとややプログレッシヴなアレンジの魅力が十分堪能できる好盤。
OLYMPIC「DAM SI TE KLONOVAT...」チェコのベテランメロディックロック03年作。割とハードなGtと彩りのあるKeyアレンジに、内省的で抑制の利いた歌メロをフィーチュアした楽曲は、少しプログレっぽい趣もあり。ちょっと厳しい内容だな・・・。

05.09.21 (wed)
CHILDREN OF BODOM「ARE YOU DEAD YET?」05年最新5th。前作の方向性の延長線上にある作風で、より一層初期のネオクラシカルでインテンスなキレっぷりと、メタルコア的な重さや硬質感との融和が進んだなという印象。初期の怒濤のような疾走感と煌びやかなKeyアレンジから生まれる一種の爽快感はほとんど感じられないんですが、個人的にはそこはマンネリ感を感じてた部分なんで、シンガロングを随所に取り入れたライヴ感覚やストレートでズ太いリフをベースにした楽曲構成は、僕の今の趣向に合ってる。一方サビメロの流れやKeyソロの入れ方、ユニゾンで突進するパートなんかはCOB以外の何者でも無いし、真っ当に進化して上手く似て非なるアルバムを作ってるなっていう気がします。しかし、この方向性で行くと、いずれALEXIのVoの弱さがネックになってくるような気もするなあ。
乙一の「ZOO」を読み始めた。「陽だまりの詩」とかホントに凄い。LONGVIEWとかSOUTHを聴いてるような雰囲気だ。

05.09.20 (tue)
BEAU HEART「INVITATION」ドイツ(?)のKey兼シンガーのソロ89年作。詳細は良く分からないのですが、とりあえずドイツで録音されています。ダンサブルなリズムとエレクトロニクスなKeyアレンジを取り入れたハイテクAORに、欧州的な憂いのあるメロディを乗せた楽曲。CHRIS SUTTONあたりが近い雰囲気かな。まあそれなりに良い感じ。
最近「DEATH NOTE」を読み始めたんですが、ムチャクチャ面白い。下手なミステリ読むより断然良い。ミステリといえば、最近霧舎巧をまとめて何冊か読んだんですが、もうこの辺の新本格系は読むのがキツい。東野圭吾や横山秀夫なんかの研ぎ澄まされた文章と比べると、文字数は倍くらい費やしても、何も伝わってこないもんな。筆力が違いすぎる。新本格系だと貫井とか歌野クラスでないと読むのがダルくなってくる。

05.09.19 (mon)
BON JOVI「HAVE A NICE DAY」05年最新作。正にどこを取っても今のBON JOVIっぽさ満点で、各曲の出来も高いレヴェルに達している好盤。個人的に印象に残った曲を挙げていくと(って殆ど全曲なんですが)、まず、タイトルトラックは"IT'S MY LIFE"以降のオープニングトラックの流れを組んだキャッチーなアンセムで、掴みはバッチリという感じ。"WHO SAYS YOU CAN'T GO HOME"はオーガニックなアレンジの爽やかなロックチューンで、自然体の軽やかな雰囲気が気持ち良い。"LAST MAN STANDING"は、今のBON JOVIからは想像してなかったスリリングなGtリフが飛び出す格好良いHR チューン。発売延期中に差し替えたという"LAST CIGARETTE"は、それだけ価値がある感動的な楽曲で、ストリングスをバックにポジティヴなメロディをアップテンポで聴かせるサビメロは素晴らしい。"I AM"は最近のAAA系モダンロックを意識したようなメランコリックなヴァースから大らかなサビメロへの展開が秀逸。"COMPLICATED"は今のBON JOVIの定番的なアップテンポで、希望を感じさせるキャッチーなサビメロが良い感じ。"NOVOCAINE"も差し替え曲ですが、これも良い。何か胸の奥から熱いものが込み上げてくるような力強くポジティヴなサビメロが素晴らしい。本編ラストを締める"STORY OF MY LIFE"も差し替え曲で、印象としては"NOVOCAINE"と同様、握り拳で泣きながらヘドバン系の熱く感動的なアップテンポ。素晴らしい。で、"LAST CIGARETTE"等が入って外された曲が恐らくボートラだと思いますが、これもまた出来が良い。哀愁メロが際立つロックチューン"DIRTY LITTLE SECRET"、力強いリフが印象的なHR"UNBREAKABLE"、"BED OF ROSES"等を思わせる感動的なバラード"THESE OPEN ARMS"。良いんですが、やっぱ差し替えた曲を聴くと、それもむべなるかな、と。前半はタイトルトラックの勢いで和み系の楽曲も交えながらバラエティ豊かな楽曲、中盤は落ち着いたバラードでしっとりと聴かせ、そして後半は怒濤のポジティヴチューン3連発で大盛り上がり大会という流れも完璧。全体的に、希望に満ちたメロが光るアップテンポが多く、クサい言い回しですが、聴いてると元気を貰えるような、そんなアルバムに仕上がってます。「CRUSH」以降の路線での最高傑作と言える出来じゃないでしょうか。
BON JOVIとTHE RASMUS、楽曲の方向性は全然違うけど、どっちも傑作だわ。今までB!の幅氏のレヴューには全く共感できなかったんですが、今回だけは完全同意。

05.09.18 (sun)
THE RASMUS「HIDE FROM THE SUN」フィンランドのメロディックロック待望の05年6th。メランコリックで悲哀に満ちたメロディを、オルタナやヘヴィロックを通過したモダンなサウンドに乗せてキャッチーに聴かせるという前作で確立したスタイルを、より洗練させてきた印象のアルバム。トリッキーでヘヴィなGtリフからメランコリックな歌メロへの展開が正にTHE RASMUS!という抜群のオープニングチューン"SHOT"。2曲目、"NIGHT AFTER NIGHT(OUT OF THE SHADOWS)"も"SHOT"と同様捻りのあるGtリフから抑制の利いた哀愁メロへ展開するお得意の流れ。Bメロの"LIKE AN ANGEL YOU CAME〜"のパートが超悶絶モノ。3曲目の先行シングル"NO FEAR"はRASMUS版"IT'S MY LIFE"というか、一度耳にしたら忘れられない超キャッチーな哀愁メロが余りにもキラーな名曲。これをシングルにしたのは大正解でしょう。4曲目ヘヴィリフと繊細なヴァースとのコントラスト、一気にクライマックスを迎えるサビメロという展開が、前作の"TIME TO BURN"あたりを下敷きにしてそうな"LUCIFER'S ANGEL"。5曲目、インダストリアル調のヘヴィリフから超メランコリックな歌メロへの展開が余りに唐突な"LAST GENERATION"は、サビの濃密なメロウさがタマらん。6曲目、ガッツィーなGtリフから繊細なAメロ、泣きのストリングスを交えた囁くような"HIDE FROM THE SUN〜"というブリッジに続いて、ダイナミックに盛り上がるサビという展開が超強烈な"DEAD PROMISES"。"〜WORLD SO PURE"のトコとか"WON'T FALL BACK NEVER"のトコとか、ライヴじゃフィストバンギング必至。今のトコこれがベストトラック。7曲目、サビに向けて徐々に盛り上がり、ヘドバンを誘発する細かいリフがスピードアップしていく流れがメチャメチャ格好良いHRチューン"IMMORTAL"。Gtソロも珍しくハモリを入れてたりして。8曲目、前回のライヴでのアコースティックセットを思い出させる、アコギをフィーチュアした和み切な系バラード"SAIL AWAY"。間奏のストリングスアレンジも効果的。前作には無かったパターンの楽曲だな。9曲目、"KEEP YOUR HEART BROKEN"は一番ありがちというか、最近のフィンランドのメランコリック・ゴスの潮流に一番雰囲気が近い楽曲で、CHARONとかENTWINEなんかを思わせる。物悲しいヴァースからどこか希望を感じさせるようなサビメロへの流れが印象的。10曲目、メロウな楽曲が2曲続いた後はメタリックな"HEART OF MISERY"。ライヴでのシンガロングを意識したようなストロングなサビが印象的。"NO FEAR"や"DEAD PROMISES"でも感じたけど、やっぱライヴではこういう一聴して単調かな?と感じる位のサビメロの楽曲が結構重要だったりする。本編ラストは寂寥感タップリのヴァースから昇天してしまいそうに美しく感動的なサビメロへ展開するバラード"DON'T LET GO"。HIMの名作「RAZORBLADE ROMANCE」のラスト曲"ONE LAST TIME"を彷彿させる強力なラスト曲。なんでこの余韻タップリの楽曲の後にまだ続くんだ?と思ったら"TRIGGER"はボートラなのね。捻りの効いたヴァースから開放的でキャッチーなサビメロへの流れやCメロの出来も非常に良い感じで、ボートラには勿体無い気もするが、本編の流れの中に入れ難い気もするのも確か。もう1曲のボートラは"NO FEAR"のリミックスで、よりインダストリアル色を強めた仕上がり。悪く無いアレンジで好き。もっと大胆に激遅でヘヴィにすりゃ面白かったかも。実は最初聴いた時は、凄く洗練されて良い感じだけど、焦点が絞れすぎて前作にあったダイナミックな起伏が弱くなったかな、と感じてました。その思いは今も変わりませんが、前作よりも歌メロ展開が非常にスムーズに練り込まれており、キャッチーさが一段上のレヴェルに上がった印象。結果として前作を超える出来になってるような気がします。文句無く名盤!傑作!
THE RASMUSが既に10周目で、一緒に買ったBON JOVIとCOBが手付かず。

05.09.17 (sat)
BRYAN WHITE「BETWEEN NOW AND FOREVER」アメリカのCCMシンガー96年作。このアルバムではややカントリー色が強めですが、軽快なカントリーロック"SITTIN' ON GO"や"SO MUCH FOR PRETENDING"はノリが良くて結構良い感じ。一方、RANDY GOODRUMと共作した爽やかなウエストコーストポップ"BLINDHEARTED"やホーリィなピアノバラード"I'M NOT SUPPOSED TO LOVE YOU ANYMORE"といったAORサイドの曲も美しいです。
LOST HORIZON「A FLAME TO THE GROUND BENEATH」スウェーデンのメロパワ03年2nd。今作では疾走感をやや抑えめにして、大仰なアレンジとメロディをドラマティックに展開していく大作主義的な楽曲が多くなっています。個人的にこの方向性は大歓迎で、TONY MOOREの硬質感とROY S. KAHNのしなやかな愁いを兼ね備えた超絶Voの絶品の歌メロを存分に活かせるようになったと思います。また長尺な楽曲が多いものの、次々と魅力的なフレーズとアレンジを繰り出す構成は、まるで冗長な印象は無い。"CRY OF A RESTLESS SOUL"からの流れは余りにも強烈で、MANOWARをメロパワにしてメロディ10倍増し、みたいな。メチャメチャ格好良い。
MORGANA LEFAY「SANCTIFIED」スウェーデンのパワーメタル95年3rd。ザクザクとしたリフ中心に構成された楽曲はスラッシュメタルっぽい雰囲気が強く、歌メロも含めてTESTAMENTに似ている部分が多い気がします。疾走感ではなく、リフの重さと展開で聴かせるミドルテンポの楽曲が多いので即効性に欠ける感は否めない。一番格好良いのがABBAのカヴァー"VOULEZ-VOUS"じゃあ問題アリでしょ・・・。
TIME GALLERY「S.T」スウェーデンのAOR89年作。KEITH OLSENプロデュース。美しいコーラスと透明感のある繊細なKeyアレンジを施した北欧AOR。叙情的なヴァースから雄大なコーラスへ展開する"ECHO PARK"、涼しげでキャッチーなアップテンポ"TAKING THE BEST"、ポップな躍動感のある"VALERIE"、比較的重厚なアレンジのミドルテンポ"THE LETTER"、繊細かつ軽やかなメロディが駆け抜ける"NO TRACE OF LOVE"等、いかにも北欧らしい透明感と清涼感を感じさせるメロディアスな佳曲揃い。
PSEUDO ECHO「RACE」オーストラリアの産業ロック89年作。前作まではどちらかと言うとダンサブルな要素もあるKey主体のポップな楽曲がメインだったのに対し、このアルバムではGtの比重を高めてアレンジも重厚になり、産業ロック的なサウンドになっています。Gtリフを前面に出したビッグなアレンジが気持ち良い産業チューン"FOOLED AGAIN"、SURVIVORっぽいKeyサウンドとポジティヴな歌メロの"OVER TOMORROW"、叙情的な哀愁を帯びたKeyが印象的なメロウなミドルテンポ"CAUGHT"、爽快メロハーと呼んでも全く違和感の無い疾走感のある"IMAGINATION"等、出だしからキラー級の楽曲の連続。その後も全くテンションが下がらずハイクオリティな楽曲が楽しめる傑作。雰囲気としては、HONEYMOON SUITEやQWESTといった、メロハー寄りのカナディアン産業ロックに近いものがあります。ちなみに、メンバーのLEIGH兄弟は後にINVERTIGOを結成します。
久々にPSEUDO ECHO「RACE」聴いたけど、やっぱこのアルバムは名盤だな。

05.09.16 (fri)
CRUMBACHER「TIME AFTER TIME」STEPHEN CRUMBACHER率いるアメリカのCCMベスト盤92年作。超名作「ESCAPE FROM THE FALLEN PLANET」からCRUMBACHER-DUKEやSTEPHEN CRUMBACHERのソロ作まで含んだ計5作からほぼ均等に選曲された14曲入り。必ずしもベスト選曲とは言えませんが、美しいコーラスと煌びやかなKeyアレンジに彩られた"INTERSTELLAR SATELLITE"や"WORLDS AWAY"といった名曲が楽しめる、CRUMBACHER入門盤といった趣の一枚。
KELLYE HUFF「LIFE CHANGES」アメリカの女性CCMシンガー92年作。DAVID AND THE GIANTSのDAVID W.HUFFの娘です。DAVID AND THE GIANTSのメンバーがガッチリサポートした楽曲は、繊細でスムースなAORチューンがメイン。軽やかな哀愁メロが秀逸な"BORN TO LIVE"、グルーヴのあるベースラインが印象的なアーバンAOR"TURN IT ON"、ノリの良いキャッチーなアップテンポ"EVERY BREATH"等がアルバムのフックになっています。
STIG ROSSEN「LETTERS OF LOVE」デンマークのAORシンガー97年作。透明感と深みを兼ね備えた抜群の歌唱で歌い上げる、繊細かつ美しいバラードがメイン。悲哀に満ちたヴァースからポジティヴなサビメロへと移行する"MIRACLE"、JORGEN THORUP作曲の爽やかでドライヴ感のあるAOR"WE CAN FIND A WAY TOGETHER"、もの悲しいストリングスから始まる優しく美しいバラード"SHE'S OUT OF MY LIFE"等が良い感じ。
前々から気になっていたHUFF性について言及したソースを見つけたので転載しておきます。Q: What are the relations (if any) of christian musical person's with the last name Huff?→A: Dann and Dave Huff of the band Giant are not members of David and the Giants. Ronn Huff,the hired-gun arranger of classical strings on most CCM albums, is their father. Dann and Dave were also two of the original members of the band White Heart. David Huff of the band David and the Giants is Kellye Huff's father. これを読む限りでは、やはりDANN HUFFとDAVID W.HUFFは何の関係も無いとみて良いような気がします。

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2005年9月後半

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