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2005年10月前半

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05.10.12 - 15 (wed - sat)
RETURN「REPLAY」ノルウェーのメロディアスハードの91年ベスト盤。1st「TO THE TOP」〜4th「FOURPLAY」からバランス良く収録された12曲。選曲も妥当で、彼等の持ち味である郷愁をそそる哀愁メロディが存分にフィーチュアされた楽曲揃い。
JOHN PARR「UNDER PARR」
アメリカの産業ロックシンガーの96年4th。彼のアルバムの中で最もAOR度の高いアルバムで、翳りを帯びた渋くアダルトなムードのスムースなAORで、夜が似合うような雰囲気。ドライヴ感と渋い哀感のあるメロディアスな"BAD BLOOD"、哀愁のメロディがグルーヴ感とともにスイングする"BALL AND CHAIN"、クラシカルなストリングスアレンジを施した感動的なバラード"WE ALL MAKE MISTAKES"、繊細なヴァースからポジティヴなサビメロで盛り上がるバラード"TIME"、アダルトな哀愁メロがアップテンポに駆け抜ける"THE RIVER RUNS DEEP"等が良い感じ。前作までの躍動感を期待すると少し違和感がありますが、翳りを帯びたスムースなAORが楽しめる本作も違った魅力を感じる事のできる好盤です。
FROZEN GHOST「S.T」
元SHERIFFのメンバーによるカナダの産業ロック87年作。柔和なKeyアレンジに、仄かに憂いを含んだ広がりのある大らかなメロディ。冷やかなKeyフレーズに軽やかなGtアレンジを施した雄大なメロディの"SHOULD I SEE"、軽快なカッティングGtがドライヴするアップテンポ"BEWARE THE MASQUE"、繊細なアレンジのヴァースから爽やかなサビメロで盛り上がる"TIME IS THE ANSWER"等、いかにもカナダ産らしいスケールの大きなアレンジの佳曲多数。
MR REALITY「S.T」
アメリカのメロディックロック92年作。繊細なアコギと美しいコーラス、そして爽やかなメロディをフィーチュアした軽やかな楽曲。NOUVEAUXの2ndとかに近い雰囲気。
ヤフオク出品しました。矢野龍王の「時限絶命マンション」読んだ。もうカス中のカス。文章、プロット、トリック全てが最低で、こんなに読んだ後に不愉快な気分になった本も珍しいわ。清涼院流水の「エル」に匹敵するんじゃないか。リーダビリティが高いなんて言ってる感想もあったけど、リーダビリティの高さって、簡潔な語句選択と文章の深みを両立させた東野圭吾とか藤原伊織とかを言うんじゃないの?こういうのは単に文章が薄っぺらいだけだと思うんだが。

05.10.11 (tue)
MUNCHENER FREIHEIT「ENTFUHR MICH」ドイツの産業ロック96年作。このアルバムでも全編ELOを思わせるような柔和でポップなメロディをフィーチュアした産業ロックのオンパレードで、彼等に期待されるサウンドを見事に表現しています。90年代の彼等の作品に共通していますが、繊細さが一層際立ってきており、楽曲によっては北欧AOR的な透明感のある叙情メロが顔を出します。そして一番の特徴である厚みはあるけど押し付けがましくなくサラリと聴かせる美しいコーラスアレンジが随所で楽曲に彩りを加えています。全曲優しく穏やかなポップサウンドなので、やや刺激に欠ける面は無きにしもあらずですが、彼等にしてはアタックの強いリズムにキャッチーなメロディとキュートなアレンジが絡む"LIEBE,LUST UND LEIDENSCHAFT"、クラシカルなアレンジと物悲しいメロディを聴かせる"ROTE ROSEN,WEIBE TRAUME"、ラストを飾る爽やかでポップな躍動感のある"KOMMT EIN ENGEL VORBEL"等がアルバム中のフックになっています。彼等のファンなら安心して楽しめる一枚。
NEO A4「THE HARD WAY」カナダの産業ロック89年作。カナダ特有の爽やかな中に仄かな哀愁を帯びた浮遊感のあるメロディを軽快なアレンジで聴かせる楽曲で、EYE EYEやGLASS TIGERタイプと言えます。繊細で叙情的なメロディを躍動感を持って聴かせるや"CALLING YOU"や"ONCE AGAIN"等ではBLVD.に近い雰囲気も感じられます。

05.10.10 (mon)
BEAU GESTE「ANOTHER NIGHT IN THE CITY」(1986)
1.TAKE THESE CHAINS 2.CATCH THE FIRE 3.DON'T GO 4.RUNNING FROM YOUR HEART 5.STILL OF THE NIGHT 6.ANOTHER NIGHT IN THE CITY 7.STRONG TONIGHT 8.HEARTBREAK CITY 9.NO MORE HEROES 10.SHADOW ON THE MOON
BRYAN HUGHES在籍のカナディアン・ハードポップ86年作。この人の作る哀愁メロディって本当に良い!このアルバムはその哀愁メロをたんまり詰め込んだ逸品。1.しっとりとした哀愁ナンバー。泣きのギターソロが良い!2."JUMP"のような音色のシンセリフが目立つ爽快ハードポップ。3.2同様キーボードをふんだんに使った爽快ハードポップ。バックでピコピコ鳴るキーボードが気持ち良い。4.一転してハードドライヴィンな哀愁ナンバー。5.重厚な哀愁ミドルテンポ。6.これもしっとりした哀愁ハードポップ。7.またしても哀愁。泣きのギターフレーズ。8.哀愁哀愁また哀愁。9.どこまでも哀愁。ややハードなギターリフのアップテンポ。10.ラストはディストーションギターでハードに決める疾走チューン。・・・「哀愁」しか書く事が無い・・・。BRYAN HUGHESのソロ作「BREAK THE RULES」も同系統で大好き。あとCINDY VALENTINEの「ROCK & ROLL HEART ATTACK」にも参加して美味しいメロを聴かせてくれてます。
BOB CATLEY「THE TOWER」(1998)
1.DREAMS 2.SCREAM 3.FAR AWAY 4.DEEP WINTER 5.FIRE AND ICE 6.MADRIGAL 7.STEEL 8.THE TOWER 9.FEAR OF THE DARK 10.EPILOGUE
このアルバムはMAGNUM好きの友人から薦められて買ったんですが、初めて聴いた時不覚にも電車の中で泣いてしまいました。イントロの大らかなギターフレーズから"RUNAWAY"のような緊張感のあるキーボード(パクリって言うな!)に導かれる哀愁HRチューン1で既にKO寸前。この曲中盤の展開も良いんですよねえ。そしていきなりクライマックスの2。静かに語りかけるように切なく歌い上げるイントロのフレーズでもう泣けてきます。歌メロもヴァース〜コーラスともう完璧。3.スケールのでかいバラード。ジャケの広大な草原を想起させます。4.なんとも叙情的なミドルテンポ・チューン。アコギのアレンジがめちゃ良い感じ。5.このアルバムの中で妙に浮いてる明るいハードポップ。良い曲だけど。6.幻想的なワルツのリズムのミドル。サビがまた情感たっぷりで良い!7.ポジティヴな雰囲気のアップテンポ。8.タイトルトラックに相応しい重厚でドラマチックな曲。リリカルで叙情的な9に続いて6のメロディをより壮大にアレンジした10で幕を閉じます。・・・最高っ!声だけで憂いを感じさせる稀代のVo.が天才ゲイリー・ヒューズの最大限に引き出した奇跡の名盤。(言い過ぎ)僕にとっての生涯最高のアルバムかもしんない。
CRUMBACHER「ESCAPE FROM THE FALLEN PLANET」(1986)
1.SOLO FLIGHT 2.CRASHLANDED(IN ANOTHER TIME ZONE) 3.IDENTICAL TWINS 4.NAME DROPPERS 5.ROYAL COMMAND PERFORMANCE 6.TOURIST TRAP 7.LIFE OF THE PARTY 8.ALMA MATER 9.GRADUATING CLASS 10.INTERSTELLAR SATELLITE
最強のクリスチャン産業ロック。絶品のメロディとキーボード&コーラスの洪水。E.L.O.がメロハーを演奏してるような雰囲気。1."SOLO FLIGHT"のタイトル通りオープニングに相応しい飛翔感のあるインスト。きちんと起承転結のある楽曲。2.キラキラしたキーボードで始まるノリノリの爽快ハードポップ。サビでのコーラスの入り方が絶妙で思わず踊り出したくなる程気持ち良い。キャッチーの極み。3.細かくリフを刻むキーボードが小気味良い哀愁系のアップテンポ。4.アラビアンなイントロが印象的。ヴァースのメロが何となくPRAYING MANTIS風?5.女性コーラスが楽曲をリードする爽快なプログレハード的ナンバー。6.重厚な雰囲気の哀愁ミドルテンポ。7もノリノリの爽快ハードポップ。8.壮大なコーラスをフィーチュアした序曲的なインスト。9.これもMANTIS風の哀愁ヴァースメロから爽やかなサビへ展開するノリの良い曲。10.コーラスが極め付きに美しい感動的なナンバー。サビメロは心が洗われるような美しさ。
捨て曲無しどころか全曲名曲級の素晴らしさ。
HIM「RAZORBLADE ROMANCE」(2000)
1.I LOVE YOU(PRELUDE TO TRAGEDY) 2.POISON GIRL 3.JOIN ME IN DEATH 4.RIGHT HERE IN MY ARMS 5.GONE WITH THE SIN 6.RAZORBLADE KISS 7.BURY ME DEEP INSIDE YOUR HEART 8.HEAVEN TONIGHT 9.DEATH IS IN LOVE WITH US 10.RESURRECTION 11.ONE LAST TIME
ゴシックの暗さとグラムの妖しさと北欧の哀愁を一緒くたにしてドロドロに煮込んだようなアルバム。でも基本は飽くまでキャッチー。突進するような疾走チューン1で勢い良く幕を開けます。カッコイイ!ヴァースに比べてサビメロがちょっと単調ですが、そんなのが気にならないくらい気持ち良い疾走感。2.シングルになったキャッチーなミドルテンポ。いかにもHIMらしいねっとりとまとわりつくような哀愁メロが良い。3.リリカルなピアノのフレーズが印象的なミドル。コーラスでの癖のあるファルセットがセクシー(?)4.ノリの良いアップテンポ。ディープに静かに抑えたヴァースからコーラスで爆発する展開がカッコイイ。5.ディープなスロー・チューン。コーラスとギターソロの悶えるような暗い哀感が良いねえ。6.ヘヴィなミドルで、シンガロングできそうなキャッチーなコーラス。7.絶望的に暗い哀愁を湛えたスロー。すすり泣くヴァースから号泣のサビメロといった感じ。8も静かに抑えたヴァースからコーラスで煽情力のメロ炸裂のお得意パターン。静かなパートの一風変わったアレンジが良いフックになってる。9.4同様ノリの良いキャッチーなアップテンポ。10.スケールのでかいコーラスのミドル。11.最後を締めるに相応しいバラード。冷たいヴァースからハートウォーミングなコーラスが絶品。
JOHN PARR「MAN WITH A VISION」(1992)

1.WILDERNESS YEARS 2.MAN WITH A VISION 3.IT'S STARRIN' ALL OVER AGAIN 4.RESTLESS HEART 5.GHOST DRIVER 6.BEDTIME STORY 7.COME OUT FIGHTIN' 8.EVERYTIME 9.KILLER ON THE SHEETS 10.DIRTY LOVIN' 11.THIS TIME 12.SARAH
ジョン・パーの3rd。熱いVo.の産業ロック。なんかふわふわした雰囲気もののイントロ1からピアノが入ってきて2へ。とてもポジティヴで希望に満ちたサビメロ。3.哀愁のギターリフが格好良い。4.爽快なコーラスを熱く歌い上げる感動的なアップテンポ。5.深夜の街角を連想させる渋いスローナンバー。6.キラキラした清涼感のあるAOR。7は爽快でパンチのあるロックナンバー。イントロのサックスが気持ち良い。8も爽快な産業ロック。9.ヘヴィなリズムのファンク。これはイマイチ。10.ブルージーなリフ主体のアメリカンな曲。これもあんまし好きじゃない。11.静かに抑えたヴァースから一転ポジティヴなコーラスを熱唱。12.超切ない絶品のヴァースから感動的なサビメロに展開する産業ナンバー。
KAYAK「MERLIN」(1981)
1.MERLIN 2.TINTAGEL 3.THE SWORD IN THE STONE 4.THE KING'S ENCHANTER 5.NINIANE(LADY OF THE LAKE) 6.SEAGULL 7.BOOGIE HEART 8.NOW THAT WE'VE COME THIS FAR 9.CAN'T AFFORD TO LOSE 10.LOVE'S AGLOW
オランダのプログレポップ・バンドのラスト作にして最高傑作。4枚目あたりからプログレ的展開よりも気品あるメロディを軸にしたポップスに重心を移しますが、このアルバムは彼らの集大成とも言える1枚。A面はプログレ的展開と気品ある哀愁に彩られた感動の組曲「MERLIN」。B面はポップな小品でコンパクトにまとめています。1.切なく囁くような静かなパートから徐々に盛り上がり、いきなり勇壮なキーボードが鳴り響き間髪入れず泣きのギターが切れ込んでくる超ドラマチックなオープニングで既に全身鳥肌状態。魔術師マーリンの登場を表すハードに疾走する格好良いプログレハード・チューン。2.リリカルなピアノの伴奏で切なげに歌い上げる短いバラード。ア−サ−王誕生を待つ嵐の前の静けさ。3.岩に刺さったエクスカリバーをアーサー王が引き抜く有名なシーン。行進曲のような勇壮なリフが印象的なミドルテンポ。そのままリズムを引き継ぎ4へ。アーサー王とマーリンの威光を表すフルートのフレーズが勇壮なミドル。5.妖精ニニアンの奸計に嵌まり幽閉されたマーリンの悲哀を表す感傷的なピアノバラード。サビメロの洗練された美しさも最高ですが、この曲の決めは中間部のソロパート。気品あるピアノとストリングスでじらして感情を溜めていって泣きのギターソロが炸裂する展開は悶絶モノ。以上5曲が組曲「MARLIN」。全体の流れがまず素晴らしい。曲単位でいうと1、5はKAYAKの最高傑作と言っても良い程の名曲。B面はポップサイドに。6.仄かな哀愁のある大らかな曲。普通に良いです。7.このアルバムの中で唯一浮きまくっている脳天気なブギー・ポップ。この曲さえ無ければ・・・。8.繊細なメロディのヴァースから切ない哀愁のサビに展開するバラード。9.70年代ソウル/ディスコな哀愁のアップテンポ。10.淡々とした哀愁と寂寥感のあるバラード。何か感傷的になる曲で昔の色んな事が頭に浮かんできて泣けてきます。そして歌詞を読むと昔を振り返り失った愛を想う男の回想。歌詞とぴったりマッチした素晴らしい曲。
MSG「BUILT TO DESTROY」(1983)
1.ROCK MY NIGHTS AWAY 2.I'M GONNA MAKE YOU MINE 3.THE DOGS OF WAR 4.SYSTEMS FALLING 5.CAPTAIN NEMO 6.STILL LOVE THAT LITTLE DEVIL 7.RED SKY 8.TIME WAITS(FOR NO ONE) 9.ROCK WILL NEVER DIE
マスターが2つあるだの、Vo.が2人いるだの色々と揉めたらしい4th。アメリカ進出を狙ったコンパクトでキャッチーな楽曲とGARY BARDENの歌メロセンスが相乗効果を生み、めちゃくちゃセンスの良いギタリストがいるメロディアス・ハードといった感じになってます。1.雄大なギターソロで幕を開けるキャッチーで爽快なアップテンポナンバー。キーボードが良いアクセントに。中間のギターソロは決めのフレーズのみでコンパクト。代わりにエンディングのギターソロがセンス抜群で冴えまくってます。2.キーボードが重厚なリフを奏でるアップテンポ。哀愁の聴いた歌メロが最高。3.ヴァース〜サビのメロディ展開が見事な格好良いアップテンポ。中間のギターソロが最高!4.めちゃくちゃ爽快でポジティヴなアップテンポ。ヴァースのメロが良い。ギターソロも舞い上がるような感じで超爽快。5.ドラマチックなインスト。アップテンポでワイルドに弾きまくる序盤〜キーボードが入ってブレイク、哀愁のソロを奏でる中盤〜大らかで感動的なスローパートで終幕という構成。A面の幕を下ろすに相応しい。6.ワイルドなグルーヴのあるアップテンポ。これだけDELEK ST. HOLMESが歌ってるという曰く付きの曲。7.リフが勇壮で格好良いミドル。戦いに赴く男の挽歌というか、このアルバムの中では一番HRしてる。ギターソロも超ドラマチックでエンディングまで終始冴えまくり。8.アップテンポのシャッフル・ナンバー。ANDY NYEが書いただけあってキーボードがフックになる格好良い曲。9.渋い哀愁のギターで静かに始まり徐々に盛り上がっていく感動的なHR。出だしはエアロの"DREAM ON"みたい。ギターソロが熱い!MSGの名盤を挙げると大体1stか2ndですが、僕はこのアルバムが最高。
STEEL BREEZE「HEART ON THE LINE」(1984)
1.HEART ON THE LINE 2.EASY WAY OUT 3.SURVIVOR 4.I REMEMBER 5.HARD TO GET 6.TEMPTATION EYES 7.NEVER AGAIN 8.I'M HERE 9.COMMUNICATION 10.TRY A LITTLE HARDER
KEVIN CHALFANTがVo.の2nd。KEVINといえばJOURNEY型ですが、これはキーボードをふんだんに使ったハードポップ。1.イントロの哀愁たっぷりのキーボードでいきなりメロメロ。良いなあ〜。ヴァースもサビも強烈な超哀愁。ギターソロも泣いてます。2.落ち着いたヴァースからコーラスで哀愁メロが炸裂。中間部の展開も格好いい!3.スペーシーなキーボードが爽快感を演出するアップテンポ。4.清涼感のある軽いアレンジのAOR。5.どってこと無い大味なミドルテンポ。6.イントロのキラキラしたキーボードにバックで泣くギター、そして哀愁のヴァース。コーラスは爽快。サックスソロがまた渋い!7.繊細なギターがメロの哀感を引き立てるミドルテンポ。8.NEW ENGLAND風(?)キーボードのイントロ。ヴァースは哀愁系、サビでキャッチーに盛り上がります。9.緊張感のあるキーボードからヴァースへの展開は良い感じなのにコーラスが大味で変な感じ。10.最後は爽快なミドルテンポ。ちょっと地味かな。
STEVE STEVENS「FLAMENCO.A.GO.GO」(1999)
1.FLAMENCO.A.GO.GO 2.CINECITTA 3.OUR MAN IN ISTANBUL 4.LETTER TO A MEMORY 5.FEMINOVA 6.VELVET CAGE 7.HANINA 8.DIMENTIA 9.TWILIGHT IN YOUR HANDS 10.RIVIERA '68 11.JAZZ...AN EVIL POWER
渡り鳥ギタリストがアルバム全編ガット・ギターでフラメンコに取り組んだ1枚。1.ダンサブルなユーロビートに乗せて哀愁のフラメンコ・ギターが乱舞する衝撃のインスト。思わず身体が動き出すハイテンション・ナンバー。最高に気持ち良いです。2.趣きは一転してぐっと落ち着いた渋い哀愁のインスト。中間部で盛り上がって早弾きをかましてくれます。3.アタックの強いアップテンポ。ジプシーが妖しく激しく踊ってるようなアラビアンな雰囲気。女性コーラスの入り方もいかにもそんな感じ。4.夕暮れの砂漠(?)を連想させる切なげなインスト。中間部は夜のキャンプでの酒宴といった趣きでジャジーにテンポアップ。5.一昔前のスパイ映画のBGMのような雰囲気(?)のインスト。6.浮遊感のある静寂で儚げなインスト。深い霧に包まれた山の情景・・・。7.唯一のヴォーカル入りナンバー。GYPSY KINGSのような典型的ラテンソング。間奏ではお得意の早弾き。もちろん歌詞はスペイン語。8.氷室京介のライヴでのソロタイムを収録したライヴトラック。哀感を漂わせたフレーズのインプロヴィゼーション。後半はバンドが入ってきてフュージョン的なインストに。9.気怠げな雰囲気の序盤から哀愁を増して徐々に盛り上がっていって、また気怠げに幕を閉じる曲。昼下がりの情事というか。10.前半落ち着いたフュージョン。歯医者さんでかかってそう(?)。後半はパーカッションが入ってきてラテンな感じなって熱く盛り上がる。11.ラテン的な展開のあるフュージョンといった風情。サンプリング多用で一風変わった雰囲気を出してます。以前から彼のフラメンコっぽい楽曲が好きだった僕にとって正に待ってました!のアルバム。1曲目みたいな曲がもっとあっても良かったな。
EZ LIVIN'「AFTER THE FIRE」BONFIREのGt、HANS ZILLERが結成したメロディアスハード91年作。BONFIRE同様、キャッチーな哀愁を帯びた欧州風メロディアスハード。切れ味鋭いリフが疾走する"DIE 4 ROCK"、泣きのGtフレーズをフィーチュアしたミディアムバラード"TOO LATE FOR PARADISE"、濃密な哀愁メロをじっくり聴かせるミドルテンポのタイトルトラック、キラキラしたKeyと共に哀愁メロが疾走する"ROCKIN' INTO THE NIGHT"、軽やかで爽やかなハードポップ"TAKE ME"、アコギと泣きのGtが絡むイントロから徐々に盛り上がっていく叙情的な哀愁バラード"HOLD ON"等、佳曲多数の好盤。
HOTWIRE「FACE ANOTHER DAY」ドイツのメロディアスハード98年2nd。このアルバムから加入したGtのALEX ESPINOSAが作曲を手掛けるようになり、前作のハードポップ然とした曲調から濃密な憂いを含んだミドルテンポ中心の哀愁メロディアスハードに路線変更。アコギをフィーチュアした仄かな哀愁を含んだ爽やかな楽曲もあり。JADED HEARTを少しポップにしたような雰囲気。メロハー好きなら安心して楽しめる手堅い出来。
MAT SINNER「BACK TO THE BULLET」MAT SINNER唯一のソロ90年作。正に初期SINNERの美点を全て継承したタフな哀愁HRのオンパレード。ソリッドなリフと雄々しいシンガロングを伴ったコーラスが格好良いタイトルトラック、これぞSINNERの醍醐味!と溜飲を下げたくなる泣きのGtソロが堪能できるファストチューン"TEAR DOWN THE WALL"、美しく叙情的な哀愁バラード"CALL MY NAME"、ACCEPT的なGtリフと男性コーラスに渋い哀愁メロが絡むミドル"IN THE NAME OF ROCK'N'ROLL"、メロディアスなサビメロが素晴らしいキレの良いメロハー"WILDEST DREAMS"、本編ラストを飾るに相応しい哀愁疾走チューン"CRYING IN THE WIRES"等々、全曲素晴らしい出来。天才メロディメイカーMAT SINNERの才能が余す所無く発揮された名盤。
FAKE I.D.「DREAMING EZEKIEL」スウェーデンのメロディアスハード97年作。ALIENの名盤1stの楽曲を全て手掛けたソングライター、PAMELA MOORE BARLOWとJANET MORRISON MINTOの楽曲をGENE MILLERなるシンガーで収録したアルバム。雰囲気は勿論ALIENの1stのそれで、爽快で透明感タップリの"ABOVE AND BEYOND THE CALL OF LOVE"、美しく透き通ったメロディが軽やかに駆け抜ける"HEARTBREAK MOON"、ややハードなGtと勇壮な哀愁メロが絡む"TIED TO THE MAST"、北欧メタル的な哀愁アップテンポ"HEARTS BREAK LIKE PROMISES"等、クオリティの高い楽曲満載。ALIENに提供した"TEARS DON'T PUT OUT THE FIRE"と"GO EASY"もセルフカヴァー。楽曲の内容には文句の付けようが無いんですが、惜しむらくは音質。特にラジカセで録ったような"GO EASY"はちょっと・・・。デモ音源かな?
PETER JOBACK「ONLY WHEN I BREATH」スウェーデンのAORシンガー00年作。エレクトロニクスと繊細なアコギを組み合わせたモダンなアレンジに、北欧らしい透明感のある哀愁メロを乗せた楽曲は、ANDERS JOHANSSONやMARTIN STENMARCK等に近い雰囲気。ほぼ全曲外部ライターによる楽曲は非常にハイクオリティな出来で、唯一本人が作詞作曲した"THE MAN I WANNA BE"が明らかにレベルが低いという悲しくも当然の結果に。切ない哀愁メロをメランコリックなアコギが彩るタイトルトラック、その名の通り高く舞い上がるような爽やかなメロディが気持ち良い"HIGHER"、元STYLEのEKMAN/SANDELINが提供した浮遊感のあるメロディのスケールの大きなバラード"I"、どこか昔のソウルナンバーを思わせる懐かしい雰囲気の"UNDER MY SKIN"、ビートの効いたリズムに乗せてソウルフルなメロディが躍動するアップテンポ"SEEING RED"、悲哀に満ちたメロディをストリングスが盛り上げる"RAIN"等、充実の出来。
LOUISE HART「S.T」デンマークの女性シンガー02年作。アコギを軸にモダンなアレンジを施したサウンドですが、エレクトロニクスはそんなに多用しておらず、オーガニックなロックという雰囲気。北欧らしい憂いを帯びたヴァースからダイナミックなサビメロに展開する"BEFORE YOU COME HOME"、ややカントリー調のバックに爽快なメロディが軽やかに舞う"ROMANTIC MOVIES"、うらぶれた泣きを発するGtリフが印象的なポップロック"I WON'T BREAK TO PIECES"、ハートウォーミングなメロディが力みを抑えた淡々としたトーンで綴られるヴァースと開放的なサビメロの"SATELLITES AND CANDLELIGHT"、郷愁をそそる哀愁バラード"I'M STILL THE SAME"、同名映画のタイトル曲になったらしい爽やかなポップソング"OKAY"等、クオリティはかなり高いです。TIM CHRISTENSENが数曲でプロデュース、作曲に関わっています。
縮小リニューアルした時に消したPICK UPネタを埋めておくのも何なので復活。この辺りのアルバムは今聴いても確実に好きと断言できるな。

05.10.09 (sun)
THE WARD BROTHERS「MADNESS OF IT ALL」イギリスのハイテクAOR86年作。どこか冷めたような憂いのあるメロディを軽やかなGtと柔和なKeyアレンジで聴かせる楽曲。躍動感もそれなりにあって、カナダのEYE EYEやGLASS TIGERなんかに近い雰囲気。終盤にリミックスが数曲か収録されてるのは冗長気味ですが、哀愁を帯びたGtフレーズが良い感じの"WHY DO YOU RUN"、ニューウェーブ調の翳りのあるメロディがポップに躍動する"I TRUSTED YOU"、煌びやかなKeyアレンジの"SHADOWS OF YOU"等、前半の出来は中々のもの。
WAYNE WATSON「WATERCOLOUR PONIES」
アメリカのCCMシンガー87年作。繊細なKeyをメインに据えたハードポップ。CCMらしい美しいメロディのバラードも良いんですが、アメリカンプログレハード的なリリカルかつ大仰なKeyアレンジとポジティヴな歌メロをフィーチュアした躍動感溢れる楽曲が更に素晴らしく、MICHAEL W. SMITHの1stに近い印象。これは良い。
PETER SHAMBROOK「LOVE UNSEEN」
アメリカのCCMシンガー93年作。ジャケの雰囲気とは異なり結構ロック的なエッジのあるサウンドで、軽やかなGtに程良いKeyアレンジを絡ませたメロディックロックという感じの楽曲。爽やかなメロディが軽快に躍動する"FAITH AGAIN"、繊細なアコギと乾いた叙情メロが似合う大らかなバラード"A SEASON IN THE YEAR"、ブルージーな雰囲気を取り入れた渋いミドル"DARK SIDE"等、中々の佳曲が揃っています。
RICHARD X. HEYMAN「HEY MAN!」
アメリカのマルチアーティスト91年作。プロデュース、作曲から全楽器まで全て一人で手掛けています。楽曲の内容はオールディーズな雰囲気漂うポップロックで、CHEAPTRICKやENUFF ZNUFFに通じる朗らかでキャッチーな楽曲を気持ち良く楽しめる一枚。
EDWARD NEGUSSIE「VICTORIOUS」
スウェーデンのAORシンガー95年作。エレクトロニクスと華麗なストリングスを絡めたモダンなアレンジに、R&B/ソウル的なグルーヴ感とスムースな北欧AOR的な透明感を併せ持った、ある意味クロスオーヴァーっぽい楽曲。
OLIVIER CONSTANTIN「PERSONAL」
フランスのAORシンガー95年作。優しく包み込むような柔和なアレンジの、穏やかでポップなウエストコースト風のAOR。感動的なメロディがポップに綴られる"NEVER BE MINE"は名曲と言える出来。その後も、仄かな憂いを帯びた教科書的な叙情AORバラード"NOBODY KNOWS"、比較的躍動感のある爽快な"DON'T SLOW DOWN"等、緊張感とは無縁ですが、和やかに浸れるハートウォーミングなメロディが堪能できる好盤。
THE OTHER ONES「LEARNING TO WALK」1stからのシングル"HOLIDAY"がアメリカでヒットした、双子の男女ツインVoを擁するドイツのハイテクAOR88年2nd。ポップなシンセサウンドと軽いGtによる凝ったアレンジと浮遊感のある歌メロのAOR。アンニュイな歌メロがムーディなサウンドに乗った"CRYING"、軽やかに躍動するポップな"MUD ON YOUR FACE"あたりはまずまずの出来。
ヤフオク出品しました。

05.10.08 (sat)
PUR「ABENTEURLAND」ドイツの産業ロック95年作。Keyを中心としたハードポップ的なサウンドから、より重厚でスケールの大きなアレンジを施した楽曲がメインに。雄大で堂々とした貫禄のあるアンセム的なタイトルトラック、軽快でポップな"ICH LIEB' DICH"、切々とした悲哀に満ちたピアノバラード"LEBEN"、躍動感のある爽快メロディックロック"NUR ZU DIR"、アコギをフックにハートウォーミングなメロディを軽快に聴かせる"DASS ES DIR LEID TUT"、軽やかなピアノとアコギに彩られた朗らかなメロディの"EIN GRAUES HAAR"、ディストーションGtのリフが久々にハードなエッジを刻む"WUT IM BAUCH"等々、メロディ、アレンジ共に充実した円熟のアルバム。
EDDIE SCHWARTZ「TOUR DE SCHWARTZ」ソングライターとしても著名なカナダのシンガー兼Gtのソロ95年作。繊細なアコギをフィーチュアした、柔和なメロディの穏やかなAORがメイン。AMERICAやGOWAN、PAUL CARRACK等へ提供した楽曲のセルフカヴァーも収録。
FIONA「BEYOND THE PALE」アメリカの女性HRシンガーの86年作。BEAU HILLプロデュース。顔に似合わないハスキーで芯のある声で、キャッチーで適度にハードなアメリカンタイプのメロディアスハードを歌い上げます。BILLIE STEINBERG提供の哀愁ハードネスな"TENDER IS THE HEART"、フラッシーなGtをフィーチュアした軽快なメロハー"YOU BETTER WAIT"等が良い感じ。その他、KIP WINGERやBOB HALLIGAN JR.が楽曲提供しています。
DOMINOE「NO SILENCE NO LAMBS」ドイツのメロディアスハード復活02年3rd。ROBERT PAPSTプロデュース。往年の名曲"HERE I AM"の02年ヴァージョン収録。2ndの路線に近い軽やかなアレンジの爽快メロハーですが、年相応に落ち着いたようで、以前の溌剌とした躍動感に代わって、やや渋みを伴ったまろやかな楽曲が増えている印象。ラジカルなGtリフを伴ったHR"SILENCE"や、ややダークな色調を帯びた"DARK DOGS"あたりは新機軸。全盛期にレベルに達しているとは思いませんが、悪くない出来じゃないでしょうか。
LEGGZ DIAMOND「GAMES」女性Voを擁するアメリカのメロディアスハード98年作。前身のK.F.D.の楽曲も併せて収録されています。結構バラエティ豊かな曲調で、憂いを帯びた歌メロと泣きのGtリフが印象的な哀愁メロハー"SAY YOU'RE SORRY"、軽やかなリズムがファンキーに跳ねる"NEW LOVE"、リリカルなピアノに乗せた哀愁のミディアムバラード"I WILL ALWAYS BE THERE"、プログレッシヴなムードを漂わせたタイトルトラック等、インディバンドにしては懐の深さを感じさせる楽曲揃い。
MARTYN JOSEPH「BEING THERE」アメリカのCCMシンガー92年作。アコギをメインにした軽やかなアレンジのAOR。軽快でポップなメロディが駆け抜ける"WORKING MOTHER"、触れれば折れそうな繊細さを感じさせる叙情バラード"I WILL BE WAITING"、フォーキーな気怠さが心地良い和み系バラード"SWANSEA"、ハートウォーミングなメロディが徐々に盛り上がる"REMINDED OF HEAVEN"等が良い感じ。
ANDRES「THE REAL THING」スウェーデンのAORシンガー96年作。伸びのあるソウルフルな歌唱に、涼しげなコーラスをフィーチュアしたスムースで透明感のあるウエストコースト風北欧AOR。BILL CHAMPLIN、JOSEPH WILLIAMS、LOU PARDINI等がコーラスで参加していますが、この面子から想像されるような爽やかで落ち着いたナイスAORが全編で楽しめます。

05.10.07 (fri)
AMERICA「YOUR MOVE」イギリスのAOR83年作。RUSS BALLARDプロデュースで、半数以上の作曲も手掛けています。昔はカントリータッチの楽曲がメインでしたが、徐々にソフィスケイトされたAOR路線に移行し、このアルバムでは、柔和な歌メロと繊細なアコギをフィーチュアしたウエストコーストAORという雰囲気のアルバムになっています。1曲目の"MY KINDA WOMAN"のような爽やかでポップな楽曲と、2曲目の"SHE'S A RUNAWAY"のような線の細い切ないメロディの哀愁チューンの両方がバランス良く収録されていますが、やはり個人的には後者の哀愁チューンに惹かれるものがあり、特にリリカルなピアノ、泣きのGtとストリングスの全てが哀愁を掻き立てる"CAST THE SPIRIT"がキラーな出来。RUSS BALLARDのアルバムや初期DAKOTAにピンと来る人は必聴の名盤。
BENNY HESTER「UNITED WE STAND/DIVIDED WE FALL」アメリカのCCMシンガー90年作。BILL BAUMGARTプロデュース。厚めのKeyとややハードなエッジを感じさせるアレンジの産業ロックですが、前作の「PERFECT」に比べると、よりポップでマイルドなメロディが強くなった印象。"LOVE IS MADE OF THIS"や"TOO BAD SHE DIDN'T WANT ME"のような優しくハートウォーミングな楽曲が心安らぐ感じ。一方従来のようなアタックの強い産業ロック曲も"CLOSET TO ME"や"RESTLESS NIGHTS"等で聴く事ができます。

05.10.06 (thu)
LOUISE HOFFSTEN「RHYTHM & BLONDE」デンマークの女性シンガーの93年作。ラフでガレージっぽいGtサウンドに、キュートなポップさとR&B的なグルーヴ感を併せ持ったメロディックロック。
ERIC GADD「SPIRIT」スウェーデンのAORシンガー99年作。ソウルフルなファルセットを活かしたスムースでスタイリッシュなAOR。腰に来るR&B/ソウル的なグルーヴを持ちつつも、常に洗練された透明感を漂わせているのが北欧らしさを感じさせます。
最新作を除いてPURのオリジナルアルバムが全部揃った。結構いっぱい出てたな・・・。でも、とりあえず今のとこハズレ無し。

05.10.05 (wed)
PUR「S.T」ドイツの産業ロック87年3rd。このアルバムではKeyサウンドと重厚なコーラスアレンジがかなりゴージャスになり、産業ロック的な洗練さが前面に出てくるようになってきました。語りを交えたシアトリカルな演出とブ厚いシンセアレンジのオープニングチューン"BIS DER WIND SICH DREHT"、柔和で朗らかなメロディが徐々に盛り上がっていく"DRACHEN SOLLEN FLIEGEN"、軽快で躍動感のある爽快アップテンポ"GIORGIO SUCCESSI ODER DAS PUBLIKUM IST SCHLAU"、ムーディな夜の哀愁が渋い叙情バラード"PECH GEHABT-GLUCK GEHABT"、フックたっぷりのメロディとプログレハード的な展開が瑞々しい印象を与える"MERLINS ROCK"、軽やかなKeyフレーズと爽やかなメロディが気持ち良い"HAB' MICH WIEDER MAL AN DIR BETRUNKEN"等々、やや過渡期の印象はあるものの、依然としてハイクオリティなメロディとアレンジの楽しめる好盤。
TONTO TONTO「MIRROR FOR THE BLAME」RED DAWN〜JOE LYNN TURNER〜RAINBOWという経歴を持つB,GREG SMITHがかつて在籍したアメリカのメロディックロック92年作。ちなみにソングライターは別人。内容の方は、ちょっと軽めのGtと繊細なハイトーンをフィーチュアした、スポンテニアスなグルーヴが感じられるメロディックロックで、結構ベースラインが際立ってます。CROWN OF THORNSあたりにちょっと近いような気も。

05.10.04 (tue)
DARK TRANQUILITY「CHARACTER」スウェーデンのメロデス04年7th。初期の攻撃性を取り戻したとは聞いてましたが、確かにこれは良い。オープニングからの"THE NEW BUILD"〜"THROUGH SMUDGED LENSES"〜"OUT OF NOTHING"と続くアグレッシヴな疾走チューンの連発は、テクニカルながらも猪突猛進に疾走しまくっていた「THE GALLERY」の頃の勢いを感じさせます。一方で随所に見られるスペーシーでフューチャリスティックなKeyアレンジは「PROJECTOR」を寄り道に感じさせないだけの説得力を持って見事に融合してます。前作で感じたリフのマンネリ感も今作ではあまり気にならず、復活の息吹を確実なものにした好盤と言えるんじゃないでしょうか。メチャクチャ格好良い!

05.10.03 (mon)
PUR「OPUS 1」ドイツの産業ロック83年1st。2ndでもプログレシッヴなアレンジが散見されたんですが、この1stは完全にキャッチーなメロディを配した叙情プログレといって良いと思います。BOSTONを彷彿させるような重厚でスペーシーなシンセリフから雄大なヴァースへ、そして美しいピアノをバックに感動的なサビメロ〜テクニカルなKeyソロという、完全に往年のアメリカンプログレハードの洗礼を受けた"IM NEBEL"で幕を開けます。その余韻に浸る間もなく、GERARDのような攻撃的なシンセリフからアップテンポでストレートなHRチューン"MESSIAS"、繊細なGtと叙情的なシンセが物憂げかつ華麗に舞ったかと思えば突如緊張感のあるピアノの刻みとともに勇壮な歌メロに突入し、極め付けはメロトロンをバックに泣きまくるGtソロ!という余りにも強烈な展開を次々と繰り出す名曲"TRAUMBILD"という序盤の流れが素晴らしい。その後も、リリカルなアコギ&ピアノを伴った切ない哀愁メロを乗せ、更に素晴らしい泣きのGtソロをフィーチュアした叙情バラード"DER FALTER UND DAS LICHT"、スペーシーなKeyをバックに繊細なGtが長尺なインプロヴィゼーションを繰り広げるプログレチューン"VEREINT"、繊細で遷ろうようなメロディのヴァースからダイナミックに展開する"DER HENKER"等、全曲素晴らしい。例えるなら、BLACK JESTERの「WELCOME TO THE MOONLIGHT CIRCUS」からネオクラ色を取って遙かに洗練させたようなイメージ。ポップなのも良いですが、個人的な趣味からすると、この翳りを帯びて繊細で叙情的なメロディが全編に渡って楽しめる1stが一番好き。
PUR、ホントに良いなあ。このクオリティの高いバンドが、ドイツ語というだけで埋もれてるのは非常に勿体無い。PATRIK ISAKSSON然り。

05.10.02 (sun)
LENA PHILIPSSON「MY NAME」スウェーデンのハイテクAOR89年作。ほとんどが自作曲。北欧らしい透明感のあるクラシカルなKeyアレンジを要所に施した、ダンサブルでポップなAOR。アップテンポの曲はユーロビート調では無く、どちらかというとファンク/ソウル系のノリ。バラードは繊細で美しいメロディを聴かせます。お手軽な女性ポップスものでは無く、随所にアーティスティックな拘りが見えるアルバムになってます。
CODE X「S.T」オーストリアのメロディアスハード97年作。ややネオクラシカルな要素も取り入れたソリッドで切れのある欧州型メロディアスハード。自主制作故にサウンドやアレンジ面でツメの甘さが見られますが、メロディの出来はなかなかのもの。ANGUISHとかからドイツ臭を抜いたような雰囲気かな?JADED HEART的な濃密な哀愁ミドル"WHAT IT IS"、爽やかなコーラスが映えるアコギバラード"ANSWERS"、RAINBOWの流れを汲む様式美シャッフル"NEVER GIVIN' UP"、雄大で感動的なメロディが美しい叙情バラード"FRIEND OF MINE"、叙情的なヴァースから哀愁のサビにテンポアップする展開が格好良い"SHOUT IT OUT"が良い感じ。クラシカルな小品で場面展開を図る構成なんかも様式美ファンには嬉しい小技。これはちょっとした拾い物。
CO.RO.「THE ALBUM」多分イタリアのイタロディスコ(って言うのかな?)94年作。クラシカルで物悲しいストリングスとスピーディーなダンスビートに乗せて憂いのあるメロディを奏でるディスコ・ポップ。メロ自体は非常に良い感じなんですが、やっぱバックの音がちょっと気になるなあ・・・"I JUST DIED IN YOUR ARMS TONIGHT"のカヴァーとかやってます。
ALEXANDER LIEN「MOMENTARY MAGIC」ドイツのAORシンガー、というか多分ポップアイドルの01年作。サウンドは物凄く北欧っぽい雰囲気でダンサブルだった時期のMLTRに近いかな。バックはビートが効いてるんですが、メロディは非常にスムース。特筆すべきは、何曲かでBOB CATLEYの名作「THE TOWER」をややダンサブルにしたような感じの楽曲が出てくる事。アイリッシュな切ない哀愁メロがディスコビートに乗せて軽やかに駆け抜ける"UNDER YOUR SUN"、郷愁ビシバシの超切ないメロディがアコギと美しいコーラスに乗せて緩やかに流れる叙情バラード"LIKE A SIGN TO THE BLIND"、「THE TOWER」収録の"DEEP WINTER"あたりを連想させる郷愁バラード"FROM THE BOTTOM OF MY HEART"といったBOB CATLEY的キラーチューンが余りにも僕のツボに刺さりまくり。良いッ!オフィシャルで次のアルバムのサンプルが聴けます。ちょっとエモっぽい雰囲気に変わったみたいだけど、これはこれで良い感じ。
ヤフオク出品しました。

05.10.01 (sat)
KIM MITCHELL「ITCH」元MAX WEBSTERのカナダ人シンガー兼Gtのソロ94年作。基本はややブルーズ寄りの渋いトーンを交えた大陸的なメロディックロックですが、随所に一癖あるアレンジを盛り込む辺りは、THE TUBESなんかに近い雰囲気も感じられます。熱く勢いのあるアメリカンなHR"WONDER WHERE & WHY"やブルージーな哀愁がメロディアスにドライヴする"HEARTBREAKBUSTOP"、軽快で爽やかなアップテンポ"STAND"等は比較的ストレートな佳曲。
KIM MITCHELL「SHAKIN' LIKE A HUMAN BEING」
元MAX WEBSTERのカナダ人シンガー兼Gtのソロ86年作。適度なハードさとキャッチーさを併せ持った躍動感のあるカナディアンHRで、CONEY HATCHなんかに近い雰囲気。特に強力なキラーチューンと呼べる程の曲は無いですが、どの曲も押し並べてレベルが高く、気持ち良く聴ける一枚。
KIM MITCHELL「ROCKLAND」
元MAX WEBSTERのカナダ人シンガー兼Gtのソロ89年作。前作のキャッチーなメロディックロックに、若干ブルージーなムードを取り入れた楽曲。躍動感とキャッチーさは依然として感じられ、ブルージーさが楽曲に陰影と深みを与える方向に上手く作用した楽曲になっています。なかなか良い感じ。
ASHTON「MODERN PILGRIMS」
アメリカの産業ロックシンガー88年作。GtにMANDY MEYER参加。重厚なKeyアレンジを施したスケールの大きな産業ロック。どことなくアイリッシュなムードを漂わせた大らかな楽曲は、時にDAREやMAGNUMなんかを思わせる雰囲気もあり。
UNRULY CHILD「WAITING FOR THE SUN」BRUCE GOWDY率いるアメリカのメロディアスハード98年2nd。VoはKELLY HANSEN。程よく哀愁を含んだメロディを、クリアに洗練されたサウンドで聴かせる楽曲。1stの名曲"WHO CRIES NOW"を彷佛させる"HEART RUN FREE"、繊細なアコギによる叙情的なバラード"WHY SHOULD I CARE"、しっとりと抑制の利いた哀愁のヴァースから爽やかなコーラスに展開するミドル"DO YOU EVER THINK OF ME"、ラストを飾る切ないアコギバラード調のヴァースからサビで盛り上がるタイトルトラック等が良い感じ。
GOWAN「LOST BROTHERHOOD」現STYXのカナダ人産業ロックシンガー兼Key、LAWRENCE GOWANのソロ90年作。EDDIE SCHWARTZプロデュースで、GtにALEX LIFESON、KEN GREER、BにTONY LEVINという豪華な面子。どこか郷愁を誘う憂いを帯びた曲調は、TONY CAREYをもっとロックさせた雰囲気。ダイナミックなグルーヴが躍動するタイトルトラック、HR的な疾走感のある"CALL IT A MISSION"、ドラマティックでスケールの大きな叙情チューン"THE DRAGON"、繊細でリリカルなピアノバラード"MESSAGE FROM HEAVEN"等が良い感じ。
JAGGED EDGE「FUEL FOR YOUR SOUL」MATTI ALFONZETTIがVoを務める多国籍メロディアスハード90年作。80年代のWHITESNAKEをタフなメロハー寄りにしたような熱く渋い楽曲で、最近ではDAMNED NATIONの2nd辺りに近いスタイル。程良いキャッチーさもあり。ALFONZETTIの男臭さ溢れる歌唱も、風格漂う堂々とした楽曲に見事にマッチしています。特に"OUT IN THE COLD"は絶品の名曲。
JIMMY LAWRENCE「THE WORLD IS ROUND」アメリカのSSWの98年作。DAN HUFF、TIM PIERCE、STAN MEISSNER等が参加。爽快で躍動感に満ちたメロディアスハードはJOHNNEY LIMAの1stを思わせるような内容。軽やかなGtをバックに爽快なメロディがドライヴする"ALL WE HAVE IS OUR DREAMS"、ポジティヴなメロディの産業ロック風ミドル"ONE NIGHT LIKE THIS"、胸を焦がす熱い哀愁メロの"ROSE TATOO"等、佳曲多数の好盤。
JOHN WAITE「NO BRAKES」元BABYS〜BAD ENGLISHのシンガー84年ソロ作。大ヒット曲"MISSING YOU"収録。意表を付くハードな疾走HR"SATURDAY NIGHT"で幕を開けます。続くジワリと胸に滲みる切ないミドルテンポ"MISSING YOU"はやはり名曲。抑えたヴァースからサビで一気に盛り上がるダイナミックな"DARK SIDE OF THE SUN"、仄かな哀愁を帯びつつもポジティヴで広がりのあるメロディを持った"TEARS"、ソリッドなGtリフがハードにドライヴする"FOR YOUR LOVE"等、実は"MISSING YOU"以外は結構ハード目の楽曲が多いアルバム。どの曲も確かなクオリティを備えており、非常に充実した好盤。

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2005年10月前半

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