BLIND VENGEANCE「S.T」後にHAREM SCAREMを結成するHARRY
HESSとDARREN SMITHが在籍したメロディアスHMの85年作。1曲目のカヴァー"NIGHT MUSIC"こそハードポップですが、その後は切れ味鋭いGtリフで構成された楽曲中心で、後の姿を思わせる要素は殆どありません。しかし、硬質感のあるGtリフに翳りのある歌メロを乗せたメロディアスHM"LEAVE
ME TONIGHT"、コンパクトにまとまった小気味良いリフが何となくMETALLICAの1stの楽曲を思わせる"METAL
OVER MIND"、重厚感のあるメロディアスなミドルチューン"I MIGHT(YOU WILL)"等、やや青さが感じられるものの、HMアルバムとしてなかなか格好良い出来です。サウンドはかなりチープですが・・・。
BILOXI「RIGHT THE MUSIC」アメリカのメロディアスハード久々の02年2nd。美しいコーラスと煌びやかなKeyアレンジを施した適度にハードなJOURNEY型メロハー。爽やかなメロディが素晴らしいオープニングチューン"OUT
ON THE STREETS"、重厚なGtリフに哀愁メロが絡むミドル"LISTEN"、切ないメロディをややハードなアレンジで聴かせるパワーバラード"LAY"、キャッチーで爽快なアップテンポ"SOMEONE"等、前半〜中盤が良い感じ。後半はモダンロック的な味付けの楽曲が顔を出しますが、叙情的なメロディで上手くまとめていると思います。
LAURA BRANIGAN「TOUCH」アメリカの女性シンガー87年作。STEVE
THOMSONの1stを手掛けていたDAVID KERSHENBAUMとBOB MARLETTEのコンビがプロデュースとアレンジを手掛けています。Key中心ながらも随所にGtフレーズを導入したハードテイストのキャッチーなAOR。BERLINのような憂いのある叙情メロディの"OVER
LOVE"、ハード目のGtアレンジに爽やかでキャッチーなメロディの"ANGELS CALLING"、爽快でノリの良いポップソング"SHATTERED
GLASS"、SHA-BOOM等を思わせるダンサブルな哀愁ハードポップ"WHATEVER I DO"、叙情的な哀愁バラード"CRY
WOLF"等、やや打ち込み色が強いものの、クオリティの高い楽曲揃い。
LEGEND「LIGHT IN EXTENSION」イギリスのメロディアスハード91年1st。繊細でオペラティックな女性Voに泣きのGtをフィーチュアしたプログレハード的な楽曲。スリリングな展開と叙情的なメロディのキラーなタイトルトラック、エンディングの泣きのGtソロが圧巻のアップテンポ"WINDSONG"、繊細なピアノとメランコリックなメロディのヴァースからドラマティックな展開を見せるプログレハードチューン"EVIDENCE
OF AUTUMN"等が特に良い。
ALLIED FORCES「R.U. WILD」アメリカのメロディアスハード99年作。煌びやかなKeyアレンジを施した適度にハードなアレンジに、爽やかなメロディの楽曲。BOSTONのような美しいコーラスが印象的な"ALLIED
FORCES"、ソリッドなGtリフに哀愁メロの"ALL OUT OF LOVE"、爽快なメロディのアップテンポ"ON
THE RUN"、ゆったりとした叙情的なメロディがまたもBOSTONを思わせる"EYES OF WONDER"等、なかなか出来の良い佳曲が揃っています。ゲストVoに元TYKETTOのDANNY
VAUGHNが参加、3曲で歌っています。
THE BRYAN HUGHES GROUP「BREAK THE RULES」元BEAU
GESTEのBRYAN HUGHES率いるカナダのメロディアスハード90年作。泣きのGtと哀愁メロディを随所にフィーチュアした楽曲は、BEAU
GESTEをGtオリエンテッドにしたような雰囲気。何も言うこと無しの名作。
220 VOLT「EYE TO EYE」スウェーデンのメロディアスハード88年4th。MAX
NORMANをプロデューサーに迎えてアメリカでレコーディングした結果、非常に垢抜けたサウンドに。憂いを帯びた北欧っぽいメロディを残しつつもコンパクトにまとまったキャッチーなHRチューンに仕上げたその雰囲気は、BONFIREの3rdでの変化に近いものがあります。切ない哀愁のメロディ展開が絶妙な名曲"BEAT
OF A HEART"、キャッチーなサビメロが印象的なタイトルトラック、ヴェールのようなKeyアレンジを施した叙情的なバラード"LOVE
IS ALL YOU NEED"、ソリッドなGtリフが小気味良くドライヴする"LIVE IT UP"、ハートウォーミングな優しいメロディの"STILL
IN LOVE"等が特に良い感じ。
ENUFF Z'NUFF「STRENGTH」アメリカンHR91年名盤2nd。どこか退廃的で妖しい翳りを帯びたメロディを、コンパクトでグルーヴ感のあるGtリフに乗せてポップに仕上げた楽曲。切ない歌メロだけでなく、Gtプレイも魅力タップリで、タイトルトラックでの重厚なヘヴィプレイ、"IN
CROWD"でのメタリックなリフ、"GOODBYE"での感情タップリの泣きのソロ等、Gtだけ聴いてても楽しめる。やはりENUFF
Z'NUFFの最高傑作はコレだなあ。
SCOTT WENZEL「HEART LIKE THUNDER」元WHITECROSSのVoのソロ93年作。DEF
LEPPARDを思わせるコーラスのキャッチーなHR"ONE GOD,ONE LOVE"、繊細で美しいメロディのバラード"GIVE
UP YOUR HEART"、爽やかなメロディが軽快に舞う"HEART ON FIRE"、泣きのGtをフィーチュアしたドラマティックなバラード"SARAH"、ポップなメロディを小気味良いGtリフに乗せたタイトルトラック等、爽快で美しいメロディの佳曲揃い。 |