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2006年8月前半

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06.8.15 - 16 (tue - wed)
AVENGED SEVENFOLD「WAKING THE FALLEN」アメリカのHM03年3rd。クリーントーンで歌う部分の歌メロは今と変わらないんですが、Gtリフの構成やソロの切り込み方、デス声の入れ方等々、モロに北欧メロデスを意識した楽曲が非常に多いです。前作よりは切れ味が増しているような気はするんですが、やはり冗長。ダイナミズムを出すために楽曲の緩急が随所に設けられているんですが、ヘヴィなミドルパートの導入の仕方がどうにも楽曲の疾走感を削いでいるような場面が多く感じられます。最新作のあの怒濤のような勢いは、やはり大化けといって良いような気がします。個々の楽曲を聴くと勿論悪く無いのですが、アルバム全体の流れが、ね。
MISS B. HAVEN「MISLYDE」デンマークの女性AORグループ00年作。87〜97年のベスト+デモ音源集の2枚組。ややレイドバックしたアレンジに郷愁を帯びたメロディを乗せた楽曲。TRANSVISION VAMPのメロウな楽曲に近い雰囲気も一部あり。
BROKENHEART「OJO X OJO」アルゼンチンのメロディアスハード03年作。RATA BRANCAのVoであるADRIAN BARILARI率いるALIANZAのGt、GONZALO LEDESMA率いるプロジェクト。STEELHOUSE LANE等のアメリカンHRを思わせる爽快な"DESTROZANDO UN CORAZON"や"LOS 80"といった楽曲と、"CUANTO VALES?"や"45 SEQUNDOS"といった「ODYSSEY」の頃のYNGWIEを思わせるネオクラシカル風味のキャッチーな哀愁メロハー曲の両タイプの楽曲が中心。テクニカルでメロディアスなプレイを存分にフィーチュアした楽曲はかなり格好良い仕上がりで、Voの力量も確か。質の高いメロハー作品になっています。
GLEN BURTNIK「WELCOME TO HOLLYWOOD」アメリカのSSWの04年作。ディストーションの効いたGt、固いスネアの音、生っぽいサウンドメイクといったモダンなアレンジを施したメロディックロック。エモっぽい"SUPER BOY"、打ち込みのダンサブルなリズムを取り入れたタイトルトラック、パワーポップ調の"BAM!"、ポジティヴな産業ロックをヘヴィにアレンジした"ROSES"、ラップに挑戦した"WHEN THE SHIT HITS THE FAN"といった新境地の楽曲が目立つものの、メロディはなかなか良いです。
EYE TO EYE「S.T/SHAKESPEARE STOLE MY BABY」アメリカの男女AORデュオの82年1stと83年2ndの2in1。プロデュースはSTEELY DANを手掛けるGARY KATZ。ゲストにRICK DERRINGER、STEVE LUKATHER、DONALD FAGEN、JEFF PORCARO等が参加。ややフュージョン寄りのスムースでアーバンな雰囲気の漂うAOR。そこそこキャッチーで聴きやすい楽曲です。

06.8.6 - 14 (sun - mon)
HOOBASTANK「EVERY MAN FOR HIMSELF」アメリカのメロディックHRの06年3rd。ヘヴィロック的な側面が前作以上に希薄になり、普通のエモ/メロディックロック的な楽曲が目立ちます。その分アレンジを練ってきており、楽曲のダイナミズムよりはメロディとアレンジの妙で聴かせる楽曲という感じ。行進曲的なリズムパターンが面白い"THE RULES〜BORN TO LEAD"、ホーンを取り入れたファンキーなノリが新境地な"INSIDE OF YOU"、叙情的で物悲しいメロディが素晴らしい出来の"THE FIRST OF ME"、繊細なGtサウンドとストリングスの絡みが美しいバラード"IF ONLY"、フルートやサックスの音色が幻想的な雰囲気を醸し出すヴァースから徐々に盛り上がっていくダイナミックかつ感動的な"MORE THAN A MEMORY"辺りが良い感じ。全体的な印象としては、何となくインパクトに欠ける気がしないでも無いですが、じっくり聴けばなかなか良いアルバムかと。
LOSTPROPHETS「START SOMETHING」UKロック03年2nd。遡って聴いてますが、このアルバムも格好良いな。アレンジとしては3rdよりもヘヴィで色んな音が詰まってて、Voもスクリームが多く、何というかありがちなサウンド。しかしキャッチーなメロディやコーラスアレンジは次作を思わせる魅力が感じられ、一皮むけて今のアルバムがあるといった感じ。ヘヴィなGtリフから疾走感タップリの歌メロに雪崩れ込む様が格好良い"WE STILL KILL THE OLD WAY"、大らかでポジティヴなサビメロへのダイナミックな展開が印象的な"LAST TRAIN HOME"、少しゴス的な憂いのメロディが良い感じの"WAKE UP(MAKE A MOVE)"、ダンサブルなリズムがノリノリな"BURN,BURN"等、良い曲タップリ。
METALLICA「MASTER OF PUPPETS」予習がてらに久々に何回も聴いた86年3rd。昔はこれぞスラッシュ!な前作の方が好きだったんですが、今聴くとやっぱ完成度はこのアルバムに軍配が上がるなあ。硬質感のあるサウンドに、歯切れの良いGtリフの疾走感とダイナミズムたっぷりの緩急の展開、そして叙情味溢れまくりのメロディアスなGtフレーズ。格好良すぎ。"BATTERY"やタイトルトラックは勿論、"DISPOSABLE HEROES"や"DAMAGE,INC."の疾走感、"THE THING THAT SHOULD NOT BE"や"LEPER MESSIAH"の重厚感、"WELCOME HOME(SANITARIUM)"、"ORION"の泣きメロ。全曲最高に素晴らしい。
DEFTONES「S.T」アメリカのヘヴィロック03年作。ヘヴィな轟音Gtリフと、ひたすらスクリームを繰り返すVoが紡ぐ浮遊感のある捕らえ所のない歌メロが絡む、ミドル〜スロー中心の楽曲。時折スペーシーで薄いヴェールのようなKeyがアクセントを加えます。ダメだこれは。全く理解できない。強烈に退屈。
DEFTONES「WHITE PONY」アメリカのヘヴィロック00年作。「S.T」とほぼ同じ作風ながらも、こちらの方がメロウで繊細なパートが多い。プログレッシヴな感覚やアーティステイックな雰囲気を感じる事が出来なくは無いものの、やはりダメだ。「S.T」より若干マシだが拷問的な退屈さ。これ、名盤なの?このアルバムに魅力を感じ取れる感性が、皮肉でなく羨ましい。
AVENGED SEVENFOLD「SOUNDING THE SEVENTH TRUMPET」アメリカのHM02年2nd。IRON MAIDENの"THE IDES OF MARCH"に歌を乗せたような大仰な序曲"TO END THE RAPTURE"からして正統派HMからの影響丸出し。しかし続く"TURN THE OTHER WAY"への繋がり方が今一つスムーズさに欠けて、序曲の役割を上手く果たせて無いような。Voがデス声中心なのを除けば、メタリックでスラッシーなGtリフ、大仰でメロディアスなサビメロ、目まぐるしい展開と、最新作の要素が随所に感じられるのですが、どうにも冗長というかまとまりに欠けるというか、まだまだ青さの残る楽曲だなという印象。
D-TALE「S.T」ドイツのメロディアスハード05年自主制作盤。やや線が細くメロディアスなフレーズを奏でるGtと適度に様式美色を加えるKeyアレンジを施した欧州型メロハー。歌メロの出来もなかなかのもので、同郷のDECEIVERあたりを思わせる楽曲。気に入った。
サマソニに初参戦してきました。初日の目当てはA7X、HOOBASTANK、METALLICA。動き回るのも面倒なのでずーっとマリンステージに常駐。まずはHAWTHORNE HEIGHTS・・・なんですが、全く記憶に残ってないな。ヘヴィなサウンドのエモ系のバンドだったような気がする。続いてSTONE SOUR。SLIPKNOTのメンバーのバンドなのか?ちょっと捻りのあるヘヴィロックだったような気がするが、これも特に印象無し。ここまではスタンドで見てたんですが、A7Xをアリーナで見ようと移動するついでに昼飯を食べてたので、次のTAKING BACK SUNDAYはほとんど観れず。アリーナに入った時にちょっとだけ観たところヘヴィなエモ系?の音だったような。で、最初の目当てのA7X。音の分離が悪いのかグチャグチャしたサウンドで楽曲の輪郭が掴みにくかったんですが、パフォーマンスは非常に格好良くHMバンドとしての魅力を出せてたと思います。ツインGtのフォーメーションとか、あの短い持ち時間で思いっきりGtソロやってたのとか、観ててニヤついてしまった。ここで雨が降ってきたので屋根のあるスタンドに退散。酷い雷雨の中でZEBRAHEAD。ドシャ降りだというのに凄く客が増えてきた。聴いた事無いんですが、凄く色んな色彩を持った楽曲だなーという印象。ちょっとハッピー過ぎて趣味では無いんですが、ライヴアクトとしての魅力が感じられるステージでした。ファンなら満足できたんじゃないでしょうか。アリーナも大盛り上がりで楽しそうでした。続くお目当てのHOOBASTANKですが、A7Xで思いの外バテてしまったので引き続きスタンド観戦。HM的な格好良さを期待してたんですが、その部分に関してはちょっと肩透かし気味で、ライヴならではの醍醐味が無かったような。スタンドで観てたからかな・・・。途中でMETALLICA待ちのために移動。"THE REASON"は感動的でした。トリ前のDEFTONESからスタンド観戦。CD聴いてダメだこりゃと思ってたんですが、当然ライヴも1時間の拷問でした。そしてMETALLICA。マジで最高でした。過去観たMETALLICAのライヴの中でも圧倒的にベスト。パフォーマンスも今までのバンドが完璧に霞む程のオーラ出まくりだし、セットリストも神。「MASTER〜」再現のアナウンスには本当に涙が出てきた。これだけで完璧にチケットの元は取れたと思った。で2日目。特に大好きなバンドってワケでも無いですが、アルバムが良かったのでLOSTPROPHETS、MY CHEMICAL ROMANCE、MUSEあたりがお目当て。まずは10YEARS。これもヘヴィなエモ系か。何も残ってません。総じてエモ系のバンドは何も響いてくるものが無かった。CDの方が良いわ。続いてはELLEGARDEN。格好良いなコレ。ライヴの進め方も上手い。終始ノリノリでした。続くTHE ALL AMERICAN REJECTSとFALL OUT BOYは本当に何の記憶も無い。ヘヴィなサウンドを出しつつメロをしっかり聴かせて更にライヴの醍醐味を出すのは難しいんじゃないかね。で、お目当てのLOSTPROPHETSでアリーナに降りる。これは期待通りの格好良いライヴでした。楽曲の良さをライヴでもキッチリ出せてたし、パフォーマンスや客の煽り方も上手かった。ちゃんと曲覚えて声出したかったなあ。続くMY CHEMICAL ROMANCEは、超期待外れの最悪のライヴでした。Voが全く歌えてない上に演奏もガチャガチャ、更に余計なMC入れまくりで客のノリぶった切り。しかもフェスで新曲2曲もやるか?そりゃノレんわ。演奏・パフォーマンス・ステージング・セットリスト全てが酷い出来。ホント最悪。一気に幻滅した。こいつらはそのうち消えるな。続くMUSEはあまりにもバテてしまったのでスタンド観戦。これは凄かった。あの世界観がライヴで出せるの?なんて思ってたんですが、いやはやそれ以上だったんじゃないのアレは?サウンドも素晴らしく、強烈に歪んだヘヴィなサウンドと繊細な歌メロやKeyサウンドがバッチリ制御出来てた。アルバムも傑作だったがライヴも強烈だった。凄いバンドだ。もう一回単独で是非観たい。で、最後はLINKIN PARK。まあ普通に良かったんじゃないでしょうか。何かバンドの風格みたいなのは無かったですが、楽曲はキャッチーだし、Voも上手いし、客も盛り上がってるし。前に観たMUSEが強烈過ぎた。MUSEトリにしてくれれば良かったのに。という事で、両日とも凄いステージを2組が見せてくれたので大満足のサマソニでした。

06.8.3 - 5 (thu - sat)
THE CREEK「S.T/STORM THE GATE」アメリカのメロディアスハードの86年作と89年作のカップリング再発。元SUGARCREEK。まず「S.T」の方は、SUGARCREEK時代の「ROCK THE NIGHT AWAY」に近い音楽性で、比較的ハードなGtに煌びやかなKeyアレンジに朗らかで爽やかなメロディを乗せた楽曲。バラードではSTYXに近い雰囲気も感じられます。ボーナストラック2曲入り。「STORM THE GATE」はよりハードなアレンジになり、アメリカンなメロディアスハードといった趣に。キャッチーなMR.BIGといった雰囲気もあり。重厚なコーラスをフィーチュアしたキャッチーなメロディが良い。スリリングな哀愁疾走チューン"ON MY WAY"は名曲。ボーナストラック4曲入り。その内の"KERI ANNE"と"HIGH ROLLER"はなかなかの佳曲。
TOMMY NILSSON「EN SAMLING 1981-2001」スウェーデンのAORシンガーのベスト盤01年作。彼のアルバムから2〜3曲ずつ均等に収録されています。レアな名作「FOLLOW THE ROAD」の楽曲も2曲収録。また、81年のデビューシングル"NO WAY NO HOW"、87年のTONE NORUMとのデュエットシングル"ALLT SOM JAG KANNER"、一番充実していた時期のシングル"EN DAG"等、アルバム未収録の楽曲もいくつか収録されているのに加え、レアなEASY ACTIONの楽曲も収録されている、なかなかお得なベスト盤になっています。
ANDY QUNTA「LEGEND IN A LOUNGEROOM」オーストラリアの産業ロッカー89年作。適度にハードなGtと煌びやかなKeyアレンジに、柔和でキャッチーなメロディを乗せたいかにも80年代的な産業ロック。朗らかなメロディが軽快に駆け抜ける"TAKE ME HOME"、爽やかなサビメロにフックの効いた強力なサビメロの"THINK ABOUT YOU"、哀愁の効いたメロディとスリリングなGtリフが印象的な"FREE THE BIRD"等が非常に良い。04年にCD-Rで自主再発された盤もあるんですが、それはリマスターされて厚みのあるサウンドになっており、2曲ボーナストラックが追加。この2曲が意外にも爽快な産業ロックでかなり良い出来。
BISS「S.T」元VICTORYのVoと元MAD MAXのGtが結成したドイツのメロディアスハード01年作。プロデュースはMICHAEL VOSS。ザクザクした硬質感のあるGtリフと適度な憂いを帯びつつも男臭いガッツィーなメロディの楽曲は、面子から想像される通りの欧州型メロハー。なかなか格好良いアルバムです。個人的には、僕が洋楽を聴き始めるきっかけの一つになったFALCOの"ROCK ME AMADEUS"のカヴァーが収録されてるのが嬉しいオマケ。
ASLAN「FEEL NO SHAME」アイルランドのメロディックロック88年作。透明感のある爽やかなメロディを、アコギを上手く用いた軽快なアレンジで躍動感タップリに聴かせる楽曲。爽快なメロディがドライヴするノリの良い"LOVING ME LATELY"、仄かな憂いを帯びたメロディを軽やかに聴かせる"THE HUNGER"、少しフォーキーなテイストのある軽快な"PLEASE DON'T STOP"、大らかな広がりのあるメロディが気持ち良いアップテンポ"SANDS OF TIME"等、アイルランドの空気感のようなものが伝わってくる爽やかなアルバム。

06.8.2 (wed)
DIANA DEGARMO「BLUE SKIES」アメリカの女性シンガー04年作。AMERICAN IDOL出身。割りとハードなアレンジを施したメロディックロック寄りの楽曲。サビメロでダイナミックに盛り上がる"CARDBOARD CASTLES"、小気味良いGtリフにキャッチーなメロディを乗せた"THEN I WOKE UP"、憂いを帯びた叙情的なメロディが感動を呼ぶ"ALL I NEVER WANTED"、冷ややかなKeyと切ないメロディのパワーバラード"TILL YOU WANT ME"等々、非常に素晴らしい楽曲揃い。これは良いわ。
TOMMY NILSSON「TIDEN FORE NU」スウェーデンのAORシンガー05年作。名盤「FOLLOW THE ROAD」以降のTOMMY NILSONはレイドバックしたメロウな路線の楽曲が中心になっていたのですが、この最新作ではAOR路線に復帰。仄かな哀愁とハートウォーミングなメロディが溶け合ったキラーチューン"VI BRANN"、包容力のある優しいメロディの"ALLT DITT HJARTA AR"、軽快で爽やかなサビメロの"KLOCKAN AR 12"、ダークでエレクトロニクスなムードを漂わせた"GOD MAN"、ゴージャスなファンクチューン"KARLEKEN ROPAR MITT NAMN"等、初期の路線に近い楽曲が多め。これは久々の会心作。
PETER VISKINDE「BLUE ANGEL」デンマークのAORシンガー92年作。カントリー色の強いアコースティックで穏やかな楽曲。和むが内容は厳しい・・・。

06.8.1 (tue)
BUNNY HULL「TRUTH & TENDERNESS」アメリカの女性ソングライターのソロ91年作。スムースで穏やかなアーバンAOR。渋い哀愁漂うサックスをフィーチュアしたアーバンAORのタイトルトラック、繊細なタッチのGtとBがスムースなグルーヴを生み出す"CAPTAINS OF THE PLANET"、泣きのGtプレイを含む比較的ハードなアレンジに憂いを帯びたメロディの"BLUE TANGO"、ポップでポジティヴなサビメロの"FLYING BLIND"等、上品で大人のムードタップリの楽曲が楽しめる一枚。
EMERSON DRIVE「S.T」アメリカのニューカントリーロック02年作。一応ジャンルだとカントリーに属するようなんですが、泥臭さやレイドバックした雰囲気は殆ど感じられず、大らかな広がりを感じさせる爽快なメロディをフィーチュアしたアメリカンロックという趣。フィドルの音色がカントリー色といえばそうなるんですが、むしろアレンジのフックとして上手く機能しています。キャッチーで気持ち良い楽曲が満載の好盤。

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