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2006年12月後半

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06.12.30 (sat)
EMERGENCY「BOYS WILL BE BOYS」スペイン人シンガーのJOSE ANTONIO MANZANOを擁するスイスのメロディアスハード93年作。KAL SWAN似の艶と力強さを兼ね備えたVoをフィーチュアした正統派のHRは、LIONやHURRICANEなんかを彷彿させます。WHITESNAKE的なブルージーさを漂わせた硬派なHRチューンのタイトルトラック、ネオクラシカルな様式美を感じさせる"DON'T LOOK BACK"、哀愁メロが秀逸な展開を見せる"GIVE IT UP"、重厚なブルーズロック風のヴァースから爽やかで透明感のあるサビメロへの流れが見事な"TELL ME"、LIONを思わせる煮え切らない哀愁メロをフィーチュアしたアップテンポ"TALKIN' BOUT LOVE"等、かなりクオリティの高いメロハー曲が揃っています。
GABRIEL「LONG LINE OF LOVE」アメリカのCCM90年作。透明感のあるメロディと美しいコーラスを、タイトな演奏で軽快に聴かせる楽曲。アーバンな哀愁を帯びたグルーヴィーな"GETTIN' OUTTA THE GRAY"、ハートウォーミングな優しいメロディを産業ロック的なアレンジで聴かせるタイトルトラック、賛美歌っぽいメロディをTOTO風のタイトな演奏に乗せたスリリングなAOR"SOLI DEO GLORIA"、飛翔感のある爽やかなサビメロが秀逸なアップテンポ"HOLD ON TO THE PROMISE"、軽快で朗らかなメロディの"BACK TO THE HEART OF GOD"等、躍動感のある楽曲が多く、気持ち良く聴ける好盤。
今日から帰省するので今年最後の更新になります。今年も一年間ご覧いただき、ありがとうございました。

06.12.24 - 29 (mon - fri)
FATE「A MATTER OF ATTITUDE」MERCIFUL FATEのHANK SHERMANが結成したデンマークのメロディアスハード86年2nd。煌びやかなKeyアレンジにポップなメロディを乗せた楽曲。1曲目の"I WON'T STOP"こそ朗らかなメロディの楽曲ですが、続く"HARD AS A ROCK"や"(I CAN'T STAND)LOSING YOU"等は、仄かな憂いを帯びた北欧メロハー的な楽曲で、ALIEN等を思わせる雰囲気とクオリティの高さ。
DOMINOE「KEEP IN TOUCH」ドイツの名プロデューサーROBERT PAPST率いるハードポップ89年1st。重厚なKeyアレンジを施した少しダンサブルな要素のあるポップな楽曲。爽快でノリの良い楽曲が多く、スケールが大きく開放感のあるサビメロが気持ち良い"FAMILY MAN"、爽やかなメロディを小気味良い疾走感のあるリズムに乗せた"THE DICE"、彼等の最大のヒット曲にして爽やかなサビメロが秀逸な"HERE I AM"等、佳曲多数。
AUTODRIVE「S.T」アメリカのメロディアスハードで、何年作かは不明。LONG ISLAND盤。適度にハードさを持ったGtに厚みのあるKeyアレンジを施したメロディアスハードで、哀愁を帯びた楽曲は初期BON JOVIっぽい雰囲気もあり。楽曲の出来に多少バラつきがあるものの、なかなか出来の良い佳曲が収められています。

06.12.23 (sun)
TIN MAN「S.T」アメリカのプログレハード94年作。TIM MINERプロデュースで、GtにANDY TIMMONSが参加しています。非常に形容の難しいスタイルで、フュージョンっぽいアレンジのテクニカルな楽曲を、アンビエントで浮遊感のある雰囲気でセンス良く聴かせるといった感じ。サウンドも良好で演奏もタイトで心地良くグルーヴ感に浸れます。ANDY TIMMONSのGtプレイも流石の出来。"OUT OF TIME"や"11TH HOUR"あたりはアップテンポでメロハー的と呼んでも違和感の無い程にメロディアス。全体的に高品質なので一聴の価値はあるかと。
RICK PRICE「ANOTHER PLACE」オーストラリアのAORシンガーの99年3rd。前作ではアコースティックで悪く言えば地味な作風になっていましたが、このアルバムでは軽やかなポップさを取り戻しています。心が洗われるような爽やかなメロディが素晴らしい"WHERE IN THE WORLD"、寂寥感を帯びたヴァースから開放感のあるサビメロへの展開が秀逸な"GOOD AS GONE"、朗らかでハートウォーミングなポップソング"BABY IT'S YOU"、RICHARD PAGE作の仄悲しいバラード"GHOST OF YOU AND ME"、キャッチーな躍動感溢れる"LOVE AND MADNESS"と、オープニングから高品質の楽曲の連続。彼の最高傑作と言っても良い傑作。
GTS「TRACKS FROM THE DUSTSHELF」元YA YAのSAM BLUE、元IF ONLYのGREG HART、元AIRRACEのTOBY SADLERというマイナーバンドの人脈が結成したイギリスのメロディアスハード95年作。柔和なKeyアレンジに仄かな憂いを帯びたメロディを乗せた楽曲。飛び抜けた楽曲は無いものの佳曲は多く、リリカルなKeyが彩る哀愁メロが映える"YOU"、如何にも英国産らしい陰りを感じさせるメロが躍動するアップテンポの"MARRIANNE"等、メンツに期待して聴いて損の無い出来と言えます。
GTR「S.T」YES〜ASIAのSTEVE HOWEとGENESISのSTEVE HACKETTが組んだイギリスの産業ロック86年作。VoはBRONZのMAX BACONで、プロデュースは同じくASIAのGEOFFREY DOWNES。メンツから想像できる通り、若干プログレ的な要素もあるものの、基本はASIA路線のキャッチーながらも凛とした威厳の漂う産業ロック。"WHEN THE HEART RULES THE MIND"、"THE HUNTER"といった産業ロック的な楽曲がある一方、スリリングなインスト"HACKETT TO BITS"からYESを思わせる緊張感のある"IMAGINING"へと続くドラマティックなプログレハード曲もあり。好盤。

06.12.18 - 23 (mon - sat)
MY CHEMICAL ROMANCE「THE BLACK PARADE」アメリカのエモ06年3rd。サマソニでのライヴの悪印象のせいで全く買う気がなかったんですが、店頭で"THE SHARPEST LIVES"が流れているのを聴いて、あまりの格好良さに即買いしちゃいました。前作では衝動的な青臭い疾走感で全編を聴かせる雰囲気でしたが、今作では一皮剥けて、よりキャッチーに仕上がっています。大仰で爆発力のあるアレンジを随所に施したドラマティックでエモーショナルな楽曲は非常に完成度が高いです。前半の勢いが特に素晴らしく、先に挙げた"THE SHARPEST LIVES"と"THIS IS HOW I DISAPPEAR"の2曲の哀愁疾走チューンが最高にキラーな出来。個人的にはこのテの曲をもっとやって欲しかったというのが本音ではありますが・・・。
GODLEY & CREME「GOODBYE BLUE SKY」元10CCのメンバーが結成したイギリスのポップス88年作。ハーモニカ、繊細なアコギ、美しいハーモニーコーラスといったアレンジを施した、軽やかでオールディーズ的なムード漂うポップな楽曲。個人的には今一つピンと来ないんですが、ネットで検索してみると、名作という声もチラホラ・・・。
SKIN DEEP「PAINFUL DAY」ドイツのメロディアスハード。何年作かは不明ですが、LONG ISLAND盤なので恐らく95年前後のはず。骨太のGtリフが構築する楽曲に、ドスの効いたダミ声Voが歌う硬派で漢臭いメロディを乗せた楽曲は、SINNERを思わせる・・・と思ったらMAT SINNERプロデュースだった。特にメロディアスで哀愁の効いた"CRY IN THE GUTTER"が超SINNERタイプ。なかなか良い感じ。
JOHAN KINDE「S.T」スウェーデンのAORシンガーの89年作。いかにも80'Sポップス的な打ち込み主体のKeyアレンジに、しなやかで仄かな憂いを帯びた歌メロを乗せたポップなハイテクAOR。アーバンな哀愁メロとクリアトーンのGtソロをフィーチュアした適度なドライヴ感のある"ALLT KOMMER TILL DEN SOM VANTAR"をはじめとして、なかなかのクオリティを備えた楽曲が揃っています。
TRYTAN「SYLENTIGER」RUSHのGEDDY LEEやDAVID SURKAMPを思わせる癖のあるハイトーンVoを擁するアメリカのクリスチャンHRの90年作。RUSHがメロハーをプレイしたような、テクニカルかつドラマティックなプログレハードを思わせる楽曲は、前作「CELESTIAL MESSENGER」と同傾向なんですが、このアルバムは更にクオリティが高い。テクニカルな演奏が楽曲にピンと張りつめた緊張感を与え、そのスリリングな展開にメロディアスな歌メロが絡む楽曲が最高に格好良い。演奏も単にテクニカルなだけでなく、きっちりメロディを意識したフレーズを奏でているのも好印象。泣きのGtプレイが随所にフィーチュアされた"DEADLY MASQUERADE"、ドラマティックで大仰なKeyが楽曲をリードする"MAKE YOUR MOVE"、イントロから緊張感漂いまくりで、圧巻のGtソロをフィーチュアしたタイトルトラック等が特に秀逸な出来。ジャケもタイトルも格好良く、唯一音質がイマイチなのが残念ですが、紛れも無く名盤。

06.12.17 (sun)
MACBETH「BEWARE OF HUMAN AGRESSION」ドイツ(?)のHM。ジャケはデスメタルっぽい雰囲気ですが、内容は漢臭いメロディをスピーディーでザクザクしたGtリフに乗せたパワーメタルで、GRAVESTONEなんかを思わせます。サウンドはチープで如何にもB級メタルな雰囲気ですが、そのテのサウンドが好きな方には結構楽しめるんじゃないかと。
PAUL CARRACK「SUBURBAN VOODOO」後にMIKE & THE MECHANICSのVoを務めるブルー・アイド・ソウル系シンガーの82年作。軽やかなアレンジのポップなAORは全体的に粒揃いの出来なんですが、特に軽快で爽やかなサビメロの1曲目"LESSON IN LOVE"、TONY SCIUTOを思わせるような哀愁ハードネスなラスト曲"I FOUND LOVE"が良い。
JARS OF CLAY「MUCH AFRAID」アメリカのCCM97年作。アコギをメインに、ストリングスや時にはエレクトロニクスなアレンジも加えた繊細で穏やかな楽曲。仄かに切ない叙情メロディが素晴らしく、ENIGMAのような浮遊感のあるアレンジが壮大な雰囲気を醸し出す"FADE TO GREY"、寂寥感漂うメロディが軽やかに舞う"TRUCE"等は秀逸な出来。

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