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2007年2月後半

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07.2.26 (mon)
WIG WAM観てきました。金が無くって、直前まで行くかどうか迷ってましたが、借金してでも行って良かった!と思える素晴らしいライヴでした。前座でFATAL SMILEというバンドが出てきたんですが、これが・・・いや、ノーコメント。結構みんな盛り上がってて・・・。で、WIG WAMなんですが、流石にキャリアの長い人達がやってるだけあって演奏は抜群の安定感があるし、楽曲もライヴで更に映える曲のオンパレードで、終止大盛り上がり。とにかく凄かったのがGLAMのVo。アルバムで聴いただけでも相当歌える人だとは思ってましたが、ここまで凄いとは!ドスの効いた低音、ハイトーンのシャウト、バラードでの繊細な歌唱を、序盤からラストまで自由自在に歌いこなす力量は正に本物。僕が今までライヴで聴いたVoの中でも、間違いなくトップクラスの実力を持った超絶シンガーでした。更にフロントマンとしての客の煽り方も絶妙で、特に"ERECTION"のフリのド下ネタMCは、マジで笑ってしまった。ラストの"IN MY DREAM"のサビメロは、僕にはキーが高すぎるなあ・・・。1オクターブ下げて合唱せざるを得ませんでした・・・。あと全くの余談で、ノルウェーから来た女の子の隣辺りにいたんですが、メチャクチャかわいくて激萌!でした。まあそれは良いとして、メロハー系のライヴって、実はあんまり楽しめない事が多い僕ですが、今回のWIG WAMは本当に良かった!最高!

07.2.25 (sun)
BOZZIO LEVIN STEVENS「SITUATION DANGEROUS」TERRY BOZZIO、TONY LEVIN、STEVE STEVENSが組んだインスト・プロジェクトの00年2nd。インスト・アルバムって僕はあまり聴かないんですが、これは別格。前作では殆どリハ無しのジャムセッションを収録した作品だったのに対し、こちらは事前に準備しただけあって、楽曲の完成度やメロディの煮詰まり具合が格段にアップしています。スポンテニアスな緊張感と完成度のどちらを取るかは趣味の問題ですが、僕のようなリスナーには後者の方が断然聴きやすい。どちらかというとメランコリックな静の表現に重心を置きつつも、要所では超絶技巧を盛り込んだ激しいインストバトルを繰り広げるメリハリの効いた作風。ヘヴィなリフとダークな浮遊感が交錯するLED ZEPPELIN+KING CRIMSONという趣の"DANGEROUS"、アグレッシヴなHRインストの醍醐味を伝える"CRASH"、STEVE STEVENSの強烈に美しく繊細なアコギ・プレイが堪能出来る"SPIRAL"、慟哭の嗚咽を漏らすような泣きのGtプレイが凄まじい"TRAGIC"、脅威の歌うDrソロが聴ける哀愁のフラメンコチューン"TZIGANNE"等、全編スリリングなプレイと美しいメロディに満ちた傑作。

07.2.21 - 24 (wed - sat)
JIMMY JANSSON「FLIGKAN FRAN DET BLA」スウェーデンのポップシンガー06年1st。ANDERS JOHANSSONのようなAORスタイルではなく、もっとポップで勢いがある雰囲気で、ある程度エッジのあるGtや躍動感のあるリズムアレンジとキャッチーなメロディが伴った楽曲は、北欧AOR+パワーポップという印象を受けます。本人の歌唱力が若干弱いんですが、楽曲の魅力は十分楽しめる及第点を超えていると思います。
FRIENDS「LYSSNA TILL DITT HJARTA」NINAとKIMという女性2人をフロントに据えたスウェーデンのポップグループ01年作。現代版ABBAといった趣の、ややダンサブルなリズムに煌びやかなKeyとキャッチーで透明感のある歌メロを乗せた楽曲。楽曲は全て外部ライターによるもので安定したクオリティを保っています。"NA NA NA"という楽曲をMIKAEL ERLANDSSONが提供していますが、如何にも彼らしい仄かに切ないメロディを帯びた佳曲。既にグループは解散しているようです。
ARVINGARNA「COLLECTION」スウェーデンのポップバンド05年20曲入りベスト。清涼感のあるコーラスと朗らかな歌メロをフィーチュアした甘口ポップス。「RACK MEJ DIN HAND」から選曲された楽曲はオールディーズ的なメロディが強いんですが、その後徐々に方向性を変えたようで、ややダンサブルなアレンジの躍動感のあるポップチューンや、アコギによるまろやかな楽曲もあり。哀愁というよりは、ABBAの朗らかな雰囲気を継承した楽曲が中心。
MICHAEL ENGLISH「HOPE」アメリカのCCMシンガーの93年作。BROWN BANNISTERプロデュース。包容力のある卓越した歌唱力で歌い上げるコンテンポラリーなAORで、メインストリームなポップス寄りの楽曲が多く、非常に聴きやすいです。ポジティヴで躍動感に溢れた"SAVE ME"、STINGを思わせる寂寥感を帯びたメロディの"ALWAYS FOR YOU"、悲哀に満ちた泣きのバラード"THERE'S NOT A CROWN WITHOUT A CROSS"等が秀逸な出来。
BLACK JESTER「WELCOME TO THE MOONLIGHT CIRCUS」イタリアのプログレ・メタル94年2nd。繊細かつドラマティックなシンフォ・プログレに、ネオクラシカルなHRの要素を取り入れた楽曲。1stも同系統のアルバムでしたが、この2ndではアレンジ、メロディ共に格段の成長が感じられ、超ドラマティックなプログレ・ネオクラ・メタルの大作"MIRRORS SONG"、スリリングな展開を見せる"SYMPHONIES OF IMMORTAL WINDS"等は素晴らしい出来・・・と、楽曲だけはA級なんですが、あまりにも音痴なVoが彼等をB級の域に留めているのは否めない事実。まあVoも1stに比べれば大分マシになったんですが・・・。
BLACK JESTER「THE DIVINE COMEDY」イタリアのプログレ・メタル97年3rd。ダンテの「神曲」をテーマにした70分で3曲という長尺な大作。前作での演出過多とも言える大仰で性急なドラマティックさは影を潜め、長尺曲ならではの十分な余裕を持って丁寧に描写を重ねるアレンジになっています。ただ、それがスリリングさを減じる要因にもなっていて、やや冗長な印象がするのは否めません。前作で大フィーチュアされていたネオクラ要素が減っているのも個人的にはちょっとマイナスかなあ。

07.2.20 (tue)
VADER「THE BEAST」ポーランドのデスメタル04年作。このアルバムからDrがDOCからDARAYにチェンジ。そのせいという訳では無いでしょうが、彼等の持ち味であった突進力がやや薄れ、逆にGtリフやリズムパターン等のアレンジの多彩さが一層顕著になった印象で、従来までのSLAYER直系という雰囲気が希薄になってきました。Gtソロも従来はSLAYER的な不穏さと狂気を感じさせるものだったのに対し、このアルバムでは比較的オーセンティックなHMを思わせるプレイになっており、非常に聴きやすく、ある意味彼等のアルバムの中で最もキャッチーな一枚と言っても良いかも。間口を広げた聴きやすさが新しい魅力と言える一方で、ヌルいアルバムになったというのも強ち嘘ではないというか、普通にスラッシュが聴ける人なら何の抵抗も無く聴けると思う。ただ、このアルバム単体で聴いた時のクオリティは勿論高いです。
VADER「THE ART OF WAR」ポーランドのデスメタル05年ミニ。DOCが夭逝したため、彼への追悼盤ともなっています。彼等のジャケの中では異質なSFテイスト、イントロでのストリングスの導入等、心機一転という印象も受けるこの作品。前作でのヌルい印象を完全に払拭する溌剌とした快作に仕上がっています。メタリックに疾走する"THIS IS WAR"、ザクザクとしたGtリフと突進力を備えた"LEAD US!!!"、正統派パワーメタル的なリフ展開が印象的な"WHAT COLOUR IS YOUR BLOOD?"、怒濤のツーバスとメロデス的なGtリフのフレーズで駆け抜ける"DEATH IN SILENCE"と、それぞれが異なった魅力を有する楽曲揃いで、ミニアルバムである事が歯痒いばかりの出来。Gtソロも秀逸。ここではSLAYER色は殆ど感じられず、新生VADERと呼んでも良いんじゃないでしょうか。

07.2.19 (mon)
VADER「REVELATIONS」ポーランドのデスメタル02年作。サウンドバランスが大きく改善されてて、過去のアルバムの中でもベストのサウンド。「LITANY」の突進力を活かしたまま、そこに押し引きの妙を加えた感じの楽曲になっている印象で、また、Gtリフが前面に出てくるサウンドになっているため、ザクザクしたリフの刻みが非常にメタリックで気持ち良い。頭3曲やドゥーミーなラスト曲で顕著なようにアレンジにも彩りがあり、中盤のSLAYER的な爆走チューンとのコントラストを効かせて、アルバム全体が単調にならないような配慮も感じられます。非常にバランスの取れた好盤で、全体的に見ると過去最高の出来と言って過言では無いかも。
こうやって時系列で一気に聴いてみると、どれも同じような印象だったVADERのアルバムも少しずつ変化していってるのが感じ取れますね。「DE PROFUNDIS」の頃は、もっとGtリフがテクニカルで何となく知的な印象が漂ってるというか。「LITANY」あたりからは、リフがシンプルになって突進力が出てきた感じで、ノリやグルーヴの面では多いに魅力を増した気がする。どちらを取るかは好みの問題という気がしますが、アルバムのクオリティという点では常に高いレベルを維持してるのが凄い。

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