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2007年5月後半

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07.5.22 - 6.2 (tue - sat)
LYNX「SNEAK ATTACK」カナダのプログレハード寄りのメロディックロック78年2nd。爽やかなメロディをフィーチュアした"I JUST WANNA LOVE YOU"〜"WHICH SIDE"というオープニングの2曲は非常にポップですが、後半になるとハード目のアップテンポナンバーも顔を出します。繊細でメランコリックな哀愁バラード"TELL ME"、プログレハードな大作"OLD MAN"がアルバムのフックになっています。
PRETTY MAIDS「PLANET PANIC」デンマークの正統派メロディアスハード02年作。傑作「SPOOKED」以来、安定しつつも微妙な右肩下がりな雰囲気のアルバムを定期的にリリースしている彼等ですが、今作もそのイメージを踏襲したアルバムになっています。メタリックなGtリフの強化で、ややヘヴィ方向にシフトしてはいるものの、楽曲やメロディの組み立ては従来の路線通り。耳を惹くフレーズやメロディは随所に感じられ、手堅くまとまった悪くない出来ではあるものの、まあまあだね・・・といった感想しか抱けないのがもどかしい。哀愁メロが秀逸なメロウチューン"NATURAL HIGH"や何か最近のRIOTみたいな哀愁疾走チューン"WHO'S GONNA CHANGE"はかなり良い出来。
GLAD「ROMANS」アメリカのCCM89年作。マイルドなハイトーンで歌い上げるホーリィな楽曲。清らかなコーラスを活かしたAORチューン"THERE'S NOT ONE"、軽やかな躍動感溢れる"I AM NOT ASHAMED"、アーバンな雰囲気のあるメロウAOR"ALL FOR THE GOOD"、陰りのあるメロディをアップテンポに聴かせるややハードな"IF YOU LOVE HIM"等が良い感じ。
ROBBY & THE SPLASH「WHEELS IN MOTION」元JOJOのGt、ROBBY MUSENBICHLER率いるドイツのメロディアスハード96年作。ブルージーなGtをフィーチュアしたファンクチューンのタイトルトラック、ハートウォーミングでアメリカンな雰囲気の"JOHNNY BELIEVES"、躍動感のあるハードポップ"HOW DOES IT FEEL"、渋い哀感を滲ませたハードAOR"BLACK NITE"、リリカルなKeyフレーズと哀愁のメロディラインが強力な"EXTASY"等、バラエティに富んだ楽曲揃い。クオリティもまずまず。

07.5.20 - 21 (sun - mon)
OZZY OSBOURNE「OZZMOSIS」引退宣言撤回の後にリリースされた95年作。JIM VALLANCE、STEVE VAI、BLADES/SHAWといった様々なライターとの共作によるバラエティ豊かな楽曲陣で、前作「NO MORE TEARS」で見せた楽曲の多彩さを更に拡散させたような雰囲気。荘厳なストリングスに導かれるヘヴィなGtリフと印象的な歌メロが絡むミドルテンポ"PERRY MASON"は、OZZY流ヘヴィロックという趣で、非常に素晴らしい出来。哀愁の歌メロとZAKKのヘヴィリフが絡んだパワーバラード風の"I JUST WAT YOU"も秀逸。"GHOST BEHIND MY EYES"、"SEE YOU ON THE OTHER SIDE"、OLD L.A. TONIGHT"ではロマンティックでメロウなムードを感じさせる一方で、GEEZER BUTLERと組んだ"THUNDER UNDERGROUND"、"MY JEKYLL DOESN'T HIDE"は重苦しいGtリフが唸るヘヴィチューンもありと、かなり振れ幅の大きな楽曲が収録されています。全体的にミドル〜スローな楽曲中心に構成されており、攻撃性よりは歌メロを聴かせる方に重点を置いた作風ですが、ZAKKの骨太で粘っこいGtサウンドがアルバム全体に筋を通している印象。"TOMORROW"とかが顕著な例で、気怠げで憂いを帯びたミドルテンポなんですが、終止うねりまくるリフや渋いGtソロの活躍で非常に印象的な楽曲に仕上がっています。まあ悪くないアルバムですが、正直OZZYの作品の中では一番弱いかな・・・。
OZZY OSBOURNE「BLACK RAIN」OZZYの最新07年作。一聴して感じたのはサウンドの良さ。如何にもZAKK WYLDEらしいズ太く腰の入ったディストーションGtは勿論、粘っこくブリブリと唸りまくりで重量感と弾力を感じさせるBラインが物凄く気持ち良い!そのサウンドに見事にマッチした楽曲スタイルは、メタルな硬質感よりは重厚なグルーヴを帯びたヘヴィロック的な趣。ドゥーミーにうねるヘヴィでスローなGtリフに、少し気怠げな歌メロを乗せた"NOT GOING AWAY"は、得も言われぬグルーヴを生じさせ、知らぬ間に意識を引き込んでいきます。続く"I DON'T WANNA STOP"は麻薬的な中毒性を秘めたリーダー・トラック。ZAKK WYLDEの面目躍如たる心地良くドライヴするヘヴィリフとボトムの効いたリズム隊に、キャッチーなサビのリフレインが絡む楽曲で、一度耳に付いたら離れない魅力があります。タイトルトラックの"BLACK RAIN"もヘヴィなGtリフにメロディアスな歌メロを乗せたミドルテンポ。ここまでの雰囲気、どこかMETALLICAのブラックアルバムを彷彿させるものがあるような、無いような。重々しいBと淡いKeyアレンジに叙情的なメロディを乗せたバラード"LAY YOUR WORLD ON ME"、ここでも大活躍のBリフが印象的なグルーヴィーチューン"THE ALMIGHTY DOLLAR"に続いて、このアルバム初めてのアップテンポチューン"11 SILVER"。といってもメタル的な疾走感ではなく、もっと前のめりでパンキッシュな印象。何となくHOOBASTANKあたりを思わせる大らかなサビメロを持つキャッチーなヘヴィチューン"CIVILIZE THE UNIVERSE"、「NO MORE TEARS」時代を思わせるような、ピアノとストリングスによる美しく感動的なバラード"HERE FOR YOU"、タイトルトラックと似たような雰囲気のヘヴィなグルーヴを心地良く聴かせる"COUNTDOWN'S BEGUN"と続き、本編ラストの"TRAP DOOR"。この曲はOZZYの新たな名曲と呼ばれてもおかしくないと思える秀曲!小気味良いドライヴ感、グルーヴたっぷりのヘヴィネス、どこかクラシカルで哀愁を帯びた歌メロ等が渾然一体となったオリジナリティ溢れる素晴らしい一曲。ここから2曲が日本盤ボーナストラック。"I CAN'T SAVE YOU"は小刻みなGtリフが「NO REST FOR THE WICKED」の頃を思わせる佳曲。続く"NIGHTMARE"は「これが何でボーナストラック!?」と疑いたくなる程クオリティの高い楽曲。まるで80年代のOZZYを思わせる憂いを帯びたメロディに、冷ややかでゴシカルなKeyを絡めたメロディアスな楽曲で、オールドファンはこの曲が一番気に入るんじゃないの?なんて思ってしまいます。モダンかつヘヴィなサウンドを思いっきり意識しつつも、個性的かつ普遍的な魅力を帯びたキャッチーなメロディを存分に盛り込んだこのアルバム。前作はイマイチな評判だったようですが、今回は何か爆発的に売れそうな予感。僕の好みのド真ん中では無いものの、かなり楽しめました。ジャケも格好良いしねえ。

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