NEDY JOHN CROSS「ON AND ON」ブルガリアのメロディアスハード94年作。MINATON名義でゼロから日本盤も出てました。KLAUS MEINE似のハイトーンVoで、ゴージャスなオーケストレーションを施したキャッチーな楽曲を歌い上げます。爽やかで透明感のあるアップテンポ"RUN TO WIN"、ドラマティックな展開を見せる華麗なバラードのタイトルトラック、重厚で大仰なアレンジの物悲しいバラード"DOWN BY THE QUAY"、ハイライトチューンでもあるスリリングな疾走チューン"HIGHLIFE IN THE NIGHT"等が特に良い。何曲かブルーズテイストのある楽曲もあって曲調にバラつきもあるものの、出来は良いです。
O.S.T.「ST.ELMO'S FIRE」同名映画のサントラ85年作。DAVID FOSTERプロデュースで全編産業ロックのオンパレード。タイトルトラックを歌うJOHN PARRを筆頭に、BILLY SQUIER、JOHN ELEFANTE、JON ANDERSON(YES)、FEE WAYBILL、RICHARD MARX、AIRPLAYと錚々たるメンツが揃っています。楽曲のクオリティも抜群。
PAM MARK HALL「PALER SHADE」アメリカの女性AORシンガー93年作。アコースティックでフォーキーなアレンジの穏やかな楽曲。そのメロディは叙情的で繊細、どこか懐かしさを誘う郷愁に溢れており、胸に迫るものがあります。
PASSION STREET「MILLION MILES AWAY」イギリスのメロディアスハード94年作。スペーシーなKeyをフィーチュアしたJOURNEYタイプの楽曲。Voが弱いですが、楽曲は非常にハイクオリティです。
PAUL JANZ「ELECTRICITY」カナダの産業ロッカーの87年2nd。爽快なアップテンポから美しいバラードまで、ゴージャスなアレンジで聴かせる売れ線産業サウンド。次作の「RENEGADE ROMANTIC」よりもロック寄りの躍動感が感じられます。超高品質でキャッチーな楽曲揃い。
PAUL JANZ「RENEGADE ROMANTIC」カナダの産業ロッカーの90年作。より洗練されAOR寄りになった3rd。その素晴らしいメロディセンスは変わらず冴えており、特に爽快な産業ロックチューン"EVERY LITTLE TEAR"は名曲。
PAUL JANZ「PRESENCE」カナダの産業ロッカーの92年ベスト盤。87年の1st「HIGH STRUNG」〜90年の3rd「RENEGADE ROMANTIC」から満遍なく選曲した12曲+未発表1曲という構成。ゴージャスなアレンジを施したキャッチーな楽曲揃いで、彼のアルバムのクオリティの高さを物語る内容。
PETRA「BEYOND BELIEF」アメリカのクリスチャンHRの大御所90年作。彼等のアルバムの中でも一番HR色が強く、結構ヘヴィなGtリフが出てきたりしますが、美しいメロディときらびやかなKeyアレンジは健在。
PETRA「NOT OF THIS WORLD」クリスチャン・メロディアスハードの大御所PETRAの全盛期83年作。この時期はあまりゴージャスなプロダクションではなく、スペーシーなKeyと繊細なGtで叙情的な美しいメロディをじっくり聴かせるという楽曲が目立ちます。ハードさではこれ以降のアルバムに劣りますが、メロディの叙情性/美しさという意味ではこのアルバムが一番かもしれません。
PHENOMENA「S.T」TOM GALLEY主催による豪華メンツが参加したイギリスのメロディアスハードの1st。参加メンツは、COZY POWELL、NEIL MURRAY、GLENN HUGHES、DON AIREY等。スペーシーなKeyアレンジに、憂いとソウルをタップリ含んだ歌メロを乗せた楽曲。このアルバムの聴き所は何と言ってもメロハーを歌うGLENN HUGHESで、ソウルフルな歌い回しだけでなく、このテのメロディを歌わせても絶品の歌唱を聴かせてくれます。どの曲の出来も秀逸なんですが、アイリッシュなメインフレーズが躍動する"DANCE WITH THE DEVIL"、O'RYANのアルバムにも収録されているソウルフルなAORハード"BELIEVE"、泣きのGtフレーズに哀愁メロが絡む"TWILIGHT ZONE"等が特に素晴らしい。名盤。
PHENOMENA II「DREAM RUNNER」TOM GALLEY主催による豪華メンツが参加したイギリスのメロディアスハードの2nd。参加メンツは更にバラエティ豊かになり、SCOTT GORHAM、JOHN WETTON、RAY GILLAN、MAX BACON、山本恭二等々。サウンドは前作同様スペーシーなKeyアレンジを施したファットな音像ですが、COZYがいなくなったせいか、スネアの音が若干軽いような。楽曲の方も前作と同じく哀愁メロをフィーチュアしたメロハー曲が多数収録されているんですが、ほぼ全て憂いを帯びた楽曲だった前作に比べると、"HEARTS ON FIRE"や"DOUBLE 6,55,DOUBLE 4"あたりは爽やかなメロディが中心になっていたりします。個人的には前作の方がやや好みですが、これもやはり名盤かと。
PHENOMENA III「INNER VISION」TOM GALLEY主催によるイギリスのメロディアスハードの3rd。今作では豪華なゲストの参加は無く、SCOTT GORHAM、O'RYAN、KEITH MURELL、BRIAN MAYといった固定メンツで制作されています。アルバム全体が「英国感」とでも呼ぶべきモヤッとした陰りを帯びていた前2作と比べると、この3rdでは何か凄くクリアな音像になっています。2ndに比べてもメロディから憂いが更に減ってしまっているのが痛いですし、"ROCK HOUSE"や"IF YOU WANT TO ROCK"のようなリフオリエンテッドなロック曲が入ってるのも個人的にはマイナス。KEITH MURELLのVoも悪くは無いのですが、神レベルの人達が揃った前作までと比べると見劣りしてしまうのは致し方無いところ。結果的に右肩下がりの出来映えと言わざるを得ません。勿論悪くは無いですが。
PHIL CRISTIAN「NO PRISONER」後にBIG MOUTHを結成するVo兼Keyのソロ97年再発盤。Keyをたっぷりフィーチュアしたキャッチーな哀愁メロディアスハード。本人のVoが少し弱いものの、メロディは素晴らしい出来です。
PLATINUM BLONDE「ALIEN SHORES」カナダのハードポップ85年作。軽快なGtときらびやかなKeyアレンジのダンサブルなハードポップ。躍動感のあるキャッチーなメロディが良い感じで、DURAN DURANに近い雰囲気も感じられます。
POINT OF GRACE「STEADY ON」アメリカの女性4人組CCMコーラスグループ98年作。BROWN BANNISTERプロデュース。過去作同様、透明感のあるコーラスワークをフィーチュアした美しい楽曲。バラードだけでなく、ある程度の躍動感を備えた楽曲もあり、特に"AMAZING"の歌メロは秀逸な出来。
QUIET RIOT「METAL HEALTH」アメリカンHRの83年作。大ヒットした"CUM ON FEEL THE NOIZE"収録。非常に完成度の高いキャッチーな楽曲揃い。
QWEST「TAMPICO GOLD」カナダのメロディアスハード81年1st。2ndのような重厚なアレンジではなく、初期DAKOTAのようなウエストコースト風の軽いサウンド。哀愁メロディのクオリティはこの1stにして確かなものが感じられます。
QWEST「DREAM ZONE」カナダのメロディアスハード84年名盤2nd。産業ロック的に洗練されたKeyアレンジに、ちょっとハスキーでマイルドな声質のVoがAXEを思わせるような哀愁メロを歌い上げる楽曲。終始泣きのGtフレーズが乱舞する哀愁アップテンポ"WE NEED LOVE"、爽快でポジティヴでいて胸にグッとくるハートウォーミングなメロディの軽快アップテンポ"(I DON'T WANNA)BREAK YOUR HEART"は名曲。
RACHEL RACHEL「WAY TO MY HEART」アメリカのCCM女性5人組の91年1st。WHITE HEARTのBILLY SMILEYプロデュース。キャッチーなメロディを繊細でドラマティックなアレンジと美しいコーラスワークで聴かせるハイクオリティな楽曲。KANSAS名曲"CARRY ON WAYWARD SON"をカヴァーしていますが、それがアルバムの中で浮いていないのがアルバムのクオリティを証明していると言えます。
RACHEL RACHEL「YOU OUGHTA KNOW BY NOW」アメリカのCCM女性5人組の93年2nd。WHITE HEARTのBILLY SMILEYプロデュース。1stも非常に出来の良いアルバムでしたが、この2ndは更にそれを上回り、CCMの産業ロックアルバムの中でもトップクラスのクオリティだと思います。ポップな1stにHR的なダイナミズムと哀愁のフックを加えたような雰囲気で、産業ロック期のHEARTのようなスタイル。
RALPH VAN MANEN「VESSEL OF WEAKNESS」オランダのCCMシンガーの98年作。ややアコースティック寄りのアレンジで、ジワリと胸に滲みるハートウォーミングなメロディを聴かせてくれるアルバム。仄かに憂いを帯びた繊細でしなやかな楽曲はRICHARD MARX辺りを思わせます。特に"MYSTERY OF LOVE"やタイトルトラックでの切ないメロディは秀逸な出来。
RANSOM「SOUL ASYLUM」アメリカの女性Vo入りクリスチャンHR92年作。かなりヘヴィなリフを聴かせるGtとハスキーでパワフルなVo。リフ主体のダイナミックなHMとメロウでキャッチーな楽曲が混在。
RED DAWN「NEVER SAY SURRENDER」元RAINBOWのKeyのDAVID ROSENTHAL率いるメロディアスハード94年作。タイトル通りの爽快さが気持ち良い「FLYIN' HIGH」、後期RAINBOWを思わせる哀愁ハード「LIAR」等、佳曲が数多く収録された好盤。
REDSEA「BLOOD」GOTTHARDのSTEVE LEEを思わせる熱くブルージーな歌唱を聴かせる実力派シンガーを擁するアメリカのメロディアスハード94年作。初期GOTTHARDが好きな方にオススメ。
RETURN「ATTITUDES」ノルウェーのメロディアスハードのレアな88年2nd。爽やかでポップな楽曲も良い出来ですが、このバンドの肝は郷愁を誘う哀愁バラードで、その煽情力は強力。
RICK CUA「WEAR YOUR COLORS」アメリカのCCM産業ロッカーの86年作。例によってBOB HALLIGAN JR.提供の楽曲が多数収録されています。後にはAOR化していく彼の作品ですが、このアルバムではかなりロック色の強い産業ロックをプレイしており、"LEMME AT 'EM"や"LINE OF FIRE"あたりは哀愁メロディアスハードと言っても良いような格好良い楽曲に仕上がっています。
RICK CUA「WITHIN REACH」CCMシンガーの91年作。ELEFANTE兄弟プロデュースで、約半数がBOB HALLIGAN JR.提供の楽曲。躍動感のあるキャッチーなハードポップ系の楽曲多数。特に中盤で充実したメロディアスな楽曲が楽しめます。
RICK PRICE「HEAVEN KNOWS」オーストラリアのシンガーソングライターの名盤92年作。比較的シンプルなアレンジの爽快で軽やかなAORを、ソウルフルかつマイルドな極上ハイトーンVoで歌い上げる楽曲。
RIFF「MISSION LOVE」詳細不明ですが、恐らくイギリスのメロディアスハード89年作。どこかニューウェーブ的な気怠さも感じさせる哀愁メロハー。"ELAINE"は強力なフックをもつ哀愁メロが光るキラーチューン。マイナーですが、哀愁好きにはオススメできるアルバム。
RIK EMMETT「ABSOLUTELY」元TRIUMPHのVo兼Gtソロ90年作。ブルージーなGtリックを随所に聴かせつつアップテンポに疾走する"DRIVE TIME"、ポップかつ感動的なメロディの"SAVED BY LOVE"、TRIUMPHでやってもおかしくない威厳のあるミドルテンポ"STAND AND DELIVER"、センチメンタルな哀愁バラード"HEAVEN ONLY KNOWS"等、バラエティに富んだ内容ながら、比較的メロウサイドに重点を置いた楽曲構成。TRIUMPHと同等かそれ以上に彼のメロディメイカーとしての才能を感じる事ができるアルバム。
ROBERT BERRY「IN THESE EYES」3〜ALLIANCE等に在籍したROBERT BERRYの94年ソロ。少しプログレハード風味のある産業ロック/メロディアスハードで、哀愁の効いたメロディが素晴らしい1枚。
ROKBOX「S.T」ABSOLUTE ZEROのメンバー2人が97年にリリースしたカナダのマイナーメロディアスハード。爽やかで躍動感のあるJOURNEYタイプの楽曲で、プロダクションは良く無いですが、メロディはハイクオリティ。
ROSE「A TASTE OF NEPTUNE」カナダのプログレハード77年作。韓国での再発盤。時代柄多少古臭いサウンドではありますが、そんな事はどうでも良く感じられる程のドラマティックでメロディアスな楽曲。特に強烈な泣きを発散するGtを中心とた哀愁メロディの煽情力は半端ではなく、TAI PHONE辺りと比較しても決して劣っていないと思わせる程。名盤。
RUSCHA「COME ALIVE」アラスカのCCM88年作。何故か1曲目のタイトルトラックが一番弱い楽曲なので、出だしに肩透かしを食らいますが、その後はタイトなリズムとキレのあるGtをフィーチュアしたWHITE HEARTタイプの楽曲の連発。特にヴァースのメロディ展開が秀逸な"SOMEONE LISTENING"、ポジティヴで感動的な盛り上がりを見せる"COME HOME"、アーバンな哀愁メロを軽やかに聴かせる"EXALT THE NAME"等は素晴らしい出来。 |