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2007年9月後半

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07.9.30 (sun)
マキシマム ザ ホルモン「ぶっ生き返す」日本のミクスチャーメタル07年作。メタリックなサウンドに、スクリーモ、ファンク、パンク、ラップVoなんかの要素を取り入れた、凄く洋楽的な楽曲スタイルなんですが、時折聴かせる歌謡曲的なメロディが独特な味を醸し出しています。「絶望ビリー」がLOSTPROPHETSみたいだったり、「糞ブレイキン脳ブレイキン・リリィー」がBEAT CRUSADERSみたいだったりと、割と節操無いスタイルです。あと、歌詞が桑田佳祐的な、英語っぽい語感の日本語を綴っていく手法で面白い。

07.9.29 (sat)
HIM「VENUS DOOM」フィンランドの自称LOVE METALの07年6th。ヘヴィな作風になるとの噂を聞いてはいましたが、オープニングの太く重いGtサウンドを聴いて分かる通り、過去最高にヘヴィなアルバムになっています。

タイトルトラック"VENUS DOOM"は、ボトムの効いたヘヴィなGtリフが小気味良くドライヴするアップテンポで、甘美な憂いを帯びたサビメロが極上。中盤でのドゥーミーな展開が印象的であり、このアルバムの作風を物語っているとも言えます。"LOVE IN COLD BLOOD"は、ズ太いGtリフからメロウでディープなヴァースに移行し、キャッチーなサビメロで盛り上げるという彼等お得意の展開を見せる楽曲。アウトロでのヘヴィなGtソロはこれまでに無い展開。"PASSION'S KILLING FLOOR"は、映画「TRANSFORMERS」のサントラに収録された楽曲で、如何にも彼等らしい憂いを帯びつつもキャッチーなサビメロを持ったアップテンポですが、やはり中盤に非常にドゥーミーな雰囲気のブレイクが入ります。

シングルの"THE KISS OF DAWN"は、甘くポップな楽曲かと思ったら、引きずるようなヘヴィなGtリフが飛び出してきます。ヴァースの歌メロはダークでディープですが、サビメロは流石に甘くメロウで、少しだけポジティヴなムードが感じられます。この曲でもアウトロではヘヴィなGtリフが延々と刻まれます。"SLEEPWALKING PAST HOPE"は、10分近くある大作で、物悲しいピアノによるイントロからダークでスローなGtリフをバックに陰鬱な歌メロを乗せたヴァース、冷ややかなKeyと深い憂いを帯びたサビメロへと展開します。長いGtソロとメロウで浮遊感のあるムーディーなパートを経てブレイクし、一気に疾走感を帯びてワイルドなGtソロを披露した後に、メランコリックなサビメロへ帰還し、ラストはスペーシーでスケールの大きなGtフレーズが浮遊しながらエンディングを迎えるという、彼等にしては珍しくドラマティックで複雑な展開を見せる楽曲です。

"DEAD LOVERS' LANE"は、一転して彼等お得意の、小気味良いドライヴ感のあるタイトなGtリフに、甘くメロウでキャッチーな歌メロを乗せたアップテンポ。"SONG OR SUICIDE"は、1分ちょいのアコースティックでエモーショナルな小品バラード。"BLEED WELL"は、求心力のあるスケールの大きなメインリフが印象的で、サビメロの流れも殊更秀逸なアップテンポ。ラストを飾るのは"CYANIDE SUN"で、重くドゥーミーなGtリフと、ゆったりとしたディープでダークな歌メロが全編を支配する、正にこのアルバムのコンセプトを象徴するような楽曲。

コンスタントにクオリティの高いアルバムをリリースしながらも、少しマンネリ化の気配が見えかけていた彼等ですが、今作のヘヴィ&ドゥーミーなアレンジの導入は、良いアクセントとなって機能しています。「RAZORBLADE ROMANCE」が彼等の最高傑作だという認識は変わりませんが、このアルバムでのステップは多大に評価できます。凄く良い。

07.9.28 (fri)
MIKAEL RICKFORS「SPOTLIGHT」スウェーデンのAORアーティストの、79年〜83年の楽曲を集めた初期ベスト。軽やかなアレンジを施したAOR、というよりは、どことなくオールディーズ風な趣のある古臭いポップソングという印象が強いです。ちょっとこれはキツい・・・。

07.9.25 -27 (tue - thu)
ARCH ENEMY「RISE OF THE TYRANT」CHRISTOPHER AMOTTが復帰した07年7th。前2作の反動からか、過剰なまでにメロディアスなGtプレイに焦点を当てた作風は、本人達も語る様に「BURNING BRIDGES」と「WAGES OF SIN」を合わせたような雰囲気を感じさせます。

"BLOOD ON YOUR HANDS"は、性急でスリリングなGtリフがリードする楽曲で、「WAGES OF SIN」的な雰囲気。芳醇にGtフレーズも存分にフィーチュアされています。"THE LAST ENEMY"は、アグレッシヴな細かいリフからサビでのメロディアスなGtフレーズに展開する彼等お得意のスタイルで聴かせる楽曲。"I WILL LIVE AGAIN"は、キャッチーなKeyのメインフレーズに導かれる重厚なミドルテンポ。

"IN THIS SHALLOW GRAVE"は、精緻に組み上げられたリフがスピーディーに疾走し、メロディアスなGtフレーズと絡み合うARCH ENEMYならではの楽曲。中盤のGtソロも非常に正統派HM的な構築美を見せつけます。"REVOLUTION BEGINS"は、更に普遍的なHMスタイルで、ライヴ映えしそうなミドル。"RISE OF THE TYRANT"は、アグレッションに軸足を置いた作風でブルータルなGtリフが駆け抜けつつも、中盤には彼等らしいドラマティックな展開も聴かせます。

"THE DAY YOU DIED"は、メランコリシティ溢れる叙情的なGtフレーズが映えまくる殊更メロディアスな楽曲。"INTERMEZZO LIBERTE"は、泣きに次ぐ泣きの感動的なインスト。"NIGHT FALLS FAST"は、「STIGMATA」収録の楽曲を彷彿とさせるGtリフで構築された威風堂々とした趣の楽曲。賛美歌風のコーラスをフィーチュアした"THE GREAT DARKNESS"は、プログレッシヴと言いたくなるダイナミックな場面展開の多い楽曲。"VULTURES"は、ネオクラシカルな哀愁のGtプレイが縦横無尽に駆け巡るスピーディーな疾走チューン。日本盤ボーナストラックはKISSのカヴァー"THE OATH"で、個人的にはどうでも良い出来。

BURRN!で藤木氏も書いていましたが、僕もANGELA GOSSOW加入後のアルバムは、「WAGES OF SIN」でさえ、あまりピンと来てなかったんですが、このアルバムは初めて手応えを感じられる出来になっている気がします。

07.9.24 (mon)
ORANGE GOBLIN「HEALING THROUGH FIRE」イギリスのヘヴィHR07年作。こういうのもドゥームと呼ぶんだろうか?オールドスクールなGtリフをヘヴィに叩き付けるようなグルーヴ感溢れる楽曲を、ズ太く埃っぽいサウンドで聴かせます。メランコリックでアコースティックな小品"MORTLAKE(DEAD WATER)"はあるものの、基本的にはヘヴィでハードドライヴィンなリフ中心の楽曲。格好良いなーと思う部分はあるものの、個人的にはもう少し煽情力のあるメロディをフィーチュアしてもらえないと、琴線には触れてこないのでした・・・。
今日は仕事絡みでガッキーこと新垣結衣ちゃんに会えました。まあ、インタビューと写真撮影を横で見てただけなんですが。もう、メチャクチャかわいいですねー。割と緊張した表情が多かったものの、質問の内容によって、たまにほぐれた笑顔がこぼれるんですが、これが超かわいいんですよ。そりゃ人気も出るよ。

さておき、18日にはGOTTHARDのライヴに参戦したのでした。ライヴが凄いという評判は聞いてたし、新譜も最高な出来とあって、期待満々で会場に向かうと、流石に会場最後列までビッシリ。セットリストは新譜+前作+定番曲という感じ。前日に急遽ライヴDVDを購入して予習してたので、それでバッチリ。比較的ロック色の強い楽曲中心のセットだったので流れも良く、バラードにしても極上の出来ばかりなので、全く中弛み無し。"THE CALL"なんてマジで涙出てきたよ。しかし、何と言っても強力なのがSTEVE LEEのVo。NOCTURNAL RITESのJOHNNYや、WIG WAMのGLAMも良かったけど、この日のSTEVE LEEはそれを超越してましたね。力強さとエモーショナルさを兼ね備え、ハードな楽曲でもバラードでも完璧な歌唱を聴かせるその姿は、正にプロフェッショナルなシンガー。唯一残念なのは、新譜で一番お気に入りの"THE OSCAR〜"をプレイしなかった事くらいで、後は終止楽しめた最高のライヴでした。

07.9.23 (sun)
MIND'S EYE「INTO THE UNKNOWN」アメリカのプログレメタル98年1st。変拍子やリズムチェンジ連発のテクニカルな楽曲にハイトーンVoを乗せた、如何にもなプログレメタルですが、煮え切らない歌メロに求心力が全く無く、正直何も印象に残らないです・・・。少し音が外れてるような気がするし。ただ、演奏はしっかりしてます。

SANDELIN「TILL MANEN RUNT SOLEN」スウェーデンのAORシンガーCHRISTER SANDELINの92年作。仄かな憂いを含んだ透明感のあるメロディを、軽やかなアレンジで聴かせるポップな北欧AOR。若干打ち込み色もあり、雰囲気としては初期のTOMMY NILSSONに近い印象。憂いと爽やかさが同居するメロディをダンサブルに聴かせるタイトルトラック、軽快でポジティヴなメロディが心地良い"SLAV AV KARLEK"、浮遊感のある朧げなムードのバラード"HJARTAS ENSAMMA SLAG"等、北欧AORの旨味を感じさせる楽曲多数。

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