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2007年10月前半

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07.10.15 - 16 (mon - tue)
SATYRICON「NOW,DIABOLICAL」ノルウェーのブラックメタル06年作。疾走感はほとんど感じられず、不穏なムードを秘めたGtリフがミドルテンポのビートに乗せて繰り返される楽曲は、攻撃性には欠けるものの、どことなくキャッチーなグルーヴを感じさせます。タイトルトラックや"K.I.N.G"などがその典型で、アルバムで聴くとややヌルいような気もしますが、ライヴ映えしそうな予感を漂わせる佳曲。アルバム中盤の"THE RITE OF OUR CROSS"や"THAT DARKNESS SHALL BE ETERNAL"はダイナミックなDrが躍動する不気味かつドラマティックな楽曲。今まで聴いてきたブラックメタルとは大分趣の異なる独特のサウンド。

07.10.14 (sun)
AS I LAY DYING「AN OCEAN BETWEEN US」アメリカのメタルコア07年作。メタリックなサウンドにデスVoとクリーンVoのコンビネーションを乗せた楽曲スタイルは、典型的なメタルコアなんですが、このアルバムはGtリフが強烈に格好良く、俄然ヘドバンを誘発されます。去年LOUD PARKで観た時はこんなに良いとは思わなかったんですが・・・。どの曲も非常に格好良いんですが、特に惹かれたのは、爆発的な疾走感のあるGtリフとキャッチーなサビメロのコントラストが秀逸なタイトルトラック、切れ味鋭いタイトなリフが小気味良く疾走する"COMFORT BETRAYS"、AT THE GATES的なリフとライヴ感のあるシンガロングが熱い"BURY US ALL"、メロデスっぽいGtリフが乱舞する"THE SOUND OF TRUTH"等々。メチャクチャ気に入りました。

07.10.9 - 13 (tue - sat)
HEARTLAND「MIND YOUR HEAD」イギリスのメロディアスハード10th。最近の彼等のアルバムは、安定したクオリティが保たれてきたようで、フック満載のSTEVE MORRISの秀逸なGtプレイ&楽曲アレンジと、それを台無しにするCHRIS OUSEYのショボいサビメロが絶妙のバランスで均衡するソコソコの楽曲揃いです。今回の目玉は"FROZEN HEARTED"で、Gtプレイやヴァースのメロを聴いていると、少なく見積もっても佳曲にはなり得る確かな手応えを感じるんですが、恐ろしく平坦でフックの無いサビメロが全てをブチ壊しにしています。正直、自分で楽曲を書いたとして、相方がこのサビメロを付けてきたらマジギレすると思う。あ、"RUN FOR YOUR LIFE"のサビメロはちょっとマシかも。ともあれ、最近のHEARTLANDを聴いていると、STEVE MORRISが哀れに思えて仕方が無いです。前にも書きましたが、本当にコンビ解消を強く希望します。

DIVINE HERESY「BLEED THE FIFTH」元FEAR FACTORYのGtが結成したブルータルなHM。FEAR FACTORYを聴いた事が無いので何とも言えませんが、ネットでの評判を読むと、その延長線上にある作風のようです。疾走感は無いものの高速なバスドラとアグレッシヴで殺傷力の高いGtリフがユニゾンで突進するサウンドに、荒々しい咆哮型のデスVoを乗せた楽曲スタイルが中心。時折メタルコアっぽいクリーントーンの歌メロもあり、まあモダンなエクストリーム・メタルの先端を行くスタイルではあるんじゃないかと。ただ、やはり個人的にはこのテの楽曲は琴線に触れるものが少なく、正統派メタルに接近する無節操なメタルコアバンドの方が良いと思える部分も多かったり・・・。疾走感とキャッチーな歌メロが印象的な"SAVIOR SELF"は気に入りました。

BEHEMOTH「THE APOSTASY」ポーランドのブルータル・デス/ブラックの07年作。出自はブラックメタルだったらしいですが、ドスの効いたグロウル系のデスVo、整合感のあるメタリックなGtリフといった、このアルバムのサウンドを聴く限りはブルータルデスっぽい雰囲気が強いです。強烈なブラストビートによる暴虐感と、エスニックなフレーズや荘厳なオーケストレーション/コーラスとのコントラストが独特なムードを醸し出しています。ポーランドのデスというとVADERくらいしか知らなかったんですが、このバンドはブラックという出自故か、ドラマティックな構成や演出的なアレンジに拘りが感じられ、VADERとはまた違った魅力を有しています。

HELLYEAH「S.T」元PANTERAのVINNIE PAULとMUDVAYNE、NOTHINGFACEというバンドが合体したアメリカのHM。モロにPANTERAっぽいサウンドで、超メタリックでブ厚いGtリフが適度なリズムでゴリゴリと突き進む楽曲。Voはガナリ声がメインですが、時折JAMES HETFIELDっぽくメロディを歌ったりしています。うーん、全然好きじゃないです・・・。

07.10.8 (mon)
AT VANCE「VII」ドイツのネオ・クラシカル・メタルの07年7th。つか、もう7枚もアルバム出してるんですね。ほぼ毎年リリースしてるのか。このアルバムからVoが変わっているらしいんですが、これがJEFF SCOTT SOTO似のハスキーなシンガーで、それもあってYNGWIEの初期作に近い雰囲気を感じます。ただ、ネオクラ一辺倒という訳ではなく、"BREAKING THE NIGHT"、"VICTORY"、"GOLDEN LEAVES"等で顕著なように、ヴァースがYNGWIEでサビメロがHELLOWEENといった合わせ技が印象的。"FRIENDLY FIRE"ではちょっとブルージーな味を漂わせてみたり。最近このバンドは聴いてなかったんですが、ちょっと楽曲の幅を広げようと試行錯誤しているんでしょうか。普通に格好良いです。

07.10.7 (sun)
AQUARIA「SHAMBALA」ブラジルのメロディック・パワーメタル07年2nd。クラシカルでシンフォニックなアレンジと、ブラジル土着的なアレンジを、メロディアスで少しプログレッシヴなパワーメタルに導入した作風は、ANGRAの「HOLY LAND」の延長線上にあるような雰囲気。ハイトーンVoの歌唱力も高く、破綻無くまとめ上げた楽曲のクオリティも充分及第点クリアなレベルではありますが、コレという決め曲に欠ける印象はあります。

07.10.4 - 6 (thu - sat)
LOVEX「DIVINE INSANITY」フィンランドのゴス・ポップ07年作。現地では06年にリリースされていたようで、この日本盤では収録曲が若干変更されている様子。メンバーのルックスからもHIM系なのは容易に想像できますが、当たらずも遠からずで、HIMをもっとポップにしたような、北欧らしい憂いをポップなメロディに潜ませたキャッチーな楽曲揃い。楽曲のクオリティは非常に高く、このテの曲が好きならまず確実に気に入るであろう出来映え。"GUARDIAN ANGEL"や"BLEEDING"などはキラーチューン級。ただ、既にこのアルバムの中でさえ似通った楽曲が多いので、今後のアルバムの中で、HIMも陥ったマンネリ傾向を回避できるかどうかが肝なのかも。とりあえず、このアルバムの出来自体は素晴らしい。

07.10.3 (wed)
THE 3RD AND THE MORTAL「NIGHTSWAN」ノルウェーのゴシック95年4曲入りEP。VoがKARI RUESLATTENからANN-MARIE EDVARDSENに交替しています。Voのチェンジの影響は殆ど無いんですが、Gtアレンジが影を潜め、更に浮遊感のあるアンビエントなスタイルを押し進めており、静謐な狂気とでも呼びたくなるような独特のムードを終止醸し出しています。ただ、前作での"WHY SO LONLEY"のようなある意味ベタな物悲しいメロディは無くなってしまいました。個人的にはそこが大きな魅力だっただけに、ちょっと残念。

07.10.2 (tue)
THE 3RD AND THE MORTAL「TEARS LAID IN EARTH」ノルウェーのゴシック94年1st。ヴィンテージな風合いのGtサウンドに、寂寥感と浮遊感に満ちたKARI RUESLATTENのVoを乗せたアトモスフェリックな楽曲。後半は浮遊感が更に強調されていきますが、前半は歌メロも楽しめる楽曲が多く、特に"WHY SO LONELY"のメランコリシティは名曲クラス。ラストの"OCEANA"の延々と続くかと思わせる鬱々とした展開は、あまりにも怖い・・・。

07.10.1 (mon)
SMASHING PUMPKINS「ZEITGEIST」アメリカのオルタナティヴ・ロック(?)復活07年作。と言っても僕は初めて聴くんですが。というわけで過去作との比較は出来ない上で感想を書くと、ヘヴィなディストーションGtに少し気怠げでメランコリックながらもキャッチーな歌メロを乗せた楽曲は、なかなかに魅力的。しかし、一番気に入ってしまったのが、恐らく彼等の本質とは異なるであろう、超ポップなアップテンポのボートラ"DEATH FROM ABOVE"だったりして。

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