
制作開始から1年越えの絵で、上塗り14回目とは、やはり描き込みが少ないと思います。まだまだ続けます。けっこう手を入れても、変わり映えしないのは残念です。
暑い日が続き、乾き(酸化)も速くなっています。今回は絵の具の選手交代です。バーントシェンナ(赤茶色)に代わり、バーントアンバー(焦茶色)です。少ない色数制限をして、色の統制をとろうと考えています。
絵の具をけちるくせ(薄塗りのくせ)があるので、意識的にペインティングナイフも使いました。もっと勢いが必要です。
部分的に厚塗りなので、乾くのには時間がかかりそうです。
(書く順番として)左から、バーントシェンナ、コバルトバイオレットディープ、モノクロームチントクール。
こう見ると、下塗りに使ったバーントシェンナ(赤茶色)がかなり強い感じがします。それより気になるのは、朱色のバーミリオンです。コバルトバイオレットディープはたくさん塗っているのに、混色しているせいか、少しも目立ちません。混色せずに使わないといけないようです。
カレーパステルで当たりを付けて、2色の絵の具だけで下塗りをしました。
いつもは写真を基にしていますが、今回はデッサンを基に描きました。
また今回はファンデーションによる下地塗りはせずに、直接下塗りをしました。
下地がしっかり塗れているキャンバスを使っているので、その発色のよさをスポイルすることはなかろうと考えました。
実際濃淡だけで表現しても、その発色のよさはよく分かります。
手を加えてみようと思っている「生身5」と比べてみたら、「生身5」がひどくくすんで見えました。
とりあえずバックを含めて白い部分はなくなりました。
下塗りは乾くのに時間がかかりますが、今回は薄塗りしたことと、夏場ということで、2~3日で乾くと思います。
その間は、「生身5」の手直しをしています。
今回のキャンバスはF120号です。長辺約2mなのに、写真に撮ると、小さく見えます。題名は、最初から公開している通り、「化身」でいきたいと思います。
2019年8月、油絵の新作制作がスタートしました。4月の春陽展本展から数えて実に4ヶ月ぶりの冬眠から覚めました。
下準備は始まっていました。例によって宗仲寺に写真取材に行って、数ある写真の中から1枚を選びました。
また、過去に選外だった作品を木枠から外し、新しいキャンバスを貼りました。
そして、下絵となるデッサンを色鉛筆を使って描きました。
あとはいよいよキャンバスに向かいます。
2016年第93回春陽展で選外になった「巨樹」を木枠から外しました。この木枠を再利用します。この時入選した作品は「乳根」でした。仕方ありません。ちなみに、外したキャンバスを外側向きで丸めると言いますが、それでも傷みがひどいので、今回から壁に貼りつるすことにしました。平面で置く場所はないので。
フナオカキャンバスFキャン無き後は、いろいろ吟味してクレサンのNo.12にしました。No.13と迷いましたが、13は10m巻きで定価約19万もします。12も定価15万6千円もします。「いつまでもあると思うな」で、もう次を買わないとなくなりそうです。