山と蝶と自然

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 2012年
 番号  山名  日程 高度   
 1  箕作山〜太郎坊山  2012.01.15  373.5m,370m  太郎坊宮
六甲山(裏六甲氷瀑群&最高峰)    2012.02.  931.3m  氷瀑群
鷲峰山    2012.03.11  682m  東海自然歩道
 4 湖南アルプス   2012.03.18    狛坂磨崖仏
 5 鈴鹿3山(霊仙山、藤原岳、御池岳)   2012.04  1083.3m,1140m,1247m  フクジュソウ
入笠山   2012.04.23  1955m  三百名山
 百里ヶ岳〜駒ヶ岳周回コース  2012.04.28  931m、781m  ブナの発芽と芽吹き
八重山の山(野底岳、屋良部岳、宇良部岳、久部良岳)   2012.05.07〜14    八重山の主要な山々
北海道紀行−U(アポイ岳、雄阿寒岳、藻琴山)   2012.05.20〜26  811m,1370m,1000m
 花の山、蝶、三百名山
10 北岳   2012.07.05〜07.07 3193m  キタダケソウ、百名山、花 
11 北海道紀行−V(トムラウシ山、大平山、狩場山)   2012.07.17〜07.22 2141m,1191m,1520m  百名山、三百名山、花の山 
12 八ヶ岳・霧が峰   2012.07.29〜07.31 2899m,1925m  百名山、コマクサ群生地
13 北アルプス・薬師岳   2012.08.26〜08.28 2926m  百名山 
 14 百合が岳(大所山)   2012.09.09 1345.8m  大峰の山、琵琶の滝 
 15 北アルプス(立山縦走〜奥大日〜大日岳〜称名滝)   2012.0915〜09.16 3015m,2606m,2501m  百名山、三百名山 
 16 七種山   2012.09.22 683m  兵庫の山
17 北陸三山(人形山、大門山、大笠山)   2012.10.06〜10.08 1726m,1572m,1822m  三百名山、五箇山、白川郷
18 雨乞岳(鈴鹿山系)  2012.10.21 1238m  東雨乞岳からの360度の展望 
 19 比良山 小女郎峠〜蓬莱山  2012.11.18 1174m 琵琶湖の眺望 
 20 ブンゲン山   2012.11.25 1260m  北・中央・南アルプスの眺望 
 21 阿蘇山(中岳、高岳)   2012.12.07 1506m,1592m  雪の登山、百名山 
 22 六甲山最高峰  2012.12.16 931m 関西百名山 
23  横山岳 2012.08.19  1132m  花と蝶の山 

1)箕作山〜太郎坊山: 2012年1月15日

市辺駅(9:30)−十三仏参道口(10:05)−十三仏(11:00)−小脇山(11:30)−箕作山(12:05〜12:45 昼食)−太郎坊山分岐−太郎坊山(13:15)−
太郎坊山分岐−太郎坊宮(14:00〜14:15)−太郎坊宮駅(14:40)

箕作山から太郎坊山は、東近江市にある里山だ。冬に登る山としては良い候補になる。近江鉄道の市辺駅で下車、万葉で有名な船岡山を通り、岩
戸山登山口につく。小休止の後、十三仏の岩戸山に登る。山道は、地蔵や石仏が並ぶ。上の神社からは湖南平野や琵琶湖が望める。三上山のよ
うになかなかの景色を味わえる。ここからは、岩戸山、小脇山、箕作山、太郎坊山と名が付けられた小ピークを小刻みに行くことになる。太郎坊山で
は、さらに先にある断崖まで行くと一気に視界が開け、南の三上山や湖南地方の山々が見渡せる。さらに、東には霧氷で有名な山などの雪に覆わ
れた鈴鹿山系の山々が見られる。下りは、太郎坊を目指し、お参りをして今年の家内安全を祈願する。参道を歩き、太郎坊宮駅から近江八幡駅に
戻った。

         
山道の地蔵・石仏群   太郎坊山から鈴鹿山系(東)  太郎坊山から三上山(南)  太郎坊宮からの景色  太郎坊宮を振り返る
この山行きは守山歩こう会の例会に参加したものです。

2)六甲山(裏六甲氷瀑群) 931.3m : 2012年2月19日

有馬温泉(9:55)−白石谷分岐(11:05)−七曲滝分岐(11:10)−七曲滝(11:25〜11:45)−七曲滝分岐(11:55)−百間滝分岐(12:20)−百間滝(
12:25〜12:40)−百間滝分岐(12:50〜13:35昼食)−極楽茶屋(14:05〜14:10)−六甲山最高点(14:55〜15:30)−的場山西分岐(16:30)−有馬温泉(
17:10)

阪急宝塚に集合し、9:00のバスにて有馬温泉に向かう。到着は9:50、早々に出発する。金曜日からの雪で、登山道は白い。大谷川を渡り紅葉道で
アイゼンを装着する。堰堤も薄い氷が張っている。白石谷分岐から、七曲滝分岐に着き、巻き道から七曲滝に着く。氷瀑は見事で、撮影
に十分時間を取る。たくさんの人で大賑わいだ。分岐まで戻り、25分で百間滝分岐、さらに5分で百間滝に着く。この氷瀑も綺麗だ。極
楽茶屋跡を経て六甲山頂に着いた。記念写真とコーヒーで休んだ後、魚屋道を下り、有馬温泉に戻った。足湯を楽しみ、バスにて宝塚に
戻った。


七曲滝
     
   
 
 七曲滝全景  氷の滝  滝の下から見上げる  氷の造形

百間滝
     
   
 
 百聞滝全景  氷の滝  氷の滝  氷の玉と造形
この山行きは、山があるクラブ・Uの例会に参加したものです。

3)鷲峰山 682m : 2012年3月11日

維中前バス停(9:20)−大道神社(9:50)−東海自然歩道出合(11:14、10休憩)−金胎寺(11:55,5)−鷲峰山山頂(12:15〜48昼食)−東海自然歩道
湯屋谷分岐(13:01)−茶宗明神社(13:51〜14:06)- 維中前バス停(14:55)

京都府宇治田原町と和束町にある山で、金胎寺で有名である。修験道場として知られ、国史跡に指定されている。境内には「行者めぐり」
があり、こちらも試すことができる。東海自然歩道が通じ、ハイキングに適したところでもある。こに時期はまだまだ春遠しといった雰
囲気であった。
自宅からはJR琵琶湖線、JR奈良線、宇治駅から京阪宇治バスを乗り継いでのスタートになる。
スタートしてすぐに美しい茶畑が目に入る。鳥の鳴き声もしてのどかな雰囲気だ。30分ほどで大道神社に着く。しばし休憩の後、東海自然歩道ま
でゆるい登りが続く。金胎寺では境内を見学する。ここから山頂までは20分余り、山頂からは、琵琶湖、比良山、大津の市街を見ること
が出来る。昼食をとり、記念写真の後、湯屋谷へ下山する。杉並木が続く道をゆっくりと下りる。なかなかいい雰囲気の道だ。山道を下
りたところが、
茶宗明神社である。お茶に関係する永谷宗翁の展示館が傍にある。ここからさらに50分でバス停に着く。


         
 茶畑  金胎寺門前  境内  杉並木の下山道  
この山行きは守山歩こう会の例会に参加したものです。

4)湖南アルプス : 2012年3月18日

上桐生バス停(9:30)−落ノ滝(10:20,5)−稜線分岐(11:00、5休憩)−鶏冠山(11:25〜55昼食)−分岐(12:15)‐天狗岩(12:55〜13:15)‐耳岩(13:25)
−分岐(13:40)‐竜王山(13:55,10)-分岐(14:15)‐狛坂磨崖仏(14:35,5)‐分岐(15:00〜20)‐上桐生バス停(16:10)

JR草津駅(滋賀県)に集合する。帝産バスにて終点の上桐生まで、25分間を立つことになった。湖南アルプスはハイキングには手ごろで見所も多く
、人気が高い。ゆえ、直前乗車では席にありつけない。何とかもっていた空も、歩き出してしばらくすると カッパが必要になった。前日からの雨で、渓
流も水嵩がある。いつもは水の流れていないところもかなりの水量だ。


 鶏冠山への途中から、落ノ滝に立ち寄る。道は濡れているため、少し気をつけながら進む。滝が滝らしいのはこれが初めてで、そこそこの量で水
が流れ落ちている。結構見ごたえのある滝だ。

分岐へ戻り、沢沿いに登る。滝の落ち口から稜線までは巾広い花崗岩の川床や岩壁の登りなどがあり、感じもよく面白い。鶏冠山で昼食にする。一
人がお結びコロリンで残念なことをした。この日は、天気が予想より悪く、午前中は小雨だった。コース全般にわたり、見通しが悪かったが、花崗岩
で出来た山はそれほど滑るわけでなく
奇岩、大岩をすり抜けて行く。大岩の積み重なった天狗岩)を周り込むようにして登り(遠くは望めない)、コー
ス随一の見所を経験をした。記念撮影のとき参加者1人の大切なカメラがすっぽ抜け、天狗岩から転げ落ち肝を冷やしたが、
代表の嗅覚ですぐに
見つけることができた。

その後、耳岩を通過し、竜王山で記念撮影をする。天気であれば、琵琶湖の景色を楽しめるところだが致し方ない。分岐に戻り、すぐの奈良時代後
期の作と
言われる狛坂磨崖仏で遠い昔に思いを偲ばせる。
その少し下のきれいな流れの水で作ったコーヒータイムが入りほっとした。後は、わいわ
いがやがやとお喋りをしながら、逆さ観音やオランダ堰堤などを見てバス停に戻る。


         
 落ノ滝  重ね岩  狛坂磨崖仏  逆さ観音  オランダ堰堤
この山行きは、山があるクラブ・Uの例会に参加したものです。

5)鈴鹿山系 3山:霊仙山、藤原岳、御池岳 : 2012年4月

鈴鹿山系で、フクジュソウで有名な3山を4月上旬から中旬にかけ訪れた。霊仙山と藤原岳は連荘で、御池岳は10日遅れで実施した。霊仙山は霧氷
とあたり一面の雪の世界、新しい草木の痕跡すらない。藤原岳は、9合目の斜面で満開、8合目では雪の中から顔を出していたが、咲いた後に雪が
降り、それが溶けたものだった。御池岳では、満開の群落を堪能した。

@霊仙山 1083.5m : 2012年4月7日

守山駅(8:20)−落合(9:45〜55)−今畑(10:10、10休憩)−笹峠(11:55,5)−近江展望台(12:05)‐1020m地点(12:30〜13:00 昼食)‐最高点1094m(
13:25〜30)−霊仙山(13:40〜50)‐経塚山(14:00)-汗拭き峠(15:15〜40)‐落合(16:00〜16:40)‐守山駅(18:05)

例年であれば、フクジュソウも伸びきり、雪との組み合わせは望めない時期である。今年は雪が多かったが、花どころか、木は霧氷で覆われ、全て
雪の下である。時々強い風が吹き、雪を吹き上げ顔に当たる。フクジュソウは登り口のすぐ上がった民家跡に少しあるが、最近降った雪に囲まれて
いた。この時期のこの山は6回以上になるがはじめての経験だった。
駐車は落合の神社近くに止めた。少し戻り、登りはじめる。10分登ると、今畑の集落跡に出た。石垣に、葉が出てしまったフクジュソウが幾株も咲い
ていた。雪で花が寒そうな姿を見せていた。稜線の笹峠まで登り、さらに雪で覆われた斜面を近江展望台までの標高300mを登る。折から雪が舞っ
て来て寒さが一段とます。潅木に霧氷が付き、それ越しに近江平野が広がっている。なかなかの景色だ。山頂への道も雪で分らなくなり、あちこちの
木は皆霧氷で覆われている。
近江展望台を過ぎ、南霊岳を越えて300mほど行った稜線の東の窪みに入り、風をよけて昼食をとった。湯を沸かして作ったコーヒーで身体が温まり
、ほっと一息つける。緩やかな雪の稜線が続く。時々ブリザードが吹いて、雪煙を上げる。雪の無い時は尖った石灰岩の間を進むところが、雪で覆
われ、歩きやすくなっていた。最高峰を過ぎ、右手に伊吹山の姿を目で追いながら山頂に着く。ここでも風が吹き荒れ、雪煙をあげる。南には、御池
岳や藤原岳が見える。写真を撮った後、早々に引き上げる。積雪は深いところで30〜40cm、新雪とあってきれいな真っ白い雪の中を進む。しかし、
汗拭き峠への道は、以前の道が廃道になり、回り道となっていた。折からの雪解けで、想像以上の泥だらけの道となっていた。慎重の上に慎重に足
を進める。
しかし、空は晴れ渡り、午前中の雪がうその様に好天になり、遠くの山々が一望できた。なかなか良い山行きとなった。一行4名、大満足であった。

     
霧氷越しに箱館山〜三重ガ岳  左から藤原岳〜御池岳  左に霊仙山〜最高峰(右)
     
 西南稜を振り返る  伊吹山〜金糞岳  集落跡のフクジュソウ
         
         
この山行きは、山があるクラブ・Uの例会に参加したものです。

A藤原岳 1140m 三百名山 : 2012年4月8日

守山駅(8:20)−栗東IC−関が原IC(9:15)−駐車場(自然科学館横)(9:45、10準備)−聖宝寺谷(10:20,5)−表登山道入口休憩所(10:50)‐6合目(
11:55〜12:15 昼食)‐9合目(13:10)−避難小屋(13:30〜40)‐藤原岳山頂(13:55〜14:00)-避難小屋(14:15〜40)‐9合目(15:00)‐登山口(16:05〜
16:15)‐石樽トンネル(17:20−八日市IC−栗東IC−守山駅(19:05)


昨日の4月7日の霊仙山と同じ時刻に守山駅に集合する。306号線がまだ使えないため、関ヶ原IC周りの道を選択し、予定通りの時間で藤原岳の麓
に着いた。目指した聖宝寺道が工事中でとても通れる状態ではないため、やむなく引き返し、大貝戸道の往復になった。あれやこれやで1時間じゃく
の遅れになった。最初の2合目までは少し時間がかかるが、あとは聖宝寺道との合流点までは10分/1合のペースで進む。見晴らしの利かない登りで
思ったより疲れる。遅い出発のため6合目付近で昼食をとった。8合目では昼食休憩の人が多くいた。ここを過ぎるといよいよフクジユソウの道だ。道
はここから泥だらけになる。雪の中にフクジソウが咲き、カメラを構えた。足元の悪さとフクジュソウに目を取られ、疲れは忘れてしまった。何故か長
い9合目までの道を登りさらに少し行くと避難小屋に出て、目の前に藤原岳の頂が広がる。北東には天狗岩が存在感を示す。あたりは積雪10センチ
程度の雪に覆われている。
天狗岳への道も雪道で、そこから戻ってきた人によると、雪のため花は全くないとのことだった。山頂へは200m余りの雪渓を登る。地もちの良い登
りだ。山頂からは北東に白く御池岳、南には竜ヶ岳〜釈迦岳〜御在所山から遠く仙ヶ岳まで鈴鹿山脈が連なって見える。素晴らしい眺望を楽しみ、
記念写真を撮り避難小屋に戻った。ここでコーヒーを沸かして一息つく。甘い菓子がなんとも気をやすらげてくれる。避難小屋からの下りは相当のペ
ースで、たまに花の写真をとり、足元には特に気をつけながら、1時間20分で登山口に着いた。ここの水道で入念に靴の泥を落とすと、やっと解放さ
れた気分を味わえた。
帰りは駐車場に止まっていた滋賀県ナンバーの車に石榑(いしくれ)峠に昨年完成した新トンネルが通行できると確認し、鈴鹿越えにした。 トンネル
は4.3km、随分と長いトンネルで2車線の広い道を快調に進んだ。2日連続の山行きであったが、それほどの疲れはなかった。天気に恵まれ、フクジ
ュソウの花を堪能できた良い山行きであった。

     
     
 フクジュソウ越しに山麓  山頂への雪渓  御池岳と右に天狗岩
この山行きは、山があるクラブ・Uの例会に参加したものです。

B御池岳 114m : 2012年4月18日

守山駅(8:20)−鞍掛峠(9:40〜50)−鈴北岳(11:15、5休憩)−鈴ガ岳途中花畑(11:26〜12:40,昼食&撮影)−鈴北岳(12:51)‐御池岳(13:26〜14:02)
‐鈴北岳(14:35)−鞍掛峠(15:20)‐駐車場(15:40)‐守山駅(17:05)

ここのフクジュソウは、霊仙山や藤原岳ほど有名ではないがたいしたものだ。鞍掛峠から登った鈴北岳から鈴ガ岳に行く途中の斜面に群生地があ
る。花の密度は一級品で、今年はこの時期がベストであった。全て開花し、満開の花を楽しむことができた。彦根城の桜の時期がちょうど見ごろだと
、出会った登山者から聞いた。
 上と同じ時刻に守山駅に集合する。大阪からの2人を乗せ、滋賀県側からのアプローチが可能な鞍掛峠に向け出発する。峠ではすでに車でほぼ
満杯だ。天気は快晴、願ってもない日和よりだ。1時間半余りをかけ、鈴北まで登る。登山道には、カタクリが出ている。開花にはまだまだ早いが、最
近沢山になってきた。保護活動の成果だろう。右には伊吹山や霊仙山が見られる。到着後、いよいよ、群生地に向け稜線をたどる。10分ほど。足元
にはびっしりとフクジュソウの花が敷き詰められている。昼食も兼ね、たっぷりと時間を使った。鈴北に戻り、日本庭園の傍を通って、御池岳へ向か
う。雪解けとはいえ、連日の晴天で、藤原、霊仙とは違って泥道で汚れることはない。辺りの風景は素晴らしい。山頂は北の見晴らしがイマイチだが
少し進めば北の鈴鹿山脈が一望できる。5月になればアカヤシオのピンクがまばゆいばかりに目に入るだろう。一休憩のあと、稜線沿いの道なきと
ころを進み、あっという間に鈴北に戻る。山頂を迂回し、雪渓を横切る。45分で峠、さらに20分で駐車場に下りた。一路守山駅をめざす。道端の桜は
今が満開だ。天候と花に恵まれた1日だった。

     
     
     
 手前に霊仙、後方に伊吹山〜金糞岳  鈴鹿山脈の峰(北)  後方は比良山系、湖東〜湖南の平野
         
         
         
 鈴北岳  鈴ガ岳  日本庭園  日本庭園付近  御池岳を振り返って

6)入笠山 1955m 三百名山 :2012年4月23日

登山口駐車場(10:30)−山頂(11:00〜10)‐登山口(11:35)
湿原‐ゴンドラ山上駅‐湿原散策  40分程度

富士見パノラマゴンドラを利用しての計画であったが、前日のピラタスロープウエイ同様、スキーシーズンの終了の後、ゴールデンウイークまで運休
だった。幸いにもこちらは21日から入笠湿原あたりの林道が開通されていた。ゴールデンウイークは利用できない。また、土日、夏季は車は入れな
い。幸運だった。登山口駐車場までは長い道のりだが、ここからは30分ほどで山頂だ。雪が残り、滑りそうになる。山頂では、ガスがかかり見晴らし
は駄目だった。明日は快晴とのことで、1日違いで残念だった。湿原から、ゴンドラまで散策した。湿原は春遠しで、草花はない。唯一、ザゼンソウの
花が咲いていた。帰りに、諏訪湖のそばにある日帰り温泉、長倉館に立ち寄った。気分もリフレッシュ、桜は満開で気持ち良く滋賀県に向かった。


         
 ピラタスロープウエイ乗場  入笠山山頂  入笠湿原  ザゼンソウ  温泉・長倉館

7)百里ヶ岳 931m、駒ヶ岳(781m)周回コース : 2012年4月28日 

木地山バス停横駐車(10:00)‐林道分岐(10:30)−木地山峠方面道標(11:00)‐ルート探し−途中の急坂を直登(ルート外)−稜線(12:15〜40、昼食)
−百里ヶ岳(13:25〜55)−直登地点(14:30)−木地山峠(14:45)−桜谷山(15:10〜20)−与助谷山(15:55〜16:10)−杉伐採地(16:30)−木地山駐車
(16:55〜17:10)−堅田駅(18:30)

百里ヶ岳は何回も経験がある。今回のルートは初めてになる木地山周回ルートだ。堅田駅8:40にピックアップをしてもらい、途中、道の駅朽木本陣で
20分ほど寄った後、木地山に到着する。10分ほどで支度後、スタートする。川岸にはシャクナゲが綺麗に咲いている。30分ほどで林道分岐を分け、
、木地山峠方向表示で右折したところで谷方向に行き、ルートを失う。結果的には、すぐ横の支稜を登るのが本筋だった。急坂を登り、本道に合流、
渓流をを渡った所で、本来の巻き道を行かず(落葉で踏み後確認できず)、一気に急坂を50分余り登った。やっとのことで上の稜線に出た。ここで昼
食タイムを取り、45分ほどで百里ヶ岳に着く。残雪があり、雪渓の上をすくって、中の白い雪をほお張るとなんとも言えない良い気分だった。山頂の
眺めは年々良くなっていく。2〜3日前からの黄砂はなく、琵琶湖、若狭湾ともに確認できる。ミネサクラとおぼしき桜が咲いており(誰かが植樹?)、
目を楽しませてくれる。ここから約50分弱で木地山峠、さらに25分でで桜谷山につく。途中、沢山のブナの芽吹きがあった。10分ほど休憩の後、与助
谷山へは更に35分を要する。木地山までは2.3kmの表示がある。20分ほど行った杉の伐採地あたりで道が分らなくなる。自然に行くと、右に行きそう
になるが、左のメインの支尾根を進むと良い。実質5時間15分、14km強の山行きだった。6月のような暑さで、のどが渇き、翌日も体から水分が抜け
たままのような感じだった。今回の山行、花は、ニリンソウ、ミヤマカタバミ、タチツボスミレ、イワカガミ(少々)、蝶はヒオドシチョウ、確認は出来なか
ったがルリシジミに出会った。中でも、ブナの発芽が印象的だった。あちこちに沢山芽が出ているが、幼木はなく、ほとんど生えつかない状況だ。



 
   
 ???  ブナの芽  ヒガラ
     
 ブナ林  コスミレ、サクラスミレ?  唯一開花したイワカガミ
         
 川岸のシャクナゲ  水溜りのイモリ  山頂の残雪(三重岳〜奈岳) 山頂のミネザクラ   ブナ発芽
山があるクラブ・Uの山行会です。

8)八重山諸島の山々 ( 宇良部岳、久部良岳、野底岳、屋良部岳) : 2012年5月7日〜14日

今回の八重山では、於茂登岳は3年前の水害で登山道が危険との理由で登山が出来なかった。本当の理由は、天然記念物であるアサヒナキマダ
ラセセリの不法捕獲を見据えての措置と思われる。2009年秋に訪れたときには、何らの措置もなされていなかったことから明らかだと判断される。
規制をするもしないも難しいところであるが、蝶を求めての蝶屋も行き過ぎがある。残念なことだ。上記の山は、本当に簡単に登れるところで、山頂
からの眺めを期待しての理由からだ。晴天であれば、眼下に広がるコバルトブルーの海は素晴らしいの一語に尽きる。

@宇良部岳 231m : 2012年5月7日

飛行機で到着後、アヤミハビル館に向かう。しかし、月曜日で休館、そのまま、道路に出て進んだところに、案内の掲示板がある。初めはそうでもな
いが、急坂を行けば、無線中継所が立つ山頂に着く。階段を少し登れば山頂で、西に久部良岳、北に祖納の集落と港が見える。シロミスジが前回と
同様迎えてくれた。テリトリーを張っている。他のチョウを追っ払っている。

     
 宇良部岳(中継アンテナが山頂)  山頂から久部良岳(アンテナ)  山頂から祖納の集落と港

A久部良岳 198m:2012年5月7日

比川〜祖納を結ぶ216号線から満田原の林道に入り、森林公園を抜けて行くと、表示があり、そこに車を止めて、舗装道を歩く。道はガードされ、
車では入れないようになっていた。以前は無理をすれば車でも行けた。ただ、帰りに、アンテナの管理か、町の関係者かわからなかったけれども、鍵
を意あけ、車が入ってきた。歩きは20分程度、見晴らしはあまり良くない。チョウもそこそこだ。

   
 久部良岳  北方向が垣間見える

B野底岳 282m : 2012年5月7日

野底岳へは、79号線を北上、野底小学校を過ぎ、家並みがなくなった集落はずれの表示板を目当てに進んだところが登山口である。3年前はここ
から登ったが今回は野底林道からのショートカットを目指した。しかし、少し先の兼城公民館のすぐ先を右折して林道に入ったが、すぐのところで通
れなくなり、結果、反対の390号線、大野牧場の少し前を左折し20分程度進んだ。ちょうど、野底岳への登山口の辺りで道はSTOPしており、ここか
ら20分程度で山頂に達する。帰りは、もときた道だが、少し手前で右折し、やや藪こきながら、少し手前のところに降りた。すぐに気がついたが、そ
れほどの距離でもなくそのまま進んだ次第である。途中、ウスイロコンノマチョウと思われるチョウに出会ったが、写真にはおさめられなかった。往復
で、35分程度である。
     
 野底ルーペ(野底岳)  山頂より南、最奥に於茂登岳  野底林道伊野田方向

C屋良部岳 216.5m : 2012年5月11日

この山も、崎枝の小学校横から始まる屋良部林道を利用すればあっという間に山頂に着く。こちらは、登山口がやや分りにくいが、テープのような目
印があり、踏み跡がある。その手前の別の林道は侵入が出来ないが、蝶屋さんの良く行く場所である。展望テラスと称するおきな岩が2個出ており、
ここからの眺めは格別である。往復40分あれば十分である。展望デッキで昼食にした。

     
 第二展望テラスから万勢岳、天文台、於茂登岳方向  第一展望テラス越しに底地ビーチ  第一展望テラス越しに名蔵湾を望む

9)北海道紀行−U (2012) アポイ岳、雄阿寒岳、藻琴山: 2012年5月20日〜26日

今年2度目の北海道になる。今回はアポイ岳のヒメチャマダラセセリの写真が目標だ。こちらは首尾よく撮影できた。写真はチョウの項を参照して欲
しい。登山のほうは、隣の吉田岳まで足を伸ばした。雄阿寒岳は初めてになる。雌阿寒岳は数年前に登っている。斜里から遠く羅臼岳まで眺望を楽
しめたが、今回はそこまでの眺望は駄目だったが、好天に恵まれた。藻琴山は、ガスの中を登ることになったが、片道2kmほどで、あっという間に終
わった。

@アポイ岳 810.6m 花百名山: 2012年5月21日

登山口(8:30)−五合目小屋(9:30〜37)−7〜8合目写真撮影−アポイ山頂(10:50〜55)−吉田岳(11:20〜40 昼食)−アポイ岳(12:08〜14)−5合
目(12:51、5)−登山口(13:41)


様似の民宿に泊り、アポイ山麓ファミリーパークの登山口を8:30にスタートする。馬の背で、10:00くらいになるように考えてのことだ。前日、ビジターセ
ンターでヒメチャマダラセセリが十分見れることを確認、意を強くした。歩き出すと早々にピンク色のエゾオオサクラソウや白のヒメイチゲが出迎えてく
れる。新道は荒廃し、旧道が山道になっている。1時間ほどで、五合目小屋に着く。アポイアズマギクが現れ始め、吸蜜に訪れるヒメチャマダラセセリ
が気になりだす。心配もつかの間、目立たない小型のヒメチヤ現れる。花もあちらこちらで見ることが出来る。サマニユキワリ、アポイタチツボスミレ
、少ないがチングルマも見ることができた。馬の背辺りで十分に時間を取り、山頂には11時前に到着する。更に30分ほどかけ、吉田岳まで足を伸ば
す。途中、札幌からの二人ずれに出会う。男性は、大津市出身で、同郷、なぜか親しみがわく。吉田岳で再会した。ここからの眺望もなかなかよろし
く、ピンネシリの堂々たる姿は印象的だった。昼食を取った後、アポイ岳に戻る。帰りも馬の背辺りで蝶に再度めぐり合い、しばし時間を取る。登りに
出会った女性が、その場所でがんばってシャッターチャンスを狙っている。粘りに感心しながら少し話した後、登山口に着いた。樹林帯では、鳥の写
真も撮ることができた。天気良し、目的達成の素晴らしい1日だった。ここから、宿の厚岸まで車を走らせたが、何と250kmもあった。

ヒメチャマダラセセリの写真は、チョウを参照。

     
 馬の背からアポイ岳  山頂  様似集落と海岸(霧がかかり見えない)
     
 吉田岳越しにピンネシリ  吉田岳からアポイ岳と稜線  稜線から東の眺望(アポイ岳〜吉田岳)

A雄阿寒岳 1370m 三百名山 : 2012年5月25日

登山口(9:50)−一合目小屋(10:15)−三合目(10:50,5)−四合目(11:15)−五合目(11:37)-六合目(11:47)−八合目(12:05)−山頂(12:14〜29 昼
食)−七合目(12:45)−五合目(13:00,5)−三合目(13:33)−登山口(14:17)

片道6.2km、特に合目表示が独特で、5合目までが大変だ。特に3〜5合目は急坂が続き、タフなコースだ。標準時間は登り3時間30分、下り2時間
20分だが、少しがんばり、休憩、昼食をいれ4時間27分で登山を終えた。

登山口からしばらくは、阿寒湖を見て進む。太郎湖を経由して阿寒川に水を落とす水門に着く。北側を通り、雰囲気の良い樹林帯を進む。やがて左
手に、次郎湖を分ける。しばらくしてやっと1合目になる。阿寒湖が見え出すのは、トドマツ帯を抜け、3〜4合目のダケカンバ林になってからだ。その
前の林は、風穴があり、エゾシマリスを何度も見かける。コツバメの姿を何度も見かける。4合目あたりで道半分を過ぎるが、4〜5合目はなかなかタ
フだ。ここを過ぎると、合目表示があっと言う間に過ぎ去ってゆく。7合目のハイマツ地帯になると視界が開け、阿寒湖の向こうに、雌阿寒岳や阿寒富
士が見える。9合目まではだらだら道で、一登りで山頂に着く。山頂からは阿寒湖は見えないが、ペンケトーやパンケトーが見える。帰りはもときた道
だ。こんな急坂を登ってきたのかと思うくらいの坂が続く。天気にも恵まれ、良い山行だった。

     
 阿寒湖(7〜8合目)  雌阿寒岳と阿寒富士(7〜8合目)  眼下にペンケトー(山頂から)
     
 眼下にパンケトー(山頂から)  雄阿寒岳・阿寒富士(山頂から)  登山口にある太郎湖
       
 タチツボスミレ クジャクチョウ   ルリシジミ  ミヤマカタバミ
       
 シマリス  シマリス  コガラ  
登山終了後は、阿寒温泉で日帰り入浴し、北帯広に向かった。

B藻琴山 1000m : 2012年5月24日  

ハイランド小清水725登山口(13:36)−山頂(14:10〜14)−登山口(14:40)

標高1000mの藻琴山はトレッキング感覚で楽しめる山である。コースは、「藻琴山コース」と「小清水コース」があるが、今回は道道102号線沿いの展
望レストラン(屈斜路湖や斜里岳)「ハイランド小清水725」の駐車場にある登山口から出発した。文字通り725m地点になるが、24日は曇り空、時折
小雨が混じるあいにくの日で、眺望はまったくきかなかった。レストランで遅い昼食を取り、カッパを着て出発した。距離は2kmだが、それほどののぼ
りは無く、34分ほどで着いた。山頂の展望も無く、引き返した。屏風岩がアクセントになっており、1箇所だけ残雪があった。帰りは写真も取ることなく
、26分で着いた。レストランでコーヒーを注文し、今日の予定を終えた。鳥は次々と出てきて結構賑やかだった。

     
 山頂まで550にある屏風岩  藻琴山山頂  
このあと、摩周湖、硫黄山を経て川湯温泉で宿泊した。軽い硫黄のにおいがする名泉である。

10)北岳 3193m : 2012年7月5日〜7月7日
@ 広河原〜白根御池小屋:7月5日


広河原登山口(11:45)−白根御池小屋(14:35)

今回は北岳のキタダケソウが目的だ。梅雨時にしか見られない上、今回は天気予報もあまり良くない。菩提寺PAで5:40にピックアップしてもらい、
途中、2箇所のSAに立ち寄り、伊那ICを8:45に通過し、仙流荘のある戸台に9:05に着いた。1時間後のバスで、北沢峠、更に乗り継ぎ、11:40に出
発地点の広河原に11:40分に着いた。東京方面からのKさんと合流、早々に出発する。Kさんとは昨年10月の北信4山以来だ。4人は、野呂川の吊り
橋を渡り、樹林帯を進む。すぐにも急坂になる。辛いのぼりが続く中、鳳凰三山が垣間見える。第一ベンチ、第二ベンチとすぎ、最後の急登、あと
20分を登る。 やがて巻き道になり、白根御池小屋に着く。宿泊手続きを済ませ、ほっとする。あたりの写真にしばらく時間を使う。小屋は綺麗で、食
事をまずまずだった。フルシーズンはまだ先で、悠々と過ごすことができた。小屋近くでは、ニリンソウ、ミヤマキンポウゲ、ツマトリソウな
どが咲いていた。綺麗なヒオドシチョウに出会った。チョウはチョウのサイトに記載。

     
 広河原のクリンソウ  八本歯のコルと北岳(右)・・小屋から   ナナカマドの花越しに北岳
   白根お池に映った北岳  

A白根御池小屋〜肩の小屋〜北岳山頂〜キタダケソウ群生地〜山頂〜肩の小屋:7月6日

白根御池小屋(5:30)−肩の小屋(8:10〜9:20)−北岳山頂(9:50〜10:00)−八本歯のコルへの分岐(10:15)−北岳山荘への巻道分岐(10:25)−お
花畑(10:35〜10:50)−北岳山頂(11:40)−肩の小屋(12:05)

支度を整え、小屋を出発、すぐ横の白根お池を後方に、残雪の草すべりの急坂を登る。さらにダケカンバンの中をつづら折りに高度を上げる。ニリ
ンソウのお花畑が、更に続く急坂を登ると、一面のシナノキンバイノのお花畑が次々と現れる。小太郎尾根に出ると、見通しが良くなり、鳳凰三山と
地蔵岳のオベリスク、甲斐駒ケ岳があらわれる。富士山も一瞬顔を出した。花は、キバナシャクナゲ、オヤマノエンドウ、イワベンケイ、イワウメ等ま
るでスライドを見るように斜面一面に次から次とお花畑が現れる。肩の小屋には、2時間40分かかって到着した。小屋で宿泊手続きと大休止をし、お
花畑が続く尾根を進む。振り返れば、甲斐駒ガ岳と鋸岳、右後方に仙丈ケ岳(山頂は雲の中)、左手には鳳凰三山が見られる。山頂で写真を撮った
後、キタダケソウが待っているくトラバース道に向かう。山頂を出たあたりから、風が強くなり、やがて雨混じりになる。荷物はカメラひとつ、濡れない
ように、お腹の中に仕舞い込む。強風に足元を注意しながら、やせた急な岩稜を下る。八本歯コルの分岐に着く頃には、立ってられないほどの風に
なった。幸い、左の八本歯へのルートを取ると風も収まったさらに下り、北岳山荘へのトラバース道に出る。周辺はハクサンイチゲが一面に咲くお花
畑になっている。ミヤマオダマキ、イワベンケイに混じって、チョウノスケソウが確認できる。同行者がやっとの思いでキタダケソウを見つけてくれる。
花が揺れてなかなかシャッターチャンスに恵まれない中、慌しく写真を撮る。雨に濡れた花々はそれなりに魅力的だ。強まる風雨の中、
キタダケソウ
と別れ、強風に度々歩みを止められながら、山頂に戻り、肩の小屋に入る。到着は12:05、昼食をとった後は有り余る時間に退屈した。夜、暴風雨
に小屋は驚くほど揺れた。

     
 鳳凰三山(肩の小屋への道すがら) シナノキンバイ越しに大樺沢の反対の尾根   小太郎尾根から富士山
     
 小太郎尾根越しに甲斐駒と鋸岳  お花畑  小太郎尾根
     
 お花畑  お花畑  お花畑

花々
     
 キタダケソウ(特徴ある葉)  キタダケソウ  チシマザクラ
     
 ミヤマオダマキ  イワベンケイ  キバナシャクナゲ
     
 シナノキンバイ  イワウメ  キタダケナズナ(?)
     
 ハクサンイチゲ(背丈が低い)  チョウノスケソウ  ツガザクラ
         
 キバナノコマノツメ  ハクサンチドリ  サンカヨウ  シナノキンバイ  コイワカガミ
         
 キバナシャクナゲ  同群落  イワウメ  同群落  
         
 チョウノスケソウ  タカネシオガマとイワベンケイ  イワベンケイ  ハクサンイチゲと?? キタダケヨモギ ??
         
 オヤマノエンドウ  ミヤマアキンバイ  ミヤマキンバイ群生  キタダケソウ  

B肩の小屋〜白根御池小屋〜広河原 :7月7日

肩の小屋(5:55)−白根御池小屋(7:10〜7:30)−広河原登山口(9:20)

朝食も終え、一時回復の天気予報が出たが、なかなか待てない。小雨の中、往路を下る。白根御池小屋で少々長い休みを取る。雨も次第にやん
できて、
第二ベンチあたりでは雨具が必要ではなくなった。広河原に近くになると、道路の安全確認のため夜叉神峠で待機させられていたパーティと
何度もすれ違い、足が止まる。広河原では、山梨側へのバスやタクシーが絶え間なく来ているのに、北沢峠、戸台へはうそみたいに少ない。首都圏
の登山者は関西とはケタが違う。女性も多い。Kさんとここで別れる。それでも10:30に臨時バスが来て北沢峠そして戸台へ戻り、今回の花旅を終え
た。バスからは、晴れ間が出た、双児山や鋸岳を見ることができた。高遠温泉で汗を流し、帰路についた。

     
 イチヨウラン  キソチドリ  鋸岳
         
     キバナノコマノツメ  イチヨウラン  仙丈ケ岳登山口

11)北海道紀行−V(トムラウシ山、大平山、狩場山) :  2012年7月17日〜7月22日

今年3度目の北海道になる。百名山で十勝と大雪の中間にある雄大な花の山、トムラウシ山、オオヒラウスユキソウをはじめとした貴重な高山植物
の宝庫の大平山、渡島半島の付け根にある三百
名山の狩場山が今回の目的だ。トムラウシは久しぶりで、狩場山は、数年前に登山口まで行った
が雨のため中止し、今回がリベンジだ。今回は、山の会の清水さんに同行し、夏の北海道の山々をを味わった。天気は晴れわたり、足元には花々
が咲きそろい、素晴らしい山行きだった。なお、チョウと花はそれぞれに別途記載。

@トムラウシ山 2141m 百名山: 2012年7月17日〜7月20日
@)7月17日(火) 晴れ : 新千歳空港〜高速道東道〜トムラウシ温泉


新千歳空港で清水さんと落ち合い、レンタカーを借り、食料を仕入れる。千歳東ICから道東道に入り、見慣れた風景を見ながら一路十勝清水ICを
目指す。車も少なく、快適に進む。ICを降りたところで遅い昼食をとり、更に、トムラウシ温泉までの70kmの長い道を進む。東大雪湖を過ぎるあたり
からは、人家もほとんどなく、最後の数kmは未舗装になる。東大雪荘は立派な建物で、明日の情報を入手した。500m程離れたキャンプ場でテントを
張り、温泉に入るため戻った後、明日のための準備と食事を済ませた。

A)7月18日(水) 晴れのち曇り:トムラウシ温泉〜トムラウシ南沼〜ヒサゴ沼 

トムラウシ温泉キャンプ場(5:00)−短縮道登山口(5:25,5:35発)−トムラウシ温泉分岐(6:00)−カムイ天上(6:55)−コマドリ沢分岐(8:40、10)−
前トム平(10:00,5)−トムラウシ公園(10:45,10)−南沼(11:50〜12:45)−北沼(13:35)
 天沼(14:15)−ヒサゴ沼分岐(14:40)−ヒサ
ゴ沼(15:15)

4時過ぎに起き、食事を済ませた後、短縮路の登山口に向かう。林道は7km程あるが、1時間以上は時間を稼げる。登山口にはトイレも完
備しており、かなりのスペースがある。日帰り登山が多く、4時には出発するのが普通のようだ。
出発して25分でトムラウシ温泉からの路と合流する。急な坂を約1時間登るとカムイ天上に着く。更に数分で新道の標識に至る。ここか
らはダケカンバの路で、ぬかるみが度々現れるが、数日の好天でそれほど苦労はない。木道の整備も始まり、あちこちで丸太が置かれて
いた。途中の谷沿いからは、谷向こうにトムラウシ山の頂が見えてき、やがてコマドリ沢への下りがあり、谷沿いに少し登るとコマドリ
沢の水場に出る。水場では、コヒオドシとヤマキマダラヒカゲの姿が見られた。ウコンウツギがきれいな黄色の花をつけていた。例年な
ら、雪渓の規模も大きいはずだが、6月の異常高温で思いのほか残雪が少ない。エゾコザクラやシナノキンバイが目に付くようになる。
30分程度で、岩の斜面になり、斜めに横切ると、いよいよ花も多くなってくる。ナキウサギの声も聞こえだし、いよいよ佳境に入る。前
トム平(1738m)では、礫地にはイワブクロ、タカネオミナエシ、チシマギキョウのお花畑が広がり目を楽しませてくれる。
小ピークを越え、岩場を下りるとエゾコザクラ、ミヤマキンバイ、チングルマ等が咲くトムラウシ公園に着く。雪解け水が流れ、お花畑
を作っている。素晴らしい景観だ。写真撮影に時間を取る。このあたり、日帰りのパーティに会う。登りになった途中で、ポツリポツリ
と雨になり、カッパを着けるが、その後、すぐに雨は止んで、ガス模様となった。コマクサ他の花がの咲いていたが、撮影は帰りの楽し
みにして、南沼のキャンプ地へ急いだ。キャンプ地は、頂上への直登道、北沼への巻道、十勝岳方面へ向かう道の分岐点にあたる。ここ
で昼食と大休止を取り、頂上は明日に登ることにして、巻道を選択した(直登が良いと思われる)。チングルマ、エゾツガザクラ等が雪
田や池、様々な形の岩を取り巻いている。巻道は、岩原が3つほどあり、北沼までは意外と時間がかかった。北沼からヒサゴ沼までは火
山の小噴火丘や小クレーター等が散らばっていて、しかも例の溶岩の岩原が続きコースも大きく迂回するところがあるなどガスの中では
方向を見定めるのに少し気を使った。15mおきに付けられたピンクのビニルテープと岩上の踏み跡が頼りだ。天沼付近にもヒサゴ沼へ下
るルートがあるはずだったが、その分岐は見つけられなかった。天沼からさらに行ったコルにヒサゴ沼への分岐の標識があり、岩場雪渓
を降り、やっとのことでヒサゴ沼の避難小屋とキャンプ地に着いた。小屋は2階建てで、白雲小屋から来た人たちで1階は占拠されていた
。テントを張ったが、風もあり、私だけ小屋に泊ることにした。夜、トイレに行くと、空は雲ひとつない星空だった。清水さんは星空を
撮影した。私はぐっすりと眠ってしまった。

     
 コマドリ沢への途中からのトムラウシ山  コマドリ沢分岐を上がった雪渓(残雪が少ない)  大きなつるし雲(岩の斜面から)
     
 トムラウシ公園  あと少しでヒサゴ沼のキャンプ場と小屋  ヒサゴ沼分岐の雪渓を振り返って

B)7月19日(木) 晴れ : ヒサゴ沼〜トムラウシ山〜南沼キャンプ場

ヒサゴ沼(5:45)−ヒサゴ沼分岐(6:20)− 1880mピーク(7:45,10)−北沼(8:35,15)トムラウシ山(9:20〜9:55)−南沼(
10:15)

 朝4時30分過ぎに起床、朝食の後、テントを片付けた。当初、化雲平のホソバウルップソウを見に行く予定であったが、通った人の話
では、見なかった、時期を過ぎているなどと聞いた。半信半疑ではあったが、こちらはあきらめた。化雲平の広大なお花畑にトムラウシ
を重ねる構図はなんとも捨てがたいが、前に写真で撮っているため、残念ながらカットした。ヒサゴ沼越しにニペソツを撮り、コルの分
岐点に戻る。このあたりの日本庭園と呼ばれ、稜線歩きは気持ちが良い。ヒサゴ沼越しにニペソツや石狩岳の東大雪連峰が眺望できる。
足もとには、ホタルブクロやチングルマの咲く庭が続き、湿地では、エゾコザクラも顔を見せる。1850m付近から1970mの溶岩台地に登る
あたりは"ロックガーデン"と呼ばれている。昨日通った岩原をいくつか渡る途中、ナキウサギが岩上に現れたのを見つけ撮影した。声は
すれども姿は見えずだったが、やっとのことで写真に撮れた。非常にラッキーだった。
台地に出ると、眼前に青く澄んだ北沼が現れ、南岸に
は5〜10mの切り立った残雪が沼に落ち込み、さながら氷河の様相であった。
 北沼からトムラウシ山頂上へ向かう路は3本あり、最もゆるやかな左側の路を登る。標高差120mで約20分の登りだ。山頂は南南西に開いた火口
を囲む火口壁の西南端だ。独立峰だけあって頂上からの展望は申し分ない。北の大雪山、東の石狩、ニペソツの峰々、そして南に南沼と十勝連峰
を見渡すことができた。それにしても素晴らしい眺望だ。前回はガスの中でこの感激を味わえなかった。
 南沼キャンプ地への下りは多少急だが、程なくキャンプ場に着いた。雪田から流れ出た水場の側にテントを張った。まだ昼前でゆったり気分で昨
日見た巻き路周辺のお花畑へ向かい、今回の山行で最高の景色を存分に楽しんだ。空はあくまで晴れわたり、花々の色も冴えわたっていた。クッシ
ョン状にこんもりと盛り上がったチングルマ、ピンクのエゾノツガザクラ、緑色のアオノツガザクラ、そしてハイブリッドであるオレンジのニシキツガザク
ラ、更にエゾコザクラ、ハクサンイチゲ、ミヤマキンバイ等々、色とりどりだ。今度の山旅の目的がここにあった
 テントに戻って昼食中、美瑛から林道(登山口前、2.5kmで不通)、三川台(サンセンダイ)経由でやってきたパーティーから黄金ヶ原や途中の花の様
子を聞いてみた。昔の様子とは変わっている様だ。同行者の清水さんは、予定通り、黄金ヶ原を見通せるところまで出かけた。私は、一人であたりを
散策した。夜は晴れわたり、星空は綺麗だった。テントは風で揺れ、あまり寝付けなかった。

     
 これから行く雪渓と稜線  雪渓からヒサゴ沼、後方はニペソツ山  左手石狩山系、中央はニペソツ山
     
 トムラウシ山の眺望  石狩山、ニペソツ山、ウペペサンケ山(左手より)  日本庭園(中央後方は化雲岳山頂の岩突起)
     
 北沼とトムラウシ山(氷河を思わせる)  大雪山系と北沼(トムラウシ山への登り道)  山頂からの眺望(360度の大パノラマ)
         
 ヒサゴ沼避難小屋  ヒサゴ沼越しにニペソツ山  台地の向こうにトムラウシ山  ロックガーデン前の雪渓  ヒサゴ沼全景
         
 イワブクロの花とトムラウシ山  日本庭園風景  光輝く雪解けの小池  山頂間近  南沼キャンプ場風景

C)7月20日(金) 晴れ : 南沼キャンプ場〜トムラウシ温泉

南沼キャンプ場(5:55)−トムラウシ公園(7:05,10)−前トム平(8:00,5)−コマドリ沢分岐(8:40、10)−カムイ天上(10:10,10)
−短縮道登山口(11:40,11:55発)


 まだ明けぬ中を、夜明けの景色を写真に収めるため、南沼を見下ろす崖まで行った。ニペソツの周りの空はすでに赤くなり、近くの峰々や岩塔が
赤く染まり、オプタテシケや十勝岳の連峰も朝日に照らし出される(HP表紙の写真)。刻々と変化する空や、朝日に赤く染まった雲海を背景に、何枚
も写真を撮ったキャンプ場に戻る。空はあくまで晴れわたり、素晴らしい青空だ。朝食を済ませ、テントの撤去をして下山する。登りで確認したコマク
サの群生地で花を撮影したあと、トムラエシ公園で休憩を取る。一昨日は楽しんだお花畑も、南沼のお花畑を見た目にはやや色あせて見える。下か
ら登ってくる登山客と声を交わし、小ピークへ登る。次々と日帰りのパーティとすれ違う。テント泊まりの私たちを見て、うらやましがる人がいる。往復
だけでは、南沼やあたりの素晴らしい景観を十分堪能できないことは本当に残念だろう。前トム平で小休止後、 ハイピッチで林道終点の駐車場へ
向かう。11時半過ぎに到着、東大雪荘の温泉で汗を流し、残りモノで昼食を終え、次の目的地、黒松内へ向かった。明日からは、大平山と狩場山が
待っている。町で明日の買い物をそろえ、夕刻の18:00前には駅に近い及川旅館に着いた。

     
 夜明けと赤く染まった雲海  南沼越しに十勝連峰(朝日に照らし出されたオプタテシケ山)  十勝連峰の夜明け
     
 コマクサ群生地から十勝  トムラウシ公園を下に  トムラウシ公園への雪渓
     
   トムラウシ公園からトムラウシ山  前トム平らからトムラウシ山
         
 夜明け  朝日に染まる十勝連峰  コマクサと十勝連山  雲海と十勝連山  雲海に浮かぶニペソツ山

A大平山 1191m : 2012年7月21日(土) 晴れ

黒松内老川旅館(5:55)−ナガセ橋前(6:35,6:50発)−登山口(7:15,5)−810mピーク(9:15,5)−1109mピーク下巻道(10:25,5)−山頂(11:00〜11:
30)−1109mピーク(12:15)−810mピーク(13:10,10)−登山口(14:15,20)−ナガセ橋前(15:00,15:15発)

 前日購入した弁当で、朝食を済ませ、島牧へ向かう。島牧の泊川を越えたところで左折し、この川に沿った林道を遡る。二車線の立派な道だが、
大平山登山口が終点だ。約8km行った立派な鉄橋のナガセ橋で通行止めの柵があり、すでに車が1台停まっていた。この橋の基礎部分が一昨年
9月の出水で露出したため通れなくなっている。ここから、橋を渡り、すぐ先の河鹿トンネル(1.2km)を通り、1.5kmを歩くこととなる。トンネル内は、ライ
トなしで暗闇の中を進んだ。トンネルを抜けると、小橋の手前に柵があり、ここを越えて踏み跡を80m程度行くと、自然環境保全地域指定された標識
が2基建てられていた。山の東面674ヘクタールが"自然環境保全地域"に指定されている。一応ここが登山口になるのだろう。
 ここからはっきりした登山道がついているが、狭い急な道だ。うっそうとした樹木で覆われ、うす暗い森の中だ。まるで、八重山諸島の亜熱帯のジャ
ングルの中を歩くようだ。標高400mを過ぎると、ブナ林の路になる。やがて、つずらおりの登りやすい道路となる。ヒグマの新しい糞を見た。あまり気
持ちよくない。これを過ぎ、やがて稜線にでて、しばらくは急登が続く。右手の南斜面にはミヤマシシウド、イワオウギ等の広いお花畑となっている。
紫のヤマルリトラノオも見られる。この山は石灰岩の山だが、なるほど、伊吹山によく似ている。稜線の左は樹林帯、右はお花畑という状態が頂上ま
で続く。
 810mのピークに出ると1109mのピークが望める。ここで小休止する。ピークに登り始めて中間あたりから、石灰岩の岩場になる。このあたりからオ
オヒラウスユキソウが目に付きだす。花のピークはこれからだそうだが、花は大きく厚い独特のものだ。更に、ミヤミオダマキやキバナカワラマツバ、
イワオウギ、タカネナデシコ、ミヤマウツボグサ等が入り混じる素晴らしい花の風景が広がる。考えていた以上に素晴らしい、花の山だ。この花園を
行くと、やがて進むとダケカンバとハイマツの藪に入る。正面の「立入り禁止」の標識とロープの右をくぐり、いよいよ、藪こぎの始まりだ。途中、珍し
い花、エゾノハナシノブが咲いているのを見つけた。日高南にもあるらしいが、初めてだ。2〜3度、ハイマツと背丈以上のササの中を進む。踏み跡と
ロープを頼りにすすむ。慣れた登山者なら迷うことはない。しかし、雨の日や雨の後の登山はお奨めできない。1180mの小ピークからは草原の頂上
はすぐそこだ。黄色のマルバダケブキ、チシマキンバイなどが沢山咲いている。ハクサンチドリも咲いていた。
 一等三角点がある頂上からは雲海の上、東に羊蹄山を望め、西には狩場山が見えた。北には寿都付近の海岸も見渡せた。昼食の後、もと来た
路を下るが、1109mピークからの下りはかなりの急傾斜で、悪天では苦労しそうだ。朝には全く見られなかった蝶が、暖まってきた気流に乗って、あ
ちらこちらで吸蜜している。ギンボシヒョウモン、コヒオドシ、エゾスジグロシロチョウ等だ。更に、樹木で覆われ、うっそうとした中の陽だまりで、メスア
カミドリシジミとキバネセセリにであう。まあまあの収穫だ。花も豊富でしばしば時間を取られたが、それにしても長い道のりだった。
 下山の後、宿の島牧ユースホステルの隣にある「道の駅、よってけ島牧」に寄り、海産物を購入、自宅に送る。食事後、海岸に出て、夕日を楽しん
だ。キタキツネが現れ、すぐそばまで近寄ってくる。思わず、後ずさりしそうになった。
明日は最後になる、狩場山だ。

     
 トンネルを抜けた行き止まり、登山口への踏跡  810mピークから1109mピークを見上げて(右斜面は花園)  斜面のミヤマハナウドの花園から前方
     
 1109mピークの岩壁を振り返る  藪を越え山頂がやっと  山頂横からの日本海
     
 お花畑 お花畑(イワオウギ他)  島牧の夕日 

B狩場山 1520m  三百名山: 2012年7月22日(日) 晴れ

島牧YH(5:45)−新道登山口(6:15,6:20発)−第二雪渓(7:45,5)−第一雪渓(8:10,10)−南狩場山(8:45)−山頂(9:
05〜9:20)−南狩場山(9:35)−登山口(10:55,11:10出発)


道南の最高峰、狩場山は日本三百名山に選ばれている。2009年に、麓まで来たが、雨脚が強く中止した。賀老の滝を見ただけで帰った思
い出がある。清水さんに頼み、この山を入れてもらった。この山の花の時期には、やや遅く、この点では残念だった。この日は、夕刻に
は新千歳からの飛行機が待っており、気分的には慌しいい。
島牧から約15km、千走川(チハセガワ)温泉と賀老キャンプ場を過ぎ、新道登山口のスペースに車を駐車し、出発する。頂上まで820mほど
の登りで、合目表示が取り付けられている。時間的には早く、涼しい中、ダケカンバの中を登る。花は乏しい。1200mで、藪が開け、第
二雪渓とお花畑が見えてくる。左手の斜面にはエゾゼンテイカやミヤマキンポウゲが見える。昨日登った大平山の左手に、雲海上に羊蹄
山がポッコリと山頂を覗かせている。上の第一雪渓越しに南狩場山の南壁が見える。第一雪渓のお花畑は気持ちいい休憩所だ。アオノツ
ガザクラやフギレオオバキスミレなどが花をつけている。花は寂しい限りだ。雪渓を登り、更に岩場を過ぎると程なく南狩場山に出る。
ここを過ぎると、ゆったりした広い草原に出る。雲海が広がり、狩場山の頂上が見える。道にはイワイチョウなどが群生している。途中
大小2つの池がある。
笹原を過ぎると、祠のある山頂に着く。雲海が広がり、羊蹄山や大平山、更に日本海も見ることができた。日当たりを
避け、北側の木の陰で昼食を取った後、少々急ぎ足で下山した。千走川温泉でやや短い入浴を済ませ、一路、新千歳空港に向かった。素
晴らしい天気に恵まれ、たっぷりと山旅を楽しむことができた。感謝、感謝だ。

     
 羊蹄山と大平山(第二雪渓から)  南狩場への登り左手奥が山頂  雲海に羊蹄山と大平山
     
 山頂北からの旧道縦走路  山頂付近の帰り道  山頂付近の草原からの眺望(羊蹄山と大平山)
         
 シナノキンバイ越しに羊蹄山と大平山 山頂からの眺望(海方向)   山頂にて  南狩場への帰りの登山道  登山口の渓流

12)八ヶ岳(2899m)・霧が峰(1925m) 百名山: 2012年7月29日〜7月31日

 八ヶ岳には、10年以上前、赤岳鉱泉に泊り、翌日、赤岳から権現岳を経由して、甲斐大泉までの10時間10分のコースを歩いた。当時は元気で、休
みを入れ、6割の時間で縦走を終えた。疲れも残らずまだまだ若かった。今回は、滋賀在住の総勢4名で、花の山、八ヶ岳に再度訪れた。
 八ヶ岳は、最も人気のある日本を代表するアルペンスポットのひとつである。多彩なルートがあり、白山や白馬岳とともに高山植物の3大宝庫の一
つとして知られている。この時期にはコマクサを代表とする花々を目的に多くの登山客が訪れる。
 霧が峰は、車山から鷲ヶ峰にかけて、ゆるやかな起伏が続く霧ヶ峰高原一帯から構成されている。季節ごとに、レンゲツツジ、ニッコウキスゲ、マツ
ムシソウなど、高山植物が緑の草原を色とりどりに染め上げる。ここからの眺望は特に素晴らしく、富士山、北〜中〜南の各アルプス、八ヶ岳連峰
などが一望できる。
 両山ともに花の時期の訪問は初めてであり、期待通りの山旅が楽しめた。花とチョウはそれぞれ別途記載。

@ 八ヶ岳 2899m 百名山 : 2012年7月29日〜7月30日
@)7月29日(日) 晴れ : 滋賀県〜高速(名神・中央道)〜美濃戸〜赤岳鉱泉


自宅(6:50)−美濃戸やまのこ村駐車場(12:30,12:55出発)−赤岳鉱泉(15:05)

 琵琶湖対岸のKさんに、3人が順次車で拾ってもらい、栗東ICから高速に入る。およそ4時間30分で美濃戸口に到着する。山荘で昼食を取り、登山
口の美濃戸まで更に20分弱車で進む。ここからは、南沢を2時間あまりで、宿泊の赤岳鉱泉に到着する。日曜日とあって、登山帰りの沢山の人たち
とすれ違う。赤岳鉱泉は、その名のとおり、水も豊富で、お風呂が利用できる。食事は、ビーフシチューで結構満足のいくものだった。トイレも綺麗で
、さすがに人気の山にある小屋だと感心した。北海道のすぐあとと、26日の比良蓬莱山登山で疲れていたせいか、消灯時間になる前に眠ってしまっ
た。

     
 美濃戸駐車場  横岳(赤岳鉱泉より)  赤岳鉱泉小屋

A)7月30日(月) 晴れ:赤岳鉱泉〜硫黄岳〜横岳〜赤岳〜行者小屋〜美濃戸駐車場

赤岳鉱泉(5:30)−赤岩の頭(6:42)−硫黄岳(7:05,10)−横岳(8:40,10)−天望荘(10:35〜11:00昼食)−山頂(11:
33,12)−天望荘(12:23,17)−地蔵尾根−行者小屋(14:00,10)−美濃戸やまのこ村駐車場(17:10,17:30出発)

5時前には起床し、小屋の朝食弁当を取ったあと出発する。辺りはガスがかかりやや肌寒い。つづら折に高度を上げる。やがてハイマツ
帯が現れるが、ガスは晴れない。ホシガラスが留まっている。1時間ほどで赤岩の頭に出、岩場を登りきると硫黄岳だ。そのうち、ガス
が晴れ、雲海の上に横岳と赤岳が現れる。なかなかの景色だ。大阪からの女性パーテイーと話をかわした後、硫黄岳山荘への下り道をい
く。コマクサが目に付きだす。花もそこそこ現れる。硫黄岳山荘を過ぎると登りになる。そのうち、左右に広大なコマクサの群生地が現
れる。秋田駒ケ岳のコマクサもすごい規模で斜面が赤く染まるほどだが、こちらもなかなかである。白いコマクサを探したが、結局ここ
では確認できなかった。横岳前から、岩場と急坂が続き、ペースが落ちる。遠くの山々は雲の中で見えないが、素晴らしい稜線の眺望の
連続だ。何とか天望荘に到着し、昼食にする。ひっきりなしにヘリコプターが物資を運んでくる。荷物をデポし、山頂に向かう。11:
00を過ぎるとガスが出て、視界不良になる。時々晴れるが、富士山はじめ、アルプスも見えない(翌日の霧が峰では素晴らしい眺望)。
天望荘で長めの休みを取り、地蔵仏から急坂の地蔵尾根を下る。行者小屋にて冷たい水でのどを潤し、駐車した美濃戸まで気力を振り絞る。小屋
で冷たい牛乳を飲み、一息つく。出発から12時間弱、長い1日を終えた。今夜の宿泊地、白樺湖畔に向け、車を走らせた。

     
 雲海に浮かぶ赤岳・横岳(硫黄岳より)  硫黄岳山荘への下りと縦走路。奥が赤岳  コマクサ群落と阿弥陀岳
     
 横岳から赤岳へ続く縦走路  横岳から縦走路を振り返る(右茶はコマクサ群生地) 赤岳〜権現〜阿弥陀岳(後方は甲斐駒・北岳・千丈) 
     
縦走路より赤岳、後方は権現   地蔵尾根から山頂を見て  
         
 スナップ(硫黄岳)  はるか赤岳が  天望荘とヘリコプター輸送  硫黄岳後方に蓼科山の山頂が  
         
 コマクサ群生地越しの硫黄岳  稜線から赤岳  山頂への登り  赤岳山頂  赤岳からの帰り天望荘

A霧が峰 1925m 百名山: 2012年7月31日

車山高原散策:  1時間30分
霧が峰高原口付近散策 : 1時間

たっぷりの朝食をとり、まず、車山に出かける。リフト利用の軽い散歩が中心だ。リフトを乗り継ぎ、少し歩くと車山山頂だ。火曜日だというのに夏休
みの子供づれもいて、ものすごい人出だ。東京に近いリゾートの底力を感じる。空は晴れわたり、360度素晴らしい眺望に見飽きることはない。花も
ハクサンフウロ、マツムシソウ、ニッコウキスゲなど結構目を楽しませてくれる。百聞は一見にしかず・・・写真をご覧ください。チョウも結構飛び交い
楽しいひと時だ。
この後、更に車で移動し、霧が峰高原口付近を散策する。ニッコウキスゲが多く、最盛期の様子が目に浮かぶ。ここからは北アルプスや、中央アル
プスが更に近くなり、八ヶ岳の横に見える富士山も秀麗だ。
十分に目を楽しませてもらった後、蓼科方面に戻り、温泉と地場の野菜や果物を購入、食事をした後、滋賀県へ戻った。同行の3人の皆様、楽しい
3日間ありがとうございます。素晴らしい景色を堪能した山行きでした。

 
 左より、北八ヶ岳(蓼科山)〜南八ヶ岳(赤岳)〜富士山〜鳳凰三山〜南アルプス(甲斐駒、北岳、仙丈ケ岳)〜中央アルプス(南駒ヶ岳、宝剣)〜御嶽山
 
 鳳凰三山〜南アルプス(甲斐駒、北岳、仙丈ケ岳)〜中央アルプス(南駒ヶ岳、宝剣)〜御嶽山〜乗鞍〜北アルプス(焼岳〜穂高連峰〜槍ヶ岳〜後立山連峰・剱岳)

     
 右端は浅間山〜四阿山〜戸隠〜妙高〜高妻  北アルプス:穂高〜槍ヶ岳〜常念〜大天井〜表銀座連山象  中央アルプス
     
 昨日縦走した八ヶ岳  富士と南アルプス(甲斐駒、北岳、間ノ岳、仙丈ケ岳)  車山山頂方向

13)薬師岳(北アルプス) 2926m 百名山 : 2012年8月26日〜8月28日
@)8月26日(日) 晴れ、一時雨 : 滋賀県〜高速(名神・北陸道)〜有峰口・折立〜太郎平小屋


守山駅(5:30)−立山IC(9:15)−折立(11:25,11:43出発)−1870m三角点(13:45)−太郎平小屋(16:50)

 守山歩こう会有志によるの年1回の登山ツアーに参加した。総勢13名、予定より30分遅れ出発した。栗東ICから高速に入る。途中、休憩を入れな
がら、車内で朝食と昼食をすませ、およそ6時間で登山口の折立に到着する。日曜日とあって、下山の人たちと何度も出会いながら、急な坂を登って
いく。ちょうど中間点の三角点を過ぎる辺りからぽつぽつと来て、一時的に強い雨となる。その後は、緩やかなアップダウンがあるが、5時間30分弱
で小屋に着いた。昨日は、250名が宿泊し、この夏最高の人だったとのこと。さすがに日曜日の今日はすいている。乾燥室にカッパやリュックカバー
を干し、一息つく。食事は、最近の山小屋事情からは貧弱なものだった。残念だ。早起きのせいか、消灯の9時前には寝てしまった。夜、星空を観察
する。満天の空に星がきらめいた。流れ星が、軌跡を伴って、西の空に消えていった。

A)8月27日(月) 晴れ:太郎平小屋〜薬師岳〜太郎平小屋〜三角点〜有峰口・折立

太郎平小屋(4:48)−薬師峠(5:11)− 薬師平(6:05,10)− 薬師岳小屋(7:00,20 朝食)−薬師岳山頂(8:20,20)−薬
師岳小屋(9:32,13)−太郎平小屋(11:45〜12:30 昼食)−三角点(14:40,10)−折立駐車場(16:30,16:55出発)〜宇奈月温
泉延対寺荘(18:40)

 4時に起床し、小屋の朝食弁当を持って出発する。5時前だとうす暗く肌寒い。薬師峠までなだらかな道が続く。峠からは、針葉樹林の
中の急坂を登る。やがて、ガレ場になる。槍ヶ岳や黒部五郎が雲海の上に見える。朝焼けの中をやがて、薬師平に到着する。薬師岳山荘
へののぼりの最初は、お花畑で、ハクサンイチゲの群落やハクサンフウロの花が見られる。ウメバチソウもこの辺りで多い。チングルマ
は実となっているが、見ごたえがある。朝露で綺麗だ。薬師岳山荘への登りを行くと、一気に視界が開け、黒部五郎の右奥に御嶽山が、
更に高度を上げると左奥に乗鞍岳がそれぞれ雲海の上に現れる。槍ヶ岳から穂高連峰、笠が岳、三俣蓮華が左手に見られる。小屋で遅い
朝食をとり、山頂に向け出発する。避難小屋のあったピークに出ると前面に薬師岳が見え、水晶岳〜鷲羽岳の稜線が手に取るようだ。小
休止のあと、眺望を楽しみながら薬師岳山頂に到着した。山頂からは、北方向に剱岳〜立山、北薬師への縦走路が見え、越中沢岳奥には
白馬鑓ヶ岳、五龍、鹿島槍ヶ岳のピークが続く。更に北東から東にかけ、針ノ木岳〜蓮華岳、烏帽子と続く。東から南東にかけ、赤牛岳
、野口五郎岳、かすかに大天井岳が続きその前に水晶岳がひときわ目立つ。南東から南にかけ、(奥の富士山や南アルプスは良く見えず
)、鷲羽岳や祖父岳、ひときわ目立つ槍の鋭鋒が続く。穂高連峰の山の前には三俣蓮華の山が続く。黒部五郎もその雄姿を誇示している
。山頂で十分に眺望を楽しんだ後、もときた道を引き返す。一時ガスがかかっていたが、それも晴れ、眺望は最高だった。一方で、槍ヶ
岳には雲がかかり鋭鋒が隠れてしまった。帰りは、皆順調で、昼前には太郎平小屋に着いた。道中、花はざっと30種以上あった。太郎平
小屋で、頼んでいた昼食を食べ、大休止の後、折立へ下山した。イワショウブ、キンコウカ、リンドウを楽しみながらの下山だった。三
角点で
一時雨にあったが、そのうちすぐに止んだ。出発から12時間弱、長い1日を終えた。近江バスに乗車、今夜の宿泊地、宇奈月温泉に向け出
発した。食事の後は、越中おはら節を見よう見真似で楽しんだ。

 
 左から水晶岳〜鷲羽岳〜祖父岳〜槍ヶ岳〜三俣蓮華〜穂高連峰〜黒部五郎岳〜御嶽山(奥)〜北ノ股岳(薬師岳小屋への登り)
     
 夜明け    
     
 北薬師の向こうに剱岳・立山(山頂より)  黒部五郎を中心に右奥御嶽左奥乗鞍手前は笠が岳  

薬師岳山頂からのパノラマ(以下の2枚で300度をカバー)
 
 北薬師、剱岳〜雄山、五色が原に続く縦走路、越中沢岳のの後方には、白馬鑓ヶ岳、五龍、鹿島槍のピークが続き、北東から東にかけ針ノ木〜蓮華岳、烏帽子岳が続く(北西〜東)
 
 赤牛岳〜水晶岳、奥に野口五郎〜大天井の表銀座縦走路、水晶に鷲羽〜三俣蓮華が続き、奥に槍ヶ岳〜穂高連峰、笠ヶ岳の鋭鋒、黒部五郎〜北の股岳、後方は乗鞍・御嶽山(東〜南西)

花々
         
 ウサギギク  朝露のチングルマ  ヤマハハコ  ミヤマリンドウ  トウヤクリンドウ
         
 クモマスミレ  タカネヨモギ  クモマミミナグサ  イワイチョウ  ミヤマアキノキリンソウ
         
クロマメノキ  タテヤマリンドウ   ハイオトギリ  ヨツバシオガマ  ハクサンフウロ
         
 ハクサンイチゲ クモマニガナ ミヤマコウゾリナ   ウメバチソウ  オヤマリンドウ
         
ミヤマホタルイ   エゾシオガマ ニッコウキスゲ オオ レイジンソウ マルバダケブキ 
         
 イワショウブ キンコウカの群落  ミヤマキンポウゲ     ヤマハハコ(太郎平小屋)
         
 コケモモ 同左コケモモの花   タテヤマリンドウ?    


ベニヒカゲがあちらこちらで見られた。薬師平付近では、キベリタテハ、アサギマダラ、モンキチョウ、山頂付近ではキアゲハなどが見られた。小屋付
近では、ベニヒカゲ、モンシロチョウなどである。ベニヒカゲのみ写真に撮った。
 ベニヒカゲ

B)8月27日(月) 晴れ:宇奈月温泉〜トロッコ電車〜ケヤキ平

 朝、6:30から始まるバイキングで十分にお腹を膨らまし、トロッコ電車でケヤキ平に出る。途中のダム湖、谷の景色等を楽しみながらの1時間半だ
。到着すると楽しむ暇もなく、トンボ返しで宇奈月温泉に戻り、予定通り、昼食を味わい、買い物をして一路滋賀県を目指した。約5時間のバスの旅だ
った。皆、大きな故障もなく、無事山旅を終えることができた。

       
宇奈月温泉   ダム湖  ケヤキ平 トロッコ電車

14)百合が岳(大所山)標高1345.8m : 2012年9月9日

大峰山系の大天井ヶ岳と山上ヶ岳間の尾根(奥駈道)から北に派生する支稜上の山である。山頂付近はブナ林に覆われている。展望が利かないが
、静かな山行きが楽しめる。吉野川支流の高原(たかはら)川と下多古川に挟まれ、川上村高原の南に位置する。

登山口(作業場広場)(8:45到着,8:55出発)−稜線(10:20)−百合が岳(10:28〜10:50)−遊歩道合流点(11:44)−滝見台(11:57〜12:17昼食)−
駐車した作業場広場前(12:40)

尼崎駅でピックアップしてもらい、阪神高速から吉野へ向かう。 国道169号を吉野へ南下、川上村の下多古バス停を曲がり、下多古集落を行く。途
中、通行禁止、何かあれば自己責任と表示があるが、特に制限しているわけではない。まずまずの状態の林道を進む。水汲み場を過ぎ、赤い鳥居
のある終点の弁天岩まで来ると、大所山が望める。ここまで2時間程度である。作業小屋の左手に登山口の案内板がある。手入れされた杉の中に
登山道が延びている。杉の植林帯は、やがて桧の樹林帯に変わり、なおもジグザグ道が続く。稜線上に出るとここから左手にすぐで山頂だ。道の
 右手(西方向)はブナや雑木、左手(東方向)は桧の植林である。山頂は見事なブナ林で、白鬚岳の山容が印象的だ。一緒した方にコーヒーを入れ
てもらい、しばし休憩する。その後、更に進み、分岐点で左手に伸びる支稜線に入る。テープがあり、迷うことはない。ここからは、シャクナゲが群生
する。ふかふかな道を気持ちよく行くと、左手は断崖絶壁になっている。しばらく行くと、登山道は、突然岩場で前方が切れ落ちている。注意深く下る
。足元一面に、杉の幼木を見ながら下りるとやがて遊歩道に合流する。ここを右折して、琵琶の滝に向かう。展望東屋があり、2段落差50mの見事
な滝を見ることが出来る。後はもときた道を引き返す。先ほどの合流点を過ぎ、しばらく行くと出発点に戻る。

         
 登山口  山頂  白鬚岳の鋭鋒  杉の幼木  琵琶の滝


15)北アルプス(立山縦走〜奥大日〜大日岳〜称名滝): 2012年9月15日〜9月16日
40年以上も前に登った立山の再訪とと三百名山の奥大日岳が目的だった。花の時期に来たかったが、今年はあちこちに行ったため、9月中旬にな
った。花は少々時期遅れの感だが、それでも結構撮影できた。何よりも好天で素晴らしい眺望だった。8月に来た薬師、2009年の剱岳・猫又山、昨
年の表銀座・裏銀座などが一望できた。奥大日から大日は長い長い下りだと聞いていたが、今回はそれほど感じなかった。

@)9月15日(土) 晴れ、一時夕立 : 滋賀県〜高速(名神・北陸道)〜室堂〜立山縦走(雄山3003m、大汝山3015m、真砂岳
2861m、別山2880m)〜雷鳥沢ヒュッテ


自宅(3:30)−立山IC(6:15)−立山駅(7:10,7:50 ケーブル)−室堂(8:50,8:55出発)−一ノ越(9:40,5)−雄山(立山)(10:25,10)−大汝
山(11:00,5)−富士の折立(11:15)−真砂岳(11:40〜11:55昼食)−別山分岐(12:25)−別山(12:29)−別山分岐(12:
25)−別山分岐(12:35)−別山乗越(剱御前小屋)(12:53,5)〜雷鳥沢ヒュッテ(14:05)


 
予定通り、栗東ICから高速に入る。途中、朝食休憩を入れながら、およそ3時間40分で立山駅に到着する。3連休の土曜日とあって、沢山の人出
だ。ケーブルを何回か待ち、美女平からバスで室堂に着く。行列の後を一の越に向かう。イワギキョウ、ヤマハハコ、花も結構残っている。一の越か
らは数珠つなぎでのろのろ運転だ。やっとのことで雄山山頂に着く。対岸の後立山連峰、薬師へ続く縦走路、その左手には槍ヶ岳から穂高連峰の峰
峰が展望できる。室堂平も足元に広がる。左右の景色を楽しみながら、縦走路を進む。明日、通る奥大日が素晴らしい稜線を見せる。登山客は少
なくなり、真砂岳、更に別山へ向かう。この頃からガスがかかり、剱岳展望の別山からは裾野が見えるだけになってしまった。別山乗越で小休止を
取り、急坂を下りる。途中少し雨がぱらつき、止んだと思うまもなく、夕立にあう。それでもヒュッテの近くだったため、雨中の歩きは
しばらくで助かった。濡れ物を乾燥室にかけ、温泉に入り疲れと汗を流した。しばらくして雨も止んだ。宿泊はカイコ棚の12人部屋に
8人だったが、足元も広く、幅もあって十分なスペースだった。夕食の食事もそこそこ立派で、雷鳥沢まで下りた甲斐があった。何より
も温泉があることが良い。9時過ぎには就寝した。ガスがかかり明日の天気が気になったが、要らぬ心配だった。

 右から 大汝山〜別山の縦走路、奥に剱岳、更に左は毛勝山系、中央は室堂、奥に奥大日岳〜大日岳の稜線左手は浄土山
 
 左から、雄山立山神社、唐松、五龍、鹿島槍ヶ岳  更に、蓮華、針ノ木岳、槍表銀座、水晶岳、槍ヶ岳〜穂高連峰、笠ヶ岳、黒部五郎、五色が原、薬師岳、
   


A)9月16日(日) 晴れ:雷鳥沢ヒュッテ〜奥大日岳2611m〜中大日岳2500m〜大日小屋〜大日岳2501m〜大日平小屋〜牛ノ首〜登
山口〜称名の滝往復〜バス停〜立山駅


雷鳥沢ヒュッテ(5:05)−新室堂乗越(5:35)− 朝食休憩(6:20,10)− 奥大日岳(6:55,10)−中大日岳(8:10,10)−大
日小屋(8:26)−大日岳(8:41,5)−大日小屋(9:00)〜大日平小屋(10:15,10)−牛ノ首(11:00)登山口(11:35)〜称名の
滝往復(11:42)〜バス停(12:00,13:10昼食と大休憩)〜立山駅(13:30)


予定通りヒュッテを出発する。足元ははっきりしておりランプの必要ななかったが、濡れており念のため点灯する。昨日の雷鳥平のキャンプ地を通り
、橋を渡って、大日方面と剱御前の分岐を過ぎ、すぐに登りにかかる。2人の若者が朝食を取っている。この後何度か出会うことになるが、結局、下
のバス停では、1時間10分後でも再会しなかった。ヒュッテを出て、30分で新室堂乗越に着く。稜線に立つと、奥大日岳の頭が見えてくる。振り返れば
立山連峰の上にかかった少しの雲が赤く染まっている。盛夏なら多くの高山植物が楽しめる道を気持ちよく進む。残ったミヤマリンドウ、ハクサンフ
ウロ、トリカブト、アザミ等が時々見られる。チングルマの実があちこちで見られる。稜線上のどの位置からも剱岳が見える。南には遠く、槍ヶ岳〜穂
高、その前には水晶岳、更に右手には薬師の堂々たる山容が目に入る。まさに大展望コースだ。奥大日の登りにかかる前に朝食にする。先ほどの
若者が過ぎ去っていく。池塘が現れたら奥大日岳はすぐだ。奥大日岳の山頂は、縦走路から20m奥の三等三角点だ。剱岳、毛勝三山、立山連峰、
薬師岳、槍、白山と360度の大パノラマが展開する。眼下には弥陀ヶ原が広がている。奥大日岳から大日小屋へは、急峻な下りになる。巨岩の七福
園からしばらく行くと中大日岳になる。しばし撮影をして、ハイマツの中を下りると大日小屋に着く。小屋から大日岳へ向かう鞍部に下り、往復30分程
度を往復する。斜面はお花畑になっており、ウサギギクが沢山咲いている。ベニヒカゲに混じって、クモマベニヒカゲと思われるチョウが飛び交ってい
る。大日岳の少し前の高いところが撮影の絶好ポイントで、360度の展望があり、合成写真を作るにはここが最適だろう。富山湾や市街も一望できる
。大日平山荘まで1時間15分ほどの大下りになる。途中、大日平を見下ろす。大日平に出てしまうと長い木道が続く。所々にイワショウブが咲き、ベ
ニヒカゲが吸密している。このベニヒカゲはカヤツリグサ科のホンモンジスゲに代表されるスゲを食草としている。よく見る高山蝶だ。アサギマダラが
優雅に飛んでいる。小屋にてパンを食べ、木道を進む。先のベニヒカゲのほか、ミドリヒョウモンやヒメキマダラヒカゲが加わる。木道からは薬師岳や
埋蔵金伝説の鍬崎山を眺めることができる。牛ノ首と呼ばれる急峻な尾根に出る。崩壊が激しく、道を工事している。次々と登山客にすれ違う。猿ヶ
馬場を過ぎ、25分ほどで登山口に出る。舗装道を少し歩けば称名滝に至る。日本の滝100選に選ばれ、落差350mは日本一である。滝から車道に戻
り、称名滝バス停まで歩く。バスで立山駅に戻り、帰路についた。滋賀県の八日市IC付近で事故渋滞に合い、目前で時間を取られてしまった。

360度の大パノラマ(大日岳直前のピークより) 左写真:西〜北〜東時計周り、右写真:東〜南〜西時計回り

 富山湾と市街〜大日岳〜毛勝三山〜剱岳〜手前奥大日岳〜立山連峰  雄山〜(浄土山)〜越中沢岳〜薬師岳、後方水晶岳、槍ヶ岳〜穂高連峰、笠ヶ岳に黒部五郎
 
 立山〜浄土山〜越中沢岳〜薬師岳、後方水晶岳、槍ヶ岳〜穂高連峰、笠ヶ岳の連山(奥大日岳より)
 
     
雄山に続く立山連峰(新室堂乗越からに続く稜線より)  剱岳(奥大日岳山頂より)  称名滝


2日間の花々

         
 ウメバチソウ  ヤマハハコ  ミヤマキンバイ    ヨツバシオガマ
         
イワオトギリ  ミヤマアキノキリンソウ   イワツメクサ  ミヤマキンポウゲ  ウサギギク
         
 イワギキョウ  トウヤクリンドウ  チングルマの実  ハクサンフウロ(これより16日)  
         
タカネ ヨモギ  ミヤマダイモンジソウ シラタマノキ   タテヤマアザミ  ミヤマ(ヤチ)トリカブト(交配?)
         
ミヤマリンドウ   カラマツソウ レイジンソウ    ナナカマド 
         
       オヤマリンドウ  イワイチョウ
         
イワショウブ   ダイモンジソウ      ツリフネソウ
         
   大きな??ナメクジ      
チョウはチョウの詳細に記載。クモマベニヒカゲが大日平にいた。

16)七種山 683m  関西百名山 : 2012年9月22日 晴れ

 七種山(なぐさやま)は、兵庫県福崎町にある山で、関西百名山(同時に兵庫50山)のひとつである。縦走路上にある七種槍と七種薬師とあわせ、
七種三山と呼ばれている。麓には七種の滝や新西国観音霊場第30番札所七草山金剛城寺がある。
関西百名山もあと残りわずかで、和歌山の4山を残すだけになっているが、この七種山の記憶(2005年)は薄らいでしまっている。

 JR川西池田(8:30)−中国自動車道−福崎IC−野外活動センター(10:45,11:00出発)−神社の門(11:25)−七種神社(滝)(11:40〜12:
15、昼食
−七種山(12:50,10)−七種槍(14:30,15)−クサリ場(15:45)−分岐(16:00,10)−野外活動センター(16:40,
17:00出発)

8時30分、JR川西池田を出発、渋滞の中を登山口のの野外活動センターに到着した。久しぶりの低山で、9月下旬とは言え、蒸し暑い中のスタートと
なった。七種神社(滝)までは、渓流沿いを進む。神社のある七種滝は落差72mで結構落差があるが、今日は水量がイマイチだった。ここで昼食を
取り、山頂まで急登の中を進む。途中の展望台からは、七種槍から岩場への縦走路が一望できる。賑やかな山頂でしばし休憩し、縦走コースに入
る。倒木の歩きにくい中を進み、アップダウンを繰り返しながら1時間30分ほどで七種槍に着く。道中、眺望に恵まれる。山頂からしばらくで岩尾根に
出る。見晴らしはよく、気持ちの良いところだ。足場に気をつけながら、更にアップダウンを繰り返す。七種槍から1時間30分ほどで分岐に出て、野外
活動センターへの下りを進む。キャンプ地で汗を流し、結構長かった1日を終える。若い4人に年寄り2人の楽しい山行であった。

       
 七種滝  展望台から七種槍と縦走路 岩尾根とクサリ場  七種薬師〜七種山〜七種槍
山があるクラブ・Uの例会に参加。写真は同行の清水さんにお借りしたものが含まれます。

17)北陸三山(人形山、大門山、大笠山) 三百名山 :  2012.10.06〜10.08 
 北陸にある三百名山、三山を回った。2009年には大門の登山口であるブナオ峠までの林道が不通であきらめた経緯がある。復旧開通した機会に
訪れた。当初は、出発の日に大門を軽く登り、翌日人形山を登る予定だった。しかし、初日が天気が良いため、見晴らしの良い人形山を入れた。翌
日の大門は午前中には終り、何とか雨を免れた。出会った人たちはいずれも三百名山狙いで、皆が大笠山を口にした。また、3日目も好天気の予
報だったため、1日追加で大笠山に登った。宿は同じ五箇山上梨の宮岸という民宿だった。おばさんは親切で気持ちよく過ごせた。登山予定にあわ
せ、2泊めの朝は早く朝食を準備してくれた。この機会に、五箇山の相倉と白川郷の合掌造りを見学した。
以下山の記録を記載する。

@人形山 1,726 m 三百名山 :  2012.10.06 曇り時々晴れ
 人形山(にんぎょうざん)は、世界遺産で知られる富山県南登市の五箇山と岐阜県白川村の白川郷にまたがる山で、信仰の山である。

五箇山地域にはこの人形山の悲しい伝説(昔話)があり、アニメ・日本昔ばなしでも制作、放送された。雪解けの進んだ春には山腹に2人の幼子が
手をつないで踊っているかのような、残雪による人形の形をした雪形が現れる。

自宅4:55−林道分岐(五箇山山荘入口)8:20−人形山登山口P(8:55,9:05出発) - 第1展望台(9:45) - 第2展望台(10:10〜10:15) - 宮屋敷跡(10:
35) - 三ヶ辻山・人形山分岐(11:12,11:16) - 人形山(1129,11:55昼食) - 三ヶ辻山・人形山分岐(12:12) - 宮屋敷跡(12:45) - 第2展望台(13:05,5)
- 第1展望台(13:35) - 人形山登山口P(13:56) === 五箇山相倉見学 ===

 登山道入口には、東屋と立派な標石がある。数人のパーティを送ってきた人とこれから登る人に挨拶を交わし、登山開始だ。林道脇の道を進む。
林の中、歩きやすい登山道が続く。第1休憩所を過ぎ、第2休憩所で小休止する。お腹の中を満たしていると、登山口で挨拶をした茨城の方が追
いついてこられた。この休憩所からは右手に人形山を見ることが出来る。同じ時間に出発するが、ペースも同じくらいで、そのうち一緒に歩くことと
なる。話も弾み、最後までご一緒することになった。道中、花は少なく、鳥もほとんど観察されない。宮屋敷跡に来ると眺望が開け、北アルプスが遠
くに見える。正面右手が人形山、正面が三ヶ辻山で、三ヶ辻山は端正な姿をしていてこちらが人形山かと間違えそうになる。三ヶ辻山・人形山分岐
への登りは少し急な斜面となっている。分岐は、絶好のパノラマ展望台で、白山が三方崩山と三方岩岳の間の奥に眺望できる。ここから、15分ほ
どで人形山山頂に到着する。眺望もなかなかで、方位盤に周辺の山々の名が載っている。十分に昼食休憩を取り、来た道を引き返す。
山頂からのパノラマ写真
中央手前は三ガ辻山、その左手奥が北アルプス、右手は三方崩山〜奥に白山〜三方岩岳〜手前に笈ガ岳〜大笠山〜奈良岳〜大門山


分岐点より
   
北アルプス(中央が槍ヶ岳〜穂高連峰)                           三方崩山〜その奥が白山〜三方岩岳〜その手前の山々は、笈ガ岳〜大笠山〜奈良岳〜大門山
       
 一緒した茨城の方  山頂スナップ  ウラナミシジミのオスとメス  アキアカネ  ツリフネソウ
五箇山相倉
     
 相倉集落の合掌つくり。後方は人形山    

A大門山 1,572 m 三百名山 :  2012.10.07 曇り一時小雨
 大門山(だいもんざん)は、両白山地北部の石川県金沢市と富山県南砺市との県境にある山で、。加賀富士とも呼ばれ、金沢平野から見ると、
秀麗で美しい姿をしている。富山県側では小矢部川の水源地帯に位置し、口三方(くちさんぽう)山と呼ばれる。三等三角点がある。

ブナオ峠(8:10、8;22出発)−大門山分岐 (9:12)−大門山(9:26,7)−分岐(9:45) −ブナオ峠(10:25)  ===桂湖ビジターセンター〜白川郷 見
学 ===
宿を7:30過ぎに出発する。五箇山ICからすぐの156号線から分かれた林道に入り、8km進んだブナオ峠に到着した。すでに車は数台止まっ
ており、早々に出発する。すぐに前に出発した方(群馬より)を追い抜く。山道はその名の通り、ブナ林で覆われている。紅葉には早すぎるが歩き易
い道だ。途中、やや急なところがあるが、50分ほどで分岐、更に15分ほどで山頂に着く。曇り空で、眺めは全く駄目、迷うことなく赤摩木古山をパス
して登山口の峠に戻る。ここで出会った方からも、昨日、大笠山に登ったと聞き、1日延長して大笠山を決心する。道の駅では大笠山の情報がない
ことから、桂湖(登山口)のビジターセンターに行った。ここで、国土地理院の2万5千分の1の地図を頂き奥にある登山口を確認した。この後、白川
郷を見学した。駐車場に落ち着くまで随分と時間がかかった。観光地化されすぎ、五箇山の方が良かった。城山からの展望はなかなかのものだっ
た。
     
 ブナオ峠登山口  ブナ林の登山道  山頂、展望は望めず
白川郷
   
 城山からの集落全体  拡大写真  

B大笠山 1,822 m 三百名山 :  2012.10.06 晴れ
 石川県白山市と富山県南砺市との県境にある両白山地の山で、1等三角点の山である。。両白山地の主稜線の北部に位置し、白山国立公園内
にある。山体は酸性火成岩からなる。大笠山を源流とする庄川の支流だる境川にダムが完成した。この境川との合流部の大畠谷に鉄製のつり橋
が設置され、フカバラノ尾根に登山道が整備され、従来のブナオ峠からのアプローチに較べ、比較的容易に山となった。。山名の由来は、越中側か
ら見た山容が編笠状であるためとされている。加賀側からは、山頂西側直下に広い平地があることから千丈平山と呼ばれていた。

桂橋 (6:30,6:40出発)−1.6km地点(7:30,8)−2.6km地点(8:10)−前笈ヶ岳1522m(8:30)−3.7km地点(8:40) −ピーク(8:50、10)−避難小屋
(9:26)−奈良岳分岐(9:53)−大笠山頂上(9:57〜10:23昼食)−避難小屋(10:42)−前笈ヶ岳(11:19,5)−2.6km地点(11:34)−1.6km地点(
11:58)−
桂橋
(12:23)

宿を6時前に出発する。道の駅を過ぎてすぐに桂湖と表示のあるところを右折する。5kmばかし進み、桂湖沿いの道を行くと、ビジターセンターが見
える。ここから少し進めば桂橋だ。登山口の桂橋前はすでに車でスペースがない。橋を渡り、すぐの空き地に止める。軽が1台泊まっていた。登山口
まで戻り、「登山道桂大笠山線」 と記された標識柱の横を進んでいくとすぐに吊橋の大畠谷橋に出る。橋の向うには岩壁がそそり立っている。鉄ハ
シゴと鎖を利用して壁を登る。いきなりで今後が思いやられる。見返れば、桂橋と桂湖が横たわっている。ハシゴを登りきって樹林の薄暗い登山道
を進むと右側が崩落した箇所に出る。
しばらくはそれほどでもないが、次第に勾配が急になり、樹林帯の中の展望のきかないツライ急坂が続く。1時
間ほどで、「桂湖から1.6km」 の標識が立つ地点に到着する。これから1kmごとに表示が出てくる。道中、ヒノキやブナの巨木を見ることができる。
1時間50分で前笈ヶ岳に到着する。前笈ヶ岳にはベンチ、三角点、標識などが置かれ、一服にちょうど良い。ここで挨拶を交わし、先を急ぐ。次第に
展望が開け、笈ヶ岳がすぐ左手横に見える。前笈ヶ岳より少し登ると 小ピークがあり、そこから1552mの尖ったピークが望める。4.8km」地点を
過ぎると避難小屋に出る。小屋は雪のため傾き、戸はなく使えそうにもない。。ここから急坂を登り、稜線近くまでくると、やっと大笠山の頂上が見え
る。しばらくで、奈良岳からの縦走路が合流する奈良岳分岐に到着する。
分岐から稜線を4分で笠山頂上に到着する。山頂の真ん中には山名の書
かれた古い木柱がたっていて、その下に新しい石のプレートが置かれている。ここにある三角点は一等三角点である。新しく設置された
方位盤があって、これを見ながら四方の山々を確認できる。北アルプス(雲が一部かかりよく見えない)、白山、笈ヶ岳、北には日本海
と金沢の街も見える。すばらしい眺望だ。昼食を取り、展望を十分楽しんだ後、来た道を引き返す。タフな山ではあるが、なかなかいい
山だった。帰りはやや特急だった

登山口辺りでは、キタキチョウ、モンシロチョウに混じり、ミドリヒョウモンのメスがいたが痛んで痛々しかった。チョウの季節も終りに近づいている。

山頂からの展望(猿ガ馬場方向は雲が出てきた):右手より、奥に白山〜別山、手前は笈ヶ岳、

途中のピークからの眺望
   
 左手の奥が人形山                               左手から大笠山〜奈良岳〜中央付近が大門山、その右手奥が猿が岳

         
 大畠谷橋からの岩壁 キノコ   オヤマリンドウ  金沢方向と海  山頂にて

18)雨乞岳 1,238 m 鈴鹿山系 :  2012.10.21 晴れ
滋賀県の東近江市と甲賀市の境にあり、鹿山脈の主稜線の御在所岳から西に延びる郡界尾根にある。更に西に進めば綿向山に達する。鈴鹿第
2の高峰で、東側に東雨乞い岳があって、ここからは360度のパノラマが楽しめる。山頂付近は、クマザサに覆われ、なだらかな山容である。山頂に
は小さな池(大峠ノ沢)があり、古くから雨乞信仰の対象とされ、山名の由来となっている。
登りは、もっとも人の多いクラ谷から東雨乞を経由し、下山は人の少ない三人山〜沢谷峠〜郡界尾根を下りることにした。

武平峠登山口(8;47出発)−東雨乞岳 (10:35,4)−雨乞岳(10:47,4)−東雨乞岳 (10:59,11:12)−いっぷく峠(12:28) −谷登り口(12:36)−駐
車場所(12:44)


武平峠までは、2008年から2011年の10月まではがけ崩れのため通れず、今年になって三重県側からも通行可能になった。それもあってか、快晴の
今日は、沢山の人出だった。駐車場所の確保に苦労した。5年前にも登っているが、その時よりも道は少し荒れている。クラ谷の雰囲気の良い中を
進む。1時間あまり歩いたところで小休止を取る。その後しばらく行くと、陽だまりがあって、ゴマナの沢山咲いたところを通過する。トリカブトもあって
、秋の花を何とか見ることができた。7人山分岐から20分強で東雨乞山に到着する。360度のパノラマを、ぐるりとカメラで撮影した後、少しの時間で
山頂に着く。狭い山頂で、写真を撮り、早々に東雨乞に戻る。昼食を取り、三人山(1104mピーク?)に向かう。クマザサを掻き分け、急坂を下る。以
前は、テープやペンキ表示もなく、所によってはかすかに残った踏み後を慎重に下りたが、今は表示がしっかりあり、迷う心配はない。30分ほどで左
折すると、前方に鎌ヶ岳が見える。右には杉の植林、左手はブナとミズナラの道を進む。1時間20分ほどでいっぷく峠に着く。道は右手と左手に別れ
、今回は、鈴鹿スカイラインへの急坂道をとる。
 
正面東雨乞岳、左手奥、釈迦岳〜後方国見〜御在所岳〜鎌ヶ岳〜右手奥は宮指路岳と仙ヶ岳
         
山頂   ゴマナ  七人山分岐からの道  紅葉 ザトウムシの一種超?足長

19)比良山 蓬莱山 1174m : 2012年11月18日 曇り時々小雨

蓬莱駅9:00−福谷の郷(9:25、5)-薬師ノ滝(10:05,5)-小女郎峠(11:45)-小女郎ヶ池(11:50,12:35)-小女郎峠(12:40)-蓬莱山(13:05,5)-打見山
(1330,30)-クロトハゲ(14:25)-天狗杉(14:50,5)-湖西道路161号線(15:40)-志賀駅(16:00)
JR湖西線蓬莱駅に集合。長々と続くアスファルトの道を抜け、山道に入る。最初は沢に沿ってぐんぐんと登って行く。コシアブラ、ヤマモミジ、ハウチ
ワカエデそしてウリハダカエデ等が敷き詰められた足場は、フワフワとして歩きやすい。前日の雨で水かさの増した川を何度も渡り、少しずつ上流へ
。途中の薬師ノ滝を見た後は、道もガレ場の急登にかわった。尾根に近づくと、小雨がパラついてきた。雨具を着込み、急登を登りきると小女郎峠
に到着する。視界は不十分で、すぐに小女郎ヶ池に向かい、そこで寒さに震えながら食事にするる。それからしばらくして、日差しと青空になる。寒さ
も和らぎほっとする。あったかいコーヒーも楽しんだ後、蓬莱山山頂を目指し移動した。この頃になると、眼下には琵琶湖がよく見えるようになる。蓬
莱山頂でしばし休憩し、打身山に向かう。ここで温かい飲み物を飲んだあと、下山した。

     
 小女郎谷の滝  紅葉  小女郎池にて

20)ブンゲン山 1259.7m : 2012年11月18日 快晴

滋賀県では、伊吹山、金糞岳に続いて3番目の高い山になる。真冬、奥伊吹スキー場の最高リフトから往復すると、素晴らしい粉雪が味わえる。
11月初旬の紅葉もすばらしい(2011年11月の記録にあり)。今回は少し遅い山行きになった。

伊吹スキー場(9:50,10:00出発)-若竹荘登山口−大長谷分岐(10:20,20)−1010m地点(11:25,10 )ブンゲン山頂(12:20〜13:15)−奥伊吹スキー
場最上部(13:35、5)−廃リフト頂上駅直下(13:50,5)-日の出山(14:20,25)−奥伊吹スキー場(15:20)

 8時20分、名神高速道菩提寺PAで全員が集合した。米原ICで一般道に下りて、奥伊吹へ向かう。右手には伊吹山の山肌が大きく迫ってくる。やが
て道は姉川の谷に入り、静かな日本の原風景と言った景色の中を進んで奥伊吹スキー場の駐車場に着いた。予定のコースの出発点、若竹荘へ回
って、奥さんらしい人に挨拶して、南の庭を横切らせてもらう。ここから登る大長谷本流、西北尾根コースは若竹荘のご主人が切り開かれたものであ
る。庭を横切り、そして南の斜面を登り、大長谷へ降る。この谷を渡ると路は左右二つに分かれる。左は取水用の黒いパイプが2,3本走った路で谷
の奥に続いている。右手の路は踏み跡がわずかで分かりにくいが、赤テープが何ヶ所かにあり、こちらのコースが確実と言うことで杉の林を稜線を
目指す。少し登ると路らしくなり、急な路を登りまずは一服する。大きなドングリの実を落としているミズナラの林の稜線を進み、1010mの地点で休憩
する。このあたりからはブナの林になる。左前方にブンゲンが見える。標高1150m付近からは笹ヤブとなり、突然パッと視界が開け念願のブンゲン
の頂上に出た。山頂からは、真正面の御岳山、乗鞍岳そして北アルプスの穂高岳〜槍ヶ岳の連峰が雪をかぶり真っ白に見えている。御岳山の右に
は中央アルプスの木曽駒ヶ岳、空木岳等の連嶺が、さらにその右に南アルプスの峰々、農鳥岳、塩見岳、荒川岳、東岳、赤石岳などが見える。白
山の左にはまだ黒い筋も交えた能郷白山(1617m)が、そして右には別山(2399m)がそびえている。ブンゲン山と峰続きの貝月山(1234m)、伊吹山とそ
の手前に虎子山(183.2m)が見え、西には琵琶湖や湖北の山々が見えた。昼食とコーヒーを味わい、更に進む。ところどころ10センチ以上の雪が残
っている。冬シーズンは雪と樹氷ですばらしい世界に変わる。東に県境尾根を行き、リフトの下の旧スキーコースを降り、品又峠、そして日の出山の
チャレンジコース、5番リフト頂上駅まで行き、金糞山を見ながらひと休みとした。日の出山頂上(1045.6m)の鉄製の展望台に登り、もう一度東の北ア
ルプスや乗鞍岳、そして御岳山を見た。最後に、チャンピオンコースを降り、出発地の駐車場へ戻った。

左から、能郷白山〜白山〜別山、北アルプス、乗鞍岳、中央アルプス、南アルプス、恵那山の山々が眺望できた(山頂から)。

 
     
 伊吹山、虎子山  金糞岳とゲレンデ  山頂にて


21)阿蘇山(中岳1506m、高岳1592m) 百名山 : 2012年12月7日 晴
12月5日に熊本空港に入り、当日ツルの飛来地で有名な出水に入り、翌日、ツルの写真の後、天草に渡り、、最終の7日に阿蘇山に登った。5日と
6日は、鳥・花、その他に記載した。前日の6日は寒波襲来で、積雪と凍結の予報が出ていたが、車でいけることを当日確認したうえで、火口西駅
登山口に向かった。積雪は10cmほどで、かえって楽しい山行きになった。寒さは予想以上であったが、素晴らしい眺望が待っていた。

熊本のホテル(8:30)−火口西駅登山口(9:50、55出発)−中岳(10:40、3)−高岳(10:55、11:05)−登山口(12:05)

阿蘇山は、最高峰の高岳1,592.3m)を始めとする中岳(1,506m)、根子岳(1,408m)、杵島岳(1,270m)、往生岳(1,235m)の阿蘇五岳の他、烏帽子
岳(1,337m)などを含む1,000m級の山が連なる。烏帽子岳山頂には一等三角点「西烏帽子岳」、高岳山頂には三等三角点「高岳」、根子岳山頂東側
の尾根には二等三角点「根子岳」が設置されている阿蘇山」は通称であり、正式には、阿蘇五岳(あそごがく)という(噴火口のある山は「阿蘇中岳」
でここからの眺望は素晴らしい)。
 登山口から続く、砂千里ヶ浜を左手に道を進む。中岳の絶壁は赤く染まり印象的だ。20分くらいで登りにかかり、積雪の道を注意深く進む。足元に
気をつけながら、登りきると、前方に中岳〜高岳の稜線が目に入る。雪で真っ白だ。踏み後があったがここまでで、引き返したようだ。稜線上は風が
強く、寒さが身にしみる。起伏の少ない道を進み、中岳につく。火口を眺め、高岳に進む。仙水尾根経由で往復した跡がある。適当に進み、15分強
で山頂に着く。記念写真、風景写真を撮り、元きた道を戻った。帰りは沢山の写真を撮るのに忙しかった。晴天に恵まれ、思いがけず雪道を体験で
きた。予定を早め、14:55の飛行機で大阪に戻った。
中岳火口

 
中岳から高岳の稜線
 

22)六甲山 関西百名山 931m : 2012年12月16日

今年の1月には、裏六甲の氷瀑を楽しんだ。今回はロックガーデンと東お多福山のゆったりとした雰囲気を味わうのが目的だ。山があるクラブのメン
バー6名、和やかな中での登山だった。幸いにも、寒さが和らぎ楽しむことができた。今年最後の山行きとなった。今年1年を通じ、無事山登りを出来
たことを感謝するとともに、同行した皆様にお礼を言いたい。来年も良い山登りが出来ますようにと願っている。

JR芦屋駅8:10-大谷茶屋(高座の滝)(8:50,10)-ピラーロック(9:35.5)−風吹岩(9:45,10)−雨ヶ峠(10:40.5)−東お多福山(11:00〜11:40)−蛇谷
北山(12:15)−石の宝殿(12:30.5)−一軒茶屋(12:45,5)−六甲最高峰(13:00,10)−魚屋道茶屋(13:40,5)−有馬温泉(14:35) 

    歩行距離14.7km,歩行時間4時間45分  名塩行き15:00

大谷茶屋、高座の滝で小休止し、ロックガーデンを登る。ここは随分久しぶりだ。風吹岩を過ぎ、今回の目玉の一つ、ピラ−ロックに到着する。なん
とも特徴的な風化の様子に感心する。下には、神戸市街と海が広がっている。元の道に戻り、雨ヶ峠に着く。やっとイノシシに出会う。お母さんの横
をちょこまかとうろついている。何かおやつでもと誘惑に駆られるが厳禁の由。写真を撮って、笹のある草原を東お多福山へ到着する。待望の昼食
で元気も回復する。蛇谷北山、石の宝殿、一軒茶屋を通り、六甲山最高点へ到着。山頂は賑やかだ。いっぷくの後、いつも通り、魚屋道を有馬温泉
に下る。少しお土産を買って、JR名塩経由で帰宅する。連日の寒波も少し和らぎ、1年最後を締めくくる楽しい山行だった。

     
 高座の滝  ピラ−ロック  雨ヶ峠のイノシシの親子
     
   東お多福山への草原道  有馬温泉の芸達者な猿

23)横山岳 関西百名山 1132m 花と蝶の山 : 2012年8月19日  詳細ページ
夏、横山岳を訪れた。経ノ滝、五銚子ノ滝、夜這ノ水など、夏にはもってこいった。東峰への稜線は、眺望のきく良いコースだ。

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更新日:2012年12月31日